2018/06/15 - 2018/06/29
31位(同エリア78件中)
さいたまさん
タイ海軍のウタパオ基地で、フォークランド紛争で有名になったハリアー型攻撃機を見てきました。
正確に言えば、見てきたのは、ハリアー攻撃機ハリアーではなく、スペインから購入したハリアー同型機AV-8Sマタドール機です。
当時、スペインは、英国からの直接輸入ができなかったため、アメリカ経由で輸入したためマタドールと称していますが、実質的には、ハリアーです。
搭載している空母チャクリー・ナルエベトをスペインで建造し、搭載する固定翼航空機も、スペインから購入したのです。
ハリアーは、イギリス、アメリカ、スペイン、インドそしてタイで導入されましたが、逐次、退役し、タイのみが現役機として運用していましたが、現在は、部品の確保が困難であり、実運用はされていないとの情報です。
現在、タイ海軍の航空基地ウタパオにおいて、展示されている機体を見ることができます。
写真は、ウタパオ基地の旅客ターミナルの前に展示されている機体の画像です。
タイ海軍のハリアー型機は、STOVL(Short take-off and Vertical Landing aircraft)と言われる短距離離陸垂直着陸機です。
離陸する際は、武装重量や搭載燃料を重視して、空母甲板を滑走して離陸します。
着陸の際は、機体への着陸衝撃を緩和するため、ホバリング性を利用して垂直に着陸します。
昨今、固定的な陸上滑走路の脆弱性を考慮し、空母もしくは改修された商船からの離発着の融通性が着目されています。
そのためには、STOVL機が必要となってきます。
- 旅行の満足度
- 3.5
- 交通
- 3.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- バイク
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
フォークランド紛争では、ハリアー、シーハリアーが大活躍しました。
写真は、海軍に徴用された商用のコンテナ船アトランティックコンベアの甲板に載せられ、フォークランド沖まで、輸送されたハリアーです。
コンテナ船には、大型クレーンは無く、ハリアー自身が、垂直離発着し、戦闘に参加しました。
整備、弾薬及び燃料補給は、軽空母ハーミーズで、実施された模様です。 -
フォークランド沖にて、コンテナ船アトランティックコンベア号に、垂直離発着するハリアー型機です。
滑走路が無いので、垂直離発着しています。
着陸する際、排気ガスを海面に向かって垂直に排出するため、船体の船首の付近の海面に当たり、白く波立っています。 -
タイ海軍の保有する空母チャクリー・ナルエベトです。
海軍博物館に飾られている航海中のチャクリー・ナルエベトの写真です。
フォークランド紛争で有名になったハリアー攻撃機を、タイ海軍のハリアー同型機AV-8Sマタドール機として、搭載しています。
搭載している空母チャクリー・ナルエベトをスペインで建造し、搭載する固定翼航空機も、スペインから購入したのです。 -
空母チャクリー・ナルエベトの飛行甲板に駐機しているマタドール機です。
タイ海軍の標識を付けています。 -
各種資料には、タイ海軍のスペインから購入したハリアー同型機AV-8Sマタドール機は、現役の航空機として、記載されています。
世界ハリアー同型機は、米国の海兵隊とタイ海軍が、現役の航空機として保有しています。
しかしながら、タイのハリアー同型機は、部品の確保ができず、長く稼働していないとされています。
現実に、ウタパオ海軍基地の一角に、展示されています。
少なくとも、一昨年から、同一機が、2年以上、雨ざらしの状態で展示されている現状からは、実戦運用状態にあるとは、考えにくいのです。
展示されているマタドールAV-8S機は、ターミナルビル前の道路の傍に、展示されています。
現役の航空機を何の制限もなく、間近で見学できるのは、ここだけでしょう。
しかも、現役の軍用機としては、稀有のことでしょう。 -
タイ海軍の艦載機は、スペインから購入したハリアー同型機AV-8Sマタドール機です。
写真の図は、スペインのものとタイ海軍のものを比較した図です。
殆ど、同じなのですが、一部、赤丸の部分に差異があるようです。
TAV-8SやTSV-8Aの頭文字のTは、2人用(教育用)のTの頭文字でしょう。
実戦配備のものは、Tが取れたものでしょう。
従って、複座の差異、当然かもしれません。
その他にも、いろいろ差異が見られますが、良く解りません。
従って、現地に展示された航空機を、基準に見ていきたいと思います。 -
タイ海軍の航空部隊の構成です。
(Morimoto, Makotoさんの戦跡散歩の表から集成)
チャクリー・ナルエベトの艦載機AV-8Sを保有している第301飛行隊が、2005頃に、解隊されていることが解ります。 -
ウタパオの海軍航空隊博物館におけるマタドールTAV-8Sです。
機体番号は、3101であり、第3航空団 第301飛行隊所属の1番目の機体となります。
導入直後の最初の機体でしょうから、教育目的のためから、AV-8SにT(教育用の複座機)が付いています。 -
スペイン海軍のマタドールAV-8S型です。
タイ海軍のマタドールAV-8Sとは、ほとんど同じですが、一部が異なっています。 -
タイ海軍は、空母チャクリー・ナルエベト及びハリアー同型機AV-8Sマタドール機を保有しています。
写真は、空母チャクリー・ナルエベトから発艦するハリアー同型機AV-8Sマタドール機の姿や、上空を飛行する様子を描いたPRポスターです。
その他、各種の戦力を保有しいています。 -
タイ海軍のハリアー同型機AV-8Sマタドール機は、STOVL(Short take-off and Vertical Landing aircraft)と言われる短距離離陸垂直着陸機に分類されています。
離陸する際は、戦闘目的を重視するため、武装重量や搭載燃料を考慮して空気による揚力を利用できるように、空母甲板を滑走して離陸します。
着陸の際は、機体への着陸衝撃を緩和するため、ホバリング性を利用して垂直に着陸します。 -
タイ海軍のハリアー同型機AV-8Sマタドール機の排気ジェットの噴出方向についての解説図です。
通常飛行時(滑走離陸時)には、図の上部側のように、排気ジェットが、後方に噴出されます。前方の排気口からは、噴出されません。
垂直着陸時には、排気ノズルの向きを変え、着陸地面に対して垂直に、排気ガスを噴出させ、揚力を得ます。
前方の排気口からも、排気ジェットを噴出させます。 -
ハリアー型のエンジンと排気口の様子です。
写真の右側が前方で、空気は、右側から入り、写真左側に流れます。
写真左側に、左右に排気口が見えるとともに、その前方にも、排気口があります。 -
機体外側から見ると、排気口の外に、主脚の傍に、排気口ノズルがあります。
排気口は、一般的に、機体後部にありますが、ハリアー型機は、垂直離着陸時の安定性を確保するため、重心近く(翼や、主脚の近傍)に、置かれています。
主翼の前にも、もう一つの排気口ノズルが、小さく、見えます。 -
米軍のハリアー機も同様です。
離着陸のためか、排気口ノズルが、垂直に向けられています。 -
米海軍用の短距離離陸垂直着陸機F-35Bの垂直着陸(状況によっては、垂直離陸)の排気ジェット口の状況です。
排気口は、機体最後部にありますが、ノズルを下方に曲げ、写真のように垂直方向の揚力を得ています。
排気口が後部にあるため、前部に、揚力確保と姿勢安定のためのリフトファンがあり、青色の空気を噴出し、垂直方向の揚力を得ています。 -
米海軍用の短距離離陸垂直着陸機F-35Bの垂直着陸時(状況によっては、垂直離陸)の噴射ジェット及び空気噴出要領に関する原理図です。
排気口は、機体最後部にありますが、ノズルを下方に曲げ、垂直方向の揚力を得ています。
排気口が後部にあるため、前部に、揚力確保と姿勢安定のためのリフトファンがあります。
姿勢安定のため、排気ジェットの一部が、主翼から噴出されます。 -
米海軍用の短距離離陸垂直着陸機F-35Bの垂直着陸時(状況によっては、垂直離陸)の噴射ジェット及び空気噴出の原理図です。
排気口は、機体最後部にありますが、ノズルを下方に曲げ、赤色のように垂直方向の揚力を得ています。
排気口が後部にあるため、前部に、揚力確保と姿勢安定のためのリフトファンがあり、青色の空気を噴出し、垂直方向の揚力を得ています。
姿勢安定のため、排気ジェットの一部が、主翼から噴出されます。 -
米海軍用の短距離離陸垂直着陸機F-35Bの垂直着陸時(状況によっては、垂直離陸)の排気口ジェット並びに揚力確保及び姿勢安定のためのリフトファンです。
姿勢安定のため、排気ジェットの一部が、主翼から噴出されます。 -
ウタパオ海軍基地のターミナルビルの前の道路際に展示されているハリアー同型機です。
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ウタパオ海軍基地のターミナルビルの前の道路際に展示されているハリアー同型機です。
単座の操縦席で、機種にピトー管が付いています。 -
ウタパオ海軍基地のターミナルビルの前の道路際に展示されているハリアー同型機です。
正面から見ている写真です。 -
ウタパオ海軍基地のターミナルビルの前の道路際に展示されているハリアー同型機マタドールAV-8Sです。
機体番号は、3105であり、第3航空団 第301飛行隊所属の5番目の機体となります。 -
タイ海軍のハリアー同型機マタドールAV-8Sです。
主翼の下部には、爆弾、誘導弾、ロケット弾発射筒等を装着することができます。
写真は、ロケット弾発射筒等を装着した状況を加えています。 -
タイ海軍のハリアー同型機マタドールAV-8Sです。
主翼の下部には、爆弾、誘導弾、ロケット弾発射筒等を装着することができます。
写真は、ロケット弾発射筒等を装着した状況を加えています。 -
タイ海軍のハリアー同型機マタドールAV-8Sの前部の排気ジェット噴出口です。
最大90度+1/2まで傾けることができます。
最大に傾けると、バックすることができることになります。 -
タイ海軍のハリアー同型機マタドールAV-8Sの前部の排気ジェット噴出口及び後部の排気ジェット噴出口を、両方を確認できます。
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前部の排気ジェット噴出口及び後部の排気ジェット噴出口を、機体後方から確認できます。
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タイ海軍のハリアー同型機マタドールAV-8Sの尾翼と水平尾翼の状況です。
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タイ海軍のハリアー同型機マタドールAV-8Sを機体の斜め後方から見ている状況です。
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タイ海軍のハリアー同型機マタドールAV-8Sを機体後方から見ている状況です。
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タイ海軍のハリアー同型機マタドールAV-8Sを機体の斜め後方から見ている状況です。
タイ海軍は、ハリアー同型機マタドールの複座型のTAV-8Sを2機、単座のAV-8Sを6機、保有していました。
他の資料では、単座のAV-8Sを7機保有していたとの記述がありますが、予備機を算入していたのかもしれません。 -
タイ海軍のハリアー同型機マタドールAV-8Sの尾翼の状況です。
他の資料の写真と、赤色の矢印の部分が異なっていますが、現物は、写真の通りです。 -
タイ海軍のハリアー同型機マタドールAV-8Sの機体後部の状況です。
機体の型番が、各種の資料の写真と異なっていますが、現物は、写真の通り、AV-8Aとなっています。
理由が良く解りません。現在、勉強中です。 -
タイ海軍のハリアー同型機マタドールAV-8Sの機体後部の状況です。
タイ海軍の機体は、スペインから購入した中古のAV-8Sマタドールでした。
2000年代中頃より活動実態が確認されず、保有部隊である第3航空団第301飛行隊は、2005年ごろ、解隊されています。 -
タイ海軍のハリアー同型機マタドールAV-8Sです。
機体は、イギリス製です。
1970年代前半、イギリスは、スペインのフランコ政権に対し武器禁輸政策をとっていたため、一旦、アメリカに輸出(型式もアメリカ式のAV-8Sとして輸出)され、その後、アメリカからスペインに輸出することとされました。
訓練や整備の後、空母チャクリ・ナルエベトの就役(1997年)に先立ち、AV-8S、TAV-8Sが、1996年にスペインからタイに売却されました。 -
タイ海軍のハリアー同型機マタドールAV-8Sです。
機体は、イギリス製です。
ハリアーには、様々な改修型が存在しますが、初期型にはレーダーが無く、それを導入したタイのAV-8Sにも、レーダーが搭載されていません。
また、赤外線画像監視装置FLIRも搭載されていませんので、夜間戦闘能力が制約されています。 -
タイ海軍のハリアー同型機マタドールAV-8Sです。
ハリアーの機体は、イギリス製です。
フォークランド紛争では、イギリスの数少ない航空兵力として活躍し、26機のアルゼンチン空軍機を撃墜する等の戦果を収めました。
ハリアーの空戦での、被撃墜機は、0機でした。 -
タイ海軍のハリアー同型機マタドールAV-8Sです。
ハリアーは、垂直離発着が可能ですが、運用上は、着陸時のみ垂直に着陸します。
燃料満載で武装を積むと、重量が重くなり、垂直離陸をするには、かなり出力を、上げる必要があり、周囲への危険性や燃料消費が増大し、垂直離陸時の武装搭載量は、3000kg程度になってしまいます。
しかし、水平滑走により離陸すれば、主翼の揚力により離陸が非常に容易になり、効率面から、武装搭載量はが、7700kg程度まで上がります。
そのため通常はSTOLで離陸、着陸時は燃料や兵装分軽くなるためVTOLという垂直着陸での運用が基本となります。 -
航空機の運用のためには、整備、補給等が不可欠です。
VSTOL FIGHTERとの標示がある航空団本部及び整備部隊の建物です。
チャクリー・ナルエベト航空部隊との標石も確認できます。 -
マタドール機を保有すると言われる航空団本部です。
タイ海軍が保有する3個航空団のうちの第3航空団です。
第3航空団の中のチャクリー・ナルエベト搭載航空機関連の部隊は、現在、ヘリコプター部隊のみのようです。 -
タイ海軍が保有する3個航空団のうちのマタドール機を保有すると言われる第3航空団です。
第3航空団の中のチャクリー・ナルエベト搭載航空機関連の部隊は、現在、ヘリコプター部隊のみの1個飛行隊だけのようです。 -
タイ海軍が保有する3個航空団のうちの空母艦載ヘリコプターを装備する第3航空団のうちの第302飛行隊です。
第3航空団の中のチャクリー・ナルエベト搭載航空機関連の部隊は、現在、第302艦載ヘリコプター部隊のみの1個飛行隊だけのようです -
タイ海軍が保有する3個航空団のうちの空母艦載ヘリコプターを装備する第3航空団のうちの第302飛行隊です。
チャクリー・ナルエベト空母第302飛行隊との標示のある標石です。 -
タイ海軍の空母艦載ヘリコプターを保有する第3航空団のうちの第302飛行隊の標石です。
チャクリー・ナルエベト空母第302飛行隊との標示のある標石です。 -
ウタパオ海軍基地は、タイ海軍の航空部隊の主力が所在しています。
残念ながら、ハリアー同型機マタドールAV-8Sを保有する第301飛行隊及び第302飛行隊は、解隊されていますので、当該部隊の施設はありません。
写真の施設は、固定翼の対潜哨戒機S2-Fを保有する第101飛行隊の施設です。 -
ウタパオ海軍基地は、タイ海軍の航空部隊の主力が所在しています。
写真の施設は、固定翼の対潜哨戒機S2-Fを保有する第101飛行隊の施設です。
第101飛行隊は、第1航空団に所属しています。 -
ウタパオ海軍基地には、対潜哨戒ヘリコプターの第202飛行隊の施設があります。
Sea Nightとの標識がありました。 -
タイ海軍のウタパオ海軍基地には、いろいろな航空部隊が所在しています。
写真の標識は、主として固定翼セスナ機を保有する第103飛行隊の標識です。
第103飛行隊は、第1航空団に所属しています。 -
タイ海軍のウタパオ海軍基地には、いろいろな航空部隊が所在しています。
写真の施設は、主として固定翼セスナ機を保有する第103飛行隊の施設です。
第103飛行隊は、第1航空団に所属しています。
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