和歌山の世界遺産を歩きたいと息子が言うので　その1は湯の峰温泉と熊野古道中辺路

2020/06/01 - 2020/06/02

息子と5泊6日の和歌山の旅。
熊野古道を歩いて、温泉に入りました。
ちょっとフライングなので、移動は車で手洗いとマスクは欠かさずに。

その1は、愛知県から三重県を縦断して和歌山県の湯の峰温泉へ。
翌日は、熊野古道の中辺路を歩きました。

エリア 熊野本宮・湯の峰温泉(和歌山)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.0
• ホテル: 4.5
• グルメ: 3.5
• 交通: 4.0

• 同行者: 家族旅行
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: 高速・路線バス 自家用車 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

三重県と和歌山県の県境近くの、「道の駅　熊野　板谷九郎兵衛の里」。
新姫は熊野市で発見された柑橘果実。
去年、いかだ下りに行ったときに見たのを思い出した！

道の駅 熊野 板屋九郎兵衛の里 道の駅

朝自宅を出発して、夕方やっと湯の峰温泉に到着。
やっぱり和歌山は遠い・・

湯の峰温泉は日本最古の温泉で、開湯から1800年。

湯の峰温泉 温泉

旅館「伊せや」は4階建ての建物にエレベーターがなく、いちばん安い4階の部屋に泊まった私たちは、熊野古道歩きの足慣らしと思って階段を上り下りしました。

駐車所は、旅館から離れているけど屋根付き。

伊せや 宿・ホテル

旧館の8畳の和室は古さを感じさせないきれいな部屋で、エアコン・扇風機・金庫・洗面台はあって、テレビ・冷蔵庫はなし。
wi-fiはロビーだけで、トイレは縁側の奥。

伊せや 宿・ホテル

夕食の前に、湯の峰温泉を散策。

旅館に向かって左にあるのが、神社・温泉くみとり所・公衆浴場・売店。

湯の峰温泉公衆浴場 温泉

旅館の前の川に温泉が流れ込んでいて、硫黄の匂いがプンプン。

湯の峰温泉 温泉

川の右に見える小さな小屋は、世界遺産のつぼ湯。
利用は、貸切入浴30分780円のみ。
でも熱くて加水しないと入れないらしいから、旅館のかけ流しのお湯で十分と利用せず。

湯ノ峰温泉 つぼ湯 温泉

川に下りて行くと、旅館に温泉を送るパイプが並んでいます。
その周囲の変色がすごい！
温泉への期待が膨らんじゃう。

湯の峰温泉 温泉

川の左にあるのが、卵を茹でるための湯筒。
旅館の方にいただいた卵を温泉に入れて15分。
硫黄の匂いが付いたゆで卵は熱々で、なかなか殻が剥けない！

湯の峰温泉 湯筒 名所・史跡

湯の峰温泉を発見した、大阿刀足尼の碑。
それが4世紀ごろなので、日本最古の温泉と言われているんだそう。

大阿刀足尼の碑 名所・史跡

公衆浴場の裏手に、湯の峰温泉で発見されたユノミネシダがあるらしい。
見たくて行ったけど、シダだらけでどれがユノミネシダかわからない・・

湯の峰温泉 温泉

旅館に戻って、湯の峰温泉のお湯を体感。
ザブザブと湯に入ると、沈んでいた湯の花がふわ～っと浮かんできます。
つるつるしたお湯が気持ちいい。

伊せや 宿・ホテル

女湯だけにある露天風呂。
湯の花はべろーんと大きくて、ひもかわうどんや湯葉みたい。
旅館の方の話では男湯の湯の花は少ないらしいので、大きな湯の花は女性だけの特権♪

伊せや 宿・ホテル

夕食は、仕出し屋の料理に温かいごはんとお吸い物。
山の幸＆素朴な味で、私には量は十分。
息子も、ごはんがおかわりできて問題なし。

伊せや 宿・ホテル

2日め。

朝食は、温泉卵と山菜があれば満足。

伊せや 宿・ホテル

旅館の方に相談したら、バスで発心門王子まで行って歩いて帰って来るのが初心者の王道でオススメとのこと。
大斎原から湯の峰温泉までの大日越えが、ちょっと辛いかも・・とも。

湯の峰温泉 温泉

湯の峰温泉から8時のバスで、発心門休憩所まで約30分530円。
乗客は私たちだけ。
下車時、「発心門王子跡はもう少し先、中辺路は反対方向に歩いてください」と、バスのドライバー。

発心門王子 名所・史跡

誰かについて行けば大丈夫と思っていたのに誰もいない。
心強いのは息子が元山岳部、頼りにしてるよ。

まずは、言われた通りに進んで発心門王子跡へ。

発心門王子 名所・史跡

発心門王子から逆向きに進むと、案内版がありました。
ここから熊野本宮まで約3時間。
初めての熊野古道、頑張って歩くぞ♪

発心門王子 名所・史跡

さわやかな風が吹くウォーキング日和。
ずっとウグイスの鳴き声が聞こえています。

熊野古道 名所・史跡

日陰に入ると、空気がひんやり心地いい。
舗装された道で歩きやすく、離れて暮らす息子とのおしゃべりが弾みます。

熊野古道 名所・史跡

廃校になった小学校横にある、水呑王子跡。
ちっちゃな柄杓で、お地蔵様に水をかけます。

発心門もだけど、なんでやたら王子がつくのかと疑問になり検索。

水呑王子跡 名所・史跡

王子社とは、熊野の神様の御子様が祀られているところなんだそう。

民家があるところを抜けたら、山道らしい雰囲気。
道の左右はシダだらけ。

熊野古道 名所・史跡

立て札に「この先で大きな音がしてビックリされると思いますが、これはケモノおどしの為の音です」。
ケモノってもしかしてクマ！？
イノシシやサルでも怖いよ～

熊野古道 名所・史跡

ところどころにある無人販売所。
こんな時期だからか、何も売っていないのが残念。
地元の野菜や梅干しを買いたかったな。

熊野古道 名所・史跡

アジサイの花がきれい。
　
この辺りで、初めて古道歩きのグループとすれ違いました。
「こんにちは～」と挨拶して、それっきり誰にも会わず。

熊野古道 名所・史跡

出発から1時間で、伏拝王子跡に到着。
ここが熊野本宮大社までの中間地点。
きれいなトイレを借りて、少し休憩。

伏拝王子跡 名所・史跡

伏拝王子跡の向かいの茶屋は休業中。
ここでしそジュースを飲むのを、楽しみにしていたのに。

伏拝王子跡 名所・史跡

坂道があっても緩やかで、歩きやすい道が続きます。

この橋を越えたら、熊野古道小辺路との合流点の三軒茶屋跡。

熊野古道 名所・史跡

三軒茶屋跡の隣にある、九鬼ヶ口関所。
昔はここで、通行量を徴収していたとか。

三軒茶屋跡 グルメ・レストラン

ここまで全く疲れていないなんて、やっぱり初心者向きの古道。

木の根が浮き出ている道は、転ばないように注意注意。
その先は石畳の道。

熊野古道 名所・史跡

「ちょっとより道」の看板を見て、見晴台地へ。
階段が急で辛かったけど、とっても景色がよくてオススメ！

あっ！　熊野本宮大社の鳥居が見える！

熊野古道 名所・史跡

中辺路最後の王子は、祓殿王子社跡。
旅の汚れを祓って、身を清めてから参拝するための場所。

裏鳥居を通って、熊野本宮大社へ。

祓所王子跡 名所・史跡

発心門王子社跡から裏鳥居まで2時間10分。
初の熊野古道歩きは、とっても楽しかった♪

八咫烏が止まっている、真っ黒なポスト。

熊野本宮大社 寺・神社・教会

これより奥の本殿は撮影禁止。
いちばん右にあった縁結びの神様には、親子揃って強く強く祈念しました。

熊野本宮大社 寺・神社・教会

本宮の階段を下りようとしたら、両側ではためく幟が「お疲れ様～」と私を迎えて・・ってことはもちろんないけど。
神様に叱られちゃうけど、そうしてもらえたような清々しい気持ちになりました。

熊野本宮大社 寺・神社・教会

熊野本宮大社と熊野速玉大社・熊野那智大社の3つが熊野三山なので、あと2つにもいつか行かなきゃ。
ただ神社を参拝するだけより、古道歩きがあればうんと楽しくなるってわかったし♪

熊野本宮大社 寺・神社・教会

熊野本宮大社が最初に築かれた場所、大斎原。
見晴らし台からでも見えた大きな鳥居は、近くで見るとさらに迫力が！

旧社地 (大斎原) 名所・史跡

この先のかつて社殿があった場所は、今は小さな祠が残るだけ。
パワースポットなので待ち受け画面にしたいところだけど、撮影禁止で不可能。

旧社地 (大斎原) 名所・史跡

昼食は、「めはり本舗　三軒茶屋」で。
めはり寿司と山菜そばセット850円と、さんま寿司630円。
おいしかったものの、めはり寿司は目を見張るほどの大きさではなかったなぁ。

めはり本舗・三軒茶屋 グルメ・レストラン

めはり本舗の那智黒アイスクリームが食べたかったけど、喉が渇くとイヤだし歩き終わってからのご褒美にとガマンガマン。

「世界遺産　熊野本宮館」で熊野古道の勉強後、1時間の大日越えに向かいます。

世界遺産熊野本宮館 美術館・博物館

旅館でもらった地図を見ながら、大日越えの入口を探すと・・ここ！？
民家の入口みたい・・と上りはじめたら、10段上がるだけで足ががくがく。
階段横の家のおじさんが、「初めて？大日越えは大変だからゆっくり行かないと」と。

熊野古道 名所・史跡

「越え」だから、前半はひたすら山を登って行くだけ。
さっきまで全然疲れていないーなんて言っていたのに、5分毎に休憩をとらないととてもとても歩けない・・

熊野古道 名所・史跡

熊野本宮大社の境外摂社の、月見岡神社。
現役の神社とは思えない佇まいで、廃神社っぽくて怖い。

熊野古道 名所・史跡

息子が私のリュックを持ってくれたけど、息子の速さに追いつけない。
古道歩きは楽しいばかりではないと痛感。

30分頑張れと、自分を励まして上り続けると・・

熊野古道 名所・史跡

鼻欠地蔵の周囲は、道が平ら。
やっと山頂に着いたんだ！　わーいわーい♪

左甚五郎の弟子の身代わりに鼻が欠けたというお地蔵様、鼻だけでなく顔がどれかもわからないくらいボロボロ。

熊野古道 名所・史跡

下りは足取り軽く、景色を楽しむ余裕も。

息子が教えてくれた、自生のゼンマイ・・この年で初めて見た♪

熊野古道 名所・史跡

標高369ｍの大日越えがこんなに辛いなんて。
息子の背中を見失わないように歩くだけでいっぱいいっぱいだったとは情けない。

高浜虚子の句碑がある湯の峰王子跡まで来れば、もうすぐゴール。

湯峯王子跡 名所・史跡

湯の峰温泉街が見えてきました。
私がヘタレのせいで、大日越えの所要時間は1時間15分。
まだ大辺路・小辺路もあるから、もっと頑張らなくては！

湯の峰温泉 温泉