極東ロシア鉄道の旅 ウラジオストク ハバロフスク（その４ ウラジオストク街歩きとシベリア鉄道チョイ乗り）

2017/07/14 - 2017/07/19

2017年7月の3連休をはさんで5泊6日。極東ロシア鉄道の旅に出かけました。その直後の8月からウラジオストク限定で電子ビザが簡単に取れるようになり、翌年にはハバロフスク等にも拡大してちょっとしたブームに。2020年には成田からウラジオストクへJALとANAが就航して、日本から2時間のヨーロッパがさらに注目を集めたところで新型コロナウイルスの蔓延が来ました。

まだ日本人が多くなく、アジア人といえば中国人かビザ免除の韓国人だった極東ロシア。個人手配かパックツアーか迷ったけど、ウラジオストクとハバロフスクを訪れる前提で計算すると、S7航空が関空－ウラジオストク便の就航で旅行会社向けに安く卸したようで、費用はほぼ同等。それなら列車のチケット等の面倒なことは旅行会社に任せることにして、エアとホテルそれに夜行列車だけの関空発着5泊6日を採用することに。

シベリア鉄道の近郊電車や夜行寝台列車、各都市の路面電車（トラム）や路線バスで巡る旅をご覧いただきます。

０日目
東京駅－夜行バス→天王寺

１日目
天王寺－阪堺電軌→浜寺駅前　浜寺→南海電鉄→関西空港
関西KIX－S7航空570便→ウラジオストクVVO
レストランで夕食後、夜のウラジオストク駅へ
https://4travel.jp/travelogue/11623025

２日目
ウラジオストク市内観光
https://4travel.jp/travelogue/11623164
6番のトラムに乗車
路線バスでルースキー島へ
https://4travel.jp/travelogue/11623175

３日目
ウラジオストク市内観光
近郊電車でフトラーヤ・レーチカへ
【この旅行記です】
夜行寝台列車オケアン号でハバロフスクへ
https://4travel.jp/travelogue/11623632

４日目
ハバロフスク市内観光
1番のトラムに乗車
https://4travel.jp/travelogue/11624531

５日目
ハバロフスクの子供鉄道
https://4travel.jp/travelogue/11624570
アムール川クルーズから眺める鉄橋歴史博物館
https://4travel.jp/travelogue/11625820

６日目
ハバロフスクKHV－SU5603便→ウラジオストクVVO
ウラジオストクVVO－S7 569便→関西KIX
関西KIX－NH→羽田HND
https://4travel.jp/travelogue/11625836

エリア ウラジオストック(ロシア)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• グルメ: 4.0
• 交通: 4.0

• 同行者: 家族旅行
• 交通手段: 鉄道 高速・路線バス 徒歩
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行なし）

ウラジオストク3日目も良い天気で、今日も暑くなりそう。パックツアーのもう一組の同行者に連絡したところ、今夜のガイドの迎えとシベリア鉄道の発車時刻の件には気付いてなかったそうだが、ホテルから駅まで5分の距離なので、ガイドの到着を待たずに、フロントにメモを預けて20時頃には一緒に駅に向かうことに。

実害はなかったので旅行会社の名前は書かないけど、日本を出発前の書類に乗車日を間違ったチケットを同封してきて、気付いたもう一組の同行者が旅行会社に指摘し、出発前日にメール添付ファイルで届いたのがこのE-チケット。

朝から、まずは噴水通りへ。

通りの向こうに見える青い海はスポーツ湾。

湾を見下ろす高層建築の上層階が霧で隠れています。

近くには観覧車のある遊園地も。

日曜日で、海岸は海水浴客で賑わっています。

その代わりに、今日は魚市場はお休み。

海岸の競技場と海を見下ろす高台のマンション

海に面した立派なビルがあり、海岸段丘から橋で渡っても入れる構造。上層階には展望室のような張り出しがあり、上がってみようかと思ったら閉鎖されていて、廃墟のよう。

ホテルに戻ってチェックアウトして荷物を預け、三度目のウラジオストク駅へ。空港行の電車アエロエクスプレスの駅舎を覗いてみると、

近郊列車の時刻表は、当時からウラジオストクの現地時刻。
アエロエクスプレスの時刻は左から、ウラジオストク発、空港着、空港発、ウラジオストク着。左上の赤いのが現在時刻で、次の空港行きは3時間後。07:22発以降は翌日の時刻。1日わずか5往復の使い勝手の悪い列車のために、立派な施設を造ったものです。

旧来の駅のホームにある時刻表には、黒字で近郊列車、赤字でアエロエクスプレスの発車時刻と到着時刻がウラジオストク時刻で表示されています。数えてみると、ウラジオストク駅に出入りする近距離列車は1日に24本。

14時発に乗って、郊外のバスターミナルがある3駅先のフトラーヤ・レーチカまで行き、頻発している路線バスでウラジオストクに戻ってくることに。

近郊列車の運賃はこれ。最低運賃の21ルーブル（約40円）で安い。窓口で買った切符は、スーパーのレシートのような感熱紙でペラペラ。

発車まで時間があるので、駅と陸橋でつながった客船ターミナルへ。

昨日見た巨大なマトリョーシカは、開くとマトリョーシカ屋さんの陳列棚でした。

韓国の大学の漁業練習船は前日から港に停泊しているものの、北朝鮮の貨物船は出航した後。港の向こうに湾を跨ぐ黄金橋。昨日の朝は霧の中だったけど、今日はくっきり見えています。

発車時刻が近づくと、エレクトリーチカと呼ばれる4両編成の近郊電車が入線してきます。正面2枚窓のTcMMTcの4両編成。

前日見かけたラトビアのリガ車両製作工場製のЭР9（ER9）型と同型でも、正面に書かれた型式や側面のプレートから見て、モスクワ近郊のデーミホヴォ車両工場製ЭД9（ED9）型。側面にリブのある旧態依然のスタイルながら、製造は1999年らしい。

極寒の地を走るので、前後の両開き2扉でデッキ付き。前方のデッキには運転室の扉。

客室への引き戸の隣はトイレの開き戸。

連結面には開き戸、連結面側のデッキの客室扉は両引き戸に。

大陸サイズで幅広車体。車内は6人がけのボックスシート。古いЭР9型の木製クッション無しに比べると、ビニール張りのЭД9型のかけ心地は改善されています。側窓は、下段固定上段上昇式。冷房はなく、締め切ったままの入線時は蒸し風呂状態。みんな一斉に窓を開けます。

車内の照明は、今時珍しい白熱灯。先頭車のトイレの背面は2人がけシート。西ヨーロッパの多くの国と同様に、車内に自転車が持ち込めるらしい。

発車すると中間の電動車から、懐かしい吊りかけモーター音が響いてきます。

シベリア鉄道の輸送の中心は貨物でしょう。側線には、長いタンク貨車の編成がならんでいます。

ウラジオストクは、シベリア鉄道で唯一車窓から海が見える区間。海岸に造船所も見えます。

日曜日だからか、途中2駅に停車すると家族連れが次々と乗車してきて、ボックス席は満員に。

ウラジオストクから15分程でフトラーヤ・レーチカに到着。ここで下車します。

フトラーヤ・レーチカを発車して行くエレクトリーチカ。

駅の側線には原油を輸送するのでしょうか、黒く汚れたタンク貨車の長い編成が。

フトラーヤ・レーチカの駅舎は最近整備されたようで、ウラジオストク駅にはなかった自動改札機も設置されているものの、まだ使用開始前。

新しい駅舎の線路を渡る部分はJRに比べるとずいぶん高く、駅舎側には上下のエスカレータが設置されているものの、ホームへは階段だけ。

駅舎に貼ってあった近郊列車の路線図を見ると、空港を含めウラジオストクから4方面に運行。それにしては、列車本数が多くない。

フトラーヤ・レーチカ駅前には、トロリーバスも発着しています。路線図を見ると、ウラジオストクのトロリーバスはここだけらしい。韓国にはトロリーバスはないと思われ、西欧諸国では見かけない角張った車体なのでロシア製かもしれません。

暑いので、冷房の効いたショッピングセンターに入り、最上階のフードコートで一休み。

NOODLE BAR “TANUKI”で焼きそばらしきものを注文したら、紙の容器で渡された。メニューに“たぬきそば”らしきものは見あたらず。