2019/05/02 - 2019/05/02
78位(同エリア320件中)
ミズ旅撮る人さん
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2019年のGWに、世界遺産「石見銀山」を訪れました。
2007年に「石見銀山遺跡とその文化的景観」という登録名で
世界遺産に登録されました。
ポトシ銀山に匹敵する採掘量があったということは知っていましたが、
それで世界遺産になるの?
そもそも石見銀山に行くと何が見られるの?
なぞだらけの世界遺産なのでした。
場所は東西に長い島根県のほぼ中央。大田市大森町にあります。
調べてみると、3つのゾーンに分かれていました。
「銀山ゾーン」「武家・町屋ゾーン」「代官所ゾーン」です。
これらがおよそ3kmに連なっているのです。
いったい、この中のどこに行けば「石見銀山に行った」と言えるのか。
やはり、銀鉱山の坑道に行かなくてはならないだろうということで、
前半は坑道と精錬所跡、後半は武家・町屋ゾーンから代官所ゾーンを
散策することにしました。
友人から薦められて古民家を改装して素敵な服飾・雑貨店となっている
「群言堂」に立ち寄りました。
外からは普通の古民家ですが、中に入ると中庭をうまく使った
奥の深い素晴らしい店でした。
後半はほとんどが、この「群言堂」の写真になります。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ショッピング
- 5.0
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
「石見銀山」には、自家用車だと一旦世界遺産センターの駐車場に
車を停めて、路線バスで中心地に行くことになります。
駐車場は第3まであり、バスは第1で発着します。
まずはバスでどこまで乗るか。
武家・町屋ゾーンなら「大森」、代官所ゾーンならその先の
「大森代官所跡」になります。
銀山ゾーンの場合は大森バス停で降りて徒歩か貸自転車です。
バスは10分おきくらいにどんどん来ます。
路線バスですが、その多くは代官所跡止まりのようです。
坑道まで自転車で行くので、大森でバスを降りました。石見銀山世界遺産センター 美術館・博物館
-
大森バス停のすぐ横に貸自転車屋はあります。
しかし、満員だったバスの乗客の大半がここに押し寄せました。
まだ9時前だというのに、既に電動自転車は出払っていました。
先頭の人で30分待ちだと言うので、普通自転車を借りることに
しました。
普通自転車は3時間500円で、電動だと2時間700円です。
「若いお兄ちゃんでも、途中で心が折れましたと言ってたよ、
(普通自転車で)大丈夫かい?」
そう言われても、それしかないのだから仕様がありません。
普段、自転車に乗っているので、チャレンジすることにしました。
石見銀山公園の前を通り、橋を渡って、ずっとなだらかな上り坂です。
急坂ではないので、なんとか上れはしますが、
如何せん貸自転車というものは、メンテナンスがイマイチ。
平地でも言うことを聞かなくて、安定しません。
しかもブレーキがちゃんと効くんだろうか・・・ああ、走りにくい。
「下河原吹屋跡」で、一旦休憩です。下河原吹屋跡 名所・史跡
-
楓(かえで)の花が咲いていました。
一気に走り通すのは、たいへんにキツいので、
ところどころ、休みながら登って行きます。 -
道は狭く、坂は急になって来ました。
まだまだヒーハーがんばって登っています。 -
とうとう登り切りました。目的地の「龍源寺間歩」です。
「間歩」とは、坑道のことで、ここが石見銀山で唯一
いつでも公開されている間歩です。
ここまでの道すがらにも小規模な間歩は点在していましたが、
埋まっているか柵があるかで、入れませんでした。
自転車はここの少し手前に駐輪場があるので、
そこに置いて徒歩でここまで上がって来ます。
駐輪場もいっぱいで、臨時駐輪場も満杯でした。 -
龍源寺間歩の入り口脇には小さな仏像が祀られていました。
間歩の入場料は410円ですが、
WAONカードで支払うと300円になります。
事前にチャージしておきましょう。 -
坑道は入り口から水平に約630m続いており、
現在157mの区間を公開しています。
右側の図で、赤い「現在地」から上に伸びる青い線の部分が
公開部分です。
左に曲がった緑の部分は出口に向かう通路です。
出口は左上の黒い吹き出しで、そこからは森の中を歩いて降りて来ます。
入り口と出口は違う場所になります。 -
龍源寺間歩は石見銀山にある600もの間歩のうちでも、
2番目に大きな坑道です。
江戸時代前期から採掘され、昭和8年まで使われていました。 -
中に入って、意外に綺麗ですんなりとした道なのに驚きました。
-
足元は観光用に均(なら)されているとはいえ、
岩壁も手掘りなのに随分滑らかです。
石見銀山には、もう一つ公開されている間歩があります。
「大久保間歩」です。
そちらは4~11月の金・土・日・祝日限定で、
ガイドツアーでのみの公開です。
所要2時間、3,700円です。
ちょっと見学という人向けではありません。 -
「ひおい坑」。
岩石の隙間に固まっている鉱物の層(鉱脈)を追って
掘り進んだ小さな坑道です。 -
「竪坑」。垂直に掘られた坑道。
-
段々と狭くなって来ましたが、
上部が比較的広いのであまり圧迫感は感じません。 -
これらの小さな坑道は、あまり長くはなく、
ムカデの足のように散らばっています。 -
公開されている157mの突端に来ました。
ここからは平成元年に造られた新坑道で出口に向かいます。
(この説明板には昭和63年完成とありますが、
龍源寺間歩のパンフには平成元年となっています) -
「ここは、入り口から約160m地点です。坑道は、左にカーブしながら
195m地点で落盤のためふさがっています。
ここから奥は、高さ約2m、幅約90cmで
大人がやっと通れる大きさで、江戸時代に掘られたものです。」
この先には行かれません。 -
新坑道です。機械掘りで地下鉄の通路のようです。
龍源寺間歩は、思っていたより短くて、つまりませんでした。
これなら、山形県の銀山温泉の温泉街から少し山に入ったところにある
「延沢銀山遺跡銀坑洞」の方がよほど探検気分を味わえます。 -
新坑道には、龍源寺間歩の説明書が並んでいます。
1.四つ留(よつどめ)之図
坑道の入り口を「四つ留」といい、丸太の木を組んで土石の落ちるのを避けて安全な入り口を作った。
石見銀山では縦約1.8m、横幅1.5mの間歩入り口に直径90cm位の栗の丸太で4本柱を組んで四つ留とした。
2.四つ留役所之図
四つ留役所が坑口に置かれた。役人が詰めていて坑内の監督や見張りを行っていた。
また銀掘人夫たちが間歩の中へ出入りするのを届けたり、銀鉱石の軽量のためにこの役所へ出入りした。
3.御代官様銀山御見廻之図
御代官の直営である5カ所の間歩の御用見廻りは年数回行われていたようだ。
御代官御見廻りの時には鉱石の採れ高の状況や坑内の様子などを
四つ留役所の役人から説明を受ける習わしであった。 -
4.四つ留役所前柄山捨場(川岸につき男女拾いものをいたし候図)
山言葉で捨石のことを「柄山(がらやま)」といい、
捨石(銀の含有が少ない石)を坑内から運び出す人夫のことを
「柄山負(おい)」というが、この捨石を捨てる場所を
「柄山捨場」と呼んでいたようだ。
この柄山捨場に良質の鉱石が混じっているところから山内の女や童、
非番の人夫たちが鉱石拾いをするようになった。
5.鋪(しき)内之図(間歩坑内の図)
柄山(捨て石)を担って歩く人夫(柄山負)の姿や雁木という
丸太梯子を用いたり、
「打替(うちがえ)」といって左右の横木を渡して踏み台として
歩いている姿が描かれている。 -
6.片立木留之図(横穴留山の片側土の所へ立木を建てて横木を渡す図)
A.天井の土砂を留めるため木材で被(おお)う図
B.堀子人夫たちが鉱石をノミで掘っているところ
C.坑内の溜り水を水箱に段々と竹ポンプで吸い上げる作業の図 -
7.留山師両立木留いたす図(掘子大工が立木で中程の横穴に支柱を
設えているところ)
A.石留之図(石を掘り抜いてトンネル状の坑道を設えるところ)
水汲みの図
鋪内之図(坑道の内部) -
8.大水鋪角樋(かくひ)につき水引揚る図
坑内の湧水を木製の角樋(ポンプ)を使って段々上に引き揚げて
疎水坑へ流し出している作業図。
こういう仕組みの説明が一番おもしろかったです。
出来れば、模型などで実際に見られるといいな。 -
9.唐箕(とうみ)風箱之図
江戸時代中頃から唐箕を改良して
抗外の風を坑内に昼夜送る作業を行った。
唐箕とは、農作業で使う穀類の選別機です。
鞴(ふいご)の原理で籾殻や塵などを吹き飛ばし、
玄米を残す仕組みで、昭和まで使われていたので
各地の郷土資料館などで見ることが出来ます。
10.留木拵(しつらえ)之図
坑口前の広場では坑内の支柱を拵える仕事を行った。
11.四つ留役所につき御入用払之図
堀子大工たちが当日のノルマを四つ留役所へ背負い込んで
その賃金をもらい受けているところ。 -
出口です。
坑道を歩くのは、単なる手掘りのトンネルを歩いたというだけで、
意義がありませんでした。
唯一新坑道の展示が興味深かったですが、
資料館にもきっと同様のものがあるでしょう。
せっかく本物の坑道があるのだから、
もっと臨場感のあるものにして欲しいです。
長崎県池島の炭鉱見学ツアーとか、北海道夕張炭鉱の村
(火災のため閉鎖中)などの方がずっと中身の濃い坑道になっています。
世界遺産になるくらいだからと期待していましたが、がっかりです。
きっと掘っていた時期が古すぎて、残っているものがないんですね。 -
石見銀山の鉱床について
鉱床は仙の山の山頂を境に東と西に、2つの異なる鉱床が存在する。
東側の鉱床は、鉱染型鉱床の福石鉱床と、西側の浅熱水性鉱脈型鉱床の
永久鉱床がある。
龍源寺間歩は、永久鉱床の浅い部分に位置します。 -
出口付近にも小さな間歩が見られます。
-
新坑道から出ても、しばらくは山道を下って行きます。
1526年に九州博多の豪商神屋寿禎(かみやじゅてい)によって
発見されて以来、1923年の休山まで約400年にわたって
採掘されてきた石見銀山。
大小600もの間歩が点在しているというけれど、
言葉と展示だけでは全然理解できません。
その壮大さを理解するのなら、間歩を訪ねて歩くオリエンテーリングなどを整備して、森の中を歩くなど、自然を楽しみながら、全体像を理解するような取り組みがあるといいのではないでしょうか。
一応、龍源寺間歩までは遊歩道がありますが、
歩いている人はいたのかなあ?
徒歩の人も自転車と同じ道を歩いていました。
せっかくの遊歩道が活用されていないのはもったいないです。 -
佐毘賣山(さひめやま)神社。
平成27~32年にかけて「平成の大遷宮」の工事中です。
「御本殿・幣殿・拝殿・境内などの諸建宇を御修造する
はこびとなりました。」 -
建物が見えて来ました。これで元の道に合流します。
駐輪場の目の前です。 -
臨時駐輪場の真横にある高橋家。
有力な鉱山経営者の家でした。高橋家 名所・史跡
-
福神山(ふくじんやま)間歩
この間歩は、個人が経営した「自分山」でした。
坑口が3か所あり、上段は空気抜き坑、下段の2坑は中で繋がり、
銀山川の下をくぐり、仙ノ山方向に向かっていると伝えられます。
掘り進む方向が石見銀山では珍しい向きなのだそうです。福神山間歩 自然・景勝地
-
石見銀山のもう一つの見どころ「清水谷製錬所跡」です。
石見銀山の本格的な再開発は、明治19(1886)年に大阪の藤田組
による採掘権の取得に始まります。
藤田組は、明治27(1894)年に精錬所の建設を開始、
翌年4月から操業を開始しました。清水谷製錬所跡 名所・史跡
-
「福石鉱床で採掘した鉱石が、坑道から清水谷の蔵之丞坑まで
800m運ばれた後、トロッコ道を経て、選鉱場で選鉱され、
さらに製錬所の最上段までトロッコで運んでいた。」清水谷製錬所跡 名所・史跡
-
「しかし、鉱石の品質が予想より悪く、また設備の製錬能力も
充分でなかったことから不採算となり、
この施設は明治29(1896)年10月にわずか1年半で
操業を停止しました。」石見銀山 名所・史跡
-
この巨大な施設が、どういう仕組みなのか説明がないので、
ただ覗き見るだけ。石見銀山 名所・史跡
-
平成27年7月「明治日本の産業革命遺産」として世界遺産に登録された
静岡県の韮山反射炉などでは、あっと言う間に立派な施設が出来、
反射炉の説明もガッチリでした。
石見銀山は、なんだか遺構を見るだけ。
展示のある世界遺産センターや資料館が実物から離れすぎているので、
互いを補完していないのです。
先に世界遺産センターで勉強してから行くべきなのでしょうが、
観光客はどうしてもそのままバスに乗ってしまいます。
現地での説明が是非とも欲しい。
でないと、せっかく見に来た甲斐がありません。 -
階段状の遺構の部分は立入禁止なので、
見学には横にあるこの坂道をうねうねと登り続けます。
この坂道をトロッコを押して上がったのでしょう。
1段につき、1往復なので結構歩きます。 -
これが「清水谷製錬所跡」にあった説明書の図です。
右側の茶色い部分が製錬所です。 -
ごまどうふの看板が目立つ中田商店です。
この辺りから家や店が増えて来ます。
4トラの地図では道の西側になっていますが、東側にあります。中田商店 グルメ・レストラン
-
武家・町屋ゾーンの中心に入ります。
この先で道が左にカーブしている所で右の道に行くと
大森バス停です。
T字路の先は下り坂になるので、自転車は返却して歩いて
代官所ゾーンに向かいます。 -
大森バス停からすぐの「五百羅漢」です。
バスの通る道を挟んで片側に本堂、片側に羅漢のお堂があります。
お堂を見て歩くには、まず本堂で受付を済ませて
反対側の入り口から始めます。 -
赤い旗がある辺りから橋を渡って入ります。
特徴のある太鼓橋がいくつかありますが、
ロープが張ってあって立入禁止です。
ところがロープを跨いで、入場料も払わずに橋を渡って
入ってしまった若者がいました。
日本語の分からない外国人ではありません。
仲間と一緒に平気で入って行きました。
そんな人間が羅漢さんを見ても「馬の耳に念仏」でしょうに。 -
お堂は岩をくり貫いて造られた洞窟になっています。
-
お堂は横一線にあるのではなく、
ちょこちょこと階段を上り下りしなければなりません。
あまり時間がないので今回は、拝観を見合わせます。
石見銀山は広いので、とにかく時間が必要です。 -
路面に、地図のプレートが埋め込まれていました。
-
大森バス停からメインストリートに向かう道の途中にある
「鳩庵(きゅうあん)」です。 -
入り口のガラスケースには、
ビーズやレザーのアクセサリーが置かれています。
レザーのブローチはなんと350円!
バッグなどを作った端切れを使うので安いのだとか。
コサージュにしてもいいけど、バッグや帽子に付ける人が多いそうです。 -
古民家を改装したお店なので、玄関は吹き抜けだったり、
おもしろい造りです。 -
店内には、木綿や麻を染めた服や、シルクのスカーフなどがあります。
奥には、シルバー製品のアクセサリーや銀貨なども売っているので、
いいものを見落とさないように。
お店の人に店内の写真を撮っていいか尋ねたら、
どんどん撮ってくださいとのことで、撮らせてもらいました。 -
銀山川です。この川に沿って、大森町は広がっています。
この橋を渡るとメインストリートです。 -
角を曲がってメインストリートに入りました。
右手の白い暖簾が揺らめいている店が「群言堂」です。
友人に予め教えられていなかったら、
ただの古民家と思って通り過ぎてしまったかもしれません。
それほど、自然な佇まいでした。 -
「群言堂」。あまりに当たり前に、自然に掲げられた看板。
本当に一旦は通り過ぎてしまいました。
HP https://www.gungendo.co.jp/ をちらっと見てはみたものの、店の写真などはなくてどんな店なのかわかりませんでした。
(この看板だけが載っています)
HPトップの左下に「のこる おもかげ やまのかげ 石見銀山
大森町」というバナーがあります。
商品の説明とかではなくて、静かな山あいの大森という町からの
心のメッセージです。
心が安らぎを求めていたら、是非クリックしてみてください。群言堂 石見銀山本店 専門店
-
外から覗いてみても、本当にここが店なの?と訝しんだものです。
群言堂 石見銀山本店 専門店
-
玄関には「畳ディスプレイ」と呼ばれる和室の展示場があります。
これだけの空間に商品も店員も何もないことが、
却って店の余裕を感じさせます。
あくせくしないで、どうぞゆっくりしていってください。
そんな声が聞こえて来ます。
和室から手前の板の間にかけて、2枚の紙が広げられていますが、
これはツバメの巣が上にあって、「落とし物」のためにあるのです。群言堂 石見銀山本店 専門店
-
玄関から入って来たツバメが梁から吊り下げられたものに
止まりました。
なんとツバメ専用の止まり木があるのです。
ちゃんとフンを受ける皿付きで。
このセンスに感激しました。 -
玄関の奥に進むと、下足箱があります。
その脇にはスリッパも用意されています。
このスリッパが只者ではありません。まず軽い。
この軽さはなんだろう?
なんと熊笹を漉き込んだ和紙で出来ているのです。
売価は3,800円(税別)。
そんな高価なスリッパを「どうぞご自由に」と
置いてあるのにはびっくり。
いや、それ以上にスリッパの軽さとしっかり感にびっくり。
まだ店の中に入っていないうちから
普通の店ではないことをヒシヒシと感じました。 -
スリッパに履き替えて土間から上がると、板の間の待合がありました。
小さなアパートならもう1軒分の敷地を過ぎましたが、
まだ「店」ではないんです。
ここは、喫茶の順番を待つ場所でした。
そして、明るい日が差している場所が、中庭です。 -
この家は築約150年の旧商家で、およそ300坪の敷地があります。
「石見銀山生活文化研究所」が、18年という歳月をかけて
少しずつ手を加えて理想の空間を作り上げてきました。 -
この建物の中心である中庭。
とにかく日当たりが良くて明るく、
屋根のように広がる枝と緑が異空間のような世界を
創り出しています。
まるで空想の世界を見ているようだ。
造られた庭なのに、人為的なものにありがちな、
作為的な臭いがしない。
計算して作った筈なのに、
まるで昔からそうだったように自然だ。
なんだろう、ここは? -
「割れたガラスを繕ったステンドグラス」
そうHPで紹介されていた窓です。
なんてオシャレなんだろう。
うちの窓も1枚割ろうかしら? -
中庭の右側を真っすぐ進むと喫茶コーナーで、
手前を右に入ると服飾・雑貨売り場です。
人の足元に先程のスリッパが売られています。
ああ、今でもあの足触りが思い出されます。
こんなことなら買えばよかった。 -
喫茶のメニューです。
この時(11時過ぎ)はまだ席に座れたと思います。
店を出る時には既にだいぶ空き待ちの人がいたようです。 -
中庭を右手に見ながら廊下を行くと、洋服コーナーです。
-
まずは雑貨から。と、入ったところに「寝かせ玄米」。
「敬遠されがちな玄米を美味しく毎日続けられるように、
柔らかく、もちもちの食感に焚き上げ、
さらに熟成(=寝かせる)することで旨味と甘みのある、
まるで「おこわ」のようなご飯に仕上げています」 -
足袋のような先割れのソックス。
手前の引き出しの右端は眼鏡ケースです。 -
もう一つ奥のかつて台所だったらしい場所には、
食器などの雑貨。 -
GWですから、ちょっとした置き物も。
-
「スリッパを脱いでお上がりください」と
書いてあるのですから、上がってみなくては。 -
上がってみて、見えた風景がこれです。
うわ、また異空間だ。
この開放感はすごい。 -
左側。2階は全部つながった一つの空間になっていて、
中庭に面した窓が上から下まで全部ガラスなので、
明るさと開放感が桁違いです。
机の上には、群言堂広報誌「三浦編集長」が並べられていました。
社員の三浦さんが、大森町へ移住して来てからの日常生活が
綴られています。
何枚かいただいて来たのですが、全部もらってくれば良かったなあ。
HPで見られるとは言え、やはり実物はいい。 -
中庭に向いて、不揃いの椅子が並んでいます。
これが座らずにいらりょうか。 -
2階から見た中庭です。
全開の窓からは5月の薫風が吹き込み、申し分のない五月晴れ。
これ以上ない時期にここに来られて良かったです。 -
2階から見下ろした階段。
広くてゆったりしていて、旅館のような気分です。 -
廊下を進んで洋服コーナーに来ました。
ここの洋服は、派手なデザインのものはありません。
さらっと着るのがオシャレといった感じです。
季節柄、麻製品が気になりますが、
ここの製品は二度洗いをしてあるので、
色落ちの心配はないのだそうです。 -
洋服の向こうに中庭が見えます。こういう部分が遊び心でしょうか。
-
中庭から見るとこれです。外と中の違いがおもしろいです。
-
洋服コーナーから見た中庭。
「緑滴る」というのはこういう風景なんですね。
見ていると魂が彷徨い出てしまいそうです。 -
庭を見ていると、店員さんが
スリッパのまま出て構いませんよと声を掛けてくれました。
え?この庭石の上をスリッパで歩くの?
うっわ~!それはまた貴重な体験。
いっそ裸足で歩きたいくらい。 -
「群言堂」のHPには
「日本の美しい生活文化に
もう一度光を当てて、次世代に伝えていくことです。
土地に根ざし、捨てられていく古き良きものから学び、
時代に合わせて生かす「復古創新」という考え方で、
暮らしを第一に考え、日本の技術を活かした
ものづくりに取り組んでいます。」
と書かれています。 -
私が庭で写真を撮っていると、
店員さんが「この紅葉はこれから青葉になって、
また秋に紅葉するんですよ。」と教えてくれました。
確かに葉が赤から緑に変わりつつあります。
この店員さんはHPの洋服のモデルをしていた人だと思います。
撮影していることを咎めるでなく、商品の説明はしても、
殊更に勧めるでなく。
私は店員さんが近付いて来ると逃げるのが常なのですが、
この人が近くに来ても嫌な感じがまったくしませんでした。
「群言堂」HPからの抜粋です。
「世界遺産に登録されたとき、
あまりにも多くの人が訪れた。
ながく続く観光バス。
変化の気配のなかで、
変えたくないものに気がついた。
暮らしがあるから、大森なのだ。
大森らしさを、
守らなくてはいけない。」
「ご足労はおかけしますが、
ぜひ訪れてみてください。」
なんだかとても嬉しくなりました。
店を訪れる前にこれを読んでいたら、
応援する意味でもお買い物にいそしんだのになあ。 -
メインストリートを代官所ゾーンに向かって歩きます。
-
町屋は、奥深い造りになっているのがわかります。
「群言堂」では、古民家を再生させて2種類の宿を経営しています。
それが「暮らす宿 他郷阿部家」と「只今加藤家」です。
前者は3組限定の民宿で、後者は一棟貸しの宿です。
見ていると本当に泊まりに行きたくなります。
大森町は、石見銀山がなくても魅力ある場所になっています。 -
新町バス停に近い場所です。
この道は龍源寺間歩からずっと代官所ゾーンに向けて下り坂です。
徒歩で散策するなら、大町から代官所に向かって歩く方が楽です。
(なだらかな坂なので、もちろん逆コースも大丈夫) -
栄泉寺。竜宮門からは大森町が見渡せます。
栄泉寺 寺・神社・教会
-
「有馬光栄堂」。「げたのは」というお菓子が有名だそうです。
試食を配っているので、人が集まっています。有馬光栄堂 グルメ・レストラン
-
さすが5月。そう言えば、鯉のぼりは見なかったなあ。
-
階段が見えて来ました。「観世音寺」です。
ここからが代官所ゾーンです。観世音寺 寺・神社・教会
-
階段を上ると、山門の周りの小さな仏たち越しに、
大森町の家並みが見えます。観世音寺 寺・神社・教会
-
こちらが武家・町屋ゾーンの家並み。
その先の山の中が銀山ゾーンです。 -
こちらが代官所ゾーンの家並み。大きな屋根は西性寺です。
現在の町は1800年の大火で焼失した後、再建されたもので、
石州瓦の屋根が多くなっています。
石州瓦は、石見地方の特産で、日本三大瓦(愛知県の三州瓦・
兵庫県の淡路瓦)の一つです。
凍てに強く、水を通さず、割れにくい石見焼が、
出雲地方で採れる来待石から作る来待釉薬(きまちゆうやく)
によって耐火度が極めて高くなり、中国地方に広く行き渡りました。
今回の中国地方の旅で、確かにどこも赤瓦の美しい家並みなのに
気が付きました。
明るくて、しかもツヤツヤと綺麗。我が家もこんな瓦がいいなあ。 -
「観世音寺」。岩の上にこんな平らな場所があるとは
思っていませんでした。 -
山門に御(おわ)す仁王様。パーがお茶目だね。
-
「群言堂」が経営している「暮らす家 只今加藤家」。
この家を一棟借りするんです。
家が1泊5万円。人間が一人2,000円。
素泊まりですが、仕出し・体験メニューがあります。
当然、キッチンがあるので自炊が出来ます。
静かな秋に泊まりたいなあ。 -
町屋の屋根には、大黒様が隠れています。
-
「ベッカライコンディトライ ヒダカ」ドイツパンのお店です。
GWですが、定休日が水・木曜だそうでお休みです。
ドイツのパンは小麦が違うので美味しいです。
この店のはどうなんだろう?
ついでに、3月に行ったポルトガルのパンが思いがけず、
ひょっとしてドイツより上?なくらい美味しかったです。 -
西性寺。本堂がかなり大きくて、立ち寄ってみたかったです。
こうして歩いて来ると、大森町にはお寺が多いです。
危険な鉱山での仕事に従事する人が多かったから、
お寺が必要だったんですね。 -
藤の鉢があるお宅は、「理容館アラタ」です。
和田珍味石見銀山店 (銀山ビレッジ 理容館アラタ) 名所・史跡
-
こんな素晴らしい椅子を使っていたんですね。
-
「熊谷(くまがい)家住宅」
銀山経営で繁栄した御用商人の町内最大規模の住宅。重要文化財熊谷家住宅 名所・史跡
-
鯉のぼり、ありました。
黒い真鯉の背中には金太郎が張り付いています。重要文化財熊谷家住宅 名所・史跡
-
メインストリートの最後まで来ました。
来し方を振り返って見ます。
大森代官所跡バス停までバスに乗って来た人は、
ここが散策のスタート地点になります。
この右後ろに石見銀山資料館(大森代官所跡)があります。
しかし、石見銀山の見学場所は広すぎて、
どこも寄るだけの時間がありません。
ここを訪れる時には一日掛かる覚悟で行った方がいいです。 -
世界遺産センターに戻って来ました。
ここには石見銀山の歴史や資料が見られる展示館があります。
大人300円、小中学生150円です。
なんと外国人は200円なんだそうです。
なぜ、外国籍は優遇されるんでしょうね。
海外でそんな優遇はまず無いですが。
JRや高速道路も、すごい割引制度があります。
それで料金値上げは納得できません。
ああ、またぼやいてしまった。今回はここまで。石見銀山世界遺産センター 美術館・博物館
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この旅行記へのコメント (2)
-
- ことりsweetさん 2021/12/09 10:20:10
- はじめまして
- ミズ旅撮る人さん、こんにちは。
フロイデンベルクの旅記に惹かれて
訪問しました。
が、他の旅行記でこちらを見つけました。
私は昨年に島根旅をして
石見銀山、龍源寺間歩と群言堂を訪れました。
その日は出雲から津和野にいってからの戻りでした。
中心部にある世界遺産センターから
閉館間近ということで徒歩で龍源寺間歩まで
行きました。(もっと本格的な間歩は閉館日か何かで
諦めました。)
真夏だったのでホント、しんどかったです。
でも世界遺産の石見銀山の一部を実際歩くことができて
私にはすごくよかったです。
ミズ旅撮る人さんは自転車で訪問されたんですね。
子供~年配の方まで回れるようになっているので
石見銀山そのものの本格的な感じではなかったですね。
私にはちょうどいい感じでした。
そして町屋ゾーンの群言堂♪
ここは本当に素敵ですよね。
島根の石見銀山周辺の生活の一部をみせて
頂く感じ、すごく豊かな感じでした。
私は閉店1時間切る頃に到着であまりじっくりとは
観られませんでしたが、
記事を見るとホント懐かしいです。
そして行き忘れた2階の風景も見せていただきました。
あの椅子のどれかに座ってお茶したかったです。
そして今も可笑しくなるのですが
興奮と緊張で何もお買い物しなかった!
(後から東京にあるお店には行きましたが
あちらの雰囲気の片りんだけ感じました)
他の武家屋敷ゾーンなども見たかったのですが
すでに閉店時間をすぎて車窓からだけ。
もっとじっくりめぐりたかった風景を
記事をみて楽しませてもらいました。
他の旅行記もまた見に伺います。
よろしくお願いいたします。
ことりsweet
- ミズ旅撮る人さん からの返信 2021/12/09 22:23:25
- RE: はじめまして
- ことりsweetさん、こんにちは。
たくさんの私の旅行記を読んでくださったようで、
どうもありがとうございました。
この度、4トラで、フロイデンベルクの旅行記が紹介され、
今まで見に来てくださっていた方以外の方が、
読んでくださいました。
とても嬉しいです。
ことりsweetさんは、フロイデンベルクから、
なんと石見銀山に辿り着かれたそうで、驚きました。
去年、行かれたのですね。
石見銀山と言っても、どういう場所なのかわからなくて、
時間の余裕がなかったのは、私も同じでした。
そして、群言堂であれだけ感激していながら、
何も買って来なかったのも同様です。
帰って来てから、お店を探してちょこっとだけ買いましたが、
本家とはやはり違いますね。
私が惚れ込んだスリッパは売っていませんでした。
またいつか、今度は友人と石見銀山を訪れたいと思います。
その時には、群言堂経営の古民家に泊まるのもいいなあ。
海外旅行に行かれない今、国内の埋もれた名所を訪ねて歩きたいと
思います。
お互いに、よい旅が出来ますように。
ありがとうございました。
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