2018/04/23 - 2018/04/23
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motogenさん
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明るくなった橋抗岩の「おがみ岩」を後にして、海岸沿いを北上します。
前日に通過してしまった熊野の「神倉神社」をはじめ、七里御浜、花の窟神社、獅子岩、鬼ヶ城、馬越峠、阿曽温泉・・と、今日の訪問地はたくさんあります。
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 自家用車
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最初の目的地は、熊野速玉大社の一部となっている神倉神社で、
熊野までの距離は、およそ40kmです。
最初は海に沿った道だったのですが、 -
途中から那智勝浦道路に入ってしまいました。
高架式の自動車専用道路です。
道幅の狭いトンネルを、時速80km以上で走らされます。 -
所要時間は短縮されるのですが、苦痛です。
自動車道が終わって一般道となった時の、なんと嬉しいこと。 -
新宮の街中に入りました。
通学路となっている細い路地に侵入し、橋の手前の駐車場に車を入れます。
神倉神社の小さな無料駐車場です。
目の前は小学校、そして神社の入り口です。 -
赤い欄干の橋を渡り、ちょっと進むと、
-
鳥居の前に出ました。
538段もある急勾配の石段が待ち構えています。
木の杖が用意されています。 -
すごい石段があることは知っていましたが、これほどひどいとは思っていませんでした。
場所によっては勾配は45度もあります。
女房には何も言ってありません。
事前に言えば、「私は、行かない!」となるでしょう。 -
両手をつき、四足となって登らないと危険です。
杖はじゃまです。
まさに「よじ登る」です。
命がけです。 -
NHKスペシャルでは、松明を掲げながら集団で駆け降りる「お燈祭」が登場します。
それも夜です。
子どもまでが参加しています。
本当にこの石段なのか?
けが人、死人は出ないのか?
信じられない祭です。 -
地元のおじさんとすれ違いました。
毎日この山を往復している元気はつらつな山男で、お歳を聞いてびっくりしました。
70歳代後半だと言うのです。
紀伊の人たちはとんでもなく親切で、行きずりの私たちにも、懇切丁寧にこの山の解説をしてくれます。
ありがたいことです。 -
次に出会った団塊世代のおばさんも、お喋り上手で親切です。
この石段で数多くの人が、転げ落ちて大怪我をした話をしてくれます。
血だらけになった人を目の前で見たパートナーは、それがトラウマとなって、ここに来れなくなったことや、祭での事故の話も聞かせてくれました。
やはり危険極まりない石段です。
女坂という別ルートがあることも知りました。
楽しいおばさんで、話は尽きません。 -
ヘトヘトになりながらも、ご神体の場所に登ってきました。
「ゴトビキ岩」と呼ばれる巨岩がご神体です。
巨岩信仰、山岳信仰といった、自然への畏敬から発した信仰です。
後に様々な権威付けや神話が加わるのですが、この巨岩を見れば、大自然そのものに神が宿っていると感じる信仰心に、かなり偏屈な私でも納得し、共感してしまいます。お燈まつり 祭り・イベント
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地質学的にはマグマが冷え固まった火成岩が、風化して丸くなったものです。
樫野崎の岩礁の上にあった丸い岩石と同じものです。
そしてこのご神体も、南紀熊野のジオパークの一つです。 -
新宮の町が一望できます。
海辺に広がる大きな町です。
地中海の町にも似ています。 -
帰りは恐怖の石段は避けて、女坂を選びました。
けもの道にも見える山道だけど、石段よりは安全そうです。 -
道というより雨水の流れる水路のようで、油断していると土砂で滑ります。
危険箇所には、つかまるためのロープが張ってありました。 -
でもこちらの方が数段安全で、私たちの後に付いて来る人もいました。
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鳥居の横が終点でした。
散歩中のおじいさんは、これまた話の好きなお爺さんで、神社のいわれを詳しく説明してくれます。
紀伊の人はみんな親切です。
巨岩も素晴らしいけど、それにも優る人の温かさに感動します。 -
この地域には、めずらしい砂浜が続いていました。
七里御浜と呼ばれていますが、砂浜の長さはおよそ15kmで、その中でも七里御浜は3km弱です。
しかし美しく気持ちの良い砂浜です。 -
「道の駅・パーク七里御浜」で休憩することにしました。
ショッピングモールのような建物でした。道の駅 パーク七里御浜 道の駅
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見た目だけではなく、中には大きなスーパーもあり、
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ずらりとテナントショップも並んでいて、
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みかんのジュース工場まで入っていました。
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二階には展望台のあるレストランもあって、
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七里御浜が一望できます。
気持ちまで大きくなります。
静止画では収まり切れないので、動画です。
https://youtu.be/IfEIuV5bM3M -
七里御浜を超えると「花の窟神社」がありました。
‘’はなのくつ‘’ と読んでいましたが,‘’はなのいわや‘’ なんだそうです。
駐車場には道の駅の看板が立っています。 -
ここが道の駅なの?
売店もトイレもないよ・・
変なところに来ちゃったなぁ・・と思いつつ、 -
小道を超えて建物と建物の隙間をのぞくと、「道の駅・花の窟」の売店やレストランがありました。
木の香り漂う施設です。 -
さらにその先に参道があって、
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寺社の門が見えてきました。
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鳥居の向こうに見えるのは、巨大な岩の壁でした。
社殿はありません。 -
この巨大な岩がご神体です。
ゴトビキ岩の神倉神社と同じです。
地質学も地球科学もなかった時代、巨大な岩を目の前にして、そこに神を見た自然信仰が今も守られているのです。
なんと巨大なこと!
それらの人々の信心が素直に胸の中に入ってきます。花の窟例大祭 祭り・イベント
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高さ50mもあるこの岩の壁は、1500万年前の熊野カルデラのマグマが、地上に火砕流となって噴き出し、冷え固まってできました。
この雄大さは、人の存在を無力にさせます。
どうすればこの偉大さをカメラに収めることができるのか?
あれこれ迷いましたが、どうてい無理なことでした。 -
祭事の写真が飾られていました。
海辺から撮影した写真です。
時代を超えた華麗な姿の子供や若者、お父さん、お母さん方が並んでいます。
熊野の伝統文化を守ってきた地元の人々に、敬意を感じました。 -
私が素直になれるのは、鏡や刀や曲玉などの権力者の三種の神器が主役ではなく、人工的な祭事の場は質素なもので、
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大地の歴史そのものが、神だと感じさせるものがあるからでしょう。
たいしたことはないだろう・・
と立ち寄った神倉神社、花の窟でしたが、感動の連続です。
想像力をはるかに超える宇宙の神秘に心をくぎ付けさせながら、海岸沿いの42号線に戻ります。
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