100円の船旅＆北九州市科学館「スペースラボ」で不思議体験【18きっぷ親子旅その１の2】

2022/07/24 - 2022/07/24

　この夏、２１年ぶりに「青春１８きっぷ」を買ってみました。今は育児に忙しく、気ままな一人旅など夢のまた夢。今度は子どもとの思い出作りという、新たな使い道を開拓することにしました。
　宗像・日の里団地でランチを食べた後は、時間に余裕があったので折尾駅を見学。さらに支線の、若松線へと乗り換えました。

エリア 戸畑・八幡・黒崎(福岡)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• グルメ: 5.0
• 交通: 5.0

• 同行者: 友人
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 船 JRローカル

　折尾駅から１６分で、若松駅着。巨大な石炭の積み出しターミナルだった旧若松市の玄関口も、今はひっそり。３０分に１本の「DENCHA」が出入りするだけの、静かな駅です。

若松駅 駅

　駅員さんがいる時間もごくわずかで、分からないことはインターフォン越しの対応になります。
　キオスクも消えたけど、立ち食いうどん屋さんは健在。うどん目当てのお客さんも、ちらほらいます。人のいる駅は、やっぱりいいですね。

　若松は門司港ほどではないけど、レトロ建築が集まる街並みが魅力です。背景に吊り橋がかかっているのも共通項。若戸大橋の方が歴史があり、重文にもなりました。
　ザキ君、門司港とごっちゃになっているのか、「あっちは本州ですっけ！？」。

旧古河鉱業若松ビル 名所・史跡

　残念ながら近年失われたレトロ建築もあります。

　2001年に撮影した写真がこちら。なるほど駐車場の入り口として、意匠を残していることが分かります。
　完全になくしてしまうよりは街への心遣いを感じられますが、うーん…。

　若松渡船場に到着。バスとの乗継ぎターミナルになっています。

　券売機で切符を買い、乗船時に渡すシンプルなスタイル。船賃は100円と激安。ただ中学生（30年近く前）の時は20円だったので、５倍になった印象の方が強いです。
　ちなみに障害者手帳・療育手帳の所持者とともに、付添人も、障害の種別を問わず半額になります。北九州市営バスも同様で、さすがは公営交通です。

　今日は少し大きめの船が運航に入っていました。

若戸渡船 乗り物

　２層構造で、屋根上のデッキに上がれば潮風が気持ちいいです。子どもを抱えての真夏の徒歩行軍で疲労困憊でしたが、すっかりリフレッシュできました。
　子どもたちも楽しそう。迂回してよかった。

　戸畑駅までは450mと、若松側より駅までは近いです。単に渡し舟を体験したいだけなら、戸畑から往復するのがラク。

戸畑駅 駅

　戸畑からは下りの区間快速に乗り、スペースワールド駅で下車しました。

スペースワールド駅 駅

　1990年のスペースワールド開園から遅れること9年で開業した駅も、2017年の閉園で、根無し草のようなネーミングに。

　しかしこの春（2022年4月）に、ジ・アウトレット北九州がオープン。快速電車も再び停車するようになり、賑わいが戻ってきました。

　商業施設と言いつつ…

　もっとも駅側にあるのが、スペースLABO。北九州市立の青少年科学館です。自前の青少年科学館があるあたり、さすが政令市。ちなみに福岡市も持っており、じゃあ県立の科学館はというと久留米にあります。
　現在は密を避けるため、事前予約制。入場を断られているお客さんの姿も見られました。

スペースLABO 北九州市科学館 テーマパーク

　かくゆう僕も、予約制ということに気づいたのが前日夕方。すでにいっぱいで、絶望しながらも夜中にアクセスしてみたら、その瞬間に出たキャンセルにありつきました。
　こちらも公営施設ということで、手帳所持者と介助者の入場料は無料。大人の通常入場料も400円と、激安です。

　入ると早々、キッズスペースがお出迎え。週１くらいで遊ばせてたら、将来東大くらい余裕で入れてしまいそうな知的空間です。

　まずは北九州市についてお勉強。３歳児も、歓声を上げて楽しんでました。

　竜巻発生装置はスペースLABOの目玉展示。

　じわーっと沸き上がる雲は…

　あっという間に渦を巻き、２階の天井の高さに。怖さより、神秘的な印象を受けました。

　２階からも見下ろすことができます。
　ただ我が子は、風が苦手。１階も２階も、ど真ん中で竜巻が回っているものだから、終始落ち着かない様子でした。

　竜巻の裏側の展示へは、竜巻の「切れ目」を狙ってダッシュ！

　振り子の展示は、久留米の科学館にもあるけど、こちらはスケールがでかい！

　切断面、不思議そうに眺めてました。

　もちろん、まだ意味は分からないことばかりなのだろうけど…

　何年後かに科学や工業への興味、関心につながってくれたらいいな。

　２階の窓からは、官営八幡製鐵所の第一高炉が見えました。四大工業地帯の一翼を担う、北九州工業地帯のシンボルです。

官営八幡製鉄所 名所・史跡

　せっかく来たので、アウトレットも のぞいてみましょう。広々とした芝生広場に遊具もあります。キッチンカーが何台も出ていて、季節がよければ１日中遊べそうです。
　屋内にもASOBLEなるアミューズメント施設があって、なかなか楽しそう。感染が落ち着いたら、また遊びにこようね。

THE OUTLETS KITAKYUSHU アウトレット

　建物内はゆったりしていて、混み合う感じがしないのは安心です。

　フードコートも、３時過ぎとあって空いていました。パーテションがしっかりしているのはいいですね。さすがはコロナ禍真っ只中に開業した施設です。

　北九州にまで来たのに、大名ソフトクリームでおやつタイム。弾力あるソフトクリームは我が子も気に入ったようで、ガツガツ食らいついてきました。
　隅田川やブルックリンラガーなど、クラフトビールの生も３種類あったのはめっけもので、親父たちも元気回復です。

大名ソフトクリーム 大名店 グルメ・レストラン

　15時26分の快速で、帰路につきました。９両編成でも人がいっぱいで、この日はじめての混雑した快速電車。さすがに、秋の減便対象ではないと信じたいです。
　おかげで817系の硬いロングシートにしか座れず、眠った子を抱えての久留米までの１時間半は、なかなかの苦行でありました。

JR鹿児島本線 乗り物