2019/07/04 - 2019/07/05
17位(同エリア28件中)
アザゼルさん
アイルランドに友人に会いに行った後、ロンドンの自宅にそのまま戻る予定だったのですが、ふと「イギリスとアイルランドの間にあるマン島に行くいい機会では」と思い立ち、急遽チケットを取ってフラリと立ち寄ってみました。夏のとてもいい時期で、緑の多いさわやかな島でした。中世のお城と蒸気機関車を楽しみました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.0
- ショッピング
- 3.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
マン島。Isle of Man アイル・オブ・マン。英語ではIOMとも訳します。
ご存知でしょうか。アイルランドとイギリスの間にある島です。独自の歴史と文化と言語を持っているため、イギリス連邦の一つでありながら独自の貨幣と自治政府があります。
さて、アイルランドのダブリンの友人宅に泊まっていました。
ちょうど、1週間に1回、ダブリンからマン島までフェリーが出ていることに気づいたので、ダブリン港からフェリーに乗って、マン島の首都ダグラスに向かうことにしました。写真はダブリン港です。
イギリスからアイルランドに入る時は国境審査がありますが、
アイルランド側からイギリス領に入る時は国境審査がありません。(2019年7月現在)
今回は1泊2日の旅です。 -
フェリーの中です。ダブリン港からのフェリーを利用するのは実は2回目です。以前はイギリスのウェールズのHoly Headホーリー・ヘッド行のフェリーに乗りました。
今回はDouglasダグラスに向かいます。
快適です。特に座席指定はしていません。3時間くらいの旅でした。
夏休みなのか子供たちが沢山いました。 -
Douglasに着きました。
船が港に着く時はいつも楽しいです。 -
入国審査はなし。そのまま預けたスーツケースを受け取ってインフォメーションセンターに向かいます。
受付の方はとても親切でした。
今回はレンタカーではないので、全てバスで移動することになります。
グーグルマップではマン島のバスの情報は表示されませんでした。バス用のアプリもありません。ですので、必ずこちらでバスの時刻表を入手する必要があります。
バスはそこまで多くはありませんが、理解するのに少し時間がかかりました。一方通行で行きかえりでルートが変わる路線や、巡回ルートをたどるバスもあるため、地元の方に尋ねた方がいいそうです。観光案内所 (ダグラス) 散歩・街歩き
-
港をでました。
いい天気だ!海!
アイルランドのアジサイもこの色が多いです。
この辺でAirbnbの宿主さんと待ち合わせをします。
「バスがわかりにくいから、港から一緒に行った方がいい」と、仕事を早めに終わらせて駆けつけてくれました。ありがたい。 -
airbnbの様子。
緑の多いいいところでした。とても快適でした。
ただ、Douglasから北にある宿でした。Douglasは島の真ん中の東側にあり、バスは南側への便はいいのですが、北への便はかなり悪かったです。
北へは1時間に1本、南には15分に1本+蒸気機関車、という感じでした。
ちなみに、空港も南にあります。 -
まずはDouglasの町の真ん中にある Manx Museum マン島博物館に行きます。入場無料です。
外壁がもう、イギリスっぽくない。 -
こういう3本脚をトリスケルといいます。マン島のマークです。
日本にいないので視聴できていないのですが、2019年今年放映の大河ドラマ「韋駄天」にもこのマークがOPに出てるとか出てないとか?
このマーク、イタリアの地方にもあったりするのですが、由来はいまでに謎なんだそうです。
ユニークですよね。 -
博物館は結構広くて、歴史や文化を学ぶことができます。楽しかった!
写真はヴァイキングがマン島にもいたんですよ、貿易ルートの途上でした、という説明。
ちょうどヴァイキングのアニメ「ヴィンランド・サガ」の放映前でしたので、興味深く拝見しました。 -
私はイギリスの歴史に出てくる薔薇戦争が好きなのですが、そこで薔薇戦争の最後の戦いでリチャード3世を裏切った、戦争のキーパーソンであるトマス・スタンリーが博物館で説明されていました。
この御仁、Thomas Stanleyトマス・スタンリ―自身は、時の国王リチャード3世につかえる家臣だったのですが、スタンリー家は実は代々マン島を治める「王」であったのです。
ですのでスタンリー家は King of Man という称号を持っていました。
Man(マン島)はイギリスが治めていたとはいえ、イギリスとは別の土地という考え方だったようです。
実際には、イギリスには既に王Kingがいますので、あまりこの称号を用いる機会は少なかったとも言われています。
薔薇戦争小説「The Tudor Crown」にて、トマス・スタンリーの奥方Margaret Beaufortマーガレット・ボーフォートが、手紙の末尾に書く自分の署名に「The Queen of Man」と書いて、リチャード3世に「イギリスには王は俺だけなのだから、家臣がKingやQueenを名乗ってはならない」といさめるシーンが出てきます。 -
博物館の中に、Manx Cat マンクス・キャットのサンプルが。
マン島の猫をマンクス・キャットというのですが、尾っぽがありません。
世界的に有名なんだそうです。
画像をググってみて下さい。癒されます。 -
博物館の中にルーン文字の遺跡のレプリカ(?)も見つけました。
おおー!北欧とかで昔使われていた文字ですね。
アイスランドにもあれば、イギリスにもあるのです。マン島にも。
解読方法が説明されていました。フムフム -
博物館、かなり興味深かったです。お土産屋さんで、蒸気機関車の設計変更図みたいな絵を買いました。どこかで額も買って、壁に飾ります。
マン島はイギリス領ではありますが、イギリスとは少し違う独自の文化を持っていた事は述べました。
例えばこの看板。通りの名前なのですが、英語の名前の下にマン語での名前が併記してあります。
このマン語、実は結構アイルランド語に似ている!!(アイルランドの主な言語は英語ですが、地方ではアイルランド語という独自の言語が使われているところがあるため、地名や看板はかならず英語とアイルランド語が併記されています)。
アイルランド語、マン語、そしてイギリスのウェールズ語。全部英語に駆逐されかけましたが、英語とは全く似ていない非なるもの。これら全て、ケルト語族と言語学的に呼ばれているそうです。
失われかけた言語。これからも大事にして欲しいですね、 -
そんな感じで散歩していたら、トリスケルが刻まれた便利を発見。
-
あっこれも!
見えますか?該当にトリスケルがついています。 -
マン島のお金です。
若かりし日のエリザベス女王が描かれていますが、イギリスのポンド札とは明らかに違います。
マン島では独自の貨幣と硬貨を発行しており、これらのお金はブリテン本島では使用できません。マン島内で使い切る必要があります。 -
さて、宿に戻り、バスの便の悪さに頭を悩ませていたら、バス停でバス待ちしていたマダムが「蒸気機関を使ったらどう?」と提案してくれました。
そう、マン島はきかんしゃトーマスのモデルになった島。
観光用とはいえ、蒸気機関車がまだ現役で走っているのです。
ひー!そういえばそんなことガイドブックにあった!
ということで翌日は古都キャッスルタウン(イギリス英語の発音は多分カースルタウン)までSLで行くことにしました。 -
ということで、DouglasからCastletownまでSLに乗ります!
片道切符が£5.5だったかな?
イギリス本土と違って、マン島は物価が安い印象です。バスも安い。食べ物もすぐ値段が下がる。
ということでチケットを片手に車両に乗り込みます! -
よいですね。
-
それっぽい、それっぽい。
-
ポッポーという音と共に、白い煙を上げて出発!
車窓からは海も見えれば牛や羊も見えます!
すごい!SL+海+牧草地の家畜なんて、世界でもマン島だけなのでは?
とてものどかでした。35分の旅はアッという言うまでした。
なんだか「鋼の錬金術師」みたいだーと思っていたら、写真を見た友人も同じこと言ってました。
同じコンパートメントに乗った老夫婦は、奥さんの方がSL詳しいらしく、音を聞いては「ツーエンジンだわ」とか、マニアックな話をしていました。
もしかしたら彼女が若いころにはSLはまだ現役だったのかしら…。 -
メンテナンスしているところ。
うひー!これはすごい!!
シュコーッと機関が音を立てています。 -
うぉおおおお
-
石炭積んでるゥゥウウウ 本物だぁあああ
-
キャッスルタウンCastletownの駅舎のテディ。
-
見て下さい、これ、駅舎ですよ。
信じられます?
ロンドンに住んでるとね、駅舎(待合室)イコール 汚い、臭い、おしっこ臭いという印象を持つんですけど、これが本来あるべき姿では。 -
ということでキャッスルタウンです、
名前のとおりお城をメインにできた町。
その昔、マン島の首都でした。日本で言う京都みたいなもの。といってもスケールは小さいですが、雰囲気がとても良いです!
夏でもあまり人がいなかったので、冬はさらにがらんとしているのかもしれない。
海に面しているので、このお城は要塞だったのでしょうね。このお城、王が昔使用していた城で、Rushenルーシェン城といいます。入ってみましょう。 -
ずいぶんと小さい入口です
-
ポートカリス(落とし鉄格子)は昔のままなんだそうです。
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外観
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チケットを買って中に入ります。井戸かな?
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イギリスのお城あるある。
中のお部屋をそのまま残して、どのように使われていたのかの解説を読んでいく。
ここなんか、歴史ドラマに出てきそうな… -
歴代の城主たち。
もちろんスタンリー家も入ってます。 -
中世~近世の食事。この手の展示はかなり勉強になります。おじさんが色々と説明してくれました。
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壁に布をかけるところが中世の雰囲気!
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一番上にまで登って、海を眺めます。うーん、石造りの家と街並み、そして海…
贅沢な眺めです。 -
カモメ「何だよ、こっち来るなよ」
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さて、ルーシェン城を楽しんだ後は、時間が迫ってきていたのでバスでDouglasに戻ります。
CastletownからDouglas方面のバスは頻発していて、途中空港を通ります。バスは安くて早くてきれいで便利です。車窓が本当に良かった!
さて、Douglasについて宿に向かう途中、フリーメイソンのホールを見かけました。こんなところにもあったとは。 -
ということで、イングランドのリヴァプール行のフェリーに向かいます!
港ではダブリンより少し厳しめのチェックを受けましたが、国内旅行扱いになりますのでパスポートは不要。
ランダムで所持品検査があります。多分文句言わなさそうな人を選んでいるのか、がっつり当てられました。たかがアジア人女性単品がフェリーで何ができるというのだ…
ということでマン島編は終了です🌟 -
【マン島まとめ】
・普段は曇りと雨が多いけど、夏は晴れて快適。気温は20度を上回らないくらいなので日陰は涼しい。
・こじんまりとしているが、綺麗で清潔。人は普通に親切。
・英語がききとりやすい。
・マン島独自のお金を受け取ったら、マン島内で使い切ること。
・歴史と文化を知るとより楽しめるけど、散歩や有名どころ巡りだけでも十分楽しい。
・ロンドンから飛行機もあるけど、リヴァプールからのフェリーの方が楽かも。
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