目指せ全駅・銚子電鉄に乗ってきた【その３】外川駅周辺のお散歩＆食事。そして笠上黒生駅へ。

2020/09/11 - 2020/09/11

このコロナ騒ぎでいろんなところが影響を受けていますが、鉄道会社も同じで、特に地方の小さな鉄道会社は大変な状況になっているようです。

そんな中、銚子電鉄に乗りに行ってきました。

今回のコンセプトは、めざせ全駅。
といっても、ただ乗ったり降りたりを繰り返しても、単調になってきます。そこで、駅の間を歩いたりして、終点の外川駅までやってきました。

ここには今まで何度か来たことがありますが、いずれも来た電車ですぐに折り返してしまいました。
そこで、ちょうどお昼になったこともあり、昼食も兼ねて外川の町の中を歩いてみたのでした。

その後、再び電車に乗って路線の中間地点にある笠上黒生駅へ。
本社のある仲ノ町駅、有名な観光地に近い犬吠駅とともに、すれ違い設備があるからという理由で有人の駅。
そのせいか、開業時からの味のある駅舎が残っていましたねえ。

エリア 銚子(千葉)

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 私鉄 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

【その２】からのつづき

銚子電鉄の各駅を巡りながら、終点の外川駅までやってきた。
ここに来るのは、たぶん３～４回目ぐらい。
今までは、来た電車で折り返していた。

外川駅 駅

今回は、ちょうどお昼。
昼食を兼ねて、外川の町の中を散歩してみることにした。

外川の町は、駅周辺が丘の上のような場所にあって、そこから海に向かってずっと下り坂になっている。
この地形は以前、ブラタモリでも紹介されていた。
坂を下っていくと、海が見えた。

出たところが外川の漁港。

漁船がたくさんとまっている入り江になっている。

外川漁港 名所・史跡

さて、今日の昼食は港に面したこのお店。

いたこ丸 グルメ・レストラン

左の建物に入ります。
右隣は、同じ名前の魚屋さん。

入ってみましょう。

お店の内部。
このご時世だからか、テーブルの間隔が空いていて、しかも私はここではなくてとなりの部屋に案内された。

となりの部屋にて。これがメニュー。
実質、内容はほぼ日替わりメニューになっている。

さっきの部屋のテレビの下にもお品書きがあるらしい。
見に行こう。
食材がなくなり次第営業終了の場合ありっていいですねえ。

テレビの下にあった本日のお品書き。
せっかくだから豪勢に行きたいですね。
定食（上）だけでおかず５種類の中から選ぶのか。ふむふむ。

ということで「いたこ定食（上）」1700円、いってみましょう。

お刺身。
いや～もう、これを食べに来たようなものですから(^o^)

ヒラメの天ぷら。かなり大きい。
ご飯が進む進む。お腹いっぱいになりました。

あー食った食った。
食後、散歩を続けましょう。

外川の漁港。

町の中を歩いてみます。
駅の方向に向かって、ずっと登り坂。

なんだかもう、絵に描いたような漁師町。

途中、こんな建物があった。

地元の豆腐屋さん。

「フ」が10個あるので、トウフなのだそうです。

そしてこのお店、「豆乳プリン」が観光客に人気らしい。

榊原豆腐店 グルメ・レストラン

明治42年創業。地元で愛されて109年だそうです。
私が来たときも、地元のお客さんがいた。

内部は、普通に豆腐屋さん。

私は「メープル味」の豆乳プリンを買ってみた。
メープルシロップが溶かしてあってほんのり甘めの味。

ちなみにプレーン味に黒蜜ときなこをかけるものもある。
そっちもうまそう。

さっきお腹いっぱい食べたばかりだけど、スイーツは別腹（笑）

さらに歩いて行くと、「ミニ郷土資料館」がある。

入場は無料。
だけど入るときに扉の上にある鐘を鳴らしてね、と書いてある。

外川ミニ郷土資料館 美術館・博物館

鐘を鳴らして中へ。
しばらくしたら、女将さん（たぶんとなりの魚屋さん）が出てきた。

内部は、外川に関する資料がいっぱい。
女将さんと雑談しながら見学。

銚子電鉄に関する展示。
「電車で来たんですか」「はいそうです」

外川は、もともと和歌山県出身の人が開いた港町、とのこと。
千葉県には他にも和歌山の人が開いた町がいくつもあるようだ。
「勝浦とか、白浜とか、千葉にも和歌山にもありますよね。そういうつながりなんですよ」
ああ、そうか。言われてみればそうだ。

駅に戻ってきた。

外川駅 駅

誰もいないホームで電車を待つ。

しばらくして、電車がやってきた。

ゆっくりと入線。

今日は結局、ずっとこの電車だった。
外川寄りだけ元京王線の5000系の顔をくっつけた、元京王線の2000系電車。

さっきの電車は地元も人も含めお客さんがそれなりにいたが、この電車はお客さんが少なかった。

車内の路線図。手書きです。
同じものが、銚子電鉄のホームページにも載っている。

そろそろ出発です。

外川駅を出発。

銚子電気鉄道線 乗り物

犬吠駅。ここは乗り降りがそれなりにある。

犬吠駅 駅

君ヶ浜駅。

君ヶ浜－海鹿島間。
このカーブのあたりが、関東地方の鉄道最東端。

海鹿島（あしかじま）駅。
駅としては、ここが関東地方最東端。
あとで来ます。

海鹿島駅 駅

西海鹿島駅。
片面ホームの簡単な駅。
ここにもあとで来ます。

西海鹿島駅 駅

その次の駅が笠上黒生駅。
この路線で唯一すれ違いができる駅。
物理的には車庫のある仲ノ町駅でもできるけど。

この駅で降ります。

笠上黒生駅 駅

この駅も、開業以来の古い駅舎。
駅舎は下りホームに接している。

駅の外川寄り。
構内踏切を渡って駅舎があるホームに行くことができる。
よく見ると、右奥の民家に直接行けますね（笑）

駅名標。

上りホームにある「貧乏をトリ」像。
桃太郎電鉄の協賛だとか。

一方、駅の銚子寄り。
こちらにも構内踏切がある。
この構内踏切からも直接外に出られる（笑）

銚子寄りの構内踏切の脇に、銚子電鉄唯一の変電所がある。
真ん中の白い建物がそれ。
社長さん曰く、これを更新したいんだけど２億円かかるんだとか･･･

電気の経路を簡単に表すとこんな感じになる。
左奥の電柱から交流6600Vで受電して、変電所で直流600Vに変圧して、架線に供給している。

上りホームの銚子寄りから、駅舎方向を見る。

駅舎のところまで来た。
ぬれ煎の店舗があるのだが、現在は営業休止中。

上の写真の左側にあるポイントの切換機。
現在はスプリングポイントのため使われていない。

いい感じの駅舎。

この駅は頭皮ケア製品のメーカーがネーミングライツを取得して、「髪毛黒生」駅という愛称が付いている。
インパクトのあるネーミングだなあ（笑）

下りホームの外川寄り。
電車はここに到着すると、タブレット（スタフ）の交換をする。
このため、この駅は有人駅になっている。

この先の区間のスタフの形は▲のようだ。

では、駅周辺の散策に出てみましょう。
こちらが駅前。
古い集落の中にあって、民家に囲まれて結構狭い。

そして、これが「駅前通り」。
初めての人はたぶん戸惑う（笑）

一応、通りには入口の看板があります。

ちょっと、この通りを歩いてみる。

駅構内から見えた踏切に出た。

踏切から駅構内を見る。

これが、この路線の電車を動かす電気を受けている電柱。

では駅に戻ります。
さて駅はどこでしょう、とクイズにでも出したい光景（笑）

「駅前通り」を歩いて駅へ。
どう見てもここに住んでいる人だけの通路という感じ。

突きあたりが駅。
左の茶色い建物がトイレ。

駅舎に書いてある駅名も、正式名称じゃなくて愛称名。
事情を知らない人はここでも戸惑うだろうなあ（笑）

駅舎の中。いい感じですねえ。

ここでも入場券を購入。

ちょっと休憩。
いいわ、この雰囲気。

ここを通らなくても中に入れるラッチ。

なんかもう、駅舎と言うより民家の軒先みたい。

駅舎には、犬がいた。
駅で飼っているのか、駅員さんの飼い犬なのかは聞くの忘れた。

銚子駅で折り返してきた外川行きがやってきた。

扉が開く前に早々とタブレット交換。

ということで、この電車に再び乗ります。

この調子でやってていつ終わるんでしょう^^;
ちょっとペースを早めたいと思います。

【その４】につづく

この旅行記へのコメント （7）

• まるきゅーさん 2020/10/26 19:37:27

  昨日行ってきました！！！

  はじめまして。(なのか…?)
  まるきゅーでございます。
  昨日銚子電鉄乗ってきました！
  まず仲ノ町で車庫見学しようとしたら全般検査で3月まで休止…
  そのあと銚子まで歩いて犬吠に行きその後に観音に行きました。
  その後バスで銚子に戻りまた往復して帰りました。
  夜になると女性車掌さんから男性の人で銚子から仲ノ町の間だけ車掌をのせてました。
  それ以外は運転席の足元にあるスイッチでドアを開けてました。
  昼間と夜で全然違う銚子電鉄でした。
  今回は色々やってませんでしたが、コロナが収まったらまた行きたいと考えております。　まるきゅー

  Tagucyanさん からの返信 2020/10/26 23:42:54

  RE: 昨日行ってきました！！！

  
  第2のまるきゅーさま
  こんばんは。
  はじめまして･･･でしたっけ（笑）
  
  仲ノ町車庫、改めて銚子電鉄のＨＰを見てみたら、あの時私が乗った車両が検査をしているようですね。
  さすがの銚子電鉄でも、検査中は車庫の見学ができないようですが、でも土日はできるとか。
  
  あの日はほぼ半日銚子電鉄線を行ったり来たりしていましたが、あの女性車掌さんがいつも乗務していたわけではなくて、男性車掌さんが乗務していた時間帯もありました。
  
  夜の銚子電鉄も、ちょっと興味ありますねえ。
  観光客もいなくて、昼間とは全然雰囲気が違うんでしょうね。
  電車内もですが、外川駅とか笠上黒生駅のような古い駅舎の待合室もまたいい雰囲気なのではないかと想像します。･･･想像しただけで行ってみたくなりました（笑）
  
  私が行った日もボチボチと観光客が戻ってきていました。
  早く元の姿に戻るといいですね。
  
  ---
  Tagucyan

• 墨水さん 2020/10/25 22:03:53

  売り。

  定食屋の売りは「煮魚」みたいだね・・・・。
  煮魚が旨い条件は、ネタが新鮮に尽きるけど。
  だいたいが刺身にして誤魔化す。(笑)
  煮魚は、手間掛かるからね。
  上定食、良いね～～っ。
  銚子はね～～っ、私にとっては「鬼門」なんだは。(笑)
  食いに行けない。(笑)
  墨水。

  Tagucyanさん からの返信 2020/10/25 23:18:24

  やはり鮮度

  
  墨水さま
  こんばんは
  
  私も改めて食堂の日替わりメニューを見ていて、その半分くらいが煮魚定食だったということに気づきました。
  今思えば、アカムツ（ノドグロ）の煮つけなどどんな感じなのか、とても興味があるところですけど、その時は観光客目線で刺身に目が行ってしまいまして（笑）
  
  そういえば以前、三浦半島の三崎港に行った時も、魚の煮付けが売りの食堂に入りまして（結局そのときも刺身定食にしちゃいました^^;）、やっぱり漁港に面した食堂は食材の鮮度がいいんでしょうね。
  
  墨水さんにとって、銚子には何かあるのでしょうか･･･
  「鬼門」とは、よほどのことがあるんでしょうね。
  
  ---
  Tagucyan

• Akrさん 2020/10/25 09:43:59

  途中下車したくなる駅舎ばかり

  Tagucyanさま
  
  おはようございます。Akrでございます。
  
  外川駅に続き、笠上黒生駅も表紙にしたくなる雰囲気ですね。
  いやあ、どの駅もなんて素敵なんでしょう。木造駅舎の博物館のようです。駅舎だけでなく、駅のまわりの雰囲気などもノスタルジックでとても良い雰囲気を醸し出していますね。特に構内踏切から直接家へ帰れたりと緩～い感じも地方民鉄といった感じで好きです。それにしてもネーミングライツについては前回の旅行記でホームの駅名標が本家より大きくて笑いましたが、駅舎に付いている駅名まで！！ここは家で言えば表札なのに。知らないで訪れたら「あれ？ここじゃない」ってなりますね。
  こんなところにも銚子電鉄の独創性がうかがい知れます。
  
  変電所の更新。結構なお金がかかるのですね。
  逆に電車をやめて気動車にすればどうなんでしょうか？でも、車両の導入や給油設備、運転手の養成など２憶じゃ済まないか・・・地方民鉄は電車だから味があるっていうのもありますしね。気動車だと三セクみたいだ。
  
  いたこ丸さん、穴場っぽい店ですね。
  銚子と言えば魚ですが銚子駅前などのお店で食べるより値段も良心的じゃないですか。
  おかずもチョイス出来て2000円切るのはコスパに優れていますね。ちょっとした店ならば2000円オーバーでもおかしくないですよね。ひらめの天ぷらの食感が伝わって来ます。白身って天ぷらの相性抜群ですよね～
  
  残りの駅をどのような手段で攻略するのか楽しみです。
  
  -Akr-

  Tagucyanさん からの返信 2020/10/25 23:04:02

  もう想像以上でしたね

  
  Akrさま
  こんばんは
  
  笠上黒生駅は、今までは通過しただけでしたが、その時感じていた想像以上のいい駅でしたねえ。ちょうど時間帯的にも、残暑が残るけだるい昼下がり、ただ駅舎内の待合室に座ってボーッとしているだけでもすぐに時間が経ってしまいそうでした。
  昔は地方に行けばこんな駅ばかりだったのでしょうけど、今やこういう駅（しかも有人駅で、かつ駅周辺も含めて）は、全国探してもほとんどないんじゃないですかね。
  この駅はネーミングライツもなかなか強力ですが、駅舎についてる駅名看板までこれ（笑）　家の表札に芸名だけ書いてあるような感じでしょうか。事情を知らなければ、一瞬間違えたかと思うでしょう。
  
  変電所の更新費用が２億円かかるとなると、規模の小さな地方の民鉄はキビシイですね。先日出かけた栗原電鉄みたいに三セク化＋非電化化した路線もありますが、今の社長はこの部分はこだわるでしょうね。どこか中古で安く譲ってくれないんですかね。それこそスポンサーをつけて。
  
  外川で入った食堂はよかったです。当然、銚子で採れた魚を扱っているようで、日によってメニューが違うようですね。刺身はもちろん、ヒラメの天ぷらもうまかったです。斜め向こうのテーブルのおばちゃんが食べてたアナゴの天丼もすさまじいボリュームでした（笑）
  
  当初４回シリーズぐらいにする予定でしたが、とてもそれでは終わりません^^;　ちょっと更新ペースを早めたいとは思っていますが、進むかどうか･･･
  
  ---
  Tagucyan

  墨水さん からの返信 2020/10/26 20:37:21

  RE: 途中下車したくなる駅舎ばかり

  Akrさん、今晩は。
  横レスで、失礼します。
  > 逆に電車をやめて気動車にすればどうなんでしょうか？
  １．電気鉄道関連設備の撤去費用が馬鹿にならない。
  ２．軽快気動車を導入すると、自動的に赤字になる。
  軽快気動車は輸送力が無いので、逆にコスト増加となる。
  何かのイベントがあり、一時的な輸送力増加に対応できない。
  イベント対応で、２両編成、３両編成、４両編成と増加すると、コストも増加する。
  なので、軽快気動車を導入した会社は、総て赤字に陥ってます。
  
  フル規格の気動車を導入すると利益が出る反面、気動車重量に軌道が耐えられないなずなので、頻繁に保線工事が必要となります。
  コスト増加ですね。
  脆弱な軌道でも運用可能なのが、軽快気動車でした。(笑)
  矛盾してるでしょ。(笑)
  
  第三セクターブーム時に、軽快気動車導入ブームと為りますが。
  どう頑張っても「利益が出ない」事に鉄道会社が気が付きます。
  しかし、そこは第三セクターの悲しさ・・・。
  大株主(県）は、失敗を認めたくないんですよ。
  その為により以上に、赤字が膨らんでしまった経緯があります。
  社長さんが、変電設備の更新に拘る事情が理解出来ると思います。
  墨水。