2020/01/31 - 2020/01/31
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ちびのぱぱさん
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宮崎県に位置する高千穂峡ですが、じつは熊本からのアクセスが良い。
そんなこと頭にもないから、熊本から阿蘇方面にレンタカーを走らせている内に「高千穂峡」のサインを見つけてしばらく戸惑いました。
昨年、宮崎市でレンタカーを借りた際に、高千穂があまりに遠いので、あきらめた経緯がありました。
「行けちゃうのか?」
「行っちゃう?」
という感じでハンドルを右方向に切る。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- レンタカー
-
朝、熊本市内で借りたニコニコレンタカーでニコニコ出かけ、カーナビをセットして国道445の山道を走っていると、実に立派な石橋が現れました。
熊本には「通潤橋」という、橋の途中からドぶぁ~ッと水が噴き出す橋があります。
30年くらい前に旅行雑誌で見て以来、ずっと訪れたいと思っていました。
そこに行く途中に現れた石橋。 -
車を駐めて橋を渡ってみると、ますますもって堂々たる石橋。
橋の下をヤマセミが上流に向かって飛んで行きました。
「あっ!」
そうそう見られる鳥ではありません。
文字通りあっという間に姿を消してしまいました。 -
橋のたもとに数軒の民家。
-
欄干から親柱に至るまですべて石で作られている。
アンコールワットの遺跡で見た石橋を彷彿とさせる。
日本のアンコールワット。 -
橋に沿って少し下ってみます。
-
ほれぼれする立派な造りです。
まるで、マチュピチュの遺跡のように石と石がピタッと組み合わされている。
日本のマチュピチュか。
皇居の二重橋なども手がけた名工、橋本甚五郎が掛けた「下鶴眼鏡橋」といいます。
4年がかりで明治19年に完成。 -
上流方向から見た全景。
うっとりするような美しいアーチ。
これを見てうっとりしない人は、石に何かの恨みがある人でしょう。 -
思いがけず日本のマチュピチュで時間を取られましたが、そのまま国道445号線をすすむと、忽然と「通潤橋」のサインが道ばたに現れます。
サインに従って左に降りてゆくと、かなり大きな駐車場。
奥の方に、巨大なクマモンも見える。 -
クマモンの横に、江戸時代の民家が保存されていました。
-
三つの棟を連結したような「平行三棟づくり」という独特の古民家で、築250年との事。
古民家だいすきです。
いつかこういう家に住みたい!
田中家旧宅とあるので、田中さんが住んでいたようです。
よく見ると、それぞれの屋根と屋根の間にはU字溝のような雨樋が設けられています。
おもしろい構造の家ですが、あまりにも谷風が強いのでこういうことになったそう。
こうすると、どうして風に強い構造になるのか、わかりませんねえ。 -
内部に入ると、まるで初めから一棟の家であるかのような造り。
-
おっと、そうだ。
通潤橋を見に来たのだっけ。 -
残念ながら、この時期放水は行われていません。
分かってはいましたが、ちょっとものたりない。
いや、かなり物足りない。 -
2016年の大地震に加え、2018年に水害があったそうで、修復工事が行われている。
下を流れる五郎ケ滝川は、鏡のように静まりかえっています。
この橋は水道橋です。
古代ローマ帝国が得意にしていたやつ。
通潤橋は、地域社会のためを考えて、布田保之助さんが、かの橋本甚五郎に依頼して作った。
そんな凄い事をする布田さんとは何者かと思い調べてみると、若くして才能を買われて庄屋になったという人らしい。
自然災害に強い農業を実現するために尽力して、藩から表彰されたりしています。
曰く、後代に神格化されて庄屋の鏡みたいな人格者に祭り上げられていたけど、老後の隠居生活には愛人を伴っていたとか、いないとか。
ふーん。
まあ、人間というものは自分以外の人には完全を求めたくなる訳ですが、歴史によって美化された人物の化けの皮を剥がして喜ぶのもまた人間。
そんなのとは無関係に、堅固な石造建造物が端然と沈黙を保っている。
いつか、水抜きをしている時に来たいなあ。 -
で、引き続き阿蘇の方に向かって走っていると「高千穂峡」のサイン発見。
行き先を変更したわけです。
高千穂第三駐車場と言う「高千穂」感が全然無いところで用を足すと、そのはずれに「歩いてこその高千穂峡」という控えめな看板が目に入る。
……どういう意味だろう。
高千穂峡に歩いてアプローチしなさいと言うことか。
というか、歩いてゆけるのか。
周囲にそれらしいものは見あたりません。
どこから、どこまで歩くのか。
矢継ぎ早にいくつもの疑問が頭をよぎる。
とにかく、騙されたと思って、その看板の脇にある小径を降りてみる事にしました。 -
どんどん、どんどん、どんどん降りて行く。
もう、後戻りはできない。
取り返しが付かないほど、降りて行く。 -
途中に茶店があったりする。
だいぶ年季が入っている感じで、食事も出すらしい。
看板には「元祖かっぽ酒」という文字も。
かっぽ酒?
調べてみたら、青竹に酒を入れて囲炉裏などであぶって燗にするのだそうで、注ぐ時にかぽかぽ音がする。
この辺りが発祥の地という。
う~ん、そそられますね。 -
茶店の庭先のホンノンボ。
-
くだりはさらに続きます。
-
まだまだ降りて行くようです。
こうなったら、毒を食らわば皿まで。 -
途中にこのような清流が見えてきて、良い感じになってきました。
-
マイナスイオンを感じます。
-
漸く渓谷の底まで降りてくると、エメラルドグリーンの淵。
-
なんか雰囲気が出てきました。
「歩いてこその高千穂峡」か。 -
途中、北海道は層雲峡の銀河の滝あたりの雰囲気とよく似た、柱状節理が露出する谷底を歩いて行きます。
柱状節理とは、岩の柱があつまって裂けるチーズみたいになっている地形です。 -
ゆっくり歩いて10分くらいの道のり。
-
途中の岩の模様などを眺めるのもまた良し。
溶岩が冷える時に、こういう裂け目が入ったんですね。 -
やがて、あの有名な景色が現れる。
-
ボートに乗った人たちが近づいてくる。
-
もう40年くらい前に友人と三人でやってきて、ボートに乗ったのですが、一緒に乗った友人が憎まれ口を聞いたので、彼をボートの艫に乗せてバックして滝に近づいて行きました。
友人が悲鳴を上げて頭に降り注ぐしぶきを手で防いでいたのをよく覚えております。 -
高千穂峡の本来の入口の方に到着しました。
バス停もあります。 -
橋の上から見ると、結構の数のボートが1月末の寒気の中、こぎ出しております。
まだ、外国の方たちもいらっしゃっていました。 -
ボートの受付を見ると、30分2000円となっています。
こちらは、駐車場も有料です。
第三駐車場の方は無料でした。
チケット売り場の向かいで気持ちよさそうに眠っているネコちゃんに相談してみましたが、やめとけば、という。 -
30分2000円はちょっと二の足を踏む。
-
眺めるだけにしておきました。
-
その晩、宮城県に住むくだんの友人に電話をして、懐かしく当時の思い出話に花を咲かせました。
すると彼が、「そういえばボートにも乗ったよね。」と言うので、あわてて話題を逸らしました。 -
深い谷になっていますが、梅の花が咲き始めておりました。
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