2018/10/10 - 2018/10/11
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AandMさん
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10月初旬に北海道のふっこう割制度が導入され、1泊あたりで最大2万円の割引が受けられることになりました。制度を利用した突然の思い付きで、北海道を2泊3日で訪問しました。南北海道の紅葉を楽しむには少し早いと思いましたが制度利用と日程都合もあり、妥協も必要です。千歳空港からレンタカーを利用して歴史ある港町の小樽を訪れ、紅葉が有名な定山渓に宿をとりました。
小樽は仕事関係でこれまで何度か訪問していますが、家内と一緒にゆっくり観光をするのは久しぶりです。メージャーな観光スポットではありませんが、人々の暮らしや活動の歴史を感じさせてくれる場所を巡りました。
- 旅行の満足度
- 3.5
- 観光
- 3.5
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 3.5
- 交通
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- レンタカー JALグループ
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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10月10日
羽田空港発10:30のJAL便で札幌の新千歳空港に向かいます。定刻の出発でした。羽田空港 第1旅客ターミナル 空港
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新千歳空港に到着後、予約しておいたトヨタレンタカーのオフィスに向かいます。空港からマイクロバスで数分の場所で車を借りて出発です。車はプリウスでした。
トヨタレンタカー 新千歳空港ポプラ店 乗り物
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道央自動車道を利用して約80km北西にある小樽市に向かいました。ここは小樽の北にある高島岬で、前方に見えるのは小樽港です。
ここにある鰊御殿を見学するのが目的です。鰊御殿は、明治から大正時代にかけて北海道の日本海沿岸で隆盛を極めたニシン漁で財を成した網元達が造った木造建築物です。以前の北海道訪問でニシン漁の番屋を見学したことがあり、番屋での生活ぶりが印象に残っていました。鰊番屋の元締めであった網元の生活にも興味が引かれましたので、この機会に見学することにしました高島岬 / 日和山灯台 自然・景勝地
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鰊御殿が建つ高島岬に灯台がありました。日和山灯台で、北海道では納沙布岬灯台に次いで2番目に古い灯台で、1883年に初点灯されています。小樽港が海上交通の要所であったことが分かります。
高島岬 / 日和山灯台 自然・景勝地
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灯台下は断崖絶壁になっていました。
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この鰊御殿は現在小樽市が管理しているため「小樽市鰊御殿」と呼ばれ、「北海道有形文化財鰊漁場建築」として文化財に指定されています。明治30(1897)年に西積丹の古宇郡泊村に建てられていた建物がこの場所に移設され、現在は一般公開されています。泊村は小樽の西方約50kmにある日本海に面した漁村です。
鰊御殿は二階建ての大きな木造建造物で、内部に沢山の部屋がありました。運河のある小樽中心部には沢山の観光客がいましたが、鰊御殿を訪れる観光客は少な目で、訪問時は我々2人だけでした。入場料は大人300円でした。小樽市鰊御殿 名所・史跡
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鰊御殿の由来を説明した石碑です。裏手に見えるのは、永富稲荷神社の鳥居です。漁師たちが稲荷神社に漁の安全と豊漁を願ったものと思われます。
小樽市鰊御殿 名所・史跡
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鰊御殿2階には複数の畳部屋や板敷部屋がありました。昔使われた道具類が展示されていました。
小樽市鰊御殿 名所・史跡
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開放感のあるガラス戸で囲まれたコーナーから、外部の景色が良く見えました。明治時代の古い木造建築ですが、開放感が感じられます。冬季の北海道では寒風が窓に吹き付けて寒さが厳しいと思いますが、薄いガラス戸だけで大丈夫だったのでしょうか。
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1階の部屋にはニシン漁や魚加工で使われていた道具類が展示されていました。これらの道具類は船上や鰊番屋などの現場で使われていたようです。
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ニシン漁が盛んだったころの写真も展示されています。明治~昭和初期の港の風景です。
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当時の港の光景を描いた絵です。ニシン漁では沢山の漁船が鰊を港で水揚げし、活況を呈していることが分かります。漁船元締めの網元には莫大な収入があったことが想像されます。
豊富な金の使い道として、豪勢な御殿を作ったことも頷けます。小樽市鰊御殿 名所・史跡
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小樽運河に近い日本銀行旧小樽支店金融資料館です。小樽は交易、商業で19~20世紀の中頃まで発展し「北のベニス」とも呼ばれています。この時代には小樽に多くの銀行や商船会社の支店が開設されています。
日本銀行支店は1912年から2002年まで営業していましたが、2003年から日本銀行の広報施設の資料館として一般に公開されています。
日本銀行や通貨の歴史などが展示されていますが、建物や部屋の造りが当時の小樽の繁栄ぶりを伝えているように思いました。日本銀行支店の周囲にあった多くの銀行や商船会社の支店も現在は閉鎖され、建物は別業種のオフィスなどになっています。時代の移り変わりを感じさせてくれる光景です。日本銀行旧小樽支店金融資料館 名所・史跡
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日本銀行支店の隣ブロックに旧第一勧業銀行小樽支店の表示がありました。英語に加えてロシア語説明もあります。写真には写っていませんが、中国語と韓国語の説明もありました。小樽が国際的な観光地になっている証かもしれません。
旧第一銀行 小樽支店 名所・史跡
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さらに隣ブロックに旧三菱銀行支店がありました。この付近では、ブロックごとに銀行や商社の旧支店があったことを示す案内板に出会います。
この銀行の場合も英語とロシア語の説明がありました。当時はロシアとの交易があったことは確かですが、現在のロシアからの観光客数はどの程度でしょうか? -
世界各地からの観光客が訪れる小樽運河です。運河沿いには古い倉庫群が並び、クラシックな美しさを感じさせてくれます。
小樽運河 名所・史跡
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観光ボートが運行されていました。視点が異なりますので、運河印象が強調されるのではないかと思います。
小樽運河 名所・史跡
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運河西側の大通りは現代風ですが、石積みの建造物や石畳で、樹木も豊富です。運河の雰囲気を壊さない配慮がされているように感じました。美しい通りで、散歩が楽しくなります。
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通り沿いには小樽の海で採れた魚介類を食べさせてくれるレストランもあり、食欲をそそります。
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小樽運河の北に「北運河」がありました。運河幅が昔ながらの40メートルで、現在も作業船などの小型船が係留されている現役の運河です。この畔に旧日本郵船小樽支店がありました。訪れてみました。
旧日本郵船小樽支店の前は役目を終えた運河が埋め立てられ、現在、「運河公園」になっています。運河公園 公園・植物園
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運河公園に「日本郵船の船入潤跡」の石碑がありました。船入潤は明治20年代に運河の一部に造られ船荷を積み下ろしする場所で、ここで日本郵船の荷が扱われていたことを示しています。
運河公園 公園・植物園
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旧日本郵船小樽支店の説明看板です。日本語説明に続いて英語とロシア語がありました。建物は明治39年(1906年)に建造され、ここで日露戦争の講和条約に基づく樺太の国境画定会議が開催されたこと、が説明されています。歴史に関わった著名建造物であることが分かります。
英語に次いでロシア語の説明があるのは、ロシアが関与した重要会議がここで開催されたことと関係しているのかも知れません。旧日本郵船(株)小樽支店 名所・史跡
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建物内部です。立派な家具類が目を引きました。
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当時小樽港を出入りしていた日本郵船の「白山丸」の模型が展示されていました。大正12年(1923年)の建造で排水量1万トンの大型貨物船です。
旧日本郵船(株)小樽支店 名所・史跡
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建物2階にある貴賓室です。シャンデリア、寄木造の床、米国ラジエータ社製の暖房器具、大理石の暖炉に見事な絨毯、誠に華麗な貴賓室です。
鰊御殿も立派ですが、この貴賓室の豪華さには及びません。裕福な網元と商業を担って利益を上げていた商船会社の違いも、建造物の造りに反映されているように思います。 -
会議室です。175平方メートルの広さに大テーブルがあり、その周囲に36個の椅子が並べられていました。ここで樺太の国境画定会議が開催されています。
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樺太国境画定会議の説明です。
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これはレプリカですが、国境碑です。「大日本帝国 境界」と漢字が彫り込まれています。国境画定会議は、日露戦争に勝利して国が最も盛り上がっていたころの歴史的イベントであろうと思います。
旧日本郵船小樽支店は日本の歴史を刻む歴史遺産でもあると思いました。 -
旧日本郵船小樽支店の建物の裏手です。表の華麗な部屋に比べて、素朴で質素です。表面の艶やかさの裏側は、結構厳しい状況もあったのではないかと思います。
旧日本郵船(株)小樽支店 名所・史跡
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「運河公園」の一角に「小樽赤い靴・親子の像」がありました。「赤い靴」は作詞が野口雨情、作曲が本居長世で、1923年に発表された歌曲です。短調メロディーの曲で最近はあまり聞くこともありませんが、日本で広く知られていると思います。
赤い靴 親子の像 名所・史跡
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像の下部に説明がありました。赤い靴の女の子と両親の話が書いてありました。「赤い靴」の曲との関係には諸説がありますが、この曲が生まれる上で、小樽が関係したことは間違いないようです。
曲では(♪---異人さんに連れられて、いっちゃった--♪)と、親子の別離の悲しいストーリーが展開します。20世紀初め頃の小樽の庶民生活は厳しいものであったことが、想像されます。「赤い靴」は知っていましたが、曲と小樽が関係していることを初めて知りました。記憶に残る「小樽赤い靴・親子の像」です。 -
日暮れが近づきましたので、今夜の宿がある定山渓に向かいます。小樽から定山渓まで「定山渓レイクライン」が走っています。約53kmの山中のクネクネ道路です。山中に湖がありました。さっぽろ湖です。道路脇に駐車場も整備され、山々では紅葉が始まっていました。
さっぽろ湖 自然・景勝地
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紅葉も天候もイマイチですが、湖の周囲は見事な景観です。
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湖の脇に設けられた駐車場から景観を眺めることができます。天候が晴れであれば、もっと素晴らしいのではないかと思いました。
さっぽろ湖 自然・景勝地
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定山渓のホテル(章月グランドホテル)に到着しました。今夜の宿です。一部は紅葉していますが、その他の広葉樹の葉は色付き始めたばかりで、一面の紅葉と云う訳ではありません。1週間後あたりに、紅葉が最高潮になるのではないかと思いました。
定山渓温泉 章月グランドホテル 宿・ホテル
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定山渓で見た楓の紅葉です。赤や橙色の色彩が鮮明です。見事な色合いで、さすがに名所の定山渓だと思いました。
このホテルで1泊し、明日は南北海道の自然美を楽しむためニセコ、洞爺湖、登別などを訪問する予定です。晴れれば良いけど、天気予報は場所場所で異なり、曇り時々晴れ~曇り時々小雨、と多少心配されます。出発前に天気予報をチェック確認していましたが、北海道の秋の天候は気まぐれで、当初の晴れ予報が後ろ倒しになってしまいました。
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