2019/12/29 - 2020/01/03
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Kodamariさん
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2019-2020の年末年始はロンドンへ。約10年ぶりの訪問です。
断然一人旅派なのに、何故かロンドンは一人だった事がありませんでした。同行者に気を遣いながらの博物館や美術館の見学は、正直結構な消化不良だったので、いつかは一人で、と思いつつ先送りしていたのですが、遂に再訪です。
2日目の大晦日の博物館・美術館漬けはウィリアム・モリス・ギャラリーとテート・ブリテン。世紀末芸術フリークとしてはその端緒となるアーツ&クラフツは外せません。
ロンドンのカウントダウンは有名ですが、年越しの人混みは苦手。少し早い時間に華やいだ街を歩いてみました。
…え?最後のドンですか?
ハイでも、ルでも、アルマゲでも、プテラノでもないです。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 3.5
- ショッピング
- 4.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 徒歩
- 航空会社
- ANA
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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2日目は朝から郊外へ。
ヴィクトリア・ラインのトッテナム・ヘイル駅前から#123 のバスに乗ります。 -
こざっぱりした住宅街を抜けるバスに乗り、リロイ・パークで降りると、ほぼ目の前に目的地、ウィリアム・モリス・ギャラリー。
彼が少年期を過ごした家をギャラリーにしています。
開館少し前に着いたので、先に裏庭へ。ウィリアム モリス ギャラリー 博物館・美術館・ギャラリー
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広大なバックヤードの一部が、彼に捧げられた庭になっています。
実は昼ドラばりの、振れ幅の大きい生涯を送ったモリス。彼の作品のモチーフとなった植物を集め、その人生や業績を讃えるものだそうです。ウィリアム モリス ギャラリー 博物館・美術館・ギャラリー
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とはいえ真冬。正直庭を愛でるには季節が悪すぎます。
でも冬越しする葉やドライフラワー状になった枯れ草の形に、わずかですがモリスのエッセンスを感じます。ウィリアム モリス ギャラリー 博物館・美術館・ギャラリー
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裏庭に続く公園の池が借景。柳の葉が茂っていたら、もっと英国っぽさが増すのでしょうが、これも悪くないかな。
ウィリアム モリス ギャラリー 博物館・美術館・ギャラリー
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敷地の壁際にもモリスが好んだモチーフの植物。蔓薔薇もある。
…それにしても真冬!残念っ!ウィリアム モリス ギャラリー 博物館・美術館・ギャラリー
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日本では「いちご泥棒のおじさん」の認識があれば良い方かも知れないモリス。
実は世紀末芸術の方向性に多大な影響を与えたアーツ&クラフツ運動の中心人物です。
ちなみに「いちご泥棒」はリバティのプリントで有名なので、リバティのデザイナーと思っている人もいるかも知れませんが、創業はモリス商会の方が先。ウィリアム モリス ギャラリー 博物館・美術館・ギャラリー
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モリスが最初にデザインした3種類の壁紙のうちの一つ「トレリス」とその原画。
こんな風に見せられただけでワクワクします。
庭の蔓薔薇が咲いていたら更に盛り上がっただろうな…。ウィリアム モリス ギャラリー 博物館・美術館・ギャラリー
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モリス商会についての展示。
左はヴィクトリア調の写実的な壁紙、右がモリス以降のそれ。どちらも素敵だけれど、よりすっきり見えて家具の視認性が高く、美しさも兼ね備えたスタイルが提唱されました。
用の美の追求、即ちアーツ&クラフツ運動。
ここには、「モリスになったつもりで、モリス商会を大きくしよう!」というシミュレーションゲーム風のクイズがあります。彼がどう投資して事業を成功させて来たかが興味深い。その後の彼の転身を考えると、特に。ウィリアム モリス ギャラリー 博物館・美術館・ギャラリー
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モリスのクラフトマンシップを窺い知ることができる、ワークショップの展示。
主に壁紙とタペストリーの製作にまつわるものが展示されています。ウィリアム モリス ギャラリー 博物館・美術館・ギャラリー
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イチオシ
壁紙の版木。
巧みに連続しているパターンは、日本の型紙にも通じるものがあります。
道具なのに美し過ぎます。ウィリアム モリス ギャラリー 博物館・美術館・ギャラリー
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モリス商会のショップを再現したスペースもあります。
ウィリアム モリス ギャラリー 博物館・美術館・ギャラリー
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素敵な階段を上り、見学を続けます。
ここからは、社会主義運動に身を投じることとなる、彼のキャリア後半の展示です。
現代の視点からはやっちまったなぁ、勿体ないなぁとしか言えませんが、当時の社会的背景から、きっと譲れない何かがあったのでしょう。
出版社を設立し、政治活動を行うも、分裂内紛を繰り返す社会主義のグループ内で、彼はやがて排除されてしまいます。それでも主義を貫き通しながら、最晩年は中世の写本を彷彿とさせる美しい本の製作を行っています。
ちなみに、ギャラリーは入場無料ですが、寄付やグッズの売り上げで管理をしているそうです。ロンドン中心部だとほぼいちご泥棒グッズしかありませんが、ここなら色々あります。たんまり買って欲を満たしつつ貢献しちゃいました。ウィリアム モリス ギャラリー 博物館・美術館・ギャラリー
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来た道をバスで戻ります。
ダブルデッカーの2階、もしかしたら初めてかも。 -
地下鉄でコヴェントガーデンまで戻って来ました。
ここは繁華街で利用者が多いのに、地下5階のホームから、エレベーターと狭い階段しかない恐ろしい駅。
エレベーター待ちの時に天災があったらどうなるんだろう?地震大国出身者の感覚としてはドギマギします。
今回はマーケット側ではなく、反対方向へ。コヴェント ガーデン 広場・公園
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イチオシ
旅の間に一度はフィッシュ&チップスを食べたかったので、有名店へ。
私の中での最高のフィッシュ&チップスは、在住時にNZで食べていた脂の乗った巨大なもの。カンタベリー大地震でお店がなくなってしまい、幻となったその味を追い求め、イギリス文化圏に行くとそれを探してしまいます。
こちらのお店のものは悪くはないのですが、大量のテーブルビネガーを振りかけてちょうど良い感じの、下味をつけないイギリス伝統のものでした。
本当はこっちが正統派で、インドやアジアからの移民がアレンジしているNZのそれは邪道なのは分かっているのだけど…。ロック&ソールプレイス 地元の料理
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ホテルに帰る道に、立派な劇場がありました。
一気に前後編2公演のスタイルで上演されている、ハリー・ポッター。観る側も演じる側も体力気力が要りそう。
大変人気で、通しでチケットを買うのは難しいようです。
なんてソーホー周辺をうろうろしながら、次の目的地へ。パレス シアター 劇場・ホール・ショー
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大晦日の夕方は所謂デパ地下が混雑するので、ジョン・ルイスの地下のウェイトローズでお惣菜等々買って、部屋に戻ります。
これは昨日布を買ったリバティですが。
大通りの特徴のないデパートより、こっちの方が撮りたくなってしまうの。
荷物を置いて、次のギャラリーへ。リバティ ロンドン 百貨店・デパート
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駅から意外と遠くて、迷ったかと心配になりましたが、たどり着けたところには、ミレイの銅像。
テート・ブリテンは初めてです。テート ブリテン 博物館・美術館・ギャラリー
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近代までのイギリス絵画の殿堂。
イギリス画家で一番人気のターナーの世界最大級のコレクションで有名。
個人的には全く響かないけれど、好きな人が多いのは理解できます。
私の興味の対象は19世紀後半のこの部屋に集中しています。テート ブリテン 博物館・美術館・ギャラリー
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サージェントの傑作、「… Lily, Lily, Rose」。
このぼんぼりのぼわぁっとした灯り、初夏の夕べの空気が感じられる作品、素敵だわ~。
彼はアメリカ国籍だけれど、ヨーロッパで育ち主にイギリスで活躍したので、イギリスの画家で良いと思う。一方で彼の水彩の不思議な明るさは、イギリス絵画としては異端かも知れません。テート ブリテン 博物館・美術館・ギャラリー
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イチオシ
ターナーを除けば、テート・ブリテンで最も有名な作品の一つ、ミレイの「オフィーリア」。
昔から不思議な絵だなぁと思っていました。美しすぎる水死体に鮮やかすぎる周りのモチーフとか、リリカルで、悲劇のクライマックスというよりも、女優さんの写真集の一葉のような。
さて、ここからはちょっとディープなお話。
実はオフィーリアのモデルになった女性は、この作品の為に、何度も、長時間水の中でポーズを取らされたそうです。彼女はロセッティの恋人で、モデルをしながら絵の勉強をしていましたが、当時は女流画家が認められることはありませんでした。
散々ロセッティの女癖の悪さに振り回された挙句、病に倒れ、亡くなる直前に結婚。死後はロセッティの詩とともに埋葬されたのに、数年後彼に墓を暴かれ詩を回収されるという、聞いている方が泣けてくるくらい可哀想な人でした。テート ブリテン 博物館・美術館・ギャラリー
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んで、そのロセッティが描いたこの女性は、ウィリアム・モリスの奥さん。
モリスが仕事人間であったことも一因と言われますが、ロセッティが亡くなるまで、ほぼ公認の深い関係が続いていたと言われています。
ちなみに、「オフィーリア」の作者ミレイは、彼らラファエロ前派やアーツ&クラフツの庇護者でもあった巨匠ジョン・ラスキンの幼妻を寝取っています。
も~、ドロドロ~。
ちなみにこの2枚の絵は、モリスの妻がオフィーリアを見下ろすように向かい合って展示されています。考えすぎ~?テート ブリテン 博物館・美術館・ギャラリー
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ギャラリーのはしごは流石に疲れました。
遠い駅まで戻るのが億劫で、美術館前からバスで中心部に戻ろうとしたら、カウントダウンの準備の影響で大幅に迂回され、図らずもウォータールー駅に来てしまいました。ウォータールー駅 駅
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ここも大晦日の賑わい。
まだ早いですが、せっかくなので、カウントダウンの名所にちらっと向かってみます。ウォータールー駅 駅
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ロンドン・アイ。
花火が上がる場所に近いので、規制の準備が着々と行われていました。ロンドン アイ 建造物
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ウォータールーから地下鉄でソーホーに戻り、あわよくばご飯を…と考えながら中華街へ。
期待はしていませんでしたが、書き入れ時で、やはり一人客が食べられる場所はなさそう。
それにしても、このぼんぼり、明かりが灯らないのね。もっと明るくなるかと思っていたのに。チャイナタウン ロンドン 散歩・街歩き
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タピオカ屋の行列。
アジアの若人たち、世界中でタピるの巻。チャイナタウン ロンドン 散歩・街歩き
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オックスフォード・ストリートのライトアップ。
オックスフォード ストリート 散歩・街歩き
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同じく。奥の横断幕にHAPPY NEW YEAR 。
ゆっくりしたサイクルのローテーションで文字が出るので、ちょっと微妙。
さすがに疲れたので、部屋に戻ります。オックスフォード ストリート 散歩・街歩き
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昼にウェイトローズで買った、サラダとブラックプディング入りのスコッチエッグ。
2019年の最後のごはんはこれ。ジョン ルイス (オックスフォードストリート店) 百貨店・デパート
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味付けが程よくしっかりしていて、意外と美味しい。
ブラックプディングが効いています。 -
イチオシ
炭水化物は日本にも進出しているLola's Cupcakes のプチサイズのカップケーキ。
トッテナム・コート・ロード駅のコンコースにベンダーがあったので。外国でいただくものにしては甘さが程よく美味しいです。
ひとつがゴルフボールくらいのサイズ。全部は食べませんよ。半分は明日の朝。 -
さて。
有名なロンドンのカウントダウンはテレビで悠々。
寒さに耐えながら何時間も待っても、こんなベスポジでは見られない。
日本のニュースだと、この数秒が中継される程度ですが… -
結構長い間バンバン打ち上げています。
…でもこの展開…日本で見たことがある気が… -
やりすぎで何も見えん~(爆笑)
これじゃ、まんま火薬田ドン~~~!
いや~、こんなとこで殿の伝統芸を見るとは(違)
そういえば、ドンちゃんの捨て台詞もコレだったな。
「また、来年!」
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