バルカン半島7カ国 モスクと教会を味わう2週間 [1/12]

2013/11/04 - 2013/11/04

□初めての海外一人旅、目的地はバルカン半島。

　バルカン半島にはギリシャや旧ユーゴスラビアの解体で誕生した小国たち、そしてヨーグルトで有名な？ブルガリア等がひしめき合っている。どれも小国だが、比較的物価が安い国が多い。更にバルカン半島は歴史的な理由からモスクと教会が共存する珍しい地域でもある。

　ヨーロッパなのに中東、ヨーロッパなのにアジア、そんな微妙な立ち位置にあるバルカン半島の国々。古くから「歴史の交差点」として発展してきた国々(ギリシャ～アルバニア～コソボ～マケドニア～セルビア～ブルガリア～トルコ)を旅しました。

エリア アテネ(ギリシャ)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• ホテル: 4.0
• グルメ: 4.5
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 10万円 - 15万円
• 交通手段: 鉄道 徒歩 飛行機
• 航空会社: ANA ターキッシュ エアラインズ
• 旅行の手配内容: 個別手配

□いよいよ一人きりの海外旅行が始まる！

　関空から約半日のフライトの末、現地時間未明にイスタンブールのアタテュルク国際空港に到着した。ランディングの直前、眼下に広がった薄暗のイスタンブール市街に街灯が灯った景色は宝石の様で、筆舌に尽くし難い程美しかった。アジア側とヨーロッパ側を結ぶボスポラス大橋も、青くイルミネーションされていて美しかった。

□イスタンブールからアテネへ移動。
　アタテュルク国際空港を定時に出発したアテネ行きのA320は、雲の少ない美しい空を、地中海を眼下に順調に飛行していった。途中、時差の関係で激しい眠気に教われ、危うく美味しい機内食を貰い損ねる所だった。朝ご飯の機内食は、フルーツが多くみずみずしくてとても美味だった。アテネまでの飛行時間は2時間ほどである。

　飛行機を降り、ターミナルビルを歩く。アテネ国際空港は、2004年のオリンピックに合わせて建設、開港した比較的新しい首都空港である。離発着料金が世界的に非常に高い事でも知られている。

アタテュルク国際空港 (IST) 空港

□空港へ到着したものの…
　私が今回、バルカン半島を旅する上で持って来たハンドブックは、地球の歩き方「中欧」であった。しかしこの本には、ギリシャは紹介されておらず、私が現時点で知っているギリシャの情報といえば、パルテノン神殿と、日本で予約してきたホテルの名前くらいだった。バゲージクレームで、無事に羽田から運ばれてきたバックパックを受け取り、ここからどう動こうか？と今更ながらに考えた。

アテネ国際空港 (エレフテリオス ヴェニゼロス国際空港) (ATH) 空港

　幸いにも空港内は、60分以内ならWi-Fiが無料で利用可能という事で、Google Mapを開いて宿泊予定のホテルを見つけ、画面メモに残した。また、空港内にツーリストインフォメーションがあったので、そこで地下鉄の情報と路線図、観光マップを貰い外へ出た。

　空港の外に出ると想像以上に寒かった。ネックウォーマーに顔を深く埋め、メトロの駅を探した。空港駅は近代的で、8ユーロの市内行きの切符を購入し、ホームで電車が来るのを待った。

　メトロと言いつつ、空港駅は地上部にあった。ホームに入って来た電車に乗り、景色を暫く眺めていたが、車両はその内地下へ潜ってしまった。同時にまた眠気が襲って来て、断片的な睡眠をとった。

アテネ国際空港 (エレフテリオス ヴェニゼロス国際空港) (ATH) 空港

　Syndagma(シンタグマ)駅で電車を乗り換え、目的のホテルの最寄り駅に到着し、貰ったばかりの観光マップを頼りにホテルを探し歩いた。滞在するHOTEL NAFSIKAは、メトロ駅より3分程の好立地にあった。まだ11時だったがチェックインさせて貰い、重たいザックを降ろした。部屋はきれいで広かった。

　一息付いてから、さっそくパルテノン神殿を観光しに行く事に。寒いがその分空気がピーンと澄んでいて空が蒼い。トルコやギリシャ、その他中欧の国々は、この時期は雨期とされているが、それが信じられないほどの快晴だった。

ナフシカ ホテル アテネ センター ホテル

□アテネと言えば、世界遺産のパルテノン神殿へ！
　1.4ユーロの切符（アテネ地下鉄の面白いところは90分以内ならこの切符で乗り放題）でパルテノン神殿のある、Acropolis駅へ向かう。地下鉄はキィキィと軋み音をたてながら、目的地へ私を運んでくれた。イタリアのお隣だけあって、ギリシャ人もかなり色恋におおっ広げな性格らしい。車両内のどこかしこで目を覆いたくなるような、お熱い光景が公然と行われている。

アクロポリ駅 (地下鉄) 駅

　Acropolis駅から地上に出ると、目の前に黄色がかった白い岩石の丘が見えた。その上に大理石の列柱、テレビで見た事のある、パルテノン神殿が乗っかっていた。にわかにテンションが上がる。

アクロポリ駅 (地下鉄) 駅

　神殿に向かう途中に見えるディオニューソス劇場、ギリシャ政府は2015年までに修復するとしている。

ディオニソス劇場 劇場・ホール・ショー

　神殿へ続く参道は、観光客向けのオープンカフェやレストラン、土産物屋がぎっしりと軒を連ねており、客引きの声も多い。神殿の外郭をなめるように歩きながら、神殿への石段を登ってゆく。券売所で12ユーロ（約1620円）のチケットを購入し、一歩一歩神殿へ登ってゆく。神殿はかなり登った所にあるのだ。テレビでお馴染みのクリーム色の列柱が段々と近づいてくる。

パルテノン神殿 史跡・遺跡

　修復のため、足場が架かるパルテノン神殿。想像以上に存在感が大きく立派だった。夢中でシャッターを切った。

パルテノン神殿 史跡・遺跡

□パルテノン神殿からアテネ市街を見晴らす！
　神殿のある丘からは、アテネ市街が一望に見晴らせ、その景色がまた何とも綺麗だった。真っ白な外壁に統一された建物が延々と敷き詰められている景色、それをしばらく見つめていた。

パルテノン神殿 史跡・遺跡

　パズルにしたら超難解、そのくらい統一感のある街並み。

パルテノン神殿 史跡・遺跡

　丘の上の美しい教会。パルテノン神殿を後にし、アテネ市の中心であるOmonia駅までメトロで移動し、あたりを散策することに。よく統一された意匠の建物が並んでおり、景観形成的に見事だった。放射環状の中心にあるオモニア広場を中心に、道路が広がり、街が形成されている。

オモニア広場 広場・公園

　アテネの国立図書館、さぞかし歴史的な蔵書が沢山あるのだろう。

国立図書館 博物館・美術館・ギャラリー

　財政破綻のギリシャだが、街の様子はかなり落ち着いているように見えた。帰りはそのまま徒歩でオモニア広場からホテルまで帰った。

オモニア広場 広場・公園

ホテル近くの旅行会社で、あさっての夕方18時発のアルバニアの首都、ティラナ行きのチケットを30ユーロで購入、ホテルへ戻って休んだ。

ナフシカ ホテル アテネ センター ホテル