2021/04/01 - 2021/04/01
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三峯霧美さん
コロナで1年以上の旅自粛生活、ずっと自宅と職場と近隣のスーパーのルーティンを続けた「何もない」一年でした。
何もないからか全く記憶に残らない一年でもありました。
感染せずに済んでいるので、仕方がないのですが。
でも、そろそろどこかに出かけようということで、ずっと以前に長谷寺参拝だけでストップしていた坂東三十三観音巡礼を始めることにしました。
坂東は車で廻る旅です。
坂東三十三所の公式HPを見たら、リニューアルされてて、納経の御朱印が500円になってました。
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8:42 海雲山 護国院 岩殿寺 坂東三十三観音 第2番 岩殿観音
今回の目的地で一番遠い逗子の岩殿寺へ。
8時半に到着の予定が、藤沢で渋滞にはまって少し遅くなっちゃった。岩殿寺(岩殿観音) 寺・神社・教会
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お寺は山の最奥にあって駐車場は無料なのですが、周囲は住宅街で道が狭くて車のすれ違いはできません。
昭和に宅地開発されたのかなぁ、「車、来ないでね、来ないでね」と、念仏のように唱えながら上がってきました。 -
念仏(?)が効いたのか、お寺の観音様のお慈悲か、対向車に出会うことなくお寺に到着しました。ああ、よかった。
近隣のお宅のお庭の桜、綺麗ですね。お花見させてもらっちゃいました。 -
参道には坂東三十三観音の御詠歌の石碑が並んでいます。
創建は700年頃、奈良長谷寺の徳道上人が聖武天皇の勅願でこの付近を訪れ、鮮やかな雲に地上から一筋の光が差しているのを見ました。
その光をたどると奇岩の山があり、十一面観音陀羅尼を唱える声がこだまし、岩肌に十一面観音の姿がうかびあがります。 -
山門
徳道の元に一人の翁が来て、ここは観音様の霊場で自分はずっと守ってきた、万民のためよりよき霊場を造ってほしいと語り姿を消しました。 -
その後、行基がこの地を訪れると、同じように光を見てここにたどり着きます。そしてまた翁と出会い、行基は岩に十一面観音を彫りました。
お寺から海を見渡せるので「海前山(現在は海雲山)」とし、観音様を彫った岩窟が殿堂のようだったので「岩殿寺」と号したそうです。 -
入山料は100円、料金箱の奥に立て札がありました。
納経・御朱印の授与時間がコロナの影響で短くなっています。
このお寺はHPやSNSがないので、最新の情報は事前に問い合わせるか、直接訪れるしかありません。 -
まだ9時前なので先に観音堂をお参りしましょう。
行基の縁起の他、990年花山法皇が来山し百僧法要を行い、1174年には後白河法皇が来山し坂東三十三所の第二番の霊場と定めました。 -
観音堂に向かう右手に 利生堂 本尊 幸福十一面観音菩薩
隣には三昧堂 坐禅をするお堂だそうです。 -
源頼朝は文覚上人の勧めでここの本尊を信仰していて、夢のお告げがあったり、敗色が濃くなっても観音菩薩の冥助を得て立ち直ったそうです。
石橋山敗軍の時は観音様が船人となって房州洲崎に頼朝を渡し、洲崎で観世音の姿に戻って三浦に飛び去ったという伝説があります。 -
登っていくと 子育地蔵尊がありました。
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木々の間に鐘楼。
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爪堀地蔵尊
空海作と伝わるお地蔵様 爪の病にご利益があるそうです。
関東百八地蔵霊場 第89番 霊場は平成元年に仏教文化振興会(すでに解散)が創建したのですが、今は活動は行われていません。 -
逗子の街を見下ろします。海が見える。
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観音堂 1727年再建
秘仏の十一面観世音菩薩立像、不動明王、毘沙門天が安置されています。 -
堂内は非公開です。
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本堂奥の尾根をぐるりと回る遊歩道が造られています。
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稲荷明神社と猿田彦神社
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奥の院 岩殿観音
観音堂の奥、行基が彫ったという十一面観世音菩薩像があります。 -
泉鏡花は逗子に住んでいたころ、毎日のように参拝したそうです。
寺は小説の中にも描かれています。
この池は鏡花が寄贈しました。 -
山門の横に泉鏡花の句碑
普門品 ひねもす 雨の 桜かな
句碑の寄贈者に鏡花の姪の泉名月さんのお名前がありました。 -
熊野権現社 徳道と行基の前に現れた翁は熊野権現だったとか。
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本堂の右側から遊歩道を上がってみました。
山の尾根の道で反対側は崖です。崖下は逗子ハイランドの住宅街でした。びっくりです。
前年の台風の影響か道は途中で通止めでした。
昭和まで坂東1番の杉本寺からの巡礼の古道がありましたが、このハイランドの開発で消えてしまったそうです。 -
蛇や藏
この地に住んでいた大蛇をまつる井戸です。
石段を降りて納経所へ。 -
こちらが本堂
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本堂の入り口が納経所になっています。
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お参りして、御朱印を頂きました。
対応くださったのはご住職でしょうか、御朱印帳の紐の結び方を教えてもらいました。
自分でやると、すぐほどけちゃうんです。 -
坂東三十三観音 第二番 海雲山 岩殿寺
大悲殿
さあ!「車 来ないで」の念仏を唱え住宅街をぬけてJR踏切を越え、お化けが出るって言われてたトンネルを通って安養院へ。
最近はお化け話は聞きませんが、ここトンネルの上に火葬場があるんですよね・・。 -
9:39 第三番の安養院の駐車場に到着、この辺りに来るのは四半世紀ぶりです
駐車場は3台は停められるかな。狭いので他に車が入ってなくてよかった。
頭から突っ込んで、定位置に停めるまで3回くらい切り替えしました。 図体のデカイ車に乗ってる宿命っす。やれやれ。 -
祇園山 安養院 田代寺 坂東三十三観音 第3番 田代観音
浄土宗の資料だと祇園山長楽寺となっているのですが・・・
ここにはもともと尊観上人が開いた善導寺がありました。
北条政子が1225年に頼朝の菩提を弔うために笹目ヶ谷に祇園山長楽寺を建立します。政子が逝去した際に、政子の院号の安養院に改めました。安養院 寺・神社・教会
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入口のつつじが有名で、5月は躑躅の赤紫色に埋め尽くされる。
安養院は1333年頃に兵火によって焼失し、ここにあった善導寺に移転しました。
田代寺は1192年に田代信綱が比企ヶ谷に建立し、江戸時代に安養院が火災に合ったため、田代寺のお堂がここに移されたのです。 -
札所本尊の観音像は田代寺にあったもので、お堂と一緒に移ってきました。
田代観音と呼ばれています。
お寺の御本尊は阿弥陀如来です。 -
入場志納金は 100円 この門の先は写真撮影禁止
通常の拝観時間は8時から16時半ですが・・・ -
コロナの影響で開門時間が、9時から16時に変更になっていました。
境内には弘法大師作と伝わる日限地蔵を祀る地蔵堂(鎌倉二十四地蔵霊場24番)
善導寺開基の尊観上人の石塔があり、それは鎌倉最古の石塔です。 -
門から、本堂を見る。
左手には樹齢700年、尊観上人の手植えという槙の巨木があります。
本堂の脇には満開の大きな桜、枝の下から見上げて花見。
知る人ぞ知る・・映画監督の黒澤明のお墓はこのお寺にあります。 -
御朱印を頂きました
坂東三十三観音 第三番 祇園山 安養院
千手大悲殿
この観音様は 鎌倉三十三観音霊場の第三番でもあります。 -
10:00 鎌倉の小町大路沿いのコインパーキングに車を移動。
鎌倉の中心部は車移動だと、行く先々の駐車料金がバカにならないのと、駐車場を探して徘徊するのが嫌なので、平日の最大料金が1200円のコインパに停めて、バスと徒歩で移動です。
コインパの近くには日蓮上人の辻説法跡なんぞがあります。日蓮上人辻説法跡 名所・史跡
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10:06 鎌倉駅のロータリーへ移動。
鶴岡八幡宮の参道 二の鳥居、狛犬がマスクしてる。 -
段葛の桜が満開です。
やっぱり歩きはいいですね。好き勝手に写真撮影できるし、のんびり景色も眺められます。 -
10:12 鎌倉駅 平日ですが桜に誘われたように人がたくさんいます。春休みだしね。
ハイランド行の京急バスに乗って、二階堂方面に移動します。鎌倉駅 駅
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バスの前半分はベビーカーを広げたフィリピン人の子連れママグループに占拠されておりました。仕方なく後ろの方に座りました。実はこれが今回の旅に大きく影響します。
次の目的地は坂東三十三観音の1番の杉本寺でしたが、ベビーカーをかき分けてバスを降りるのが面倒だったので、次の浄明寺まで行ってしまったのです。 -
10:12 浄明寺のバス停でベビーカー軍団も、コロナなんてお構いなしにしゃべり続けていた高校生の男の子グループも下車、自分も下車。
杉本寺は後で行くことにしました。歩いて報国寺に向かいます。
ベビーカー軍団も高校生たちも、みんな報国寺に行くんだね。 -
10:33 報国寺 別名竹寺 功臣山 報国建忠禅寺
騒がしい人たちを先に進ませて、ゆっくり撮影しながら歩いて行きます。
ここでは竹林を眺めながら抹茶を頂こうと思います。報国寺(竹寺) 寺・神社・教会
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山門
創建は1334年 天岸慧広がこの地に「休耕庵」を建て修行し、余暇は詩作をして過ごしたそうです。 -
手入れされた参道を進みます。
開基は足利家時(尊氏の祖父)とも、上杉重兼とも。両家の菩提寺でした。
室町幕府が設置した鎌倉府で、足利氏の鎌倉公方と補佐する上杉氏の関東管領が対立します。 -
散り始めた桜、まだ残ってました。
上杉禅秀の乱以降、調子に乗った鎌倉公方の足利持氏は関東管領の上杉憲実を討伐しようとして、幕府軍によって鎮圧され、持氏は永安寺で自害、嫡男の義久はこの報国寺で自害しました。 -
本堂 南北朝時代の建立 御本尊は釈迦如来座像
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御本尊の御朱印
釈迦如来 -
迦葉堂
仏乗禅師坐像、迦葉尊者立像がまつられています。
日曜の座禅会はここで行われます、HPによると内容が厳しいそうです。
いずれにしても参加するには朝早くて、無理だなぁ。 -
竹林と庭園は有料拝観です。
お抹茶付きの拝観にして、御朱印帳を預けました。
バスで一緒だった高校生のグループは数人が拝観せず。お小遣い大切に使いたいものね。ベビーカー軍団は子供たちをトイレに行かせるのに時間がかかってる。 -
本堂の奥は枯山水
あれ?ここは京都じゃないよねって思います。 -
枯山水の奥には池の庭園
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裏山は崖で鎌倉独特の「やぐら」があります。
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新緑が綺麗です。
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竹林の中の道は、参拝者があちこちで記念撮影中。
人が途切れた時を狙って撮影です。 -
京都嵐山の竹林の道には規模は及びません。
比べちゃだめですよ。
でも、とってもいい雰囲気です。 -
嵐山かしら?って思いますね。
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竹林の奥にあるのが「休耕庵」ここで抹茶がいただけます。
抹茶のサービスがあるお寺って、関東地方じゃ少ないかもしれないな。 -
感染対策のため、距離を取って座ります。
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お干菓子とおうす。
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気になってお盆を見たら、やっぱり竹の模様。
素敵ですね。
ゆっくりとお茶を楽しみ、竹を眺めました。 -
前年の台風の影響でしょうか、倒れかけている竹をロープで支えているところもありました。ご苦労なさってる。
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桜に間に合ってよかったな。
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鎌倉三十三観音の第10番の御朱印
聖大悲殿 -
鎌倉十三仏霊場 第8番の御朱印
南無観世音 -
谷の方に歩いて行ってみましょう。
ここから南の山に入る道は坂東の巡礼の道。ハイランドの開発で消えてしまった2番の岩殿寺に続く古道なのです。
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