2019/02/01 - 2019/02/01
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beachさん
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昨年5月に鉄道で音楽家ゆかりの地を巡る旅(主にバッハ)をしました。
---Tagesfahren 1.2.2019---
今回は、前回訪れることの出来なかった青年期のバッハが過ごしたアルンシュタットに行ってきました。
滞在約4時間、デュッセルドルフから往復10時間の弾丸日帰り旅行です。
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◆鉄道チケット
German Rail Pass(3days/1month):EUR 200.00
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通
- 3.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
■Freitag, 1. Februar 2019
今回は、青年期のバッハが過ごしたアルンシュタットに行ってきました。
名付けて「"続" 鉄道・音楽家ゆかりの地を巡る旅」。 -
デュッセルドルフからアルンシュタットまではICEとローカル線を使って片道約5時間…。往復10時間の日帰り旅行です。
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途中の駅で雪が積もっていたのですが、アルンシュタットに着くと雪はありませんでした。
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アルンシュタットに到着!
ここアルンシュタットは、18歳(1703年)のバッハが初めてオルガニストの職に就いた場所です。そして、バッハ一族が1620年から1792年までの間、活動拠点とした町としても知られています。 -
Arnstadt Hauptbahnhof(アルンシュタット中央駅)
-
駅前には地図があります。ガイドブック等には載っていない町なので大変助かります。そして、4トラの皆さんの旅行記も参考にさせて頂きました。
ここでの観光目的は、下記3つ。
・Alter Friedhof(バッハ一族のお墓参り)
・Bachkirche(バッハ教会)
・Schlossmuseum(城博物館・バッハに関する常設展示あり) -
・Mozartstraße(モーツァルト通り)
・Richard-Wagner-Straße(リヒャルト・ワーグナー通り)
クラシック音楽好きなら響きだけでワクワクする通りですね! -
Alter Friedhof(墓地)
墓地の一角にはこのような記念碑がありました。
上:Die Opfer des Faschismus mahnen Festigt den Frieden(ファシズムの犠牲者への記念碑)
下:Im gedenken der arnstadter opfer der shoah(ホロコーストの犠牲者への記念碑)
"VERGESST ES NIE (忘れてはならない)" -
Katholische Pfarrkirche Christi Himmelfahrt(旧 Gottesackerkirche)(カトリック教会)
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この教会の壁には木のプレートが掲げてあります。
"Auf diesem Gottesacker ruhen 24 Angehörige der Familie Bach (この墓地にバッハ一族の24人が永眠する)" -
そして教会の正面にはバッハ一族の墓石が建っています。
ちなみに、バッハの父ヨハン・アンブロジウスはこの町で生まれ育ちました。 -
左:正面 右:裏面
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左:左側面 右:右側面
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町の雰囲気はとても落ち着いています。個人的にはドイツの中でも、このテューリンゲン地方の町並みや雰囲気が特に好きです。
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Johann-Sebastian-Bach-Kirche(バッハ教会)
バッハがオルガニストを務めた「新教会」は、1935年に「ヨハン・セバスチャン・バッハ教会」と改名されました。 -
バッハ(当時18歳)は、1703-1707にかけて初めてオルガニストの職に就きます。
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教会の外には、アルンシュタット時代のバッハに関する説明書きも設置されていました。
内容は、
・バッハの最初の妻マリア・バルバラとの出会い
・4週間の休暇を取りリューベックに旅行したものの、無断で3カ月以上に延長する
・帰任後は、新たなオルガン演奏を取り入れるものの会衆には受け入れられず批判される
・そして、バッハの伝記の中では有名な出来事のひとつ、生徒との乱闘騒ぎ(剣を抜いての喧嘩沙汰)をここで引き起こす
この内容だけ切り取ると、ちょっと変わった人とも思えますが、今となってはこの並外れた集中力や音楽に対する熱意が大作曲家バッハを生んだのかもしれません。 -
バッハ教会内部。
この教会には2つのオルガンがあります。1つ目は、上部に見える1703年のヴェンダー・オルガン、そして2つ目は格子壁の背後に隠れている1913年のスタインマイヤー・オルガンです。 -
ここで当時18歳のバッハがオルガンを演奏していたと思うと感慨深いです。音色が聴いてみたいです。
※残念ながらオルガンの生演奏は聴けませんでしたが、後ほど行った城博物館のバッハの展示コーナーのシアタールームで、このオルガンの演奏(「トッカータとフーガ ニ短調」15分)を鑑賞させてもらいました。 -
何故か祭壇にエレキギター…。
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教会を後にしマルクト広場に向かいます。
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Rathaus(市庁舎)
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えぇっ凄い人!!
市庁舎前のマルクト広場ではイベントを行っていました。というわけで、ここにはバッハ像があるのですが…落ち着かない。 -
Bach-Denkmal(バッハ像)
皆さんイベントで盛り上がる中、私は若き日のバッハ像を見て感動!いやースリム!! -
一見飄々とした顔に見えますが、それとは裏腹に、血の気の多い若きバッハは、まさにこの広場で生徒との乱闘騒ぎを引き起こすのです。
そして私がバッハ像を見て思うのは、この像も、アイゼナハやライプツィヒの像も共通して「指先」からは変わらぬ繊細さと力強さを感じます。 -
マルクト広場の案内板。
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市庁舎の横にはインフォメーションセンターがあります。バッハグッズも沢山ありました。
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ルターとバッハのチョコレート。あっ!このバッハチョコ…3年前にライプツィヒでお土産に買いました。
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なんと、ポスターがSALEで1ユーロ!って、このクオリティの低い合成感…流石に買う気にはなりません(苦笑)。いや…逆に買った方が面白かったかも…。
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旅行中にビジネスチャンス(夢物語)を考えたりするのがちょっとした楽しみなのですが、その一つが「リアルソーセージマグネット」。ドイツの観光地では意外なことに余り見かけなかったのですが、まさかのアルンシュタットで発見…!
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Bachhaus(バッハの家)
Kohlgasse(コールガッセ)7番地にあります。バッハ一族が住んだ家で、バッハ自身も当時この家に住んだ"可能性がある"とされています。今回は曜日が合わず中には入れませんでした。
<開館時間>
火曜14:00‐17:00、木曜10:00‐12:00(2019年1月時点)
<展示内容>
家の歴史とその旧住民の展示(1階) -
ドイツらしい町並みに当時の面影や名残を感じます。
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Oberkirche(オーバー教会)
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Schlossruine Neideck(ナイデック城跡)
16世紀に建てられたナイデック城は、今は塔だけが残っています。 -
Schlossmuseum Arnstadt(城博物館)
ここには、"Mon plaisir"人形コレクションとあわせてバッハの展示があります。 -
<開館時間>
火曜-日曜 09:30‐16:30 ※月曜休館(2019年1月時点)
<HP(独・英)>
https://www.kulturbetrieb-arnstadt.de/schlossmuseum.html -
<入場料>
大人:6ユーロ
写真:別途3ユーロ
この日は館内には数名しかおらず、バッハの展示目当てで訪れたのは私だけとのこと。そして、入場券を買う際に大人だというと「Echt(本当)!?」驚かれた…。学生に見えたらしい…。 -
ここを訪れた経緯を話すと、ガイドをしてくれるとのこと。ドイツ語と英語を交えつつ、とても丁寧に解説してくださいました。
そして最後にはシアタールームで堂々と一人でバッハ教会でのオルガン演奏を鑑賞させてもらいました。(この15分で帰りの電車が1本遅れ、乗換を4回することに…) -
そして、今回の最大の目的は、当時バッハが使っていたと言われるオルガンのコンソール(演奏台)を見る事。修復が加えられているとはいえ、その当時の楽器の造りを見られるだけで感動です。
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初期のWenderオルガンのコンソール(1703年)。
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2段鍵盤、20数ストップ。
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その後のコンソールも展示されています(1874~1913年)。
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徐々にストップも増えていきます(1913~1993年)。
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そしてこの胸像では「バッハと肩を組んで!」との指示される(笑)!
(えっ普通触れないでって言われるパターンだと思うけど…)
悪しからず、バッハ大先生と肩を組み2ショット写真を撮らせて頂きました。 -
その他にも、初期のアルンシュタット時代の音楽作品のファクシミリや、親戚の家系樹、パイプやオルガンシューズ等が展示されていました。
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ケーテンのバッハ記念館もそうでしたが、バッハ関連の博物館を訪れた際の係の方たちの親切な対応に改めて感謝いたします。
そして、バッハはもとより、バッハの偉業、歴史を伝え継承する人々温かさにもまた魅力を感じ、更に魅了されるのでした。
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この旅行記へのコメント (4)
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- jijidarumaさん 2019/04/12 14:07:19
- Arnstadtアルンシュタットは何処?Meiningenマイニンゲンを御存じですか?
- beachさん、
こんにちは。
Arnstadtは何処?と調べてみたら、Erfurtの南20kmに見つかりました(苦笑)。
その南東のRudolstadtにはシュバルツブルク‐ルドルシュタット選帝侯の
レジデンスである立派なSchloss Heidecksburgハイデクスブルク宮殿が
あり、1992年に開設された観光街道・テューリンゲン陶磁器街道は
ルドルシュタットを中心に二重三重の街道(凡そ340km)となっています。
そうした事もあって2度訪れていますが、アルンシュタットは未踏の地です。
さて、アルンシュタットから南西にMeiningenマイニンゲンの町が
ありますがご存知でしょうか?
Schloss Landsberg Meiningen古城ホテル シュロスランドスベルグ
マイニンゲンが丘の上にあり、マイニンゲンの街中には
Herzogtum Sachsen-Meiningenザクセン・マイニンゲン公国のSchloss
Elisabethenburgエリザベートブルク宮殿があります。
この町は“Theaterstadtテアターシュタット劇場の町”と称している。
マイニンゲンには名だたる音楽家たち、バッハ、ワーグナー、ブラームス、
リヒャルト・シュトラウス、マックス・レーガー(レーガーは1911年から
1914年の始めまで、マイニンゲン宮廷楽団の宮廷楽長を務めた)などが
やって来て、活躍したそうです。
ブラームスは公爵とその夫人に好まれ、よく城を訪れ、コンサートを
Hofkapelle宮廷礼拝堂でおこなった。彼の交響曲第4の初演(1885年)も
Hoftheater宮廷劇場でなされた。町にはブラームスの散歩道があり、
劇場近くの英国庭園には胸像も残っている。
文豪シラーも静かなBauerbachバウエルバッハの田舎で過ごしていたが、
時々、片道10kmを歩いて、マイニンゲンの町にやって来たそうです。
バッハもマイニンゲンまで来ていた事を思い出したので、書いてみました。
jijidaruma
(こちらにコメントしようとしたが、何故かできなかったので、掲示板に書き込みました。今日は書き込みができましたから、掲示板は削除)
2019年04月11日18時00分
- beachさん からの返信 2019/04/12 21:35:33
- RE: Arnstadtアルンシュタットは何処?Meiningenマイニンゲンを御存じですか?
- jijidarumaさん
こんにちは。
いつもコメントありがとうございます!
Arnstadt、恐らく私もバッハゆかりの地でなければ、訪れなかった地かと思います…。小さな町なので4時間でも最低限の目的は果たすことが出来ました。
やはり、私はこの中部ドイツのテューリンゲン地方からライプツィヒに向かう、所謂ゲーテ街道の町並みが好きです!
Meiningenはノーチェックでした。
早速調べてみたところ、「Die Theaterstadt MEININGEN」(劇場の街マイニンゲン)とは、とても魅力的な町の名称ですね。マイニンゲン宮廷歌劇場、大変興味深いです。
マイニンゲンは音楽史において重要な町とも言えそうですね。機会があれば(今のうちに…)一度訪れてみようかと思います!
貴重な情報をありがとうございます(*^^*)
beach
-
- アルデバランさん 2019/04/10 15:21:30
- シュロス ムゼウム
- beachさん こんにちわ
アルンシュタットでのバッハ詣での報告
拝見させていただきました…
バッハ教会前のマルクト広場
いろんなイベントが開催されるんですね。
私が行った時もクリスマスマーケットで若きバッハ像は各店舗に埋もれてました。
城博物館、案内してもらったうえに、オルガン演奏の様子も聞かせてもらえ、本当にラッキー
私の時は訪れる人もいなくて、何が何だかわからないまま見学。
オルガンコンソールは3台ともガラスでがっちりガードされており
写真を撮ろうとすると自分が反射してしまい、撮るのが難しかったです
1703年のやつはオルガンコンソールのストップがとても綺麗だったが凄く印象的でした…
アルデバラン
- beachさん からの返信 2019/04/10 17:12:32
- RE: シュロス ムゼウム
- アルデバランさん
こんにちは。
コメントありがとうございます!
ようやくアルンシュタットの旅行記をUPすることが出来ました。
その節はお世話になりました(*^^*)
アルデバランさんの旅行記を頼りに、限られた時間で市内を効率よく回ることができました♪改めまして、ありがとうございます(^^♪
駅前の静けさに反して、まさかマルクト広場があんなに盛り上がっているとは…
人が沢山いたので写真は撮ってもらえました(笑)
城博物館、ガイドして頂けたのは本当にラッキーでした。
すぐに「日本から来たの?」と聞かれたので、バッハお目当ての日本人が多いのでしょう。展示物の解説を読んでいる際も横に立っていてくれて分からない単語があれば、都度説明をしてくれたのですが、ドイツ語の試験を受けているような…少し緊張感もありました(苦笑)
6月のライプツィヒのバッハ祭にも行きたいなと思っています。
beach
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