南米ツアー　シニア夫婦ペルーとボリビアへ５　ペルー編⑤　ラ・ラヤ峠を越えて

2019/03/14 - 2019/03/23

　シニア夫婦の南米旅行記です。ずっと行きたかったマチュピチュへの旅。いろいろ考えた末に、クラブツーリズムのプレミアムエコノミーで行く「ウユニ塩湖とマチュピチュ遺跡 神秘の湖チチカカ湖 9日間」のツアーで、ペルーとボリビアに行きました。
　日程は以下のとおりです。

１日目　地方空港→羽田→成田→ロサンゼルス→（機内泊）
２日目　リマ→クスコ→マチュピチュ村（マチュピチュ村泊）
３日目　マチュピチュ村→マチュピチュ遺跡（マチュピチュ村泊）
４日目　マチュピチュ村→プーノ（プーノ泊）
５日目　プーノ→ラパス→ウユニ（ウユニ塩湖泊）
６日目　終日　ウユニ塩湖（ウユニ塩湖泊）
７日目　ウユニ→クスコ→リマ
８日目　リマ→（機内泊）→ロサンゼルス（機内泊）
９日目　成田（成田泊）
10日目　成田→羽田→地方空港　

　４日目は、マチュピチュからチチカカ湖畔の町プーノまで列車とバスで移動します。この日は移動ばかりできついかなと、９日間の日程の中で一番懸念した日でした。

エリア その他の都市(ペルー)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 5.0
• グルメ: 5.0

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 一人あたり費用: 50万円 - 100万円
• 交通手段: 観光バス
• 航空会社: ラタム航空 JAL
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）
• 利用旅行会社: クラブツーリズム

　家ほどではないですが、まあまあ眠れたかなと思う朝でした。しかしこの後、とんでもないことに気づきます。

エル マピ バイ インカテラ ホテル

　私のバッグがどこにも見あたらないのです。その中には旅行中は命の次に大事なものが入っていました。「え～どこ置いた？バッグがない。パスポート、カバンの中に入れてたのよ、たしか。え～どこにある？・・・そうだ、昨夜のレストランで窓際に置いたわ。あ～なかったらどうしよう？」冷静な夫を横目に、一人で大騒ぎして、ホテルのレストランに急行しました。そこには、すでに朝食中のお仲間と添乗員さんがいました。添乗員さんに小声で話すと、彼女の顔色がさっと変わりました。「受付に聞いてみましょう。昨夜、お帰りになるときに椅子の上も確認したのですが。お忘れ物はなかったと思ったのですが、確認不足ですみません。」いえいえ、添乗員さん、あなたが誤る必要はない、すべて私の責任です。あ～、申し訳ない、余計な仕事を増やしてしまった。「大丈夫です。このホテルは信用のおける人たちばかりが働いています。きっとあります。中身もそのままあります。」と、添乗員さんの力強いお言葉。

　写真はロビーで、その左側がホテル受付です。添乗員さんが受付の人に尋ねると、奥の方から私の探していたバッグが出てきてました。でもまだ、パスポートがあるかどうかとても心配です。すぐにでも中を確認したかったのですが、受付のお姉さんは保安の担当者が来るまでは渡せないと言います。担当の人が来るまでのほんの２～３分の長かったこと。担当者がやってきて、パスポートがあることを確認して、受け取りのサインをしてやっと本当に安堵しました。添乗員さん、ご心配かけてごめんなさい。その日以後、ホテルに着いたらすぐに全員のパスポートが添乗員さんのもとに集められたのは言うまでもありません。添乗員さんは、「これで、このホテルが本当に信用できる立派なホテルということが証明できました。」と言って、痛恨のミスを犯し、しょんぼりしている私を慰めてくれました。ご迷惑をおかけしました。ありがとうございました。
　いつもの個人旅行なら着いたらすぐに、大事なものはすべて部屋のセーフティボックスに入れるのです。ところが、部屋の金庫はなるべく使わないようにとの注意がありました。たぶん、忘れたまま出発し、途中で気づく事例とかがあるのでしょうね。それと一番の理由は、私がツアーなのを良いことに全然気を張っていなかったということです。「ボーっと生きてんじゃねえよ」とチコちゃんに叱られそうです。

　朝の５時過ぎのマチュピチュ駅です。　

　早朝なので待合所もガラガラです。

　帰りもペルーレイルに乗ります。

ペルー レイル 鉄道系（地下鉄・モノレールなど）

　５時35分に出発です。

　これでマチュピチュともお別れです。もう二度と訪れることはないかなと思うとちょっと寂しい気持ちです。

　帰りも綺麗な列車でしたが、往路のようなサービスはありませんでした。

　今朝４時のモーニングコールにもかかわらず、皆さん、車窓からの眺めを楽しんでいます。

　添乗員さんの配慮で、復路は眺めの良いウルバンバ川沿いの席が私たち夫婦に割り振られました。

　川の流れは激しいです。

　途中の駅では、現地の人たちが大荷物を抱えて線路沿いを歩く姿に遭遇しました。現地ガイドの話では、彼らは今から市場に物を売りに行くようです。

　列車は山の中を進みます。このように木が生い茂っているところもあれば、

　岩のごつごつしたところもあります。

　橋もかかっています。

　オリャンタイタンボに近づいてきました。

　７時44分に到着しました。

　私たちの車両には降りるための階段があり、車掌さんのアシストもありますが、

　階段のつかない車両もありました。

　列車の連結部分。

　たくさんの人が降りてきました。

　マチュピチュに行くとき、ここから乗り込みました。オリャンタイタンボまで帰ってきました。

　駅のそばにはお土産物屋さんがずらーっと並んでいます。

　これからマチュピチュに向かう人たちとすれ違います。

　治安は良いのでしょう。ベンチの上に荷物が置きっぱなしです。

　ペルーレイルの駅舎とはお別れです。

　ここからバスに乗って、クスコまで戻ります。

　車中で珍しいおやつが配られました。食べられるサボテンです。ほんのり甘い味がしました。

　クスコの町に帰ってきました。標高3400ｍあるので歩き方注意です。

　お世話になったコンドル旅行社のオフィスです。

　ここで預けていたスーツケースを受け取り、あのバスに乗ってプーノをめざします。

　お世話になった現地ガイドのセルヒオさんと記念写真。

　この大型バスに乗ります。

　設備の良いバスでした。大きいので一人で２席以上使えます。

　脚も楽々伸ばせます。

　クスコでも民族衣装を着た女性を見かけました。

　本日の現地ガイドさんの実家はパン屋さんだそうで、おやつにみんなでこのパンをいただきました。ほんのり甘くてとてもおいしいパンでした。

　プーノまでは長い長い道のりです。

　これはジャガイモ畑でしょうか。高度が上がると、キヌア畑になっていくそうです。

　プーノまでの道は快適で、フジモリ大統領のおかげだそうです。途中で料金所があります。確か、100㎞ごとに設けてあると説明がありました。

　途中には何か所も小さな町がありました。

　トウモロコシ畑です。

　途中の道沿いにケイコ・フジモリ氏の自宅がありましたが、ほかの民家とは比べ物にならない立派な大豪邸でした。うつらうつらしていて、急に言われたので写真を撮りそこないました。

　昼食のおにぎり弁当です。日本のおにぎりと味は変わらずおいしい。

　予定では車中で食べるところを、時間があったのか、道中のサン・パブロという町にあるお土産物屋さんで休んで食べることになりました。　
　中庭にラクダ科の動物たちが飼われています。左から順に、リャマとビクーニャとアルパカです。

　かわいいアルパカたちのお人形です。

　いろいろ展示してあります。

　自分たちのお昼が終わったら、動物に餌やり体験です。

　お土産を買った人には、店の人がコカ茶を用意してくれました。それ以外の人は、１杯１ソルだそうです。

　コカの葉っぱがそのまま、これでもかとコップの中に入っています。

　向こうの建物の中に食用のクイ（テンジクネズミ）が飼われています。

　英語表記ですね。

　これがクイという動物です。この辺りはクイの丸焼きがポピュラーで、みんな大好きでよく食べられているそうです。さすがにこのツアーではお目にかかれませんでした。やれやれ。

　子供のころ母が使っていたのと同じようなミシンがありました。現役です。

　またバスに乗り込みます。

　かなり標高が上がってきました。

　隣に線路が見えます。クスコからプーノへは豪華寝台列車が走っています。

　また、料金所がありました。

　この辺りは、もう標高が高すぎて作物は育たないところですね。

　看板が見えてきました。

　ラ・ラヤ峠に到着です。

ララヤ峠 山・渓谷

　ラ・ラヤ峠は今回の旅行での最高地点で、標高4335mあります。

　強い風に小旗がはためいていました。　

　ラ・ラヤ峠では、現地の人たちが観光客相手にお土産物を広げています。

　向こうに見える山の頂は雪をかぶっています。寒いです。

　アルパカを連れた女性が向こうに見えます。

　荒涼とした風景の中に土産物屋が並んでいて、不思議な感じがします。売り手たちは一日中この強風の中にいるのでしょうか。なかなか厳しい生活環境だと思います。地球の裏側の日本から、ただ観光のためにやってきた我々と、ここで一日中物を売る女性たち。生まれた場所が違うだけで、何か申し訳ないような気になります。でも、彼女たちは商魂たくましく、声を張り上げていました。

　ふと気づくと、夫の姿がありません。バスに乗ってから聞くと、高山病の症状が現れたようで、トイレに行って早々とバスに乗り込んだそうです。私は、空気が薄いなと感じた程度で、ここでは何ともありませんでした。　

　チップを払って、アルパカを連れた民族衣装の女性と一緒に写真に納まるようです。これはバスの中から。でも、後で考えたら一緒に写真を撮るべきでした。

　この道路を右から左に走ってきました。ラ・ラヤ峠はクスコ、プーノ間のちょうど真ん中あたりで、めざすプーノはまだまだ先です。

　気圧が低いためか、お菓子の小袋がパンパンに膨らんでいます。

　峠を越えたのでだんだん標高は下がっているのでしょうが、まだ荒涼とした風景が続きます。

　向こうに町というか集落が見えます。　

　トイレ休憩はプカラという町です。この町は標高3550ｍです。ラ・ラヤ峠から800ｍほど下がりました。

　ずらりとトイレが並んでいます。使用料は添乗員さんがまとめて払ってくれましたが、とても残念なトイレでした。

　フリアカの町に入りました。標高は3825ｍです。この町には空港もあります。

　あちこちで建設ラッシュです。　

　フリアカの街中には、チョロという三輪のミニタクシーが走っています。

　チョロは市中に5000台も走っているそうです。

　綺麗に整っている場所もありますが、ごみが散乱しているところも見られました。まだまだこれから成長していく町なのでしょうね。　

　フリアカの町を通り過ぎて、南にあるプーノまであと47㎞です。

　フリアカから１時間少しでプーノに到着です。日はすっかり暮れていました。午後６時半です。目の前はチチカカ湖で、向こう岸の町の明かりが見えます。

　クスコからプーノまで380㎞をバスで走りました。ドライバーのお二人はこれからクスコまで帰るのだそうです。お疲れ様です。

　今日のホテルは、ホセ・アントニオ・プーノです。チチカカ湖畔に建つ清潔で立派なホテルでした。

ホテル ホセ アントニオ プーノ ホテル

　ポットもありました。

　洗面所も綺麗。

　バスタブ付きでしたが、高山病用心のためシャワーのみにしました。

　夫が体調が悪いと言って、部屋に入るなりベッドに転がりました。ラ・ラヤ峠あたりからずっと調子が悪かったようです。しかし、ここプーノも標高は3827ｍで富士山頂上よりも高い。低地に下りると治るようですが、明日はチチカカ湖観光で高いままです。他にも不調を訴えている方が２～３人いるようです。　

　夕食はとるというので、一緒に食事会場まで来ました。食事に来られない方が２名おられました。

　細長い麺の入った優しい味のスープ。

　メインはアルパカのステーキ。固くもなく臭みもなく美味しかったのですが、私は三分の一でギブアップ。夫はほとんど食べていません。ところが、80代のご夫婦は完食です。このお二人はバイタリティアあふれるすごい方たちでした。南米も初めてではなく、船で４日もかかるアマゾンの奥地や、南アフリカ喜望峰などへも行っておられました。マチュピチュやウユニなどはヨーロッパに行くのと何ら変わらない感覚のようです。もちろん、高山病の症状もなし、バスタブがあってよかったと言っておられました。恐るべし、80代。この旅の前にパスポートを新しくされたそうですが、５年ものと10年ものと迷って10年ものにされたそうです。目標にさせていただきたい。やはり、しっかり食べることが元気に旅行する秘訣ですね。

　デザートのケーキは完食しました。高山病には甘いものをとるのが良いと、マチュピチュ現地ガイドのセルヒオさんが言っていました。

向こうが、ホテル受付。　

　ロビーでコカ茶がいただけます。

　ロビーから一階のホテル入り口を見たところ。

　長いバス旅の一日が終わりました。ペルー編⑥チチカカ湖に続きます。

この旅行記へのコメント （2）

• Funky travelerさん 2021/09/19 21:31:28

  はじめまして～♪

  西のマーガレットさん、はじめまして♪
  
  タスマニア島＆メルボルンの旅行記にご訪問くださり、”いいね！”も沢山有難うございます。
  
  ペルーの旅行記を懐かしく読ませて頂いています。
  パスポート入りのバッグ、無事に戻ってきて本当に良かったですね！
  保安担当の方が来られるまでのドキドキが伝わってきました。
  
  それに添乗員さんの「これでこのホテルが本当に信用できる立派なホテルという事が証明できました」とはなんと素晴らしい対応！
  
  ご主人は高山病が辛そうでしたが、西のマーガレットさんは大丈夫だったんですね。
  私は高山病に加え、カルパッチョの生魚に当ってしまい大変な思いをしました。
  旅先では疲れもあるし”ナマ”は要注意でした。。
  
  ボリビアは未踏の地なので、引き続き訪問させてください。
  嬉野温泉もいつか訪れたいなぁ～と思っています♪
  
  コロナ禍での自粛生活も長くなり先が見えない日々ではありますが、いつかまた海を渡って旅する日を願い、その時を楽しみに、今は我慢で乗り切っていきたいですね！
  これからもよろしくお願いします。
  
  Funky traveler
  
  
  
  

  西のマーガレットさん からの返信 2021/11/22 11:56:42

  RE: はじめまして?♪

  　 Funky traveler　様
  
  　ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。本当に申し訳ありません。今の今までメールをいただいたことに気づきませんでした。日頃はスマホで見ているのですが、久しぶりに旅行記を書こうと思いパソコンを開けて気づきました。
  
  　タスマニア＆メルボルンの旅行記を大変興味深く読ませていただきました。そんな旅行がしたいなあと憧れます。旅慣れていらっしゃる方の旅行記は読んでいて大変参考になります。
  
  　かばん置忘れ事件は今考えてもヒヤッとします。もうあんな失敗はしたくありません。でも、なかなか海外に出られそうにない日々が続きますね。私たちはもっぱら温泉巡りをしています。健康に気を付けて過ごしたいものですね。これからもよろしくお願いします。