2018/05/30 - 2018/06/06
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tono202さん
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花巻大沢温泉→酸ヶ湯と進めてきた湯治旅。
今日は酸ヶ湯から八幡平の御所掛温泉へと向かうことにします。
温泉の湯治部に確認すると、湯治客は何時からでもチェックイン可能とのこと。
それならば、早く宿に着き、温泉に入りゆっくりするという選択肢を選ぶことにする。
しかし、酸ヶ湯を出たのがもうすでに昼前近く。
最初の予定から狂っている。
さてどうなりますか。
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- レンタカー
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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酸ヶ湯の千人風呂の木の感触が気に入り、何度も湯船に通う「湯治生活」を堪能。
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お世話になった自炊施設とも名残を惜しみ
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木造の建物と磨き抜かれた廊下。
何年もの年月を経たものだけが醸し指す雰囲気がここにもありました。 -
酸ヶ湯を後にしたのは、日も高く午前近くになっていました。
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すぐに空腹感がやって来ました。
東北道のICに向かう途中で見つけたそば屋さんに車を停めて・・ -
「そばの学校」という看板が上がっていましたが「地域の中に生きる店」というポリシーを至る所に感じました。出されたそばも美味しくいただきました。
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この建物から下を見ると赤い屋根の校舎が見えます。
「赤い屋根の校舎」と「丘の上の校舎」というフレーズに弱い私です。
下りていくことにします。 -
緑濃くなる里山の中の赤い屋根の校舎
良い雰囲気です。 -
校舎に生徒の姿は見えません。
ここも閉校の波が押し寄せてきていました。
でてきた管理人のおばさんが、この校舎の由来と展示物を話してくれたので見ていくことにします。 -
二階にはクレパスの作品がと天部の武将達のコラボ
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意味不明ですが、イメージは広がり見ていて楽しくなってきました。
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廃校になった施設を、会社組織が借り受けて色々なものを展示しているそうです。
管理人さん曰く「私のアルバイト代も賄えない状態なんですが、この地域の誇りとして運営する価値があると社長が言ってくれて続いています」
学校は教育の場だけでなく、その地域の社会拠点であることを改めて知らされます。 -
私が一番興味を持ったのが体育館に展示してあったマタギ関係の資料。
南部藩からの狩猟許可状や他藩との国境警備隊の役割も担っていたことなどが分かります。藩から下賜された実物の火縄銃も手にすることが出来ました。ずしりとした重さを感じました。 -
管理人さんの話を聞きながら小一時間滞在しました。地元の人の声が聞ける・交われるというのは、Passengerに取っては貴重な時間だと思っています。
入場料300円は安いものでした。 -
そしてやって来たのが八幡平の大沼前のビジターセンター。
ここは秋田県側の拠点になる施設で、役に立つ地図やパンフレットが豊富に揃っています。専門の職員も常駐していて話が聞けます。
ここで八幡平散策の予定を話し、雪の状態やコース概況、トイレなどの情報を得るとともに、こんなアドバイスもいただきました。
「明日も滞在するなら八幡平に登るのは明日にした方がいいですよ。今日は日曜日で鏡沼や八幡沼は大混雑ですよ。明日も天気は良さそうだし・・・」
なるほど、それを聞いて今日は予定通り御所掛け温泉に早く入ることにします。 -
やって来たのは御所掛け温泉。
ビジターセンターからは車で5分 -
秘境の一軒家といイメージとは異なる面構え・・・
と思いきや「湯治客」の方は、下の受付へお願いしますとのこと。 -
下の受付へ下りていきます。
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すると、先ほどの旅館部の玄関とは何ランクか下がった受付が・・
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湯治部にはいくつかの棟があり、まあまあやなと思っていると案内されたのは・・
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鈴蘭寮一階2号室とのこと・・・
その入口です。 -
そして、通された部屋は・・・ここ。
布団を持ってきますと敷かれた布団がこれ。
何かしらアジアの片田舎の宿に入ったような、若い頃に泊まり歩いたユースホステルの宿の感覚がよみがえってきました。
しかし、横になってみると床はオンドル。こんな薄い布団で寝れるかなと心配していた配偶者も、背中からほこほこと暖まり、気持ちよくて熟睡できたのです。なかなか優れものです。
ちなみに料金は、部屋代一人一日1800円、布団代200円 -
我々の湯治旅も3軒目。
手慣れたもので施設を確認していきます。
共同洗面所
ちなみに洗濯機は無料 -
調理室の前に並ぶこの区切りは?
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湯治客の持参した食料、その他が置かれています。
ちなみに、野菜や魚の御用聞きが注文を取りに来ていました。
ここでは車に一杯、布団から生活用具一式と食材等を詰め込んでやって来ている人が多かったです。山菜採りに1ヶ月、横浜から入ってきている人もいました。この温泉の熱湯で処理して、缶詰にして保存するとのこと。
いろいろな人々の湯治スタイルに触れることが出来ました。 -
さて、落ち着いたところでまずは温泉へ。
いくつかの棟の廊下を通って、上にある温泉に上がっていきます。 -
のれんをくぐって入って行くと・・
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思っていたよりも内部は「モダン」
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湯場の方は、クラッシック。
木の重厚感が伝わってきます。
ここは箱湯・泥湯など4つの温泉を楽しめます。
ひとりじめのようです。 -
源泉掛け流し
湯の入ってくる音だけが静かに響きます。 -
二つの湯船が並びます。
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小さい湯船は泡風呂。
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だあれも居ない湯船で、うつぶせになって両手で体重を支え目と鼻だけ出して鰐さんポーズ。背中が伸びて気持ちいい。
私のお得意ポーズです。
ぶくぶくと沸き立つ気泡の中で、爺鰐さんがぽっかりと湯船に浮かぶ姿。
平和な日本です。 -
外には小さな露天風呂。
煮詰まったらここに逃げ出してきて体温を下げます。
花巻温泉や酸ヶ湯と比べても、里からの距離が遠く何に着けても
ワイルド感が強い温泉で驚きがあります。 -
夕食まで時間があります。
周辺散策に出かけます。
駐車場の横から源泉の谷に向けて遊歩道が整備されています。 -
雪解けが早く進んだ所は、緑が一杯。
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一方、沢沿いは・・むき出しの地肌から白煙がわき上がります。
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ここが御所掛け温泉の名前の由来となった源泉のようです。
四国88ヶ所巡礼の私の先達さんは、本寺と奥の院の関係をこういいます。
「修験者は行のために行場を訪れます。最初は洞や仮屋で行を行い、それが常設化されます。そして、時代と共に参拝者の便利の良い里に下りていきます。だから行場である奥の院を訪れないと四国霊場の本当の姿は見えてきません。是非、山岳信仰ののこる行場に行ってください」
それを「引用」するなら秘湯の湯は、源泉を訪ねてその温泉の姿が見えてくるということでしょうか。 -
そんなたわいもないことを考えながら、遊歩道を登っていきます。
源泉のすぐ上には紺屋地獄があります。 -
染料を煮ているようなから紺屋温泉と呼ばれるようになったと説明されています。
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さらに登っていくと御所掛け温泉の全景が見えてきました。
温泉は左の木造部分です。 -
分水嶺を越えてなだらかになった鞍部を行きます。
両側はガスが吹き出す「地獄」地帯。 -
そして広がるのがこの沼
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湖面からモクモクとガスが吹き出しています。
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なかなか良い雰囲気です。
腰を下ろしてゆっくりと景色を味わいます。 -
小高い丘からみると硫黄を含んだ独特の沼の色が広がります。
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パノラマで見るとこんな感じです。
見方によっては行者達が荒涼とした風景、三途の河原に例えた場所なのかもしれません。 -
望遠で見ると「坊主」がふつふつとわき出しています。
これも「地獄」なのでしょう。 -
こんなに身近に地球の活動を感じられることに「立ち尽くす日々」です。
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引き返して泥火山の標識が落ちている地点に帰り、進んで行くと・・・
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ふたつの「坊主」が遊歩道脇に誕生して、ふつふとと音を立ててわき出しています。飛び散った成分で周辺は白くなっています。
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のぞき込むとコンクリートミキサー車の中みたい・・
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この下は、土砂崩れで通行不可になっていました。
仕方ないので今来た道を引き返します。 -
わずか小一時間の散策でした。
さて、もう一度お風呂に入って5時からの夕食に供えます。
でも日は高い。
ちなみに部屋にテレビはありません。
Wifeは使用可でした。
9時前には眠りに就いていました。
そして、2時過ぎに目覚めると温泉へ・・・
夜は長い。
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