高野山で結縁灌頂 2018年5月

2018/05/03 - 2018/05/03

和歌山県の高野山の金剛峰寺では結縁灌頂（けちえんかんじょう）という仏教の儀式が行われています。この儀式は真言密教の重要な儀式の一つです。

床に敷かれた曼荼羅図の上に花（樒（しきみ））を投げさせ花の落ちた所の仏と縁を結ぶ（結縁）します、その後聖水を頭頂にかけ（灌頂）し儀式は終了します。

1997年の5月に春季胎蔵界結縁灌頂に行きました。
同じく、10月には秋季金剛界結縁灌頂に行ってきました。
1998年の胎蔵界結縁灌頂にも行ってきました。

結縁灌頂の日は雨が多いようです。この日も雨でした。
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結縁灌頂とは、弘法大師空海（774年香川県善通寺生れ～835年和歌山県高野山にて没）が完成させた真言密教の最も重要な儀式の一つです。

真言密教の教義は非常に難解です。
空海は留学先の中国の西安で真言密教の全てを恵果和尚（746～806）から伝授されます。恵果は真言密教の真髄は言葉では表現し切れないとし画像で表現しました。この画像が「曼荼羅（まんだら））です。
この曼荼羅には胎蔵界曼荼羅と金剛界曼荼羅の二つがあります。中心部に大日如来を配置し、諸仏が周りに配置されています。

大日如来を中心に配置したこの曼荼羅図を敷き、そこの櫁（しきび）を投花し落ちた所の仏と縁を結ぶ儀式が結縁です。在家では最高の儀式です。

毎年5月には春季胎蔵界結縁灌頂が、10月には秋季金剛界結縁灌頂が行われています。

1997年5月の春季胎蔵界結縁灌頂に初めて参加し、10月の秋季金剛界結縁灌頂にも参加することができました。
1998年も春季胎蔵界結縁灌頂にも参加させて頂きました。

入壇料が昨年の3000円から、事前申し込みで5000円、当日申し込みが7000円に改定されています。事前申し込みをしてください。

エリア 和歌山

• 旅行の満足度: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 高速・路線バス 新幹線 私鉄
• 旅行の手配内容: 個別手配

新幹線で新大阪まで行きます。
地下鉄御堂筋線でなんばまで行きます。

新大阪駅 駅

なんば駅から特急こうや5号で高野山まで向かいます。

時間があったのでホームの脇の立ち食い蕎麦300円を食べて時間を潰しました。

なんば駅 (南海電鉄) 駅

極楽橋で特急を降りてケーブルカーで高野山駅まで登ります。

極楽橋駅 駅

高野山ケーブルは急角度のケーブルカーです。

座れなくても5分程度で到着しますので大丈夫です。
日本語、英語、フランス語で高野山の解説が流れます。
この日も、フランス人の観光客が多かったです。

高野山ケーブル 乗り物

高野山駅からはバスです。

奥の院行きのバスとは違う系統です。
乗車、下車の時にスムースなので一日券を買っています。

高野山駅 駅

1日フリーキップは830円です。
各所の割引券がついています。

結縁灌頂は金堂前で下車します。

高野山伽藍の正門としての入り口はこの中門です。

819年（鎌倉時代）に建築が始められています。
平安時代の住居の形式と仏教建築の形式が混合した形式で立てられています。
当時はこの場所ではなく1908年にここに移設されています。
1843年に焼失し2015年（高野山開創1200年）の再建されています。

壇上伽藍 寺・神社・教会

中門を進むと金堂があります。
結縁灌頂の儀式が行われるのはこの金堂です。

正確には、当初は講堂と呼ばれたいました。中門と同じ時期に工事は始まっています。835年の弘法大師空海入定（死去）した時にはまだ完成しませんでした。
今までに、6回も火災で焼失しています。1926年にも火災に遭い1934年に再建されています。

この金堂が高野山の中心の講堂（総本堂）です。主要な儀式はここで執り行われています。

結縁灌頂の場合は不要ですが、一般時は入場料は200円です。（8時半～4時半）

壇上伽藍 寺・神社・教会

入壇料のお支払いと入壇時間の予約は写真のこの根本道場大伽藍で行います。

伽藍とはサンスクリット語のサンガアーラーマ（僧侶が集い修行を行う清浄なところ）の音訳です。

816年に嵯峨天皇から許されて、高野山に真言宗の修行の場の建設を始めます。一番最初に作られたのがこの大伽藍です。

壇上伽藍 寺・神社・教会

今年から入壇料（結縁灌頂を頂く料金）が3000円から7000円になりました。
ネットで事前申し込みすると5000円です。
昨年までは3000円です。

写真の映っているリフレットは高野山東京別院で11月に行われる結縁灌頂のご案内です。場所は東京都港区の高野山東京別院で12000円（事前申し込み10000円）です。

昨年までは素朴な整理券でしたが、今年はチケットぴあとの連携で写真のような入場券になりました。

昼ごろ予約を取って結縁灌頂の儀式の前に、ここで食事を毎回しています。
うどん定食、そば定食、ラーメン定食（高野豆腐がついて）1000円です。

お店の名前は
お食事処
歩ん歩こ

歩ん歩こ グルメ・レストラン

歩ん歩こ
入り口の正面です。
写真のように整頓されていてやっていないような感じですがドアを開けるとやっています。

中門を入った左側にある六角経蔵（ろっかくきょうぞう）
名前の通り六角形の建物で1159年に作られています。

その他の建物と同様に1843年の火災で焼失し、1884年に再建されています。
その後金堂の火災の時（1926年）に火災で再び焼失し1934に再建されたのが現存の建物です。

焼失前は蔵全体が回転しましたが、再建後の建物は下の部分にはレバーがつけられていてこの部分だけが回転できます。
信者が押して回し祈念しています。

壇上伽藍 寺・神社・教会

金堂の奥には御影堂（みえどう）という名前の建物があります。ここは当時、弘法大師空海が瞑想を行った所です。御影堂は真言密教の聖地である高野山の中でとても大事な建物です。

写真は金堂と御影堂の間にある「三鈷の松」です。
これは伝承ですが、弘法大師空海は中国から日本に帰る時（806年）に東に向かって「聖地を作るのは何処か？」と祈念しながら三鈷（真言密教の法具）を投げました。
その三鈷がこの松の木に引っかかっていたのが816年に発見されたと言います。

この三鈷の松の枝で3本のものはお守りとしてご利益があると伝えられています。
みんなは三鈷の松のまわりのしゃがみ込んで３本の松の枝を探しています。

2017年の5月の結縁灌頂でお守りとしていただきました。

壇上伽藍 寺・神社・教会

根本道場大伽藍の建物は真言密教の教義に基づいて配置されています。
平面に描いた「曼荼羅」に対し、「立体曼荼羅」として配置されているのです。

この建物は、弘法大師空海が瞑想と訓練のために作らせた建物です。
同時に弘法大師空海の存命中の肖像を真如親王（元皇太子）が描いた肖像画が保管されています。この肖像画（御影）は高野山で最も大切なものとされています。
835年の弘法大師空海入定の時にはまだ完成してはいなかったと言われています。

御影は年に1回、旧暦の３月21日の前日に見ることができます。

壇上伽藍 寺・神社・教会

御影堂の全景の写真です。

壇上伽藍 寺・神社・教会

大伽藍に来たら忘れてならないのが「智泉廟」の参拝です。
智泉は弘法大師空海の姉の息子ですから甥にあたります。

空海は智泉を大変可愛がりました。
早くして、智泉はなくなりますが、空海は大変悲しみました。

蛇腹道に向かって行くと智泉廟の裏（写真）に出ます。

智泉廟

表に出てお参りしました。

智泉は16歳で出家しています。叔父の空海について修行し、中国から帰った空海は智泉に真言密教の教義を授けます。空海57歳の時に甥の智泉は37歳で亡くなってしまいます。

落胆した空海は
哀しい哉、哀しい哉、、、という長い追悼文を残しています。

集合時間になったので金堂に戻ります。

写真は根本大塔です。
これを進んで左側が金堂です。

一般の方は拝観料200円です。（8:30~4:50)
この根本大塔は816年に建設開始しています。空海の入定には完成せず、弟子の真然（しんぜん）の時代（887年）に完成しています。
落雷による火災で5回も焼失し、その度に再建されて来ました。現在の建物は1937年の再建によるものです。

壇上伽藍 寺・神社・教会

金堂の左側にある手荷物預りテントです。
手荷物はリュックもここで預けた方が良いです。

袈裟と数珠と袈裟袋があれば便利です。

結縁灌頂を終えて出てきたら快晴です。
先ほどの雨が嘘のようです。

バスは一日券を買っています。
今回は、寄り道しないで真っ直ぐ帰ります。

極楽橋です。
祝！姉妹提携
モントルーオーベランベルノワ鉄道x南海電気鉄道
と表示がありました。

極楽橋駅 駅

今回から、写真のようにファイルに入れて持ち帰ります。

ファイルの中に、
お印
結縁灌頂血脈
結縁灌頂お守り
目隠し
が入ります。