2019/04/06 - 2019/04/07
326位(同エリア2034件中)
玄白さん
西表島を訪れた時、是が非でもやりたかったことは、満天の星空の撮影、そして森の中でひっそりと光っているヤエヤマヒメホタルを撮影することだった。
到着した日の夜は豪雨をもたらした低気圧の影響で雲が取れず、星空撮影はできなかったが、翌日からは水平線近くに少し雲が出て最良の条件ではなかったが、夜半過ぎに東の空から昇ってくる夏の天の川をカメラに納めることができた。そして、念願のヤエヤマヒメホタル撮影に挑んだ。慣れない撮影で、撮影が終わってから、ああすればよかった、こうしなければいけなかったと反省点は多々あり、納得の行く写真にはならなかったが、本土でお馴染みの源氏蛍や平家蛍とは違う光り方をするヒメホタルの撮影ができたことには満足だった。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 船 レンタカー バニラエア
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
4月6日
仲間川マングローブクルーズ、水牛車で由布島亜熱帯植物園など、西表島でポピュラーな観光コースを巡って、西表島2日目の投宿は上原地区のヴィラ西表に投宿。宿代をケチって安いプランで予約したところ、こんなプレハブ小屋のような別館に通された。シーアップル 宿・ホテル
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簡易キッチンはあるが、調理道具は何もなく自炊はできない。今回は2食付きプランで申し込んであるので、問題ではないのだが・・・
奥の座卓が置いていあるところの右側のスペースにせんべい布団を敷いて寝るスタイル。ネットでの書き込みの評価が高かったので、この宿を予約したのだが、宿泊設備としては完全に選択を失敗。今回の沖縄旅行6泊では最悪の宿だった。 -
今宵はヤエヤマヒメホタル観察ツアーを申し込んであり、6時半にガイドが迎えにくることになっていたので、夕食を30分早めてもらった。
刺身は数種類の地魚のなかでも、珍しかったのはマンボウの刺身。初めてマンボウを食したが、そんなに美味というほどではない。なぜか、馬刺しもメニューに入っていた。西表島と馬肉はどうも結びつかない。牛ならば、石垣牛として八重山地区の肉牛がブランド化されていて、それなりに知られているのだが。
一番美味だったのはデザートのフルーツ! -
ジャングルが島全体の9割以上を占める西表島なので、八重山固有のヒメホタルが見られるところは、割と多くあるようだが、どこで観察できるのか、あまり情報がなく、あったとしても目印になるようなものはないだろう。初めての西表島で夜個人で出歩いても、うまく観察場所にたどり着ける保証はないので、観察ツアーに参加することにした。多くの民宿が、カヌーやシュノーケリングなどのツアーと同様、蛍観察ツアーを催行している。今回、そうした民宿ツアーで行くところではなく森の中に入って秘密の場所に連れて行くという謳い文句の「旅行人グッドアウトドア」という現地ツアー会社で予約をいれておいた。
連れて行かれたのは、こんな鬱蒼とした森の中。 -
ヤエヤマヒメホタルは西表島と石垣島だけに生息している小型のヒメホタルの一種。体長は2~4mmで源氏蛍や平家蛍のように水辺ではなく、森の中にいる。蛍というと、水辺というイメージだが、ヒメホタルは陸生で幼虫のエサはカタツムリである。雌は羽がないので飛ぶことができず、雄も飛翔力が弱いので高くは飛ばない。
この蛍が見られるのは2月下旬から4月下旬まで。日没から一時間くらい経って暗くなってから光り始めるが、光っている時間はわずか30分ほど。しかも源氏蛍や平家蛍より光は弱く、一秒間に3,4回チカチカと瞬くような光り方をする。
とても暗いので、星の撮影と同様ISO感度を上げ、20秒ほどの長時間露光をする。それでも、この程度にしか写らない。 -
そのため、星の日周運動撮影と同様に、カメラを三脚に固定してインターバル撮影して、比較明コンポジット合成する。
すると、あたかも森に光の絨毯を敷いたような幻想的な写真になる。森の奥に入り込めば、もう少し立体感がある写真になったかもしれないが、草むらには蛍だけでなくハブもいるので、それは断念。
(写真は拡大してご覧ください) -
イチオシ
明日はカヌーやジャングルトレッキングを予定しているので、万一カメラを水没させるリスクがあるので、水没してもやむを得ない古いカメラをバックアップ機として持ってきている。蛍が光っている時間が短いので、別の背景で撮影するため、2台体制で撮影に臨んだ。この写真は、上の写真とは別のところにカメラをセッティングして撮影したもの。
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雄が飛んでいるショットはのぞいて、低い草むら付近だけで光っている写真だけ使って、比較明合成してみた。タイトルを付けるとすると、『森の天の川」といったところか。
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蛍鑑賞ツアーから8時半ごろ戻り、しばらく宿で休息し、10時ごろ、宿の近くの上原港へ星の撮影に行ってみた。港の灯りがあって、必ずしも条件は良くないが、西の空に輝いているお馴染みのオリオン座、シリウスなどを撮影。
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港の岸壁から北側の鳩間島方向にレンズを向け、北極星を中心にしたスタートレイルを1時間ほどかけて撮影。ほかに2人、星空撮影をしている人がいて、そのうちの一人が撮影を終えて、ライトをつけて帰って行った。左下の灯りは、その人のライトの軌跡、右側の灯りは鳩間島の灯台の灯りだろうか?
北極星が水平線に近い。南の土地に来ていることを実感する。 -
北天にカメラを向けている間にオリオン座は、西の水平線に沈もうとしている。うっすらかかっていた靄のような雲が取れて、淡い光の冬の天の川も写っている。
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一旦、宿に戻り2時間ほど仮眠をとってから、2時に起き出し、船浦海中道路のたもとの駐車場へ向かう。昼間、由布島から上原に向かう途中で立ち寄ったヤマネコの銅像が建っているところである。
時折、車が通ることはあるが、周囲に灯りはなく真っ暗。最高の星空撮影条件だ。引き潮で、船浦湾は干潟になっていたので、干潟に降りて、係留されている船を入れて、夏の天の川を狙う。 -
イチオシ
天の川の右側を流れた流れ星を偶然捉えることができた。
久しぶりに2時間半かけてタイムラプス撮影をしてみた。地上の風景が単調なのであまり面白味はないのだが・・・将来の天の川動画の素材の一つとして残しておこう。
https://youtu.be/VZCzdP8w4qw -
4月7日
日の出の撮影には、よい場所ではないので、ヴィラ西表に4時半に戻り、仮眠。
7時半にまた起き出して、朝食を摂り、8時半にチェックアウト。 -
この日の昼のアクティビティは、民宿マリウドのツアーに参加。カヌーでヒナイ川をさかのぼり、途中で陸に上がってジャングルの中をトレッキングしてピナイサーラの滝上、滝壺まで行って戻るコース。
これについては、次の旅行記で紹介したい。 -
ジャングルトレッキングを4時頃終了して、ふたたび大原に戻る。今宵の宿は、西表島最後の夜ということで、ちょっと贅沢にリゾートホテル、ラ・ティーダ西表に投宿。
部屋は、すべてコテージ形式。ホテル ラ・ティーダ西表 宿・ホテル
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レストランが入っている受付、管理棟
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芝生が植えられた敷地の奥には海が見えている。バナナがたわわに実っている。
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西表島唯一の温泉があるのも、このホテルの魅力。温泉大好き人間の我が家にとっては、これも大きな魅力の一つ。カンパネルラの湯と銘打った沖縄の青い海を眺めながら入る露天風呂は至福のひと時。
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今夜は、ホテル主催のナイトツアーを申し込んであるので、昨晩に続いて早めの夕食。料理は、離島なのでやむを得ないのだろうが、チト平凡で特記することなし。
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今の時期のナイトツアーは、やはりヤエヤマヒメホタルが欠かせない。昨晩に続いて、まずは蛍の撮影。参加者は、我が夫婦のみ。
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わずか30分足らずで蛍の光のショーは終わり、夜のビーチで昼間は見られない夜行性の生き物の観察会。途中、電柱に留まっているリュウキュウコノハズクに遭遇。しずかにガイドの車を停め、ライトを当ててみる。物音を立てなければ、短時間であれば逃げることはないそうだ。
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慌てて車内からカメラを向けるが、暗い懐中電灯の明かりでは光量不足で、手振れしてぼけぼけ。残念。蛍の撮影がメインだったので望遠ズームも手元にない。
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どこのビーチに行くのかと思っていたら、昨日の昼に立ち寄った忘勿石がある南風原の浜だった。昼間は小さなヤドカリしか見られなかったが、こぶし大の大きなヤドカリが闊歩している。ガイドさんに名前を教えてもらったのだが、失念してしまった。
追記:ヤドカリの名前は、ムラサキオカヤドカリ。西表島を自分の庭のように熟知している4traveler琉球熱さん に教えていただきました。ネットで確認したところ、天然記念物に指定されているという。 -
夜行性のカニ。驚くほどすばしっこい。やはり名前は忘れてしまった。
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9時過ぎにツアーは終了してホテルに戻り、西表島唯一の温泉でまったり。
3時間ほど仮眠をとってから、今夜もまた星空撮影に一人で出かける。撮影場所は、昨日ロケハンしておいた忘勿石がある海岸である。波打ち際に大きな岩があるので、星景写真に必要な地上の風景として申し分ない。 -
晴れてはいるのだが、スカッとした空ではなく、薄雲がかかっている。特に水平線近くは雲がたなびいている。水平線ぎりぎりまで雲が無ければ、夜中の12時頃、南十字星も見えるはずだが、この日は見ることができなかった。
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織姫星、彦星がある北側の天の川。人口200人足らずの小さな集落である大原地区から5km以上離れているにも関わらず、意外と集落の明かりが気になる。
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手前の岩にライトを当てて演出してみた。
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イチオシ
天文薄明が始まるまで1時間あまりで、十分な時間はないが、タイムラプス動画撮影もやってみた。
https://youtu.be/rvMUttRW3ww -
夜明けまで一時間、空が青みを増し明るくなってきた。天文薄明の始まりである。
そろそろ、撤収しよう。 -
イチオシ
朝食前にカンパネルラの湯で朝風呂に浸かってから、朝食へ。朝日が昇って来た。
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朝食はビュッフェスタイル。普段は朝食は軽めなのだが、旅先ではついつい食べ過ぎてしまう。
この後、チェックアウトし、レンタカーを返却して西表島に別れを告げ、沖縄本島に移動だ。
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この旅行記へのコメント (2)
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- 琉球熱さん 2019/05/03 14:05:24
- 蛍・星空見事!
- 玄白さん、こんにちは
西表を目いっぱい堪能してますね!
蛍と星空の写真がお見事!玄白さんの面目躍如と言ったところでしょうか。
蛍も星空も、毎回コンデジで泣いているので、撮影の苦労苦心がよくわかります。
リュウキュウコノハズクは夜になると至る所に出没しますね。
特徴的な良い声で鳴く割に、図体は本当に小さい。電柱のあの部分は彼らの定位置です。ちなみにライトはあまり当てない方が良いです。
あのヤドカリはおそらくムラサキオカヤドカリでしょう。
カニはベンケイガニかな?それにしては赤味が足りませんので自信なしです。
ヴィラ西表はどちらかと言うとダイバー向けでしょうね。向かいに「ミスターサカナ」があるように、周囲にダイビングサービスが数軒あります。
それにしても、深夜、漆黒の闇の中を独り撮影に出向く玄白さんの勇気に脱帽です。
西表は本当に「闇」を体験できますが、それだけに物の怪の雰囲気もあってびびります(笑)
------琉球熱-----
- 玄白さん からの返信 2019/05/03 17:12:21
- Re: 蛍・星空見事!
- ヤドカリの名前、教えていただきありがとうございました。旅行記に加筆・訂正を入れときました。カニは、形からするとベンケイガニのようですが、赤くないのは、LEDライトとカメラのWBにせいかもしれませんね。
蛍・星空もさることながら、一番印象深かったのはカヌー&ジャングルトレッキングですね。琉球熱さんが虜になる気持ちがよくわかりました。遠くに行く旅行は、一度行ったところはリピートしない主義ですが、再訪したいと思わせる数少ないところでした。
琉球熱さんの旅行記にはお世話になりました。重ね重ね、ありがとうございました。
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