スイス・イタリア オーダーメイド鉄道旅行 (4)サンモリッツ→フィレンツェ

2018/09/13 - 2018/09/24

現地4日目。
いよいよサンモリッツを離れ、ベルニナ線を走り抜けてイタリアに移動。
今回はイタリア初訪問だというのに治安の悪さにビビッてローマもミラノも観光しないという計画。
この日はミラノを素通りしてフィレンツェに宿泊した。

(1) 出国→サンモリッツ
https://4travel.jp/travelogue/11409380
(2) ベルニナ線沿線
https://4travel.jp/travelogue/11409813
(3) サンモリッツ、ランドヴァッサー橋
https://4travel.jp/travelogue/11410031
(4) サンモリッツ→フィレンツェ
https://4travel.jp/travelogue/11410170
(5) チンクエテッレ日帰り
https://4travel.jp/travelogue/11410187
(6) フィレンツェ→ピサ日帰り
https://4travel.jp/travelogue/11410534
(7) フィレンツェ→ベネチア
https://4travel.jp/travelogue/11410546
(8) ベネチア街歩き
https://4travel.jp/travelogue/11410617
(9) ブラーノ島、ベネチア→帰国
https://4travel.jp/travelogue/11410630

エリア フィレンツェ(イタリア)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• ホテル: 4.0
• グルメ: 4.0
• 交通: 4.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 一人あたり費用: 30万円 - 50万円
• 交通手段: 鉄道 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

8時にチェックアウト。
無料送迎タクシーで駅へ。
降りる際に、手持ちのコインを数フラン、チップとして渡した。
スイスでチップ渡したのはこの時のみ。
朝のサンモリッツ湖は快晴。
山の天気は変わりやすいと言うが、3つ行った展望台全て晴れたのはラッキーだった。

サン モリッツ駅 駅

この日は1等車で窓を開けられる車両を発見。
着席してユーレイルパス4日目の日付記入。
車内検札で、トラベルダイアリーの内容を突っ込まれる。
「サンモリッツからフィレンツェって、どこ経由？」
「Tirano→Milanoです」
「サンモリッツ→ミラノとミラノ→フィレンツェは別々に書いてください」
初日に聞いた話と違うが、これだと何処経由だかわからない、ということなのだろうか。
訂正し、一行書き足してようやく検札完了。

窓全開で絶景を堪能♪
しかし、Stop on Requestの駅に全部止まっていくせいか、列車は遅れ気味。
8分しかないTiranoの乗り継ぎに間に合うか不安な車中となる。

ラーゴビアンコ。
2日目のハイキングを思い出しながら、快晴の絶景を眺めつつ進む。
風が強めだったが、奇跡的に湖面に山が写った。

ラーゴビアンコを過ぎると、一転急な下り坂となる。
終点のTiranoは標高441m。
後半の1時間で1800mの高低差を下る。

Alp Grumの時点で約10分遅れ。
Tiranoの乗り換え時間は8分。
ヤバい。
Alp Grumを過ぎ、さらに急な下り傾斜とカーブが続くため、スピードはなかなか上がらない感じ。

ポスキアーヴォ湖周辺を通る頃には、少し遅れを回復。
湖を過ぎるとまた急な下り。

そして、Brusio駅に着く直前、ループ橋が見えてきた。

Brusio駅を出て約1分半、ループ橋にさしかかる。
橋を渡って一回転して下に見えている線路で橋をくぐる。

ブルージオループ橋 建造物

ループ橋の中にはオブジェが立っていて、公園のようになっている。
右上は今通ってきた線路。

本当は2日目にブルージオで下車して写真撮りに来たかったけど、時間不足のため仕方ない。

約1分で、あっという間に通過。

国境を越え、イタリア国内に入る。
路面電車のような区間をバスと並走。

途中駅では最大10分ぐらいの遅れがあったが、結果的には1分遅れでTiranoに到着。

ティラーノ駅 駅

レーティッシュ鉄道の駅舎。
すぐ左隣にイタリア国鉄の駅舎が並んでおり、乗換えはすぐ。
なんだけど、デカい荷物持ってるし国境越えた緊張感と乗換え時間が短い焦りもあって、写真撮れなかった。

無事、ミラノ行き列車を発見して乗車。
結果的には遅れて発車したのだが、焦っていたため売店でミネラルウォーター買い足し損ねた。

1等車なんだけど、めちゃめちゃ雰囲気悪い。
国境を越えたことを実感。

ただ、景色は相変わらずきれい。
アルプスの山々が次第に遠ざかっていく。

13:45、約5分遅れでミラノ中央駅に到着。

世界で最も美しいと言われる駅はいくつかあるらしいが、なるほど天井が高く美術館のような佇まい。

ミラノ中央駅 駅

乗り換え時間は約35分。
急いで探し回ってやっと見つけたカフェで昼食のサンドイッチとミネラルウォーターを購入。
注文しようとしたら、店員の兄ちゃん、ゆっくりレジの中の小銭数え始めた。
客対応ほったらかしで。
出たよ。これがイタリア。
咳払いしようがため息つこうが全くお構いなし。
私がフレッチャロッサに乗り遅れたところで彼らは何も困らない。
彼らは我々には到底理解できない自分ルールで仕事をするのみ。
諦めて待つしかない。
「テイクアウトかイートインか？」と聞かれるが、テイクアウトだからと言っても、紙に包まれたサンドイッチとペットボトルをボンと手渡されるだけ。
万事そういうサービスレベルだと割り切っておかないと、不便な思いをしたり不愉快な思いをして損をするのは我々の方だ。
買い物袋持っててよかった。

14:20発のFrecciarossaナポリ行(フィレンツェ行じゃないのか、とこの時初めて気づいた)は15番線。

Frecciarossaの車両。
こちらでは高速列車も普通列車のすぐ隣のホームで発着する。

指定席は4号車。
発車予定の6分前に無事乗車。

Frecciarossaは全席指定。
スーツケース置き場はあるが既に荷物で埋まっており、座席の上の棚に置く羽目に。
スペース的には余裕なんだけど、疲れた。

14:20、定刻通りミラノを出発。
先ほど購入したサンドイッチでようやく遅めのランチ。
1等車(ビジネスクラス)では水とお菓子と飲み物1杯が配られる。

時速約300kmで、ボローニャ経由でフィレンツェに向かう。
列車自体はその後ローマを経由してナポリまで行くようだ。

16時にFirenze Santa Maria Novella駅に到着。
フィレンツェの宿は、道1本挟んで駅の隣。駅から徒歩3分の好立地。

ホテル デッレ ナツィオーニ フィレンツェ ホテル

そういえばサンモリッツでは部屋の写真撮り忘れた。
ココも、サンモリッツのホテルと同じぐらいの広さ。
それにしても、室内は基本土足というのが相変わらず馴染めない。
スリッパ持ってくればよかった。

大きい荷物だけ部屋に残し、早速フィレンツェ初日の観光開始。
まずは駅前の観光案内所で、事前にWebで購入していたFirenzeCardを受取り。
スマホアプリにバウチャー番号を登録すればスマホ自体をカード代わりに使えるらしいが、充電切れの心配とかしたくないので物理カードを入手した。
そして観光案内所のすぐ裏手にあるのが最初の目的地、サンタマリアノヴェッラ教会。

サンタ マリア ノヴェッラ教会 寺院・教会

白、緑、ピンクの大理石で作られたファサード。
ドゥオモやサンタクローチェ教会もこの色の組合せだ。

早速フィレンツェカードを使って、教会内部へ。
ステンドグラスや壁画が凝ってる。

絵画の修復作業が行われていた。
作業は17時ピッタリに終了していた。

中央の祭壇と、その奥にステンドグラス。

ステンドグラスの横には絵画がびっしり。

反対側も、天井までびっしり。

聖堂内部を見学して広場に戻り、近くのカフェで休憩。
というか早速ジェラート購入。
ここではアイスコーヒーを購入することができた。
店によってはというか、アイスコーヒーは存在しない店の方が多い。
アルコールは飲めないので、気温の高かったイタリアでのカフェ休憩は何を注文しようか迷うことが多かった。

汗も少し引いたところで、街歩き開始。

10分ほど歩いて、シニョーリア広場に到達。
正面にはヴェッキオ宮殿。

ヴェッキオ宮殿 城・宮殿

ヴェッキオ宮殿の前にはダビデ像のレプリカがある。
横の入口から、塔に上る。

塔の入口にはライオンの像が。
そしてこの像の前から長い行列が。
少し考えればわかることだが、「フィレンツェカードで行列スキップできる」と言われている行列はあくまで「チケット売場の行列」であって「入場のための行列」ではない。
塔の中は同時に入場できる観光客の人数を制限しているので、フィレンツェカードを持っていようがいまいが、並んで待つしかない。
結局30分待たされた。
フィレンツェカード・・・この時点で、高い金払った意味ないんじゃないかって気がしてきた。

狭い階段を一気に登る。
途中で休憩できるスペースはあるが、それでもキツい。

約6分で塔のてっぺんに到着。

西方向。

南方向。
ヴェッキオ橋とウフィッツィ美術館方面。

東方向。
ミケランジェロ広場とサンタクローチェ教会方面。

北方向。
ドゥオモと駅(写ってないけど)方面。

20分ほど景色を楽しんで、降りる途中では夕焼けがイイ感じになってきた。

ダビデ像の本物はアカデミア美術館にあり、翌々日に見に行く予定だったが、スケジュール的にキツキツだったため諦め、ミケランジェロ広場にも行かなかったので、結局ダビデ像はこれしか見なかった。

今思えば無茶な計画だが、フィレンツェは全て徒歩で観光する想定だった。
この後歩いてミケランジェロ広場へ行き、丘から下りたあたりにあるピッツェリアで夕食するつもりで19:40にピッツェリアに予約を入れていたが、この時点でスケジュール押し気味、さらに塔に上ってくたびれており、今さらバスで行く方法も良くわからないため、「ミケランジェロ広場は最終日に時間が余ったら行こう(たぶん余らないけど)」と諦め、ヴェッキオ橋あたりをブラブラしてピッツェリアに向かうこととした。

アルノ川に到着。ヴェッキ橋を渡って対岸に移動。

ヴェッキオ橋 建造物

まだ日没前。
西の空よりも、東の空の雲の方が赤く染まっている。

ヴェッキオ橋の隣のグラツィエ橋まで、ウフィッツィ美術館の対岸側を歩く。
ヴェッキオ宮殿の塔もライトアップされ始めている。

さらに10分ほど歩き、ミケランジェロ広場のすぐ下にある「I'Pizzacchiere」に到着。
予約した旨を伝え席に着くと、店長が握手で出迎えてくれた。
「予約してきてくれてありがとう～!!」的な。
めっちゃフレンドリー。

「水牛モッツァレラのマルゲリータトリュフ乗せ」「ハムとソーセージとオニオン」のスモールサイズを注文したら「Excellent」てほめられた。
オススメマークがついてるやつだったからだろうか。
案の定、十分でかい。
耳の部分だいぶ残してしまいました。
ただ、ピッツァ自体は生地がもちもちしてめっちゃ旨い。

ここからホテルまでは約30分。
バスで帰りたいところだが遠回りな感じ。
さらに、チケットを売っているタバッキ(コンビニの小さいヤツみたいな店)もこの時間はだいたい閉まっている。
だいぶ足が痛いが、我慢してゆっくり歩いてホテルに戻った。

どうせ歩くならと、ドゥオモの横を通ってみた。
21時ちょい過ぎにドゥオモ横を通過。

ドゥオーモ (フィレンツェ) 寺院・教会

この次の日だったか、ドゥオモ付近を歩いているときにちょっとした事件が。
聖堂横の道というか広場というか、地面に紙の絵を広げて路上販売してる人が居るのに気づかず、スマホ見ながら歩いていてうっかり踏んでしまいそうになった。
確実に避けた自信はあったが、1～2分後にお兄ちゃんが追いかけてきて、ど真ん中に靴跡の着いた絵を見せてきた。
端っこにちょこっとだったら騙されていたかもしれないが、ど真ん中は踏んでない確信があったので強い口調で「No!」と言ったらそれ以上食い下がってこなかった。
後から調べたら、そもそも路上販売の類自体が違法なのだそうな。
ダメ元で買い取り要求してくるのだろうか、売り物に自分で足跡つけて。

ホテルには結局21時半近くに到着。