南フランス＆モナコのクリスマス（３）　　　国際映画祭の町カンヌ

2018/12/09 - 2018/12/15

２０１８年クリスマスマーケットを求めて南フランスを訪れました。
短いプロヴァンスの観光を終え、コートダジュールに入ります。
フランスのイタリア国境に接する地中海沿岸のリゾート地で「紺碧（こんぺき）海岸」と呼ばれます。
アルルを出発して、先ずは映画祭で有名なカンヌを観光し、ニースで昼食をとった後、「鷲の巣村」として知られるエズに立ち寄って、モナコの観光をしました。
今回は、カンヌを掲載します。
あまりに華やかなイメージで、畏れ多い地域ですが、それは夏のこと。
１２月のクリスマスシーズンは、人がいない！
リゾート地って、こういうもんなんですね。
でもクリスマスマーケットはやっていました。
ようやく南仏でクリスマスマーケットを見られました。

エリア カンヌ(フランス)

• 旅行の満足度: 3.5
• 観光: 3.5

• 交通手段: 観光バス 徒歩
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）
• 利用旅行会社: 阪急交通社

アルルを８時に出発しました。今日の日の出は８：０４。
ようやく朝日が見えて来ました。
昨日でプロヴァンスの観光は終わり、これから煌びやかなイメージのあるコートダジュールに向かいます。
先ずはカンヌまで東へ２２７ｋｍ。
そこから更に東へ４１ｋｍでニース。
昼食後、エズの観光をして、モナコへ行きます。
イタリア国境はすぐそこです。

エクス・アン・プロヴァンスの南を走っています。
この鉄橋は、左に行くとエクスアンプロヴァンス サントル
（La gare SNCF d'Aix en Provence）駅に着きます。
エクスはセザンヌが生まれ、亡くなった芸術の町です。
今回のツアーの行程にも含まれていたのですが、
フライトキャンセルのために割愛されてしまいました。
無念の思いと共に通過します。

サント・ヴィクトワール山（Montagne Sainte-Victoire）。
セザンヌが、生涯描き続けた山です。
エクスアンプロヴァンスからサント・ヴィクトワール山に向かって、
セザンヌの足跡を辿る「セザンヌの道」というハイキングコースが
あります。

山あいのラ・セル（La Celle）からブリニョール（Brignoles）の町に
かけて、朝もやが掛かっています。

おや？道路の真横に、すごく短い滑走路が。
赤いヘリが着陸しようとしていて、
その奥には小型のセスナが降りて来ています。
カンヌ・マンデリュー空港（Aeroport Cannes Mandelieu）です。

セレブたちが、各地からここへ自家用ヘリやセスナで飛んで来るのです。
確かに小型機ばっかり。セレブの匂いが漂って来ます。
もう、カンヌの郊外まで来たのです。

カンヌ・マンデリュー空港 (CEQ) 空港

ミディ・ルイーズ・モロー通り（Boulevard du Midi Louise Moreau）
です。
せっかく世界的リゾート地のビーチなのに、こんな天気です。
それでも運動好きな人は、せっせと張り切っています。

夏にはバカンスを楽しむ人たちがいっぱいであろう桟橋を、
父娘が仲良く歩いています。それだけで絵になる。
頭の中には「太陽がいっぱい」のテーマ曲。
あれは真夏の話だけれど。
フランスとイタリアの合作映画でアランドロンの出世作。
ロケはイタリアのイスキア島で行われました。

この海は、砂浜が少ないです。
１シーズンで砂がほとんど海に流れて行ってしまうので、
オフシーズンに持ってくるのだとか。

島へのフェリー乗り場にある駐車場でバスを降ります。
ここから旧港をぐるっと回って散策します。
言わずと知れたマリリンモンローの出迎えを受けて、
カンヌ歩きが始まります。
背後は、ラディソン ブルー 1835 ホテル＆タラソ
（Radisson Blu 1835 Hotel & Thalasso）です。

ラディソン ブルは時折使いますが、ここのは別格なんでしょうね。
でも意外と外観はあまり高級感がない気がするけど・・・
庶民にはわからないのかな？１泊３万円以上するみたいだし。

キャノピー バイ ヒルトン カンヌ ホテル

サン・ピエール通り（Quai Saint-Pierre）は、
ヨットハーバーに沿った通りです。

「ＭＹ　ＣＨＯＩＣＥ」。どんな選択をしたのか、見てみたいなあ。
それにしても、すごい自信。
下に「ＶＡＬＬＥＴＴＡ」と書かれています。マルタ島船籍なのね。
マルタ島はイタリアのちょうど真下にある小さな島国です。
十字軍マルタ騎士団の城塞都市で、素晴らしく魅力的な国です。
去年までカタール航空で、ドーハ乗り換え、キプロス経由だったから、
ものすごく時間が掛かったけれど、
今年からドーハからの直行便が出来たので、少し行きやすくなりました。
ゴゾ島のハチミツは絶品！でもサボテンのジャムは独特の苦みがあって
お勧めしません。

乗船する時は靴を脱いで乗らなくちゃ。
専用のデッキシューズを渡されそう。
クルーザーは富の象徴だもんね。

サン・ピエール通りの店。ハイクラスのクルーザーが並んでいるけれど、その割に店は普通？
なんかこう、もっと高級感のある町並みなんだと思って
いたんだけど・・・？
私たちは行かなかったのですが、国際映画祭の会場から先の
クロワゼット通りがそういう通りなのだそうです。
ちょっと歩かせてくれれば良かったのに。
お陰で、全然高級感のないカンヌしか見られなかった・・・

この人は、クルーザーのスタッフかな？
たぶん、オーナーは自分でメンテナンスなんかしないよね。

クルーザーの燃料補給は、ここで出来るようになっています。
壁面には、昔の写真が貼られています。

「Ｇｒｅ　Ｍａｔ」はロンドン、「ＪＡＰＩ　Ｖ」はニース、
「ＦＩＶＥ　ＡＮＧＥＬＳ」はバレッタ。
ヨーロッパ各国から来ています。
いや、各国のセレブが置いているのか。

相変わらずの普通の町並み。
ちょっと明るい色調なのが、地中海・コートダジュール？

カンヌのクリスマスの宣伝。
２０１８年１２月１日から２０１９年１月６日です。

2018年は「スター・ウォーズ」が1978年に日本で公開されて40周年の
年でした。
「スター・ウォーズ／最後のジェダイ」と、
「ハン・ソロ／スター・ウォーズ・ストーリー」も公開されました。
個人的には、ハン・ソロが息子に殺された時点で、
私の「スターウォーズ」は終わりました。
そういえば、ＡＮＡがスターウォーズのラッピングをした機体を
飛ばしていましたね。

バスターミナル（Hotel de Ville）です。

市庁舎（Mairie de Cannes）です。
18世紀の初めに建設されたネオクラッシック様式の建物です。

カンヌにも、こういう人っているんだなあ。
靴下の穴が可愛い。

市庁舎の隣の広場（Place Lor Brougham）では、
クリスマスマーケットが開催されています。
後ほど、見に行きます。

シャルル ド ゴール自由広場 広場・公園

その広場の道路沿いに、なんとポピーとラナンキュラスラスが
咲いていました。
１２月なんですけど・・・

クロワゼット通り（Boulevard de la Croisette）の始まりです。
ここまで歩いて来て、自分の思い違いに今更ながらに気が付きました。
映画祭に代表されるカンヌの華やかなイメージばかりが頭にあって、
１９世紀に急激に発展した町だということを忘れていました。
カンヌ（Cannes）は、1834年イギリスのブルハム卿がイタリア旅行の
際に滞在したのをきっかけとして、貴族たちが別荘を建てはじめて、
高級リゾート地へと発展した町です。
歴史の浅い街であり、各地に別荘が点々としているので、
そちらは豪華なのでしょう。
　私の背後（海側）にある建物には、歩道際に公衆トイレがあります。

「カジノバリエール・クロワゼット」に向かって進んで行きます。
なんだかパチンコ屋さんみたいな外観。

カジノを通り過ぎて、そのまま歩いて行きます。
実はこの建物が、カンヌ国際映画祭の会場「パレデ・フェスティバル・エ・デ・コングレ」なんです。
１９４６年から毎年５月に開催されます。

だからクリスマスツリーも、フィルムの模様です。

建物に沿って、こうした俳優たちの手形が嵌め込まれています。

シルベスター・スタローン。やっぱり大きな手。

ジョディー・フォスター。

デニス・ホッパー。

ジョニー・アリディ（ Johnny Hallyday）は、
フランスNo.1のロック・シンガーでの国民的人気歌手だそうです。
ホリデーかと思ったら、フランス語だからＨは発音しないのね。

「パレデ・フェスティバル・エ・デ・コングレ」の角には、
巨大なクリスマスツリーが。
相変わらず、町の中にはクリスマスらしい装飾は見られないけど、
ツリーだけはありました。

ジョルジュ・ポンピドゥー第１９代大統領（1911-1974）の胸像。
パリにある総合文化施設ポンピドゥー・センターの設立に尽力しました。
カンヌ国際映画祭が始まった時にはシャルルドゴール大統領の下で、
首相を務めていました。

映画祭が催される時は、ここにたくさんの国旗が掲揚されるのですね。

レッドカーペット。記念撮影のメッカです。

手前のビルが立て替えられている間だけ見ることが出来る教会
（Church of Our Lady of Good Voyage）
昔はこういう建物が並んでいたのかな。

ジュリー・アンドリュース。

キャメロン・ディアス。

先程のクリスマスマーケットをやっていた広場に来ました。
この公衆トイレを使うのは勇気がいるなあ。
フランスの公衆トイレには、使用後にボタンを押して退出すると、床全面に水が流れて自動洗浄されるものがあるとテレビで放送していました。
ドイツで、便座が自動で回転して洗浄されるのは見たけど、
床に水が流れるのは見たことないなあ。

わ～い！クリント・イーストウッド大好き！顔が欲しいなあ。
後ろの人、あなたじゃないよ。

裏に説明書きがあります。

メリーゴーランド。ヨーロッパは、これが好きですね。
長崎のハウステンボスでは、バーチャルリアリティー用のゴーグルを
つけてメリーゴーランドに乗ります。
世界旅行が出来るんだとか。
ＶＲはメリーゴーランドまで変えてしまいました。

なんだか可愛い「ゴミはゴミ箱へ」。

さあ、クリスマスマーケット会場です。

クリスマスマーケットは、夕暮れ時から賑わうのが普通ではありますが、
この閑散とした風景は何でしょう？

暇なので、売り子もいない・・・

白と黒のマフラー、１０ユーロ。
こういう商品を売っているマーケットは初めて見たかも。

一応、クリスマスの人形は売ってます。

ここが一番クリスマスらしいかな？
それにしても、品ぞろえも少ないし、パッとしないなあ。
フランスのクリスマスマーケットは、どうやらドイツに接している
アルザス地方しかやる気がないらしい。

撮っているこちらもやる気が無くなる会場です。
一様に真っ黒の柄（え）のついた傘を売っています。
いったい、クリスマスを楽しむ気持ちはあるんだろうか？
「南仏のクリスマス」なんてツアーがない筈です。
アヴィニョンなどは、ローマ法王を誘致するほど熱心な町？だったのに、
それでも全然盛り上がっていませんでした。

キリストの生誕を祝うシーンの人形はありました。

スケートリンクの方は賑わっていました。
アシカの形のそり？

手放しで滑るのには不安がある子には、これはいいんじゃない？

クリスマスのマグカップ。ご当地ものではないみたい。

この見事な閑散ぶり。この広場に人がいっぱいになることが
あるんだろうか？

珍しいのが、チョコレート屋さん。ベレー帽が似合うね。
１個８ユーロ、３個で２０ユーロ。

ハーブティー屋さん。その鉄瓶はもしや南部鉄？

クリスマスブレンドあります。

さすがフランス。シャンペンもありました。
１杯５または７ユーロ。飲みたかったな。
でも売り子がいなくて、ツアーのかなりの人が、
臍（ほぞ）を噛んでいました。

出ました。強烈に甘いアレ。ノーコメントです。

パトロールの警官たち。
アルルからカンヌに来る途中、高速道路の入り口が、イエロージャケッツたちによって封鎖されていました。
特に、一般の人に向かって何かをするわけではないけれど、
フランス各地の高速道路の入り口前で
バリケードを張って妨害をしています。
この情報を、運転手が聞き込んで来ては、回避する道を選んでいました。
同様にアルルでは、回り道をして来た大型のトレーラーが、
ロータリーを曲がれなくて、大渋滞を引き起こしていました。
その運転手は、予定外の知らない道を通らざるを得なくなって、
困っていました。
こういう時は、不慮の事故が起こりやすいので、心配です。

フェリックス・フォール通り（Rue Felix Faure）を西へ、
駐車場を目指して歩いています。
丘の上に時計塔が見えます。

時計塔がある教会「ノートルダム・ド・レスベランス教会
（Church of Our Lady of Esperance）」です。

教会の隣、国旗がはためいているのがカストル博物館
（Musee de la Castre）です。
シュヴァリエ山の上に、中世の修道士が建てた城にあります。

大晦日のカウントダウンには、花火が打ち上げられるようです。
トリコロールの花火は、見てみたいなあ。

花屋さん。ブーケの周りを、大きな葉っぱで包んでいるのが斬新。

この毒々しい色のブーケは、すごいですね。
染めた花もあって、ちょっとショックです。中国みたい。
そういえば、香港のバードガーデンのそばの「フラワー・マーケット・ロード」で売っていた花束に似ています。

サン・ピエール通りに曲がります。これでカンヌの観光は終わりです。
元々リゾート地なので、映画祭の会場くらいしか見るものは
ないんですね。

バスが出発しました。マンションの壁にチャップリンが
描かれていました。
これから、ニースで昼食をとり、エズに向かいます。
それは次回にて。