
2019/01/04 - 2019/01/04
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RAINDANCEさん
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島根県中北部大田市、かつての銀山である石見銀山を訪れました。16世紀には世界の銀生産の1/3を占めていた日本は「銀の王国」として遠くヨーロッパまでその名を轟かせていました。日本最大の銀山だった石見銀山跡は、温泉津温泉や大森の町並みなどと共に世界遺産に登録されています。
★銀山の坑道”龍源寺間歩”と、ノスタルジックな大森地区の町並みを散策。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- レンタカー ANAグループ 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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レンタカーで温泉津温泉から石見銀山へ向かいます。所要時間は30分弱(約20km)の道のり。
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まずは日本海に沿って北上。
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その後、山へ向かっていきます。
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「石見銀山トンネル」を抜けると…
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…ほどなく「石見銀山世界遺産センター」に到着。
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ビジターセンターとして、世界遺産「石見銀山遺跡とその文化的景観」のガイダンス機能を担ってます。
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博物館や資料館ではなく、レプリカや映像で石見銀山が紹介されています。概要を知るのにさらっと訪れると良いかも。
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さて、世界遺産センターを出て向かうのは、やはりまず石見銀山の坑道である「龍源寺間歩(りゅうげんじまぶ)」。しかし、そう易々とはたどり着けません。まずは、センターから車で石見銀山公園へ移動。(閑散期で交通規制はなく近くまで乗り入れできました)
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車は乗り入れ禁止なので、レンタサイクルの店「弥七」で自転車を借ります。
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行きはゆるい上り坂なので、電動アシスト付きがおすすめ。
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3kmほど、のんびりと景色を見ながらサイクリング。
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もちろん、歩いている方もいらっしゃいます。充分時間を取って、ハイキングがてら歩くのも良いですね。
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林の奥へと進んでいき…
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龍源寺間歩手前の駐輪場へ。ここからは自転車もNG。
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少し歩きます。途上の「高橋家」、かつての銀山町年寄山組頭(鉱山の取締り役)の邸宅。
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小さな沢に沿って。
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坑道跡があちらこちらに見えてきました。
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「福神山間歩」。
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「龍源寺間歩」の入口に到着です。この小屋で入場料を払って…
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こちらが坑道の入口。
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石見銀山遺跡の中で唯一、常時公開されている坑道がここです。いざ潜入。
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龍源寺間歩の「間歩」とは、鉱山の掘り口のことだそうです。つまり”龍源寺入口”ということですね。ノミの跡。
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坑道について説明してくれたガイドさん。
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龍源寺間歩は、正徳5年(1716年)の開発で、昭和28年(1953年)の閉山まで228年ものあいだ現役の鉱山でした。
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江戸時代に掘られた長さは600mに及び、大久保間歩に次ぐ大坑道として良質の銀鉱石が多く掘り出されたそうです。
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排水のための深い竪抗もあり。
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龍源寺間歩は、永久・大久保・新切・新横相間歩とともに代官所の直営「五か山」のひとつでした。この辺までは昔ながらの手掘り行動という感じ。
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見学経路の出口付近。坑道としてきちんと整備されてます。
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この坑道筋には数枚の絵巻の展示がありました。
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見学経路はここで終わり。出口。
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銀山遺跡としての見どころはここだけです。それ故、苦労してたどり着いた割には感動が薄い「がっかり世界遺産」などという声も聞かれたりします。
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これくらいの坑道遺産なら、伊豆の土肥金山とか他にもあのでは?といった意見もあるのでしょうが、石見銀山は単に見学できる坑道だけを見る遺産ではありません。最盛期には20万人が暮らした栄華が残ります。
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龍源寺間歩に近いところにある「かおり本舗 中村屋」、銀山周辺に自生するクロモジと輸入ハーブをブレンドしてつくる手作りの香り袋を売ってます。
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その先に神社がありました。
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「佐毘賣山(さひめやま)神社」、16世紀中頃に創建された鉱山の守り神で、精錬の神「金山彦命」を祀る神社だそうです。修繕中?
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現在の建物は文政2年(1819年)に再建されたものらしい。
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駐輪場に戻って、今度は川の対岸で戻ります。
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「清水谷製錬所跡」、明治28年(1895年)から巨額を投じて建造された、当時の先端技術を駆使した製錬所でしたが、わずか1年半で操業中止となってしまったそうです。
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明治時代の石垣はしっかりと遺構が残されています。
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「安養寺」、浄土真宗の寺。
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こちらは「清水寺」。
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銀山役人や鉱山経営者などからの信仰が厚い寺だそうです。
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拝殿。
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その天井には寄進者である諸家の家紋が描かれてます。
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古民家喫茶。
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古民家そば屋。
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銀細工工房の店。
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「下河原吹屋跡」。
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17世紀初頭、江戸時代初めの銀精錬遺跡。発掘調査で発見されたとのこと。
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レンタサイクルの弥七に自転車を返却し、大森地区に向かいましょう。
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大森地区の町並みも銀山川に沿って連なっています。
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重要伝統的建造物群保存地区に登録されている大森地区の町並み。
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「金森家」、主屋は嘉永3年(1850年)建築の商家で、県史跡とのこと。
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「石見銀山代官所地役人遺宅 阿部家」。江戸時代中期の代官所地役人の邸宅。
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「栄泉寺」。慶長年間(1596年)の創建で、文化4年(1807年)に再建されたという曹洞宗の寺。この辺りでは珍しい山門の形。
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その拝殿。
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「石見銀山代官所地役人遺宅 三宅家」。
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「有馬光栄堂」。江戸時代創業で、大森座の芝居の興行宿に使われた老舗。
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「代官所同心遺宅 柳原家」、非公開。
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「代官所地役人 旧河島家」。
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旧河島家は、1800年代初めの地役人住宅を復元したもので、唯一公開されている武家屋敷の遺宅とのこと。
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さて、大森地区の街並みの真ん中あたりに来たところでちょっと休憩です。小腹も空いたし。
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「ピッツアリア&リストランテぎんざん」と「Cafe つばき」。
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「ぎんざん」も良さそうでしたが、手早く済ませたかったので「つばき」の方へ。
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冷たいドリンクを注文。1月ですが天気が良く歩いていたら汗ばむ陽気。
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ぎんざんバーガー。粗挽き肉のジューシーなハンバーガーでした。
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「町並み交流センター」、旧大森区裁判所跡を利用した建物。
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岩山が見えてきました。「岩城山」というのだそうです。
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岩山の上には朱色の門。
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門をくぐると「観世音寺」、真言宗の寺院です。寛政12年(1800年)の大火で町もろとも寺の建物は焼失してしまい創建年は不詳ですが、現在の本堂や山門は万延元年(1860年)に再建されたそうです。
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岩城山からの眺望。赤褐色の石州瓦屋根が続きます。
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「松井酢店」。
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「石見銀山大森郵便局」、島根県で5番目に誕生した郵便局。
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かつては大森地区唯一の宿だった「お宿 ひろた屋」(閉館)。
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「御料郷宿田儀屋遺宅 青山家」、江戸時代に銀山の領内の村々と代官所の間を公的に取り持つ「郷宿」田儀屋遺宅。(非公開)
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「重要文化財 熊谷家住宅」、鉱山業や酒造業など銀山御料内でもっとも有力な商家の一つでした。
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「理容館アラタ」、大正レトロな建物とアンティークな理容椅子で知られてますが、この日は開いておらず。大田市の老舗海産物加工、和田珍味石見銀山店としても利用されています。
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「山陰合同銀行」も古民家風。
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「大森座」。大正時代の芝居小屋を、とある地元企業が旧郵便局舎を改装し再生したものの様です。
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映画”アイ・ラブ・ピース”のロケ地。
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「代官所地役人遺宅 岡家」。こちらも、大森座と同じ企業が再生し所有。
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見事な竹やぶ。その向こうに山門が見えます。
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「勝源寺」、江戸幕府二代奉行が大檀那となって造ったといわれる、京都知恩院を本山に持つ浄土宗の寺院。
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当時の代官の寺、また石見銀山の天領の象徴として今に伝わる寺とのこと。
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「石見銀山資料館(大森代官所跡)」。
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江戸時代に代官所が建っていた場所で、建物は明治時代の邇摩(にま)郡役所をそのまま利用した資料館です。邇摩郡は昔のこのあたりの郡。
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街並みの一番奥にあるのが「城上(きがみ)神社」。
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15~16世紀に大内氏~毛利氏の采配をへてによって今の場所に落ち着いた様です。
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拝殿の龍が描かれた天井(鳴き龍)。この絵は、三瓶山麓の絵師梶谷円林斉守休(かじたにえんりんさいもりやす)の手によるもので、描かれたのは寛政の大火後の文化15年(1818 年)とのこと。
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城上神社まで行き着いたら、あとは銀山公園方面に戻ります。
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街並みに似合うカップル。
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公園近くの「五百羅漢」。銀山で亡くなられた方の供養や、労働者の安全のために祀られています。橋は当時のままのものらしい。
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沢山の羅漢。
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「羅漢寺」、明和3年(1766年)創建の真言宗の寺とのこと。
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石見銀山の見どころは大体観終わりました。
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田んぼアート。近頃は田舎の村でこういうアートが増えてきましたね。
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車を停めた川沿いの駐車場に戻り、そろそろ石見銀山を後にします。
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16世紀には銀の王国として遠くヨーロッパまでその名を轟かせた石見銀山、訪れる際は銀山そのもののみではなく、温泉津温泉や大森の町並みなどの世界遺産地区全体をぜひ訪れるべきです。そうすれば、がっかり世界遺産などという発想が出てくるはずがありません。
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