【12日間で世界一周1人旅①】ソウルからDMZトレイン＆バスツアーでDMZ日帰り観光

2018/09/13 - 2018/09/13

大学生トラベラー・かすぱるです！

世界一周の1か国目として韓国を訪れました。
韓流に興味はなかったのですが、ソウル→フランクフルトで格安航空券を購入できたので、
トランジット観光としてDMZ（非武装地帯）を見学してきました。

ピーチ深夜便で朝4時台に仁川空港に到着し、
早朝にソウルの景福宮周辺を少しだけ散策した後、DMZトレインでDMZ周辺にある臨津閣、都羅山を訪れます。
ソウル駅⇔臨津江駅間はDMZトレインを利用し、臨津江駅近くの臨津閣からバスツアーで都羅展望台、第3トンネル、都羅山駅などを巡りました。

板門店に行くツアーは前日にホテル等に宿泊する必要がありますが、DMZトレインの予約や都羅山を訪れるツアーの申し込みは当日現地でも可能なので、弾丸旅行をされる方にはオススメです！：)

エリア その他の観光地(韓国)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• 交通: 3.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: 鉄道 観光バス 徒歩
• 航空会社: ピーチ航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

羽田空港からピーチの深夜便（MM809）でソウルへ向かいます。
ピーチのカウンターは国際線ターミナル出発フロアの右端、Aにあります。
余裕を持って22時前には空港に到着したので、まだチェックインカウンターは開いていませんでした。

羽田空港 第3旅客ターミナル 空港

23時過ぎには受付が始まりました。

深夜1:55発だったので、手荷物検査と出国手続きを終えた後はしばらく時間がありました。

ピーチはシート間隔が28インチ（76cm）と狭めです。
身長180cmの私にとっては窮屈でした。

羽田から2時間ほどかけて仁川国際空港に到着しました。
案内に従って空港連絡鉄道A'REXのホームへ向かいます。
到着ロビーからそこそこの距離を歩きました。

国際学生証（ISIC）のパンフレットに学割があると書いてあったのですが、窓口で聞くと学割はないとのこと。仕方なく通常運賃（9,000ウォン）でチケットを買いました。
それでは始発列車でソウル駅へ！

仁川国際空港駅 駅

およそ50分ほどでソウル駅に到着しました。
A'REXのホームは都営大江戸線くらい地下深くにあるので地上に出るまで少し時間がかかります。

さっそくKORAILの窓口でDMZトレインのチケットを購入。
ソウル⇔都羅山で往復17,800ウォンです。

DMZパスというフリーパスもあるとソウルナビやWikipediaに書いてありましたが、窓口の係員からは「知らない」「聞いたことがない」「ないものはない」の一点張りでした。

国鉄ソウル駅 駅

DMZトレインの発車時刻は10:15。
それまで時間があるのでソウル市内を散策します。

まずは地下鉄で景福宮へ。
ソウル駅から地下鉄１号線に乗り、鐘路3街（Jongno 3-ga）駅で3号線に乗り換えます。
地下鉄3号線景福宮（Gyeongbokgung）駅5番出口が最寄りです。

景福宮駅 駅

まだ開館時間より早かったので、駅周辺の広場を散策。

こちらは景福宮の入口、興礼門。

興礼門 史跡・遺跡

続いて景福宮の外側の城壁にある光化門。
光化門周辺は多くのビル群があります。

光化門 史跡・遺跡

景福宮の北側には青瓦台（大統領府）があります。
景福宮の城壁に沿って歩くと15～20分ほどはかかります。

青瓦台 史跡・遺跡

再び光化門に戻ってきました。
門から南側にまっすぐ伸びる世宗大路を散策します。

光化門 史跡・遺跡

光化門前の交差点ではディズニー映画『プーと大人になった僕』の広告つきのバスを見かけました。

世宗大路はビルが立ち並ぶメインストリートなのですが、時折こうした運動家のテントが目立ちます。

このあと市庁（City Hall）駅まで歩いてから地下鉄1号線でソウル駅へ戻りました。

DMZトレインに乗る前にソウル駅のダンキン・ドーナツで朝ごはん。

DMZトレインは10:15分発です。
ソウル駅の1駅南の龍山駅始発のため、発車時刻の直前までホームには入線しません。

国鉄ソウル駅 駅

ホーム全体の様子。
韓国各地へ向かう高速鉄道KTXが停まっています。

駅舎から見て一番右端のホーム、14番線にDMZトレインが入線してきました。
朝鮮民族の一体を表現した外装のようです。
途中の汶山（Munsan）駅より先は非電化区間なので、気動車による運行です。

内装はとてもカラフル。
いろいろな言語で「平和」「愛」「和合」を意味する言葉が書かれています。
日本語は平仮名で表記されています。
窓の上には朝鮮戦争に関する写真が展示されています。

DMZトレイン 鉄道系（地下鉄・モノレールなど）

乗車後しばらくするとDMZに入るための申請書が配布されます。
必要事項の記入欄には英語が併記されていますが、注意事項は韓国語のみです。

続いて首から下げるタグが配布されます。
DMZツアー参加中はこのタグの携帯が義務付けられています。

DMZトレイン 鉄道系（地下鉄・モノレールなど）

汶山駅に停車。
この駅までならソウル駅から普通列車で訪れることができます。
ここから先の区間はDMZトレインのみが乗り入れます。

ソウル駅を出発してから時間ほどすると農村地帯に入ります。

ここで問題発生！
最低限しか両替していなかった韓国ウォンをダンキン・ドーナツで使ってしまったため、ツアー参加料（13,000ウォン）が若干不足していることが判明（汗）
参加料を回収しに来たアテンダントさんはカード支払いも対応してくれたものの、韓国で発行されたカードしか使用できず。

やむなく途方に暮れていると、次の臨津江（Imjingang）駅近くの臨津閣（Imjingak）からもDMZツアーはあると教えてくれました。
臨津江駅の近くにある観光施設・臨津閣には銀行ATMがあるようなので、それに望みを託します。

丁寧に対応してくれたアテンダントさんに感謝。

臨津江駅に到着。
DMZトレインのツアー参加者も、入境手続きのため一旦下車します。
他の乗客と別れ、アテンダントさんに臨津閣までの道を教えて頂きました。

臨津江駅 駅

臨津江駅の駅舎。
ここを発着する列車は1日1往復のDMZトレインのみですが、汶山駅からバスで来ることもできるそうです。

臨津江駅 駅

臨津江駅から北へまっすぐ進みます。
駅からすぐのところに橋桁の遺構がありました。
朝鮮戦争で破壊されたものなのでしょう。

さらに道なりに沿って歩くと臨津閣国民観光地の入口に着きました。

ちびっこ向けの小型SLも走っているようです。

かつてこの辺りを走っていたSLでしょうか。
雨風にさらされて錆びついてしまっています。

臨津閣の屋上にある展望台から見た北側の風景。
鉄道橋が架かる臨津江の向こう側はDMZの制限区域です。
展望台へは無料で登ることができます。

イムジンガク (臨津閣) 建造物

ファミリー層を誘致するためなのでしょうか、臨津閣の東側には遊園地が。
DMZからすぐそばにあるのは少し異様に感じます。

北朝鮮軍からの銃撃を浴びて大破したSL。
朝鮮戦争の凄まじさを目の当たりにしました。

2,000ウォン支払うと橋桁の手前へと続くデッキで臨津江を眺められます。

デッキの様子。
向かって正面の方向のみ撮影可能で、左右の景色は撮影NGでした。
非武装地帯のすぐ近くなので、撮ってはいけない何かがあるのでしょう。

階段の上にある展望デッキからの風景。
赤い印は朝鮮戦争で受けた銃痕だそうです。

臨津閣のモニュメント。

臨津閣のそばにある団体バスの駐車場そばに、臨津閣発のDMZツアーのチケット窓口がありました。
窓口の係りの人は日本語もペラペラでした。

大人9,200ウォンで周る場所は都羅展望台、第3トンネル、都羅山駅、統一村とDMZトレインのツアーとほぼ同じ。
DMZトレインのツアーは13,000ウォンなので、こちらの方がお得です。

チケット売場の近くに銀行ATMがあったものの、日本で発行したカードは使えず。
ツアー料金は手持ちの韓国ウォンで支払いました。

イムジンガク (臨津閣) 建造物

バスツアーでDMZの制限区域へ。
検問の際はパスポートの提示を求められます。
兵役中と思しき同い年くらいの男性兵士がチェックして回りました。
制限区域内は車窓の撮影厳禁です。

ツアー客はほとんどが韓国人で、外国人はごく少数。
たまたま日本人の大学教授とその教え子の韓国人の方が参加していらっしゃったので、ガイドから韓国語で伝えられる集合時間などをたびたび日本語で教えて頂きました。

ツアーでまず向かったのは都羅展望台。

都羅山展望台 山・渓谷

展望台からは遥か彼方に北朝鮮の景色が見られます。
500ウォン投入して望遠鏡を覗くと北朝鮮領内の建物などがよく見えます。

展望台から見えるDMZの施設は、屋内にある模型で何か知ることができます。

続いて訪問したのは第3トンネル。
北朝鮮が韓国侵攻のために秘密裡に掘ったトンネルを韓国軍が発見し、観光地として整備したものです。
北朝鮮と韓国の国境付近にはこうしたトンネルがいくつもあるそうです。

第３トンネル 史跡・遺跡

第3トンネルの日本語版案内。

見学者は係の説明（すべて韓国語）を聞いた後、荷物をロッカーに預けてヘルメットを受け取ります。

最初に通るトンネルは韓国側が掘ったもので、縦横ともに幅が大きいです。
一方300mほど下ったところから始まる北朝鮮の侵略トンネルはかなり天井が低く、岩肌がそのまま露出しているため、ヘルメットを常に着用することを強くお勧めします。
（実際私も5回ほど天井に頭をぶつけました）

施設の外には統一を祈念したモニュメントがあります。

記念撮影向けの「DMZ」のモニュメント。

次にやってきたのは都羅山（Dorasan）駅。
DMZトレインの終着駅ですが、今回のように臨津閣からのバスツアーでも訪れることができます。

都羅山駅は南北に分断された京義線（ソウルと北朝鮮の新義州を結ぶ鉄道路線）の終着駅でもあり、将来南北の鉄路が繋がった場合の仮想路線図が展示されています。

都羅山駅 駅

都羅山駅の駅舎。

ここから発着する列車はDMZトレインのみですが、都羅山駅自体が観光地となっていることもあり、臨津江駅より大きく立派な駅舎です。

将来もし京義線が再統一された場合、都羅山駅は韓国と大陸アジア、ヨーロッパを結ぶ長大な鉄路の中継地となります。

このルートは日本統治時代の欧亜連絡ルートと概ね一致します。

5000ウォンの入場券を購入してホームへ。

ホームの北側。
しばらく先まで線路は続いているようです。

ホームの南側。
DMZトレインが停まっていました。

駅名標にはソウルまで56km、平譲まで205kmと記されています。

「南からの終着駅ではなく、北への始発駅なのだ。」との格言。

再び駅舎の中へ。
板門店での南北首脳会談の時の写真が展示されていました。

最後にDMZや北朝鮮産の食品などを販売している統一村に寄り、臨津閣へ戻りました。

これでDMZのバスツアーの行程は終了です。

臨津閣から南寄りにある朝鮮戦争犠牲者の慰霊碑。
韓国とアメリカの国旗が石碑を取り囲むように掲げられています。

こちらは朝鮮半島統一を祈念したもののようです。

一連のDMZ見学を終えて臨津江駅へ戻ってきました。

臨津江駅 駅

臨津江駅の時刻表。
1日に発着する列車は2本のみ。
超がつくほどのローカル線です。

駅の待合室にはいくつか自動販売機があったので、列車が来るまでジュースを飲んでしばし休憩。

臨津江駅のホームから都羅山方面を眺めます。
辺りは田畑が広がっています。

ホームから見た駅舎。

臨津江駅の標識。
こちらも都羅山駅と同様に、ソウルと平譲からの距離が記されています。

写真右奥の柵がSL型になっていて可愛らしいです（笑）

ホームのソウル側。
長いホームですが人っ子一人いません。

ほぼ全ての乗客が都羅山駅から乗車するので、臨津江駅から乗る客は私だけでした。

帰りのDMZトレインに乗車。
一路ソウルを目指します。

今回のDMZ観光を振り返ると、
臨津江⇔都羅山間は乗車できませんでしたが、DMZトレインのツアーでは見学できない臨津閣周辺を観光できた上、ほぼ同じツアーをより安く楽しむことができました。

旅にトラブルはつきものですが、結果的には良かったかなと思います。

翌日は仁川空港からエア・アスタナでカザフスタンの首都アスタナに向かいます。
https://4travel.jp/travelogue/11438318

DMZトレイン 鉄道系（地下鉄・モノレールなど）