2019/05/28 - 2019/06/04
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teramaさん
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中国の甘粛省・河西回廊シルクロードの7泊8日の旅。
蘭州からはじまり、張掖・嘉峪関・敦煌で宿泊。その間に、炳霊寺・嘉峪関・懸壁長城・天下第一墩・楡林窟・莫高窟・敦煌博物館・鳴沙山月牙泉・雅丹(ヤルダン)地質公園・陽関・玉門関・漢の長城・河倉城を回った。
5日目は、嘉峪関市を出発して、400km離れた敦煌へと向かう。その途中で、世界遺産の楡林窟を見学する。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- グルメ
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- レンタカー
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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嘉峪関賓館の正面玄関。
前に止まっている車(黄色い服を着ているのがドライバーさん)で、敦煌に向かう。約400kmの長旅である。 -
北側には黒山の山並みが連なる。
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南側は祁連山脈で、頂には雪が残っている。
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高速道路と並行して、時には交差しながら、河西回廊の交通幹線である国道、第二蘭新複線(新幹線)、蘭新線(在来線)が続いている。国道には、トラックの列が続いている。「一帯一路」を実感させる光景だ。
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荒涼とした大地が続く中で、ところどころにオアシスがあり、緑が目を和ませてくれる。といっても結構広い面積があり、畑もある。主に小麦、トウモロコシ、綿を栽培しているという。
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道路沿いには、高圧電線が何系統も連なっている。
11時過ぎに瓜州南ICから高速を降りる。よく整備された片側1車線の道路を南に向かって走る。ほぼ楡林窟観光のためだけに建設された道路とのこと。楡林窟までは68km。両側には高速の時と同じ荒涼とした景色が広がる。 -
このあたりは、さ(金偏に肖)陽村のメインストリートで、道路に面したところは比較的きれいな外装だが、裏に回ると泥レンガで作られている家も多い。この村を通る観光客に見苦しくないようにとの当局の意思だという。
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庶民の足はオート電動三輪だ。
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12時前だったが、通りに面した商店や食堂は、店を開けているのと閉店したのと半々ぐらい。どの店もおしゃれな雰囲気は全くなく、実用一本という感じだった。
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ガイドさんが、買ってきたスイカを食卓に並べてくれた。敦煌はスイカの産地だが、まだ収穫期ではなく、これは新疆のものだという。とても甘くて、美味しかった。
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昼食は、張掖で食べたのと似ていて、手打ちの麺のうえにおかずを乗せて、かき混ぜて食べる。
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おかずとしては、張掖の時と同じ卵とトマトの炒め物のほかに、キノコの炒め物、茄子と野菜の炒め物、ニンニクの茎の炒め物。ここでも、生ニンニクをかじりながらの食事となった。
食事を終えて外に出ると、通りから人通りが消え、開いていた店もほとんど閉めていて、鍵をかけている。店の看板には、12時から15時までは営業時間に入っていないところも。ガイドさんに聞くと、一つはお昼寝のため、もう一つはこの時間帯は子ども達が学校から帰ってくるので、送り迎えと食事のため、だという。 -
1時半頃に楡林窟に着く。
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楡林窟は、楡林川の両岸の断崖に掘られた石窟で「東窟」と「西窟」に分かれている。公開されているのは「東窟」だけで、断崖の上にある駐車場やチケット売り場から、川沿いまで降りていき、さらに断崖に設けられた桟橋を登っていく。
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敦煌研究院の日本語ガイドが案内してくれる。ガイドさんの説明はわかりやすい日本語で、懐中電灯で照らしながら、特に壁画の特徴や技法、描かれているものの説明などを詳しくしてくれた。たとえば、壁画のなかに小さな穴が空いているのは、コンパスで後輪を描くために開いた穴だとか。
石窟一つ一つに扉が設けられ、施錠されているのを開けてもらって中に入る。私たちが参観できたのは、12窟から18窟までのうち15窟(20数メートルの巨大な仏像があるらしいが、修復中のため非公開)を除いた6つの石窟で、それぞれ、初唐から五代、西夏にかけて掘られたもので、特に壁画の保存状態が良い。中に収められている仏像は、清の時代に修復されたり、作られたりしたものが多いが、原型を留めているものもある。 -
当初の像の多くが、その後この地を支配した非仏教徒によって「偶像」として破壊されたのであろう。壁画も、初唐のものは、西夏時代に上から塗り重ねられていた。西夏時代の壁画は、緑を基調としている。
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面白いのは、多くの「落書き」が残っているが、その中には価値の高いものもあるということだった。西夏時代の高僧が書いた詩文も「落書き」として残されている。楡林窟の半分以上を作ったのは、五代時代の節度使一家で、18窟の青年の壁画は色鮮やかに残っていて、イケメンだった。入り口付近に、その石窟を作らせた者の肖像画が家族とともに描かれているのが多い。
石窟内は写真撮影禁止のため、写真がないのは残念。 -
楡林窟を出ると、地元の瓜州県の子どもたちがバスでたくさん乗り込んできた。この日は、ちょうど中国の「こどもの日」で、その行事ではないかとのこと。地元の人は入場無料だった。
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楡林窟をあとにして、来た道を戻り、先ほどの村を通ると、通りには車が多数止まっていて、3時を過ぎたので活動再開したらしい。
再び高速道路にのって、敦煌方面へ。途中で、ウルムチに向かう高速から敦煌方面行きの高速が分岐していて、そちらをさらに30分ほど走ると、敦煌ICに着いた。
高速を降りて、敦煌市街に向かう。市街に入る前に、莫高窟見学の予約センターに立ち寄り、ガイドさんが、翌日の予約(すでに旅行社が予約済み)を確定させ、チケットをもらってきてくれた。
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