2019/10/20 - 2019/10/20
137位(同エリア174件中)
ちふゆさん
2019年10月20日(日)、今回の旅、後半に入る。コスタリカ(Costa Rica)の首都サンホセ(San Jose)での朝。この日は朝から移動だが、フライトが早くないので朝はゆっくりと朝食を戴く(下の写真1)。8時にUberを呼んで出発(下の写真2)。来た時には渋滞で時間が掛かったが、この時間はスイスイと進み、8時半前には約20㎞北西の空港に到着。6617コロン(1300円弱)で、来た時とほぼ同じだった。
この日のフライトは南米でよく利用したアビアンカ航空(Avianca)だが、正確にはアビアンカコスタリカ航空(Avianca Costa Rica)。サンホセ空港をハブとするコスタリカのフラッグキャリア(Flag carrier)。LACSA航空(Lineas Aereas Costarricenses S.A.)として1946年に運行開始。2013年にアビアンカ航空グループを持つブラジルに本拠を置くコングロマリット(Conglomerate)のシナジーグループ(Synergy Group)に買収されアビアンカ航空となった。
チェックイン、混んでもなくスムーズだったのだが、1時間45分遅れと云われる。あれまあ・・・ いい天気なのに。出発ゲートに行くと、10時半発予定が11時半で表示は60分遅れ(下の写真3)。遅れを回復してくれたのかと思ったら、すぐに85分遅れに変わった(下の写真4)。到着便の遅れだったのだが、どこから来たんだろうか? サンホセはいい天気だったが、どこか来たところの天気が悪かったのだろうか。パナマじゃなきゃいいけどと心配になる。で、結局1時間半ほど遅れて出発。まあ、最初に云われた遅れより少しは回復したので良かったかな。今日の機種もエアバス社(Airbus)のベストセラー機、A320。これでA320neoもあったけど、4フライト連続で、確かにベストセラーだね(表紙写真)。
さて、向かっているパナマ(Panama)。この旅では3ヶ国目だが、日本語での正式名はパナマ共和国(Republica de Panama)。漢字表記では巴奈馬など。国名の由来についてはいくつかの説があるが、16世紀初頭スペイン人が中央アメリカを征服していったころ、この地に住んでいたクエバ族(Indios Cueva)が魚の豊富な場所や漁師のことを「Panama」と表現していたことに由来すると云われている。
国土面積は約7.5万平方kmで北海道よりやや小さい。中米南東部にある国で南北アメリカ大陸を結ぶ地峡部、パナマ地峡(Istmo de Panama)を占める国で、首都はパナマシティ(Ciudad de Panama)。西はコスタリカ、東はコロンビアと国境を接し、北はカリブ海、南は太平洋に面する。南北アメリカと太平洋、大西洋の結節点に当たる地理的重要性からスペイン人の到達以来、貿易や人の移動や国際政治において大きな役割を果たす場所となっており、その役割の重要性のため、中米地峡を貫くパナマ運河が通っている。また、近年はいわゆる「パナマ文書(Panama Papers)」で注目を浴びている
国土はパナマ運河(Canal de Panama)により東西にほぼ二分される。地形は山がちで、西部中央を東西に延びるタバサラ山脈(Serrania de Tabasara)が脊梁山脈をなし、東部ではカリブ海沿岸にサンブラス(Serrania de San Blas)、ダリエン(Serrania del Darien)両山脈が連なる。最高峰は3475mのチリキ火山(Volcan de Chiriqui)。かつては国土の9割以上を森林が占めていたものの、2000年には森林面積が39%にまで低下した。国土の23%は様々なタイプの自然保護区に指定されており、世界全体でも10位以内に入る自然保護大国でもある。海岸平野は幅狭く、比較的広い平野はパナマ湾(Golfo de Panama)東岸にある程度。気候は概して高温多雨で、年間を通して降水があるカリブ海沿岸と高い山地以外では、通常1~4月に明瞭な乾季が現れる。雨季の午後には激しい雨が降り、年間降水量は2,000mmから3,000mmに達する。
人口は420万人程度。住民は先住民と白人の混血のメスティーソ(Mestizo)が60%、アフリカ系パナマ人が14%、ヨーロッパ系パナマ人が10%、先住民が10%など。パナマには先コロンブス期(Precolombina)の文明は存在しなかったが、それでも先住民が10%を占めるのはメキシコと同水準で、ラテンアメリカ域内では先住民系の人口の占める比率が大きい国となっている。スペイン語が公用語で、大多数の国民が母語としている。英語は、都市部の高学歴層や観光地で使用される。宗教はローマカトリック(Ecclesia Catholica)が85%、プロテスタント(Protestantismo)が13%、その他が2%。
この辺りは古くは紀元前2900年から人が暮らしていたとされる。スペイン人が到来した16世紀初頭に、現在のパナマに相当する地域には20万人から200万人(すごい幅)の人間が居住していたと云われるが、さほど高い文明は生まれなかった。
1501年、ヨーロッパ人として初めてスペインの探検家ロドリーゴ・デ・バスティーダス(Rodrigo de Bastidas)がパナマを「発見」し、翌1502年には、コロンブス(Cristobal Colon)がカリブ海沿岸を探検している。これ以降、自らがインドに到達したと誤解したコロンブスによってパナマに住んでいた人々はインド人と云う意味のインディオ(Indio)と呼ばれるようになった。1508年、カスティーリャ(Reino de Castilla)王フェルナンド5世(Fernando V)が、パナマをスペインの探検家ディエゴ・デ・ニクエサ(Diego de Nicuesa)に与えた。その後、1513年にバスコ・ヌーニェス・デ・バルボア(asco Nunez de Balboa)がヨーロッパ人と初めて太平洋側に到達した(太平洋の「発見」)。
このバルボアによる太平洋発見以来、この地峡部はスペインによる南アメリカの征服、支配、統治の大動脈となり、物資の交易路として繁栄した。1543年に創設されたペルー副王領(Virreinato del Peru)の一部となり、1718年に新たに創設されたヌエバグラナダ副王領(Virreinato de la Nueva Granada)に編入された。16世紀から17世紀にかけて、フランシス・ドレーク(Sir Francis Drake)やヘンリー・モーガン(Henry Morgan)をはじめとするイギリスの海賊がしばしば輸送拠点を襲撃し、搬送物を略奪した。
1821年いったんスペインから独立したが、数ヵ月後大コロンビア(Gran Colombia)の一州となり、その後ヌエバグラナダ共和国(Republica de la Nueva Granada)、グラナダ連合(Confederacion Granadina)、コロンビア合衆国(Estados Unidos de Colombia)、コロンビア共和国(Republica de Colombia)と変わるが、ずっとコロンビア支配下にあった。
19世紀半ばからアメリカがパナマ地峡の重要性に気付き、1855年にはパナマ・コロン間の鉄道(Ferrocarril de Panama)を完成させ、スエズ運河(Suez Canal)を拓いたレセップス(Ferdinand Marie Vicomte de Lesseps)が進めて断念していたパナマ運河(Canal de Panama)建設権を買い取り、その画策で1903年にパナマはコロンビアからの分離、独立を果たす。アメリカはただちにこの独立を承認し、運河条約を締結、運河地帯を永久租借地として獲得した。1904年からアメリカ資本による運河建設が始まり、1914年運河開通。1964年、パナマ国旗事件から暴動が起こり、運河返還の国民運動が高揚、1977年に有効期限を1999年末とする新運河条約が結ばれ、まず運河地帯が1979年返還された。
1983年以来ノリエガ(Manuel Antonio Noriega Moreno)将軍が国政の実権を握っていたが、1989年アメリカ軍がパナマに侵攻、翌年ノリエガは合衆国に身柄を引き渡された。ノリエガの失脚後、政治への深い介入が問題になっていた国防軍は解体され、1990年に国家保安隊に再編された。1999年12月31日に旧運河地帯に残るアメリカ管理地区が返還され、建国以来パナマに大きく関わってきたアメリカ軍は完全撤退した。これをアメリカからの第三の独立と呼ぶ者もいる。
大統領を元首とする共和制国家で、首相は設置されていない。任期は5年で、連続再選は認められていない。現行憲法は1972年憲法であり、1983年に大きな改正を経て現在に至っている。議会は一院制で、この任期は5年。今年(19年)7月にコルティソ大統領(H.E. Dr. Laurentino Cortizo Cohen)が就任した。国防軍は1989年12月のアメリカによるパナマ侵攻をもって解体され、新たに警察力を主体とした国家保安隊が設置された。志願制で2万2千人程度。
中南米諸国との連帯を重視し、2011年12月に発足したラテンアメリカ・カリブ諸国共同体(CELAC)のメンバーであるとともに、中米統合機構(SICA)のメンバーでもあり、SICA各国と自由貿易協定交渉を進めている。2011年4月に発足した太平洋同盟(Alianza del Pacifico)には正式加盟予定国として参加している。2018年の経済成長率は3.7%。主要産業はパナマ運河運営などの第3次産業、観光、金融業が発達。農業が依然として経済の主柱である。主要輸出品はバナナ、砂糖、コーヒー、カカオ、エビ等魚介類、金属くず、魚粉・魚油など。
通貨はバルボア(Balboa)で、太平洋を「発見」したバルボアの名前から命名。略号PAB、記号はB/.。1バルボアは100センテシモ(Centesimo)。1US$=1B/.に固定されており、自国では硬貨のみ発行。バルボア紙幣は存在せず、US$紙幣が流通し、それをバルボアという名称で使用している。アメリカの硬貨も使用できるが、パナマの硬貨はパナマ以外では無価値。国旗は赤・青・白の3色が用いられ、赤星及び青星が配置されている。1925年に現在のデザインが制定された。青と赤は保守派と共和派を、白は平和を表している。青い星はこの国の生活の純粋さと誠実さを、赤い星はこの国の権威と法律を表しているとされる。
人気のあるスポーツはボクシング、野球、バスケットボール、サッカー。ボクシングは世界ボクシング協会(WBA)の本部がパナマシティにある。20人以上の世界チャンピオンを輩出しており、4階級制覇の歴史的名王者ロベルト・デュラン(Roberto Duran)は超有名。サッカー代表は2018年のFIFAワールドカップ(FIFA World Cup)ロシア大会に初出場。残念ながら3戦全敗に終わった。日本代表とは昨年(18年)10月に新潟で初対戦。南野、伊東のゴールなどで日本が3-0で勝利を収めた。2016年までのオリンピックでパナマ選手団が獲得したメダル3個(金1・銅2)はすべて陸上競技。
日本とは1904年の外交関係樹立以来、伝統的に友好関係を保っている。米国に次ぐ援助国第2位で、パナマ運河の主要利用国、便宜置籍船登録では日本船舶の約6割がパナマ船籍である。日本への輸出は船舶、金属くず、魚介類、コーヒー等。在留邦人数は400人弱。今年(19年)4月にはバレーラ(Juan Carlos Varela Rodriguez)前大統領が来日している。
日本より14時間遅れで、サマータイムは採用していない。飛んできたコスタリカからは1時間進む。フライト時間は1時間余り。珍しく軽食が出る(下の写真5)。ちょうどお昼の時間なので助かる。ちなみにこのフライトのチケットは1万4千円あまりだった。離陸からほぼ1時間で、飛行機の左下にパナマシティの町が見えて来る。ワクワクするが、天気が悪いようなのが、残念。
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パナマに到着するが、続く
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