歴史再発見　日本橋三越館内ツアーに行ってきました。

2020/02/08 - 2020/02/08

日本橋三越本店で月一回催される館内ツアーに参加しました。
日本橋はお正月にも、日本橋三越七福神に参加済み。
その際に日本最古の百貨店、『日本橋三越』に殆ど立ち寄れませんでした。

年末に放送された『新美の巨人』にて、三越館内ツアーを知り既に参加予約していたので再度訪問しました。
申し込み当時は日本列島にこれほどコロナウィルスの衝撃が吹き荒れるとは思いもよりませんでしたが、館内ツアーは盛況で４月まで予約はいっぱいだそうです。

エリア 日本橋(東京)

• 旅行の満足度: 4.0

• 同行者: 家族旅行
• 交通手段: 私鉄 徒歩

朝の日本橋三越、この石造りに似せた外観いいですね。
でも内部は鉄筋コンクリートです。地震の多い日本の特性を取り入れ、大正時代には鉄筋建築を取り入れていました。
関東大震災で崩壊していないのはそのおかげです。

三越日本橋本店 百貨店・デパート

三越といればライオン像ですが、毎月第二土曜日の１１時半～無料の館内ツアーが催されています。
ライオン入口の金の装飾も見事ですね。

三越日本橋本店 百貨店・デパート

１Fに入った途端、白の世界。
手がけたのは今を時めく、隈研吾氏。
暗く見えた店内を一掃し、端から端まで見渡せるようにしたそうです。

館内ツアーのお土産は三越美術館でのチケットとこのレターセット。
非売品なのかな？

今日のご案内係は、三越のベテラン社員の三越の女将さん。
コロナウィルスの影響からマスクで失礼します。

三越のシンボルのライオン像ですが、日本橋三越のこのブロンズライオンはイギリス製だそうです。
ロンドンのトラファルガー広場のライオンを見て、このトラファルガー広場のように栄えてほしいという願いから設置したそうです。

誰にも見られないでライオンに跨ると願いが叶うという都市伝説がありますが、TVカメラが設置されているので無理そうですね。

ライオン像 日本橋三越店 名所・史跡

三越は日本で初めて傘の貸し出しを始めたんですって、当時はまだ番傘。
この傘には番号がふってあって、それが番傘名の由来となったんですって・・・
凄いですね、今も昔もアイデアは人を呼ぶ。

玄関の上には商売の神様、金のマーキュリー像。
日本初の百貨店は西洋の縁起も担いでいます。

玄関天井の細工も文化財、凝ってますね～(*_*;
今まで知らずにしっかり見る機会もなかった。いや～素晴らしい。

三越も最寄り駅は半蔵門線『三越前』、地下鉄に民間企業の名前が付くのは珍しいけれど、地下鉄工事の際に三越もお金を出したから特別に駅名が付いたそうです。
地下の柱数本は当時の物が残っています。上部にアールデコ調の細工が施されているものがそうです。

地下道には季題照覧(きだいしょうらん)のレプリカ絵巻が展示。
文化2年（1805年）の江戸日本橋を描いた絵巻。作者は不明。縦43.7cm、横1232.2cmの長大な絵巻で、日本橋通に連なる問屋街とそれを行き交う人物が克明に描かれる。
当時からすでに三越の前身『越後屋』が描かれています。

商売人は奇数に縁起担ぎ、三越もマークには七五三の画数が隠されています。
右上の点のはらいが３つ、右下の払いが７つ、左下越の払いが５つに枝分かれ。
改めて気を付けてみたこともなかった、小さなことにも様々な意味が込められているのですね。

館内に戻ってきて耐震設備や、使われている大理石の中に隠されているアンモナイト探しをしてみます。

階段天井の照明もアンティーク並みの文化財。
さすが老舗は全て新しいものに変えず、共存を忘れない。

三越といえば３階まで吹き抜けの中央ホール、この天女像も圧巻です。

ラスボス感半端なくちょっと怖い気もしますが、作者は名匠・佐藤玄々『天女像　まごころ』は全長１１メートル。
三越創立50周年事業(昭和３５年、１９６０年)の１つとしてこの中央ホールに建立されました。
製作期間１０年、総費用１億５０００万円。

三越日本橋本店 百貨店・デパート

後ろから見ても凄い、これははめ込み式で彫刻を数個ずつ組み立てたものなんですね。
掃除なんてどうしているんだろうと思っていましたが、半端ない存在感です。

三越日本橋本店 百貨店・デパート

天女の顔が怖すぎるというお客様もいるそうですが、他のデパートにはない豪華絢爛の非現実感を造ってしまう。
毎日ホール内では数回のパイプオルガン演奏などがあり、それを楽しみに聴きにいらしゃる方もいる。
勿論座席も多めに配分されています。

お客様本位の姿勢は見習いたいです。利潤追求でスーパーとの境目がなくなってきている昨今のデパートにはない、高級感と特別感を垣間見れるのはさすが三越さんです。

６階には三越劇場とギャラリー、劇場は催しがあって撮影できませんでした。
このギャラリーは２週間ごとに新進作家などの作品が展示されているそう、勿論無料です。
日本にはないサロン的な役割も果たしているんですね。

屋上にやってきました。天気のいい日はここで三越で買ったお惣菜を食べてのんびりしたい気分です。

今や屋上庭園は色んなショッピングセンターにも見られますが、都心でのこれだけの緑と大池は贅沢ですね。

三越の塔、取り壊しの声も出ていたそうですが顧客からの強い要望で残っています。
夜のイルミネーションもキレイですし、全景を見たときにはすぐに分かります。

三越百貨店の屋上にはお稲荷さんがあるのは有名な話ですね、ここは三囲神社も分社されています。
立派な鳥居ですね。

しっかりお参りしていきます。新しくてきれいな祠は大切にされているんですね。

帰りは勿論食事して、お買い物してお金を落としていきますよ。
珍しいオーストリア料理のレストランも三越にはございます。

カフェ ウィーン 三越日本橋店 グルメ・レストラン

優雅な店内、ウィーンのカフェみたいですね。
三越さんは顧客の年齢層も高くゆったりしていて、おばさんにも居心地がいいです(笑)

値段は高めでですが、ウィーンに来た気分。
MIカードの特典で、毎年1500円のお食事券をいただけるので使います。

シュニッツェルやメランジュ、ザッハトルテは本場と同じ生クリーム付き。
ウィーンに行く前に予習できました。
味はまあまあですが、本場に負けているとは思いません(笑)

コロナウィルスの影響で館内は空いていましたが、バレンタインチョココーナーや地下食品階は元気いっぱいでした。
いつも何気なく使っているデパートですが、こんな館内ツアーで十分旅行気分を味わえました。東京には様々なワクワクが詰まっています。
本日の歩数は6453歩、あら？平日並みですね。

カフェ ウィーン 三越日本橋店 グルメ・レストラン