2018/10/07 - 2018/10/07
16位(同エリア37件中)
susuさん
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仕事の繁忙期の関係で、秋旅行は毎年11月の祝日を絡めた日程で行っていましたが、今年のカレンダーだと10月の方が都合がいい。という訳で11月に行くには寒すぎる中央アジアに行くことにしました。
アシアナ航空ビジネスクラスでアルマトイIN/OUTの特典航空券(ANA63,000マイル+諸税16,780円)を発券。復路の乗り継ぎ時間を長くしてソウル観光もしてきます。
とりあえずカザフスタンとキルギスに行くつもりだけど、可能ならタジキスタンにも行っておきたい。タジキスタンは思った以上に日本から遠い国のようで、JTBの海外航空券でもANAの特典航空券検索でも何故か行き先に出てこないんですよね。今回を逃したら今後行く機会がなかなか作れないかも。とはいえ国境が開放されていないので陸路では行けず、アルマトイから往復飛行機。ビシュケク~ドゥシャンベ間も週数便あるはずだけど、何故かいくら探しても出てこない。しかしドゥシャンベに1泊する為だけにわざわざ飛行機とビザを取るのもなあ。タジク最大の見所パミール高原に行けるだけの日数は無いし、そもそもオフシーズンだし。
3ヶ国の首都巡りをするだけならお金も手間も掛からないけど、見所が無いのでそれはしたくない。このエリアに行くなら無理してでも自然を見たい。タジキスタンは諦めてカザフスタンのアルトゥン・エメリ国立公園に日程を割こうか(が、現地発のグループツアーは日程合わず、専用車貸切は高額、しかも中継業者に問題ありで旅行会社となかなか連絡つかず断念)、それともキルギスのイシククル湖の周囲を数日かけて廻ろうか(が、湖の東と南の町が湖から意外と遠く、オフシーズンで見所が無さそう。見たい景色がある北の町だけで十分という結論に)…。
悩み続けていたある日、ドゥシャンベから日帰りできる所にイスカンダルクルという絶景の湖があることが分かりました。見所があるならわざわざ行く価値がある。早速飛行機とeビザを手配し、INDY GUIDEという旅行サイトでイスカンダルクルへの日帰り専用車を予約しました。タジキスタンに限らず中央アジアでは、郊外の観光地に行ける公共の交通機関というものが殆ど存在しないので、都市部以外を観光しようと思うとかなり高くつきます。
その後、アルマトイ近郊にビッグアルマティ湖というこれまた絶景の湖がある事を知り、この旅のテーマを3ヶ国の湖巡りにしよう!と思い立ちました。しかしアルマトイから近い割に専用車を予約していくと高いので、現地でタクシーなど手配出来たら行く事にしよう。もし駄目ならアルマトイの湖観光はサイラン湖(サイランバスターミナルの横にある湖)で済ませばいいや。よし!
そんな感じで検討しまくり、13回も旅程を組み直しました。普段の旅行の倍以上です。しかも現地で色々あってその予定の通りにいかなかったりしましたが、結果的に行きたい所には全部行けました。
10/05(金)成田~アルマトイ
10/06(土)アルマトイ~ビッグアルマティ湖~アルマトイ~ドゥシャンベ
10/07(日)日帰りイスカンダルクル~ドゥシャンベ
10/08(月)ドゥシャンベ~アルマトイ~ビシュケク
10/09(火)ビシュケク~チョルポン・アタ(イシククル)
10/10(水)チョルポン・アタ~ビシュケク
10/11(木)ビシュケク~アルマトイ
10/12(金)アルマトイ~ソウル(仁川)へ
10/13(土)ソウル(金浦)~羽田
サモンエア アルマトイ~ドゥシャンベ往復…186.07EUR(24,395円)
タジキスタンeビザ…51.25USD(5,806円)
日帰りイスカンダルクル…158USD(約17,900円)
全泊分の宿を予約してから数か月後、チョルポン・アタのゲストハウスから「冬は営業してないのでキャンセルしました」と一方的な事後報告が届き、出発前日には日帰りイスカンダルクルを予約している旅行会社から「(日帰りツアーの出発点になる)あなたが泊まるドゥシャンベのホステルが閉業したので、別の宿を予約し直してください」と連絡が来ました。えーっ!!!
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- タクシー 徒歩
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
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3時間半睡眠でも意外とすっきり7時に起床。明るくなった外を見てびっくり、真っ暗で周囲の様子が分からなかったけどこんなローカルな所だったのか。路地の半分にバラックが並んでるみたい。確かにカザフスタンより貧しそうだなと思いましたが、アルマトイにもビシュケクにもバラックのような建物はありました。
そして天気悪いな、めっちゃ霞んでる。イスカンダルクルって寒いのかな?ここは全く寒くないので、ウルトラライトダウンを持って行くか迷う。
7:30に朝食を摂りに本館のキッチンに行くと、大テーブルがあるだけのキッチンは旅行者で満席。今旅では外国人旅行者の姿を見ることが極端に少なく、纏まった人数を見たのはこの宿とビシュケク→アルマトイのミニバス、そして最初にアルマトイに着いた時のイミグレだけでした。日本人はその時のイミグレでしか見なかった。
席も無いし食べ物はナンが少しあるだけのようだったので、部屋に戻って昨日の機内食を食べることにする。靴を履いて(本館のみ入口で靴を脱ぐ仕様)中庭に出たら、追加のナンを抱えたスタッフとすれ違いました。機内食は消費する機会が暫く無さそうだったので丁度良かった。サンドイッチはコッペパンにツナと野菜で美味しい。チョコパイはマシュマロが挟まっていてエンゼルパイみたいな感じ。 -
雨が降るかもしれないので、結局ダウンと折り畳み傘を持って出ました。約束の8時に本館に行くと、INDY GUIDEでやり取りしていたサイベック(Saidbek)が迎えに来ていました。本人自らガイドしてくれるんだ!INDY GUIDEのサイトにはスーツを着た立派な姿で写っているので、旅行会社の代表者のように思っていました。今日はジャージでラフな格好。
出掛ける前にレセプションで宿代をカード払い。明日は夜明け前にチェックアウトしますからね。先払いする宿泊客が珍しいのか、いざ出掛けようとしたら「今晩は戻らないのか?」と呼び戻される。ちょ、靴脱いだり履いたりするの面倒なんだけど!(笑)夕方には戻るよ。
INDY GUIDE(https://indy-guide.com/)は中央アジアを中心に旅行者に個人ツアーを斡旋しているサイトです。登録しているのは旅行会社というより個人ガイドのよう。
したい旅行の内容をプロフィールに書いておくとガイドからオファーが届いたり、旅行内容で検索して自らガイドに問い合わせたりすることが出来ます。ガイドと直接LINEのようなフォームでやり取りをして内容や料金について話し合い、旅行代金の10%を前払いして契約成立となります。残りは現地払い。
私が予約したのはイスカンダルクル デイトリップ。車、ドライバー、燃料、ガイド、入域料、ランチ込みで158USD。日帰りでこの値段は高額かもしれませんが、私が調べた限りでは諸々込まずに160~200USDが相場のようだったのでお得に感じます。 -
助手席に座ったサイベックが振り返りながらガイドをしてくれました。
今回行った3か国は大体どこもそうですが、タジキスタンも町のあちこちに大統領の写真が飾られていました。中央アジア(いや旧ソ連圏ほぼ全体か?)名物、独裁者。タジキスタンのエモマリ・ラフモン大統領はなんと、1994年から大統領を務めているそう。今年で24年!まだ66歳なので存命の限りやるのかな。
サイベックが言うには、なんとラフモン大統領は今ちょうど日本に来ていて、東京で交通事故に遭ったらしい。えええ?!マジで?! びっくりしましたが大した事故ではなかったそうで、サイベックは半笑いでした。
宿に戻ってから検索すると、4日に永田町の赤信号で、随行者の車が大統領の車に追突したらしい。怪我人無し。
サイベックは大統領の写真について「そこらじゅうにあるんだよ」とうんざりしている様子でした。昨日のカザフスタン人タクシードライバーからは、自国の大統領に対する尊敬の念のようなものが多少なりとも感じられたけど、タジキスタンではそうでもないのかな。どちらも1人ずつの反応しか見てないから判断出来ないけど。
帰国してから偶々「政治が腐敗している国ランキング」みたいなものが発表されていましたが、タジキスタンは並み居る国を抑えてワースト5位でした。 -
日本から色んな意味で遠い国タジキスタン。見るもの全てに興味津々で、車窓から写真を撮りまくりました。
屋根に玉ねぎを積んでいる車。 -
スポーツ関連の施設らしい。大統領とメダルを下げた選手が写る横断幕が飾られています。サイベック曰く、タジキスタンで盛んなスポーツはレスリングだそう。
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何やら立派な門、ここにも大統領。
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あちこちに社会主義国家みたいなスローガンらしきものが掲げられています。
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ゴミ処理場?工業地帯?の長~い壁に、偉人の肖像?
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同じ塀に何やら絵画も。建物、風景、工芸品などテーマは取り留めのない感じ。
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2連結の立派な市バス。マルシュルートカ(ミニバス)だけじゃないんだ。しかし後から考えると、逆にマルシュルートカを見た覚えが無い。
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霧なのか、ちょっと先の景色も見えないくらい霞んでいました。「昨日は天気が良かったけど、今日は悪い」とのこと。マジで~。予報では雨になるかもしれないそう。
イスカンダルクルは寒いようなので、ダウンを持って来て正解でした。 -
ところが進むにつれて霧が晴れていき、青空まで見えてきました。やった!
ここ数年の私の、旅先での晴女っぷりには我ながら恐れ入る。 -
たまに羊の大群に道を塞がれます。
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道中3回くらいこういう料金所を通りました。これはたぶん高速の出口。
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イチオシ
ドゥシャンベ市内からほぼずっと川沿いを走っています。
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道中の景色は絶景の一言! 草木の殆どない荒々しい山に、沢山のトンネル。トンネルは山を貫通しているのではなく、土砂を防ぐためのもののようでした。曲がりくねった崖沿いの道に屋根を被せているような状態。工事中の箇所はありませんでしたが、走行車のうち半分は工事のトラックなのでは?というくらいよく見ました。
全長5kmの長~いトンネルもありました。トンネル内の灯りが少なく道幅が広いので、夜道を走っているみたい。 -
ここはタジキスタンとウズベキスタンを200kmに渡って東西に横切る、ヒサール(ギサール)山脈。
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たまに集落を通ります。
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崖と同化している石造りの建物。
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イチオシ
赤土の地層が美しい。カーブを曲がる度に新たな景色が現れます。
かなりかっ飛ばして前の車をどんどん抜いていく我らが運転手。道は綺麗に舗装されているけど車体は結構揺れ、サイドに頭を何度もぶつけますが、景色に夢中でそんなのを気にしてる場合じゃない。コンデジの手ブレ防止機能に感謝。ちなみに車種はトヨタのランドクルーザー。
窓を全開にして写真を撮りまくっていると、流石に寒くなってきました。標高が上がってきているようだ。ダウンを着たらサイベックに「まだ早いよ~」と笑われる。 -
川の水が青くて不思議で綺麗。
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中央アジアの放牧は放置気味。周囲に人の姿が無いことが多い気がする。
そして食べる草が殆ど無いように見える。常にこんな感じだと思うので、この辺りの牛を草原に連れていったらびっくりしそう。 -
サイベックにも苗字の意味を訊かれました。「あなたの名前はどういう意味?」というのは、中央アジアで受ける定番の質問。
ぶっちゃけると私の苗字は鈴木なんですが、意味と言われても難しい。成り立ちとか説明しても仕方ないし、私もよく知らん。一文字ずつ英訳して身振り手振りを交えながら説明しているうちに、鈴木ってつまり外国の人からしたらクリスマスツリーなんじゃないの?!という結論に至って目から鱗が落ちました。 -
山の中腹に、この辺りでは珍しい赤い紅葉。
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屋根の上にこんもりと藁。
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道は基本的に一本道。高速を降りて以降は曲がりくねっていて、湖の手前には凄く狭いヘアピンカーブもあったりしたので、大型バスなんかは通れないだろうなあという感じでした。
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出発から2時間半弱でイスカンダルクルに到着! 長閑で静かな所で、見渡す限りに居たのは牛飼いのお爺さんとお兄さんだけでした。
サイベックに「湖と滝どっちを先に見る?」と訊かれ、湖と即答。 -
車を降りてちょっと高い所にあるビュースポットへ。昨日のビッグアルマティ湖と比べるとなんてことのない坂なんだけど、やたら息が切れて足が進まない。おかしいな…と暫く考えてから、標高が高いんだ!と気付きました。水のペットボトルを開けたら、炭酸のようにプシュッと音が。
サイベックに尋ねるとイスカンダルクルの標高は2200m、ドゥシャンベは800mくらいだそう。ビッグアルマティ湖よりは低いんだ、昨日は全く平気だったのはどうしてだろう。今日は寝不足だからかな。 -
途中にペイントされた岩と国旗がありました。
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イチオシ
3分程で着いたビュースポットからの眺めは最高!
イスカンダルクルは一辺が2.5km程のほぼ正三角形。深さは最大で72mあります。 -
湖畔には宿泊施設もあるようですが、この時期も営業しているかは不明。周囲に観光客の姿はありません。
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周囲の山はひたすら荒々しい。
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雲の影が岩山にかかっている。黄葉が綺麗で、この時期に来られてよかった。いつまででもここに居たかったです。
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イチオシ
国旗柄に塗られた岩を見ながら下山。この頃には順応したようで、苦しくもなく普通でした。
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そのまま歩いて滝へ。
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川沿いを歩きながら、色んな話を聞きました。
イスカンダルクルは水温が低すぎて魚がいないらしい。夏ですらそれだけ水温が低いにもかかわらず、絶えず水が湧き出ているため冬でも凍らないとのこと。
「夏は泳ぐ人もいるの?」と尋ねると、北欧からの旅行者の中には泳ぎたがる人がいて止めはしないけど、サイベック自身は絶対勘弁だそう。 -
イチオシ
タジキスタンに来る旅行者で多いのはドイツ人、アメリカ人、その他西欧人。日本人はあまり来ないけど、来るとしたら年配者の団体ツアーでパミール高原に行くんだそう。マジで?! 若い人は少ないらしい。なぜ?! パミール高原行きの団体ツアーなんて若い人に出せる金額じゃないってことかな。
そもそもタジキスタンツアーを催行する日本の旅行会社は相当限られると思う。中央アジア5か国の中でも群を抜いてマイナーなんですよね。中央アジア周遊みたいなツアーでも1か国だけ普通にハブられるし。 -
イチオシ
マイナー度は断トツだけど、絶景度も断トツだと思います。私はこれまで60か国近く行ってるけど、今日の往路以上の絶景はあまり記憶にない。往路の山だけで100枚くらい写真を撮りました。
サイベック曰く、パミール高原はさらに凄いらしい。観光資源めちゃくちゃ豊富だと思うんですよね。 -
ちゃんとした道はいつの間にか途切れ、道なき道へ。
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しかし足元ばかり見てる場合じゃない景色。
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サイベックが「この植物は日本にある?」と訊いてきました。無いと思う。トクサを細ーくしたような枝で同じように中は空洞、節でスポッと抜けます。
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石ゴロンゴロンの坂を下り、行く手を塞ぐ巨大な岩を廻り込みます。
その辺りで、親子らしき東アジア系の男性旅行者とすれ違いました。通り過ぎた後に、サイベックが「僕には見分けがつかないんだけど、今の人達は日本人?」と尋ねてきました。私にも見分けつかないけど、多分違うと思うよと答える。かなり日焼けしていて素朴な感じで、服装が日本人っぽくない感じがしたので。モンゴルとかチベットとか新疆ウイグル自治区っぽいような…どれも行ったことないけど。
サイベック曰く、狭い所ですれ違う時に日本人はお辞儀をして脇に避けるらしい。一方中国人はどけどけーという感じだそう。確かに今の人達は微笑んで道を譲ってくれましたね。でもやっぱり日本人じゃないと思うな。 -
ビュースポットから25分程で滝に到着。距離を知らされていなかったので思ったより遠かったけど、冒険感が強くて楽しい道でした。
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滝といえば見上げるイメージだったので、見下ろす滝は予想外!
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サイベックがふざけてウェ~イと揺らすフリをしてきたけど、頑丈に作られているので全く揺れず怖くありませんでした。
というかこれは滝と呼べるのか?ただの急流のような気も。サイベックに滝の名前を尋ねると、名前は無いそう。タジキスタンには沢山の湖があるけど、名前が無い湖も多いそうです。 -
それから来た道を引き返しました。
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イチオシ
中央アジアは秋でも花があちこちに。特にバラをよく見ました。
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タジク人の本名はとても長く、「ロシアネーム+イスラムネーム+父親の名前」みたいな感じだそう。サイベックという名前はトルコ由来。人の行き来が昔から盛んな中央アジアには色んなルーツの人がいて、名前を聞くと先祖の出身地が大体分かるらしい。
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車を降りたポイントを通り過ぎ、さらに奥へ。
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イチオシ
イスカンダルクルを左手に歩きます。
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ローズヒップがこういう植物だということを、サイベックに教えられて初めて知りました。
サイベック曰くインドから茶葉が伝わるまでは、ヨーロッパでお茶といえばローズヒップティーだったんだそう。タジキスタンのチャイはどのようにして飲むのか尋ねると、ストレートティーが普通のようでした。
サイベックがガイドをしたインド人旅行者が、タジキスタンのチャイを気に入って茶葉を大量購入したそうですが、その茶葉の産地はインドだと教えたら大ショックを受けていたんだそう。 -
ローズヒップは野生のように生えている木もありましたが、この道の右側は果樹園のようになっていました。金網で道と区切られています。
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ゲストハウスやレストラン、観光案内所の看板がありました。
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何の建物だろう、ゲストハウス?
イスカンダルとはアレキサンダーという意味のペルシャ語・アラビア語。アレキサンダー大王が東方遠征の際に立ち寄ったという伝説があったり無かったりするらしい。ちなみに「クル」は湖。イシククルと同じ。 -
その建物がある広場に、私達が乗って来た車が停まっていました。サイベックが運転手に一声かけて、さらに歩きます。
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どこに行くのか知らない私。車両進入禁止の門を越えて先へ。
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木々の向こうに…ああ~、湖畔かあ~!
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見て下さいよこの絶景を!
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イチオシ
天国か、いや天国です。間近で見ると水の透明感が凄い!
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水に手を浸してみると確かに冷たい。冷蔵庫から出したばかりのような冷たさで、暑い時にゴクゴク飲みたい水温。
暫く手を浸していましたが、冷たすぎて痺れるようなことはありませんでした。この時期でこれなんだから、暑い夏なら泳ぎたくなる気持ちも分かる。 -
湖畔には海の家のような建物がありますが、人気が無くひっそりとしていました。
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あの山の間が、アレキサンダー大王の馬の鞍に見立てられているそうです。
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往きの車内でサイベックに、サモンエアの遅延のせいで到着が夜中になり、出発は明日の早朝なのでドゥシャンベ観光をする時間が無くなったという話をしたら、イスカンダルクルから戻った後に徒歩で案内しようか?と提案してくれました。有難い!
この時に改めて料金交渉をしたら、なんと追加料金無しでいいそう。マジすか!しかもツアー代158USDのうち10%の15.80USDを前払いしていて、残り142.20USDが現地払いなんですが、サイベックの提示額は当たり前のようにセントを切り捨てた142USDでした。なんて善良なんだ! 端数が出た時点で、どうせ切り上げて請求されるんだろうなと思っていた自分が恥ずかしい。
ドゥシャンベのどこを観光したい?と訊かれ、ルダーキー公園が真っ先に出てきたけど「あとは?」と訊かれて困る。えーとえーと…あっ、有名な世界最大級の国旗ポール!と挙げたら、それもルダーキー公園にあるらしい。 -
駐車場に戻り、来た道を引き返します。
途中のヘアピンカーブ脇のスペースに車が停まっていて、5人くらいの男性が景色を眺めており、そのうちの2人がさっき道を譲ってくれた人達でした。一瞬のことなのにお互いに気付き、手を振り合う。爽やか! -
時刻はそろそろ13時近く。ランチは何が食べたい?と訊かれ、タジキスタン料理なら何でもいいと答えたら、ニコッと笑って街道沿いのローカルな食堂に停まってくれました。こういう郊外のお店って、いつも車窓から見るだけで入る機会は無かったからとても嬉しい。
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注文は完全にお任せでトイレへ。トイレは道を渡った先にポツンとありました。店の前から見るとこんな感じ。
なんとなく、地方の一般家庭にはトイレが無いのかもと思いました。 -
何の疑問もなく右の入口へ。キリル文字圏のトイレは「M」じゃない方が女子! 去年ブルガリアで「分かるか!」とギャーギャー言ってた私が、自分でも知らないうちに成長してた。
扉を開けると個室は広く、コンクリートの床に二等辺三角形の穴が開いており、床一面にちり紙のような紙が散乱しており、蠅が。そこまで汚くはないけど、鼻呼吸は断固拒否する感じ。しかも鍵が無い。まあ周辺一帯に女性の姿は無かったから大丈夫だろう。使えるトイレットペーパーはありませんが、こんな時のためにホステルから少し持ってきてバッグに忍ばせてあります。
中央アジアの地方(特にキルギス)のトイレは悪名高いですが、私が体験した限りではここがワーストだったので全然許容範囲でした。 -
戻ると既に料理が運ばれていました。フライドポテトと羊肉、トマトとキュウリのサラダ、右上はグヤーシュ(!)だそう。お茶は緑茶(コクチャイ)と黒茶(カラチャイ)、そしてナン。私だけ品数を多くしてくれました。申し訳ないっすね、料金に込みとはいえ。
羊肉は串から外したシャシリクなのかな?半分浸るくらい油たっぷりだけど、癖もしつこさも無く美味しい。玉ねぎが合う。食べている時は本当に羊かなと思うくらい癖がありませんでしたが、この後丸一日くらいの後味が羊でした。
グヤーシュはハンガリーのものからだいぶアレンジされています。シチューの下にはフライドポテトと豆のようなものと、ペンネが埋まっていました。
トマトとキュウリのサラダは酢(殺菌作用があるらしい)などかかっておらず、素材の味。8年前のウズベキスタンでの食中毒が頭を過りましたが、さっぱりして美味しいのでパクパク食べてしまいました。結果何事もなし。
緑茶は日本のと同じ!超美味しい。器も日本の湯呑みみたい。黒茶も中国茶みたいで美味しく、口の中の油が一瞬で消えます。お替りしてどちらも2杯ずつ飲みました。料理も美味しくフクースナ(美味しい)を連発。
サイベックはお茶に小さく千切ったナンを入れて食べていました。さっきお茶の飲み方を聞いた時にブレッド(ナン)を入れるって確かに言ってたけど、本当だったのか!(「お茶に入れるもの?砂糖と~、ミルクと~、塩と~、うそうそ!(笑)」みたいな感じで冗談交じりだったから)
私も真似してちょっとやってみました。硬くなったナンを食べる知恵なのかな。 -
お腹が一杯になったら急速に眠くなりました。駄目だ、復路も絶景なんだから…と耐えましたが、5kmのトンネルで敢え無く撃沈。「あ、駄目だ」と思ってから眠りに落ちるまでが超早かった。
ハッと目覚めてはサイベックに「おはよう」と笑われるのを繰り返し… -
気が付いたらルダーキー公園の前でした。かなり寝惚けた状態で、連れられるがまま外へ。
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寝惚けながら撮影したタジキスタン総合博物館。とすると、私達が降ろされたのはイスモイル・ソモニ大通りか。
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ここは国旗広場で、沢山の偉人の像が並んでいました。奥に見えるのが、世界最大とも言われるタジキスタン国旗。こう見えてかなり遠くにあります。
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というか物凄い霞んでるな!一面灰色。移動中に天気が良くなったのではなく、ドゥシャンベは今日ずっとこんな天気だったようだ。
しかし空を見上げると太陽があるようなので、サイベックに「今日の天気は晴れ?曇り?」と尋ねると、「うーん…霧?」と自信なさげ。私にはスモッグに思えましたが、昨日は澄んだ青空だったそう。大気汚染って1日でそんな進むもの? -
樽が屋根に落下したような特徴的な建物。えーと…国家宮殿 カスリ・ミラット?
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今日の天気はたぶん雲一つない快晴。
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橋の上で、観光客らしき団体が記念撮影をしていました。サイベック曰くアフガン人だそう。アフガニスタンから外国に観光に来るんだ?!とびっくりしましたが、びっくりする事自体がそもそも失礼な上に観光で来ているとも限らないだろう。
しかしアフガニスタンの女性といえば、顔まで全て覆うブルカを着ているイメージだったので、意外とラフな格好(ハードイスラム基準)で驚きました。
というかよく考えると、サイベックの言う「アフガン人」が国籍ではなく民族である可能性も。タジキスタンに住むアフガン人。中央アジアはどこも多民族国家ですからね。 -
右手の広場はダンスホールだそう。本当? サイベックはたまに冗談を言うから、どこまで本当なのか分からない時があるんだよな。
サイベックにダンスはするのかと尋ねられ「しない」と答えたら、世の中にそんな人がいるのかという勢いで驚かれました。ええっ?!タジキスタンの人は踊れるのが普通なのかな。非リアの私からすると、ダンスは運動会か体育の授業でするものだ。
ダンスをしないなんて、好きなミュージシャンはいないの?と不思議そうなサイベック。いるけどダンスミュージックじゃないし。サイベックの口ぶりから察すると、タジキスタンのコンサートでは音楽に合わせて踊るのが普通なのかも。ライブでの動きはこれ(人差し指を軽く立てた右腕を振る)だよと披露。ついでにウォークマンでB'zを聴かせました。あー、恋心はダンスに含まれるのかな。 -
一帯には官公庁が集まっているようでした。外務省。
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多分ドゥシャンベで一番有名な観光スポット、ルダーキー像。
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その向かいに建っているのは国立図書館。
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ルダーキー公園と巨大国旗。
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国会議事堂。
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イチオシ
イスモイル・ソモニ記念碑。
イスモイル・ソモニ、ウズベキスタンだとイスマイール・サーマーニー。タジキスタンの通貨ソモニの語源だし、タジキスタンで最も高い山の名前はイスモイル・ソモニ峰(7,495m)。
1000年以上前に中央アジアを広く支配したイスラム王朝、サーマーン朝のアミール(君主)。 -
国会議事堂とイスモイル・ソモニ記念碑が面している五差路の一角は、元は中央郵便局だった建物。現在コミュニケーションセンターに改装中だそう。
サイベックに「実は切手を買いに郵便局に行きたかったんだ。でも今日は日曜だから無理だよね」と溢したら、切手を探す旅が始まりました(笑) -
歩道が広いルダーキー大通りを北へ。
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何だろうこれ。夜になったらライトアップされるのかな。
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ルダーキー大通り沿いはお店が多く賑やか。寿司屋発見!
サイベックは寿司を食べたことが無いそう。そもそもタジキスタンの人は魚を殆ど食べないらしい。 -
サイベックは通りや地下道にポツンポツンとある土産物屋を巡って、お店の人に尋ねながら切手を探してくれました。ドゥシャンベの土産物屋は纏まっておらずあちこちに点在していて、運転手と合流し車で移動したりしつつ探しましたが、日曜でそもそも土産物屋が営業していなかったり、営業していても切手は勿論ポストカードすら扱っていなかったりして難航。切手を売る土産物屋は他の国でも滅多に見ないから、頑張って探してくれるサイベックには悪いけど正直初めから諦め気味でした。
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ウエディングドレス。
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車窓から見えた伝統衣装(?)の女性達。
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「ありがとう、もう諦めるよ」と言ってもサイベックは一生懸命で、最後にもう1軒!と連れて行ってくれたオペラハウスの辺り。何やら道路が川になるくらい大量の水を流していると思ったら、日本の国旗が見えるぞ。
マレーシアで開催されているサッカーU-16決勝、日本vsタジキスタンのパブリックビューイングの準備をしているらしい。マジで?!今夜?! -
残念ながら、最後のお店も営業していませんでした。ありがとうサイベック、帰ろう。
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17時頃ホステルに到着し、中庭で料金を精算。端数を切り捨てて貰っているので、チップの意味も込めて請求額より1USD多く払ったら戸惑いつつも喜んでくれました。ついでに2USDをソモニに両替して貰う、スーパーに行きたいので。
「カザフスタンに戻っても、困ったことがあったら連絡してね!」とメアドを交換し、何度も握手をして別れました。サイベックのお陰で楽しかった!タジキスタンに来て良かったよ。 -
部屋に戻って猛然と日記を書いてから、すぐにまた出掛けました。宿の前の通りは、深夜や早朝と違って子供の声が賑やか。
すぐ近くの角にあるミニスーパーに行くと、完全ローカル向けだけど値段が高いような気がしたので(気のせいだったけど)、大通りの大きなスーパーまで行ってみよう。 -
そこから南下してアイニ通りへ。潰れたイエティホステルはこの辺りにあるはずですが、わざわざ探しに行くことはしませんでした。サイベックはイエティホステルオーナーの女性と元々知り合いだったそうだけど、閉鎖の経緯は分からないと言っていました。
明日の早朝に空港へ向かう際に、昨夜通った道を歩くかこっちの道を歩くか悩む。距離的にはそう変わりません。どっちが明るいかなあ…。 -
アイニ通り沿いにはバスが走っていました。結局乗る機会は無かった。
写真を見て頂けると分かると思いますが、ドゥシャンベを走る車は大体が新しくて綺麗です。バスはこの古めのタイプ(トロリーバス)と、イスカンダルクルへ向かう途中の写真にあるような水色の新型タイプ(普通のバス)がありました。 -
昨夜行ったスーパーに行こうかと思いましたが、地図で見たらあまりに遠かったので、アイニ通りから空港行きの大通りに出てすぐの所にあるヨーロッパ.tjというスーパーに入りました。お店の前に、観光地でよく見る都市を指す看板が。ありきたりな物とはいえキリル文字なのは目新しい。
広いお店で輸入物が多く、安い物を選んで買いました。 -
昨夜の道を通って宿に戻る。昨日ほぼ完全な闇だった道は、昼間はこんな感じ。
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ヨーロッパ.tjの外にあったアイスの屋台が気になったけど店員さんがいなくて買えなかったので、部屋に買った物を置いてから近所のミニスーパーに行ってアイスと、小銭が余ったのでヒマワリの種を買いました。2店舗合計で14.35ソモニ(約179円)。ヒマワリの種はたったの1ソモニ(約12円)!
仁川のラウンジで貰ってきたカップ麺にお湯を入れるべく、本館のキッチンへ。ポットの使い方が分からなかったので、ティファールでお湯を沸かす。キッチンでは西洋人男性が料理をしていました。この宿は長期旅行者らしき宿泊客が多い。笑顔で挨拶はするけど馴染める気はしない、私のコミュ力と英語力では。
部屋に戻ったら速攻シャワーを浴びたいけど、アイスとカップ麺があるので我慢。カップ麺にお湯入れなかったら良かったじゃんと思われるかもしれませんが、シャワーを浴びた後に共用スペースに行く方が面倒。アイスうま!ミニスーパーのおじさん曰くロシア製らしい。生クリームをそのまま凍らせたようなまろやかさ。しっとり柔らかいワッフルコーンの下の方には歯応えのあるチョコレートがあって、これまた美味しい。
カップ麺はお湯を入れて2分だけど、一口食べて「のびてもいけるな」と判断するなりシャワーへ突撃。さっぱりしてから程良い温度になったものをのんびり食べました。あっさりしたスープ春雨みたい。
全部食べたら眠くなり、20時前には寝ました。明日は3時半起き。
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
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2018/10/05~
アルマトイ
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アシアナ航空ビジネスクラス~中央アジア3ヶ国の湖巡り 2(ビッグアルマティ湖~アルマトイ~ドゥシャンベ)
2018/10/06~
アルマトイ
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アシアナ航空ビジネスクラス~中央アジア3ヶ国の湖巡り 3(日帰りイスカンダルクル~ドゥシャンベ)
2018/10/07~
ドゥシャンベ
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アシアナ航空ビジネスクラス~中央アジア3ヶ国の湖巡り 4(ドゥシャンベ~アルマトイ~ビシュケク)
2018/10/08~
ビシュケク
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アシアナ航空ビジネスクラス~中央アジア3ヶ国の湖巡り 5(ビシュケク~チョルポン・アタ)
2018/10/09~
イシククル湖周辺
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アシアナ航空ビジネスクラス~中央アジア3ヶ国の湖巡り 6(チョルポン・アタ~ビシュケク)
2018/10/10~
ビシュケク
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アシアナ航空ビジネスクラス~中央アジア3ヶ国の湖巡り 7(ビシュケク~アルマトイ)
2018/10/11~
アルマトイ
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アシアナ航空ビジネスクラス~中央アジア3ヶ国の湖巡り 8(アルマトイ~ソウルへ)
2018/10/12~
アルマトイ
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アシアナ航空ビジネスクラス~中央アジア3ヶ国の湖巡り 9(ソウル~羽田)
2018/10/13~
ソウル
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