［十勝をぐるり］花と自然と畑の恵みを楽しむ旅（６）～《十勝川温泉　三余庵》のおもてなし

2017/08/18 - 2017/08/19

３日目は十勝川温泉にある《三余庵》に泊まりました。

ここは十勝川温泉第一ホテルの別館で、全11室とこじんまりしています。以前から泊まってみたいと思っていたお宿で、今回ようやく実現できました。

【旅程】
□８月16日　羽田⇒帯広
　　　　　　 レンタカー・ピックアップ
　　　　　 （午前）紫竹ガーデン　（午後）十勝ヒルズ
　　　　　　 音更町（Easy Living Terrace B&B）泊
□８月17日　十勝牧場の白樺並木＆十勝牧場展望台
　　　　　　 然別湖カヌー・ツアー
　　　　　　 音更町（Easy Living Terrace B&B）泊
■８月18日　大森ガーデン
　　　　　　 十勝川温泉（三余庵）泊
■８月19日　十勝千年の森＆セグウェイ・ツアー
　　　　　　 レンタカー返却
　　　　　　 帯広⇒羽田

エリア 十勝川温泉(北海道)

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: レンタカー ANAグループ
• 旅行の手配内容: 個別手配

お宿の敷地内に車を乗り入れると、お宿のスタッフの方がすぐに来てくださいました。
玄関前で荷物を降ろして、車はスタッフが駐車場に停めてくださいました。

解放感のあるロビーラウンジ。

十勝川温泉 三余庵 宿・ホテル

ラウンジ横のバーカウンターには、フリードリンクが置かれています（たしか18時までだったかな）。

ちなみに、本館の十勝川温泉第一ホテルとはロビーの連絡通路でつながっています。

天井まである大きな窓から広い庭園が見渡せます。

ラウンジのテーブルに案内され、ウェルカムドリンクとスイーツが運ばれてきました。

ドリンクはハーブティー。
自家栽培のレモンバーム、アップルミント、オレンジミントの３種類が入っているそうです。すっきり爽やかなお味。

スイーツは十勝産のとうもろこしを使ったプリン。上にはブルーベリーとポップコーンがちょこんと載っています。ババロアのような食感で、素朴な甘み。

チェックインの手続き後、スタッフが館内の案内をしてくださり、それから客室へ向かいました。

客室階の廊下はモダンな雰囲気で、間接照明だけです。
お洒落だけど、もうちょっと明るくてもいいかも？

廊下のニッチには、アレンジメントのお花が飾られています。

客室名は文学作品の名からつけられています。

今回アサインされたお部屋は、２階の《火山灰地》。北海道十勝平野を舞台にした、久保栄の有名な戯曲だそうです（わたしはお名前も知らなかった…）。

客室は３つのカテゴリー（洋室、和室、特別室）があり、今回、真ん中のカテゴリーの和室を予約しました。

全11室のうち、和室は７室ありますが、うち５室は庭側、あとの２室は山側（道路側）で、庭側の客室のうち３室はテラス付です。

予約はカテゴリー別で、客室の指定はできませんでしたが、一応、「庭側のテラス付の客室を希望」と伝えていたら、希望通りのお部屋にしてくださっていました！（＞三余庵さん、ありがとうございます！）

客室は54平米あって広々。リビングの前にはテラス♪
でも――目の前に木がこんもりと茂っていて、木のすき間から庭園を眺めるという感じ。３階だったらもっとよく見えたかな。
とはいえ、テラス付のお部屋にしていただけたのだから、そんな贅沢は言いません。

リビングの壁は漆喰、床材は松のフローリングです。
照明は間接照明で設えられています。照明デザイナーの近田玲子さんが手がけられたとのこと。

和室は琉球畳。

丸テーブルがかわいい。

テーブルにはお茶請けのぽん豆。

和室のカウンターに、砂時計型のソーラーランタンが置かれていました。
上下をひっくりかえすとライトがつきます。デザインがお洒落～。
電池いらずなので、これは非常時にも助かります。

このカウンター、自然光が入るのでメイクするのにもよかったです。

カウンターの隅にはアロマディフューザーまでありました。これはポイント高し♪

さっそくスイッチをオン。
アロマオイルはローズマリーやレモングラスがブレンドされていて、爽やかないい香り。

和室の隣りは寝室。
手すきの和紙の壁。フキを漉いた和紙も使われているそうです。

敷布団はもうちょっと厚めがいいな。でも、気持ちよく眠れました。

浴衣は、Ｓ、Ｍ、Ｌ、ＬＬの４サイズ用意されていました。

パウダールーム。ダブルシンクなのがうれしい。
アメニティもひと通り揃っています。

シンクの横に、バスローブやタオル、大浴場へ持って行く籠などが備えてあります。

総檜のお風呂。モール温泉で、源泉かけ流し～。
湯船は大人二人が入っても十分な広さ。大きな窓にはブラインドが掛けられていて調節できるので、外からの目も気になりません。

湯は張られていませんが、蛇口をひねると温泉がものすごい勢いで出てきて、あっという間に満杯になります。
湯温が50度くらいあるので、夕食前にお湯を入れて、寝る前に入りました。
とっても気持ちよくて、翌朝、大浴場に行かずにこのお風呂にゆっくり浸かりました。

浴室からもテラスに出られます。

テラスからの眺め。

緑がまぶしい。

トイレもゆったり。

温泉に入る前に、庭園をちょっとお散歩します。

ウッドデッキのテラスも気持ちよさそう。

庭園はめちゃくちゃ広い。

芝が青々してて、とても手入れが行き届いています。

木陰にハンモックがありました。

右にちらっと見えている白い建物は、本館の十勝川温泉第一ホテル、手前の煉瓦色の建物は本館のレストランのようです。

こちらが三余庵の全景。

わたしたちの客室は木に隠れて見えないけれど、２階の右端です。
右端の上に突き出ている４階部分は露天風呂の付いた特別室。

建物の色使いはちょっとわたしの好みではないですが(^^;)

庭園にはガーデンチェアやハンギングチェア（右の木から釣り下がっているオレンジ色のもの）もあります。

庭園にパークゴルフ場まであってびっくり。
宿泊客は道具を無料で借りられるそうです。

お散歩から戻り、さっそく大浴場へ。

脱衣室はこじんまりしています。
全11室と客室数が少なく、お部屋のお風呂にも温泉が引かれているので、大浴場が込み合うことはなさそうです。このときもわたし以外にゲストはいませんでした。

タオルやアメニティは大浴場に用意されています。
手ぶらで行けるのはやはりうれしい。

大浴場、貸切状態～♪

こちらもこじんまりしていますが、デザイン的でお洒落な雰囲気です。
湯船はガラスモザイクタイル。
イタリア製のタイルが使われているそう。

お湯は植物性のモール温泉。世界的にも珍しいらしい。
植物起源の有機質を豊富に含み、湯は琥珀色をしています。
とてもやわらかいお湯で、肌にしっとりまとわりつくようなとろみがあります。

ガラス張りの向こうにもうひとつ湯船があり、こちらはアロマが焚かれています。お風呂に浸かりながらアロマセラピーが楽しめます。
いい香りで、とてもリラックスできました。

お風呂は男女入れ替え制で、もうひとつの大浴場は檜風呂。

外には露天風呂。
塀で囲まれていますが、塀のところどころは窓のように切り取られ、緑が周りを取り巻いているので閉塞感はありません。

モール温泉は初めてでしたが、とても肌当たりがよく、肌がしっとり。お風呂を上がっても肌がまったくつっぱらず、化粧水をつけなくてもいいくらいでした。

ちなみに、三余庵のゲストは、本館の第一ホテルの大浴場も利用できますが、この大浴場とお部屋の風呂で十分満足して、結局、行きませんでした。

夕食の時間になりました。
夕食・朝食ともメインダイニング〈春秋〉でいただきます。

写真はこの日のお品書き。日付だけでなく、ゲストの名前も記されています。

飲み物

夫は地ビール、

わたしはレモネード。

レモンの果汁がたっぷり。

★先付
・ズワイ蟹翁巻き
・胡瓜、茄子、ズッキーニ
・スナップエンドウ、キャビア

どれもひと口サイズでかわいい。

★前菜
・合鴨の有馬山椒煮
・カラ―トマトワイン漬け
・自家製チーズ２種
・卵豆腐ゼリー
・蕎麦寿司、酢取り茗荷

夏らしい涼しげな演出です。
トマトワイン漬けと卵豆腐ゼリーがとくにおいしかった。

★お椀
・もろこし真丈、浅利と帆立のスープ、帆立焼き〆

お出汁がしっかり出ていて、やさしい味わい。
ふんわりした真丈、香ばしい帆立も美味♪

★お造り
・本鮪、牡丹海老、大助がっこ博多、白身昆布〆

お刺身、プリプリ～。

★焼き物
・十勝和牛炭火焼　クロニンニクソース　スパイス塩
・十勝ビーンズ、ベビーリーフ

このお肉、とても柔らかくてめちゃウマ！
スパイスなしのお塩だけで食べたい感じ。

★お口直し

シャーベット
レモンかライムだったと思います。

お口さっぱり。

２杯目は、
夫は北海道産のワイン、
わたしはライムジュース。
このライムジュースも果汁がたっぷり。

スタッフのみなさんの目配りが行き届いていて、飲み物がなくなくなればすぐに声をかけてくださいました。

★冷菜

素敵なガラスの器でサーブされました。

・長芋寄せ、（鮑→）海老、ジュンサイ、オクラ

事前に鮑が苦手だとお伝えしていたので、わたしのだけ海老に変更してくださっていました。

金色の素敵な器でサーブされたのは、

★進肴
・キンキ、冬瓜、蕪のスープ煮
・ゴボウ

めちゃくちゃおいしい～！！
お魚と野菜の出汁がでまくりです。もっと食べたかったー。

★酢の物
・水菜と（北寄→）帆立の香味和え

こちらも苦手食材を変更してくださっていて感謝。

★お食事
・枝豆ごはん

土鍋で炊かれたごはん、とても美味。
普段は１膳しか食べないのに、おかわりしました。

・赤出汁

・香の物

セロリのお漬物がとくにおいしかった。

宿の予約のときにわたしの誕生日を入力していたみたいで、デザートのお皿にお祝いのメッセージを入れてくださっていました。
誕生日は９月なので、前倒しでこのようなおもてなしをしてくださるとは思っていなかったので、うれしかったです。

★水菓子
・メロン餡蜜、アイスクリーム、モッツァレラチーズ、桃寒天、黒蜜寒天
　金時と小豆の餡、果物添え

実はこのデザートがサーブされるころ、夫が軽いめまいを起こしてしまいました（珍しく酔ってしまったみたい）。
夫の様子の変化にスタッフの方もすぐに気づいてくださり、すぐさまお水を持ってきてくださいました。

おかげさまで夫は数分で回復しました。
ホールスタッフのみなさんが心配してくださって、申し訳ないやら、ありがたいやら。
ご迷惑かけましたが、みなさんのお気遣いが心にしみました。

お部屋にお夜食が届けられていました。
おいなりさん。

おなか一杯なのに、おいなりさんがおいしそうで食べちゃいました。
お揚げがすごくおいしかった～。

寝る前にお部屋のお風呂でまた湯浴み。
この日もぐっすり眠れました。

朝になりました。

お部屋のお風呂がとても気に入ったので、大浴場へは行かずにこの檜の内湯にちゃっぽん。極楽。。。♪

ブラインドの間からお庭が見えます。
旅の最終日、４日間で一番のお天気になりました。

ちなみに、夫はいつものごとく起きる気配はまったくなし。

朝食の時間になったので、夫を起こしてダイニングへ。

２階の廊下から見たラウンジの様子。
外はまぶしいくらいにお日さまが降り注いでいます。

ダイニングの窓から、朝日に輝く庭園が見えます。

朝食にもちゃんとお品書きがありました（これ、わたし的にポイント高し）。
お品書きを見るとワクワク感が高まるし。

朝食は和食と洋食が選べるようになっています。
夫は和食、わたしは洋食をチョイス。

ブッフェコーナーもあります。

飲み物はテーブルにサーブされますが、ブッフェコーナーにも多種類用意されています。

ブッフェには季節のサラダやフルーツもありました。

洋食にはサラダがすでに付いていたので、わたしは食後にフルーツだけいただきました。

★十勝産のジュース３種

左から
・新得町のげんちゃんにんじんジュース
・鹿追町のカントリーファーム風景の手作り牛乳
・中札内村の岡本農園のトマトジュース

こちらは和食のお膳（夫）

卵料理は卵焼きか目玉焼きを、ごはんは白米かおかゆを選べます。
ほかに、ときしらずの酒粕味噌漬け、アサリのお味噌汁など。

湯葉の湯豆腐

これ、１つもらって食べましたが、ふわふわでおいしかった～。

こちらは洋食のお膳（手前）

卵料理はスクランブルエッグ、目玉焼き、オムレツから選べます。
わたしはオムレツにしました。

温野菜、コーンスープ、ウインナー＆ベーコン、サラダ

彩りも綺麗でおいしそう。

温野菜や鶏肉、ブロッコリー、ニンジン、ジャガイモなど。

ほっこりする優しいお味。

自家製パンの盛り合わせ。

こんなに食べられないと思ったけれど、気づいたら完食してた(^^;)

食後のコーヒーと、ブッフェのフルーツ。

種類豊富でおいしい朝食でした♪

チェックアウトまでまだ時間があったので、もう１度、お部屋のお風呂に入りました。

三余庵はホスピタリティーが素晴らしいと聞いていましたが、本当にその通りでした。ゲストがゆったり過ごせるよう配慮がされていて、スタッフひとりひとり（ベテランの方から若いスタッフに至るまで）の気配りも素晴らしく、こちらが頼む前に気づいてくださっていました。応対にも心がこもっていて、本当に気持ちよく過ごすことができました。

スタッフのみなさんが生き生きとされている宿は、宿全体の雰囲気も居心地もいいとあらためて思いました。

チェックアウトしたあとは、〈十勝千年の森〉でセグウェイツアーに参加します。