2021/12/04 - 2021/12/04
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まほうのべるさん
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2021年最後のお出かけは福島県旧亀岡家住宅。
12月に入り雪道の心配があるので、長距離ドライブは3月までお休みに
旧亀岡家住宅は明治の木造疑洋風建築で、国指定重要文化財になります。
外観に魅せられて訪れたので、内部は純和風の書院造ということだけしか知りませんでした。予習をきちんとしていかなかったので、内部の魅力をしっかり撮れていなかったかな。
外観がかなり傷んでいて悲壮感が漂っていました。
早急な修復が必要なのではと思うけど、重要建築物の衆愚国は時間とお金と修復できる商人さんたちの確保がかなり難しいのかな?
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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今日は福島県・保原市保原総合公園内にある旧亀岡家住宅を見学しに、午後から家を出て国道4号線をのんびり走っていきます。午後からのお出かけになったのは1か所だけの見学だし見学者もかなり少ないのではと思ったからです。
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明治37年頃に伊達郡伊達埼村(現在の桑折町大字伊達崎地区)建てられ、平成7年に伊達市保原総合公園内に移築されました。この建物は戦後、紡績工場としても使われたのちに、結婚式場『かめおか』としても使用されていたそうです。
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正面玄関周りは八角形で、1階から屋根上部まで張出すことで正面性を演出し、意匠的にも多くの工夫が見られる和洋折衷の大型住宅です。
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大棟の反り屋根を持つ大型ランタンと煙突と家紋入り赤瓦
ランタン、煙突は装飾的意味合いが強く、あまり機能はしていないそうです。 -
八角形の塔屋
外壁は下見板張りの上を銅版で仕上げています。
外観はかなり傷んでいて見るのが辛くなるレベルで、早く修復してあげてと思うほどです。 -
平成7(1995)年にこの場所へ移築復元され、伊達市保原町歴史文化資料館と併設されて一般公開されています。現在はこの玄関は使用されておらず、居住棟から内部に入ります。
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平成8(1996)年には福島県指定文化財、平成9年には国の登録有形文化財となりました。和風の折り上げ格天井を洋風のアーチが支持するユニークな構造す。観音開きの木製格子戸もアーチ型です。
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イチオシ
旧亀岡家住宅は約4600㎡の敷地に土蔵などが建ち並ぶ広大な屋敷でしたが、現在は主屋の一部のみが移築されています。屋根や玄関まわりにはガラス窓、ガラス戸を多用していて、障子戸は一か所しかないそうです。
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洋風の外観とは対照的に内部は一部屋を除きすべて和風の座敷で、建物は平屋建ての居住棟と2階建ての座敷棟で構成されています。どの角度から見ても素敵な建物です。
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とんがり屋根(ランタン)がとても個性的で印象に残ります。
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チケットは隣の伊達市保原歴史文化資料館で購入するように、入り口に張り紙がされています。
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すぐ隣に建っている歴史文化資料館、こちらで購入するんだよね。
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写真撮影に関して明確に表示されているのはとても助かりますね。
どこまでがOKなのかわかりづらいことがあるものね。
フラッシュ使用可能は珍しいよね。 -
土間にわ
この建物にはスタッフはおらず自由見学になります。
物置にも使用していたようで、居住棟入り口の内部は、土間と板の間で構成される炊事場になっています。 -
炊事場
重要文化財なので暖房設備がなくすこし寒いかな。
寒い時期に訪れる方は、防寒対策をしっかりしていきましょう。 -
炊事場
施主の亀岡正元は蚕種製造で財を成した豪農で、後に県会議員や郡会議員を務めるなど政治家としても活躍していました。居住棟炊事場には、火や水に強い栗の材木を使用しています。 -
居間・主人居間
奥の部屋が居間で手前の部屋が主人居間です。
主人居間は『欅の間』とも言われ、全体に欅材を使用しています。 -
主人居間
この建物は正元の住居として建築されましたが、社交や集会の場も兼ねていたそうです。 -
居間書院の亀甲模様の格子
正元は新婚旅行の際に長崎・奈良・京都など各地の建築を見学し研究したとも言われていて、当時はまだ珍しかった洋風建築をいち早く採用していました。 -
細部までさまざまなこだわりが見受けられ、天井は額縁のような講師に形づくられた『折上げ額縁格天井』と呼ばれる装飾です。
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居間
主人居間の奥にある居間も天井は欅材を使用していて、付書院には主人居間と同様に亀甲紋の組子が見られます。 -
欄間の『松竹梅』の透かし彫り装飾が見事ですね。
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居間
貴重な銘木を贅沢に使用し、館内の至るところに様々な細工がなされている福島県を代表する近代和風建築です。 -
居間
主人居間や居間には床板や付書院には鶴亀の彫刻が施されています。 -
欅が使われている廊下。
黒く染まった天井の木目は、藁を燃やして炙った杉板を使い、よく磨いたものです。
日中でも光が差し込みにくいため薄暗い廊下です。 -
正座敷・次の間・脇座敷・広間
純和風の書院造になっていて、地元産の欅や秋田杉の大木をふんだんに使用しています。 -
正座敷
『杉の間』とも呼ばれ、床柱の柾目材をはじめ主に秋田杉を使用しています。 -
正座敷(杉の間)15畳
飯坂温泉になかむらや旅館があり、同じ地元の棟梁・小笠原國太郎が手掛け廻階段や座敷の床の間など、同じ建材で工法で建てれました。なかむらや旅館は明治29年、亀岡家住宅は明治37年に建てられています。 -
正座敷
小笠原國太郎は飯坂温泉では花水館の『奥の間』も手掛けていて、両旅館とも登録有形文化財に指定されています。 -
正座敷 違い棚
なかむらや旅館の螺旋階段に感銘を受けた正元が、この建物を手掛けた宮大工の小笠原國太郎に建築を依頼したそうです。 -
正座敷
天井は折上げ棹縁格子天井で鏡板はそれぞれ1枚の無垢材です。天井も床柱も秋田杉を使用しています。 -
次の間 15畳
天井は折上げ格天井です。 -
亀岡正元は蚕の卵『蚕種』を製造する『亀源』で知られた亀岡本家の分家・亀岡金太郎の長女せいの婿養子となり、家業の蚕種製造や農業を営みました。
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広間 6畳
旧亀岡家住宅のガラスは全てイタリアからの輸入品です。 -
脇座敷
座敷牢の床柱は栗の木です。 -
脇座敷
約30名もの従業員が寝泊まりしていたこともあったという屋敷。 -
階段の直下にあたる1階座敷の天井は、階段の曲線に合わせた、珍しいひねり天井になっています。
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次の間
外観からは想像できないほど内部は純和風です。 -
主人書斎・応接間
この建物唯一の洋間で、主人の書斎として使われていました。 -
主人書斎・応接間 12畳
天井は垂木を放射状に配して中央部分を一段折り上げた湯殿のような造りになっていて、とても難しい技術が必要なんですって。 -
玄関は内側も素敵な囲気が漂います。
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玄関前の広間
照明は昭和の香りがしますね。 -
家族居間
納戸のように機織機やいろいろな家具や道具がおいてあります。 -
脇座敷から正座敷を眺めます。
広くてお掃除大変だななんて思ってしまうよ。 -
階段は宮城県丸森産の欅で、手摺の支柱は手動のロクロ挽き。
手摺の飾りは、欅材をロクロで削ったもので、よく見ると1本1本の形や太さなどが違っています。こけし職人が作ったの? -
三階尖塔の展望室は公開していないようですね。
しっかりロープが張られています。
階段には傷があり、その部分に柿が彫ってあり、『かき集める』を意味しています。 -
階段はかなり急傾斜ですね。
旧亀岡家住宅外観の特徴の一つともいえる出窓の内部には、3階へと続く階段があります。 -
座敷棟2階は中央と四周を廊下が巡り、それらの間に3つの座敷が配置されています。こんなに広々としていたら盛大な結婚式があげられたでしょうね。当時は自宅で結婚式や披露宴を行うのが一般的だったので、式場は先駆け的存在となっています。
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西座敷
『欅の間』と呼ばれる15畳の和室には、細部にまでさまざまなこだわりが見られ、欄間には『松竹梅』の装飾が施されています。
床柱は鉄刀木、床には紫檀、落とし掛けには黒柿と、高級材がふんだんに使用され、付書院の格子は全て面取りされています。 -
幾何学的な模様が美しいですね。
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2階東座敷
床廻りには花梨、黒柿、鉄力木、栗、欅などの銘木を使用し、床脇や書院窓などに意匠を凝らした書院造になっています。埋もれ木を使用した音仕掛けや、珍しい『うずら杢』の黒柿を使用した床柱の控え柱は見どころです。 -
細かい部分まで繊細な建築技術が施されています。
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2階東座敷
書院付き床の間
床の間の造作は黒柿材をふんだんに使っています。 -
2階廊下の床と天井は『行き止まり』を嫌い、角で板を扇形に並べて演技を担いでいるそうです。天井の竿縁がカーブを描く独特の意匠になっていますが、写真を撮り忘れてしまいました。
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2階西座敷廊下は窓がなく雨戸だけです。
雨戸にロープが張られているのは何故? -
伊達市保原歴史文化資料館
旧亀岡家住宅の見学を終え、歴史文化資料館も見学します。 -
伊達市保原歴史文化資料館
とても小さな資料館で、企画展と常設展があり、企画展は写真NGですが、常設展は撮影OKときちんと表示されていました。 -
伊達市保原歴史文化資料館
エントランスに大きな金庫が展示しています。 -
伊達市歴史文化資料館
『旧亀岡家住宅の見学は暗くはありませんでしたか?』と尋ねられました。
『暗くはありませんでした』と答えましたが、フラッシュOKなのは、内部が暗いと思われてるのかな?
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この旅行記へのコメント (6)
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- ムロろ~んさん 2022/02/11 23:01:14
- 外は洋館、中は日本風(´艸`*)
- こんばんは、ムロろ~んです。
福島県旧亀岡家住宅へ行かれた旅行記を拝見しました。
って、洋風建築だから中も洋風かなぁって思っていたら、純和風(◎_◎;)。
一部屋だけ洋室ですね。
木の香りが漂いそうな気がしました。
畳のある空間、何となく落ち着くなぁって思いますが、これだけ広いと確かに掃除が(◎_◎;)。
はい、仕事もそんなことをしているのでとっても共感できます(笑)。
ちなみに我が家はセキスイハイムです、築30年ですが(笑)。
写真撮影がOKなのはありがたいって思います(^_-)-☆。
自分の目だけだと忘れがち、カメラに収められるのも嬉しい限りだと思います。
ムロろ~ん(-人-)
- まほうのべるさん からの返信 2022/02/14 21:09:37
- RE: 外は洋館、中は日本風(´艸`*)
- > こんばんは、ムロろ?んです。
> 福島県旧亀岡家住宅へ行かれた旅行記を拝見しました。
こんばんは、ムロろ〜んさん。
いつも書き込み有難うございます。
> って、洋風建築だから中も洋風かなぁって思っていたら、純和風(◎_◎;)。
> 一部屋だけ洋室ですね。
そうなんですよ、外観は何処から見ても疑西洋建築なのに、内部は1室を除きすべて和室なんですよ、ビックリですよね。
> 木の香りが漂いそうな気がしました。
> 畳のある空間、何となく落ち着くなぁって思いますが、これだけ広いと確かに掃除が(◎_◎;)。
> はい、仕事もそんなことをしているのでとっても共感できます(笑)。
広い座敷の真ん中で手足を思い切り広げてお昼寝したら気持ちがいいだろうななんて思ったり、お掃除に毎日どのくらい時間がかかるのだろうとか思ったりしました。
> ちなみに我が家はセキスイハイムです、築30年ですが(笑)。
べるのお家は純和風で、東日本大震災で瓦が一部落ちてすべての瓦を張り変えることになりました。
> 写真撮影がOKなのはありがたいって思います(^_-)-☆。
> 自分の目だけだと忘れがち、カメラに収められるのも嬉しい限りだと思います。
写真撮影について明確でない施設もけっこうあり悩むこともあるので、明確になっているのはとてもうれしいことです。写真を撮ってからNGだとわかってイヤな気持ちになったことがあり、かなり気をつけているんです。
まほうのべる
-
- 尚美さん 2022/02/08 11:17:03
- そんなに傷んでいるようには感じません
- べるちゃん、こんにちは。
旧亀岡家住宅、私も見たいです。正面中央の玄関辺りの形状や屋根上のランタン素敵ですね。ランタンなのでガラスでできているんでしょうね。
古くて修復か間に合っていない建築物を沢山見ているからか、そんなに傷んでいるようには感じませんでした。程良い古さ、という感じ。でも、もし住んだら不便な事もあるんでしょうね。
早く雪解けの季節になり旅が再開出来たらいいですね。
尚美
- まほうのべるさん からの返信 2022/02/10 12:41:25
- RE: そんなに傷んでいるようには感じません
- > べるちゃん、こんにちは。
こんにちは、尚美さん。
いつも書き込み有難うございます。
> 旧亀岡家住宅、私も見たいです。正面中央の玄関辺りの形状や屋根上のランタン素敵ですね。ランタンなのでガラスでできているんでしょうね。
屋根の上のランタンが特徴的な建物ですよね。
外観は全くの犠洋風建築なのに、内部は1部屋をのぞき和室ばかりなんです。
とても外観からは想像できないですよね。
> 古くて修復か間に合っていない建築物を沢山見ているからか、そんなに傷んでいるようには感じませんでした。程良い古さ、という感じ。でも、もし住んだら不便な事もあるんでしょうね。
猪苗代にある天鏡閣もけっこう外観は痛んでいましたが、これまで見た建物の中ではかなりひどい状態でした。出来ればすぐにでも修復したほうが良いのではと思いました。でも、修復にはお金も時間も技術も必要なので、難しいのでしょうね。
> 早く雪解けの季節になり旅が再開出来たらいいですね。
自由に好きな旅ができるようになるのを首を長くして待っています。
まほうのべる
-
- aoitomoさん 2022/02/07 22:53:01
- 外観と内部のギャップにびっくり\(◎o◎)/!
- まほうのべるさん こんばんは~
『旧亀岡家住宅』
洋風の外観なのに内部は打って変っての純和風。
このギャップに驚きますね。
しかも、内部の純和風の建築物にしても、
拘りまくりの高級な造りで圧巻です。
こんな貴重な指定定重文化財・登録有形文化財なのに、
外観の痛み具合にはびっくり。
せめて塗装でもって思いますが、
しっかり修復してほしいものですね。
ひねり天井も初めて見たかもです。
ガラスも全てイタリアからの輸入品ということですが、
細部にわたって莫大な資金をかけていることがわかります。
唯一の洋間も天井から何から完璧な造りで驚きました。
旅行記楽しませていただきました~
aoitomo
- まほうのべるさん からの返信 2022/02/09 21:50:00
- RE: 外観と内部のギャップにびっくり?(◎o◎)/!
- > まほうのべるさん こんばんは?
こんばんは、aoitomoさん。
いつも書き込み有難うございます。
> 『旧亀岡家住宅』
> 洋風の外観なのに内部は打って変っての純和風。
> このギャップに驚きますね。
> しかも、内部の純和風の建築物にしても、
> 拘りまくりの高級な造りで圧巻です。
外観は疑西洋建築なのに内部が一部屋を除きすべて和室だなんて想像できませんよね。同じ建物だなんて信じられませんね。独特の外観に惹かれて出かけましたが、不思議な雰囲気の建物でした。
> こんな貴重な指定定重文化財・登録有形文化財なのに、
> 外観の痛み具合にはびっくり。
> せめて塗装でもって思いますが、
> しっかり修復してほしいものですね。
猪苗代の天鏡閣もかなり外観は痛んでいましたが、天鏡閣以上に痛んでいてちょっと見るのが可愛そうに思えるほどでした。修繕には多額のお金と時間と技術が必要なので、なかなか修繕できないのでしょうね。
> ひねり天井も初めて見たかもです。
> ガラスも全てイタリアからの輸入品ということですが、
> 細部にわたって莫大な資金をかけていることがわかります。
昔の豪商はお金に糸目をつけず細部まで拘っていたんですね。
高価な材料をふんだんに使っていたり、国内旅行で参考になるような建物を見て歩いたり、家を建てることは財力の証だったのでしょうね。
> 唯一の洋間も天井から何から完璧な造りで驚きました。
洋間の天井はとても難しい技術が必要だったようです。
拘りが詰まった建物でとても楽しく見学が出来ました。
> 旅行記楽しませていただきました?
2021年最後のドライブ旅でした。
11月には弘前やあしかがフラワーパークに行くことが出来楽しかったかな。
まほうのべる
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