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≪2018.March≫あみんちゅ拝啓去りゆくもの達への旅路壱之①~500系TYPE EVA・三江線乗車編~<br /><br />鉄道に〝乗ること〟を楽しみとする〝乗り鉄〟という言葉があります。有名人にも数多く〝乗り鉄〟をされている方が多く存在します。私自身免許を取るまでは〝乗り鉄〟の一員として日本全国の鉄道に乗るために訪れていたことがありました。しかし乗り鉄の醍醐味というのは、ローカル線と呼ばれる田舎の路線に乗車すること。ゆえに交通の便が悪いのは『当たり前』ということが必ず付いて回ります。車の免許を取得し、どこに行くにも車を使うようになってからは、鉄道に乗る〝過程〟を楽しむよりも目的地で楽しむことを優先するため、鉄道の利用は必要最低限となりました。それに加えて高速バスやLCCの台頭により、拠点への移動はそれらに変わるものの鉄道の選択肢はならず、廃止の情報を得てもなんだかんだと理由をつけて訪れることもありませんでした。<br /><br />そんな私を駆り立てたのは平成30(2018)年3月31日を以って廃止される三江線に多くの人々が集まり、乗車できないこともあるというニュースでした。我が街から中途半端に距離がある三江線のゲートステーションである三次・江津の各駅であったことも、なにかのついでに乗ることもなく時間が過ぎてきたひとつの理由です。しかし通常廃止路線と言っても静かに消えて行った路線が多い中、なぜ三江線には〝乗車ツアー〟まで組まれるのか不思議に思ったこともありました。<br /><br />そんな思いから三江線の旅を年明けから組み始めるも、1月中旬に大雪による倒木により全線運休となり、開通の目途すら語られなくなってしまった時期もありました。夜行バスで向かうにしてもこれという良い案が思い浮かばず、飛び出して行くも代行バスの乗車では地元の方の迷惑にしかならない…という考えから先送りをしてきました。しかし展開を待っていても変わらないのであれば乗ることさえなくなるのかも…という思いから今回の日取りに決めました。従来であれば交通費削減の為高速バスの移動となるはずですが、山陽新幹線のこだまとして走ってきた500系車両の〝TYPE EVA〟が5月13日でラストランを迎えるとのこと。これを別の機会に遂行しようとすると、また実現できなくなるという考えから急遽変更し、広島経由で向かう予定に変更しました。運良く2月22日に三次~口羽間が、2月24日には口羽~浜原間が再開したことにより三江線全線が繋がりました。ただシフト制の休みの予定にちょっと行き違いがあり、前日ラストまで勤務して出発する羽目となりました。私にしては随分と予定を組み立てるのに時間を費やした今回の旅路、さあどんなものになったのやら…。<br /><br />平成30(2018)年3月1日木曜日<br />出発時間に合わせて早起きします。珍しく事前に荷物を作ってはいたものの、やはり出発日はバタバタします。運悪く今日は送って貰える〝同居人〟がおらず、バスにて出発します。<br /><br />通勤路と同じ田舎駅で下車し、切符を購入します。田舎駅~京都~広島~三次~江津~東松江という自販機で発券できないルーティングの乗車券と京都~新大阪の新幹線自由席のチケットになりますが、事前に買っとけよ~と言われんばかりのチケットです(笑)。そして出発しますが、京都までの移動時にまさかのことが発覚します。新大阪~広島まで利用する〝こだま741号〟が運休との表示がされています。全国的に風が強い一日だったのですが、博多からの折り返し便が運休したためとスマホ画面には表示されています。それならば新幹線を利用する意味がないので、京都駅の新幹線乗換口で尋ねたところ『動く予定です…』との回答が。とはいえ『時間についてはなんとも言えない』との付加事項が付いていました。わからないのであればとりあえず行くしかないので、のぞみに乗って新大阪駅21番線に到着します。敢えてこの区間新幹線を使ったのは500系車両の雄姿を収めるためだったのですが、車内アナウンスでは定刻の出発とのこと。何が何だかわからずに20番線のこだま741号の500系車両に乗車します。慌ただしい乗り換えだったため新大阪駅での写真はなしですが、まあ後からなんとでもなるということで出発します。<br /><br />新世紀エヴァンゲリオン。ガンダム世代の後爆発的な人気をはくした戦記物アニメですが、とある年齢層からの人気は莫大なものがあります。その昔NTTdocomoから当時では珍しい10万円近いコラボケータイも販売されました。それが今度はJR西日本と手を組み、500系こだまをラッピング塗装し、〝TYPE EVA〟として走らせてきました。予定では昨年で終わる予定だったそうですが、人気に肖って今年まで延長されるも、平成30(2018)年5月13日を以って終了させるとの情報が入ってきました。ラッピングトレインは良く目にはしてきたものの、山陽新幹線という私にとって未知の路線での運行であったがため、実物を目にせず今日までやってきました。多分きっかけがなければ乗ることもなかったのでしょうが、今回の紆余屈折した三江線の旅路ゆえ行程に組み込んでみました。<br /><br />写真では良く目にしていましたが、実際に乗るとなるとウキウキします。ただ乗車まで運休の情報があったりしたため、乗れなければ予定変更もあり得た行程ゆえ複雑な気持ちも確かにありました。新大阪~広島までの指定席は手配していたものの、やはり車内を見て歩くのは乗った者の特典です♪ただのぞみだと1時間40分で行くことができる距離を各駅に停車して2時間半かけて進むこだまの旅はのんびりしたもので8両編成の1両目から8両目を何回往復したか(笑)。中でも1号車に置かれているコクピットは、予約制であるがために座ることはできないものの見学は可能です。年齢を忘れてつい近未来に〝起こるかも知れない〟現実にウキウキしてしまったガンダム世代の約1名でした(爆)。<br /><br />ゆっくりとした旅はそれで良いのですが、微妙な時間なのが乗り換えの時間でした。新幹線ホームから芸備線ホームまでは11分で移動しなければなりません。あまりこういう時間的な余裕を気にしたくない性格ではあるのですが、15:04の芸備線に乗り遅れるとバス移動となるため、かかる交通費が変わってしまうので少し気になっていました。ただ焦る必要もなく定時到着で定時出発できたことで、ファーストミッションからセカンドミッションへの移り変わりは無事完了しました。広島市街滞在の最短時間を更新しながら…。<br /><br />芸備線は初めて乗車する線区ですが、ローカル線仕様のキハ120系が投入されています。あまり乗らない気動車に〝旅〟を感じながら進んで行きます。時刻表で確認はしていましたが、この芸備線で広島市内というと井原市までの駅を含むため、その乗車券を利用しようとは考えたもののやはり残りの区間を考えると、通し区間で発券することが得なことがわかります。バスに切り替えて発生する追加分より分けて買う方が高かったというのが本音でした。<br /><br />1時間半程かけて到着した広島県北部の中心都市である三次市。でも駅自体もローカル感漂う駅舎でした。駅前に出て一服をしようにも灰皿もなく、近くのコンビニってどれくらい離れているんだろう…と考えたところ、以外にも駅構内に喫煙所があることがわかります。それも駅舎から一番離れている2・3番ホームに…。<br /><br />えらそうに言うつもりはありませんが田舎の駅独特のハートフル構造でないため、えっちらおっちら跨線橋を歩かなくてはいけません。私のタバコを吸いたいだけという〝不謹慎〟な理由なため聞く必要のない理由かも知れませんが、実際芸備線や三江線に乗車する乗客の方々には少し不親切なんじゃないか…そう思います。ただ駅前にコンビニすらない場所で喫煙コーナーを維持するのは費用の問題も出てくるのでしょう。そういった意味では理に叶っていることなのかも知れません。<br /><br />まあとりあえず一服を済ませてから駅周辺を歩きます。とは言っても見学する場所もなく、すぐに戻ってくるしかありません。1時間半の時間つぶしが難しいの田舎の難点なので仕方がないとしか言えません。しか~し、後1時間程という時間になって三江線運行に関する情報が構内放送で流されます。口羽・江平駅間で強風による倒木により一時運行休止する旨が告げられました。おまけに復旧時刻は未定というおまけまでついて…。先を急ぐ旅でもなく、また廃止路線の記念乗車という意図では、自然理由での遅延についてとやかく言うこともできません。ただひたすら列車の到着を待つのみです。定期的に放送は流れるものの歓迎できる内容のものではなく、夕闇が迫る中徐々に焦りも出てきます。<br /><br />勿論私個人の問題だけであれば仕方がないのひとことで済むのですが、今晩お世話になる四季の杜ゲストハウスで夕食を追加でお願いしていました。その最終時刻が19:00ということを承諾して追加の夕食を申し込んでいます。定時の到着でも19:08だったので慌ただしいですが…と言われながらも受け入れて貰った経緯がありました。浜原での乗り継ぎ時間も影響しますが、到底時間までに間に合わないとほぼ決まった時刻になり、取り急ぎ連絡を入れて、列車が停まっている旨を伝えます。その情報は宿側には伝わっていなかったようで驚かれたようですがどうしようもありません。列車が動き次第改めて連絡を入れますと伝えて、ひたすら列車到着を待ちます。<br /><br />口羽発三次行きの到着が16:15。それが折り返し17:02発の浜原行きとなる筈でした。その列車の到着時間に合わせて予定を組んでいるため、何もない三次駅での滞在時間が増えるのは…なのですが仕方がありません。次の列車の表示に無情にも変わってしまった行先案内板など、その遅れを記録しつつ時間潰しをしていました。そして遅れること1時間を超えてやっと運転再開のアナウンスが流れて、列車待ちの乗客から安堵の声が聞こえました。そして2時間8分遅れの18:23、口羽発三次行きの列車が3番線に入線してきました。<br /><br />情報が錯誤しており、作業員が現地へと向かう時間がかかるため…というアナウンスがやはり大幅な遅れを予測させたのだと思います。しかし現実には乗務員氏がその作業をされたのちに車両点検をして出発されたのが事実のようです。車掌さんが乗っている列車だったらともかくワンマン運転の運転士さん、本当にご苦労様でした!<br /><br />そして延着した三江線浜原行きは92分遅れの18:34に出発します。本来ならば47分の三次駅での停留があるのですが、遅れを取り戻すためすぐの出発がコールされていました。ここで30分の遅れを解消し車内の照明によって車窓が見えなくなりつつある江の川流域を走るべく夜の帳が下りつつある三好の街を一両編成のキハ120系気動車が走り始めました。<br /><br />意外に思ったのが〝乗り鉄〟しかいないと思っていたことがそうでもなく、沿線の温泉へと慰安旅行へと向かう方もおられた集団も乗車されていました。尾関山・粟屋・長谷・船佐・所木・信木・式敷・香淀・作木口・江平と来て、心なしかスピードが落ちたような気もしてきます。この江平~口羽間で倒木があり、列車がストップしたとのこと。やはり徐行は安全に乗客を送り届ける運行者の義務なんだと改めて感じます。そして口羽駅に滑り込み、上下線の交換が行われます。定時に到着していればこの交換する姿をカメラに収める方々が<br />〝す・べ・て〟とも言われているようですが、既に時刻は19:00を過ぎており、後着先発する浜原行きの乗客の中にそのような姿は見られませんでした。そして伊賀和志を経て天空の駅宇都井に着いたときはもう真っ暗。一旦停止のような停車後再び走り出し石見都賀・石見松原と無人駅に止まって潮駅に到着します。この潮駅は三江線が廃止になることが取り上げられるようになって有名になった潮温泉大和荘という温泉宿が徒歩圏内にあります。元々湯治客などが利用していた様子の宿は〝三江線ビュー〟のお部屋があることから集客が増え、三江線廃止までは満員御礼の状況が続いているそうです。私もこういう宿は好きなのですが、なんせ今回は乗り鉄に徹した旅ゆえ、その目的を先に置きます。潮駅で職場グループの団体が下車すると途端に列車はガラガラになり、車でどうやって行くのか分らない沢谷駅を出ると終着浜原駅に20:10に到着します。18:39到着予定が20:10となり90分の遅れはそのままでしたが、この後江津行きの最終列車が浜原駅で連絡する旨は三次出発時に既に聞いていたことなので安心しました。<br /><br />数人のノリが跨線橋を渡って江津行き列車に乗り込みます。その中の一人となった私自身ではあるものの、この列車に乗る区間はわずか一駅です。ちょうど私が訪れた3月1日から周辺住民の手による〝桜のイルミネーション〟が灯されることとなり、桜の時期に並ぶことのない三江線車両を労るかのように盛り立てているように思えます。そんなイルミネーションとキハ120系車両をカメラに収め、本来ならば駅前まで出られたであろう場所を行内散策だけにします。既にこの頃にはかなり足に来ており、階段で足を踏み外しそうになったりしていたこともあったので、乗り換え列車である434Dに素直に乗り込みます。20:23浜原を出発し、隣の粕淵には20:27に到着します。19:08の予定が大幅に遅れての到着に、何を記録して…などという気を回すことは既にできませんでした。<br /><br />1面1線の粕淵駅は大田市方面へのバス停留所にもなっており、利用客数も浜原駅よりもかなり多い数となっています。三江線の運転拠点が浜原ではなく粕淵であれば、観光客の流れも変わっていたのかも…と思えるところもあります。ただ…それは昼間のこと。ホームはともかく駅舎を含めて駅前も真っ暗です。勿論人や車の通りもなくシ~ンとしており、さすがの私も気が休まらず、慌てて宿に連絡し迎えに来て貰いました。<br /><br />恐々待っているとすぐに一台の車が到着します。間違う者もいない状況下でさっと止まった車に乗り込んで、大変でしたね~と言われるも遅れたことを詫びつつ、5分程で今日の宿泊先となる四季の杜ゲストハウスに到着します。<br /><br />この辺りが初訪問地の分らないところでもあるのですが、ゲストハウスがあるのは平地ではなく、駅から見ると小高い丘の上に建っているようです。口コミで書かれていた『上り坂』は結構厳しいもののようですが、真っ暗な上に車だとわかりません。そんなこんなでまずは急いでチェックインし、明日朝早いこともあり清算と鍵の返却について説明を受けます。このゲストハウスもあるゴールデンユートピアおおちは一般財団法人美郷町開発公社が運営を行っている三セク経営のため、時間に関してはシビアなところはあります。係員の滞在時間は21:00まで。その後は無人となるため非常時の連絡先が記されている鍵を受け取ると、ロッジ風のコテージ型ホテルの一室である〝やまぼうし〟のお部屋へと向かいます。最初はなぜこんなに鍵が重いのか…?と不思議に思っていましたが、部屋でよく見ると〝懐中電灯〟がついていました。コテージ建物の照明は部屋につけられており、それを消してしまうと結構暗くなってしまいます。勿論幾らかの街頭は点いてはいるものの全体的には照明になる程のレベルではありません。しかしそんな照明だから落ち着いて休むことができる場所であるとも考えられます。そして自宅出発後11時間半かけて本日の寝床に到着します。<br /><br />夕食をお願いすると必ず到着時刻についてどこの施設も言われることですが、食事提供の時間的な縛りを含めた最終チェックイン時刻がやはり定められています。ゴールデンユートピアおおちの場合は19:00。それがレストランのラストオーダーの時刻です。時間通りの到着でギリギリだったので、遅れるとどうしようもありません。三次駅で列車待ちをしている際に連絡があり、時間が遅くなるようであればお部屋でのお弁当になると聞いていました。その時は最悪食事内でも良いかな~なんて考えてはいたものの、粕淵の駅について『なにもない』ことを知り、もし食事手配をしていなかったら、まさかの〝晩飯抜き〟になることを知りました。駅との中間地点あたりにローソンがあり、車だと向かえるのでしょうが歩きだと…。でもちゃんと食事は用意されており、本格的な料理が詰まったお弁当に、もしレストランで食べられたなら…なんて甘い考えをしつつ、舌鼓を打って頂きます。ツインルームの部屋は大変広く、ツインベットの客室に洗面所とユニットバスがそれぞれセパレートで設けられていました。最近確かにそのような宿泊を続けていることは事実なのですが、行程上の都合で宿泊するパターン故ゆっくりできないことが残念です。<br /><br />明日は5:40にタクシーの迎えを頼んであり、そこからのスタートとなります。元々の予定では、浜原発浜田行きの始発列車に浜原駅から乗車し、三江線完乗後石見銀山を観光した後に松江から高速バスで京都を経由し帰るつもりをしていました。しかし三江線の遅れのため、今日乗車した三次~粕淵間が日没後となったため、その区間を乗り直す行程に変更し、一旦三次に向かった後再び折り返して江津へ向かい、適当に観光をして出雲市から夜行バスで京都へ向かうように決めました。乗ったんだから良いじゃんと言われそうですが、せっかくの乗り鉄の旅ゆえ今回は〝そこ〟に拘ってやろうと考えます。そこで不可避なのが『寝坊』ゆえ、起きる時間の再チェックだけに留めることにします。ゴールデンユートピアおおちには温泉施設もあり、水着着用ながら楽しめる場所でもあります。ただ欲を言うとキリがないため、水着着用じゃ…と割り切って部屋のユニットバスを使います。今回の旅は観光のための旅行ではないと自分に言い聞かせ、1日の汗を流して横になります。本当ならばここから夜型人間の本性が始まるのですが、さすがにほとんど寝る間がない状態で出発しているので体が言うことを聞きません。ということで最低限に照明を抑え寝る準備をします。でも夜行バス移動の朝以外に起きていることのない時刻ゆえ寝られるのかどうか…。そして日が変わります。<br /><br /> 《後編に続く》

≪2018.March≫あみんちゅ拝啓去りゆくもの達への旅路壱之①~500系TYPE EVA・三江線乗車編~

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2018/03/01 - 2018/03/01

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たかちゃんティムちゃんはるおちゃん・ついでにおまけのまゆみはん。

たかちゃんティムちゃんはるおちゃん・ついでにおまけのまゆみはん。さん

≪2018.March≫あみんちゅ拝啓去りゆくもの達への旅路壱之①~500系TYPE EVA・三江線乗車編~

鉄道に〝乗ること〟を楽しみとする〝乗り鉄〟という言葉があります。有名人にも数多く〝乗り鉄〟をされている方が多く存在します。私自身免許を取るまでは〝乗り鉄〟の一員として日本全国の鉄道に乗るために訪れていたことがありました。しかし乗り鉄の醍醐味というのは、ローカル線と呼ばれる田舎の路線に乗車すること。ゆえに交通の便が悪いのは『当たり前』ということが必ず付いて回ります。車の免許を取得し、どこに行くにも車を使うようになってからは、鉄道に乗る〝過程〟を楽しむよりも目的地で楽しむことを優先するため、鉄道の利用は必要最低限となりました。それに加えて高速バスやLCCの台頭により、拠点への移動はそれらに変わるものの鉄道の選択肢はならず、廃止の情報を得てもなんだかんだと理由をつけて訪れることもありませんでした。

そんな私を駆り立てたのは平成30(2018)年3月31日を以って廃止される三江線に多くの人々が集まり、乗車できないこともあるというニュースでした。我が街から中途半端に距離がある三江線のゲートステーションである三次・江津の各駅であったことも、なにかのついでに乗ることもなく時間が過ぎてきたひとつの理由です。しかし通常廃止路線と言っても静かに消えて行った路線が多い中、なぜ三江線には〝乗車ツアー〟まで組まれるのか不思議に思ったこともありました。

そんな思いから三江線の旅を年明けから組み始めるも、1月中旬に大雪による倒木により全線運休となり、開通の目途すら語られなくなってしまった時期もありました。夜行バスで向かうにしてもこれという良い案が思い浮かばず、飛び出して行くも代行バスの乗車では地元の方の迷惑にしかならない…という考えから先送りをしてきました。しかし展開を待っていても変わらないのであれば乗ることさえなくなるのかも…という思いから今回の日取りに決めました。従来であれば交通費削減の為高速バスの移動となるはずですが、山陽新幹線のこだまとして走ってきた500系車両の〝TYPE EVA〟が5月13日でラストランを迎えるとのこと。これを別の機会に遂行しようとすると、また実現できなくなるという考えから急遽変更し、広島経由で向かう予定に変更しました。運良く2月22日に三次~口羽間が、2月24日には口羽~浜原間が再開したことにより三江線全線が繋がりました。ただシフト制の休みの予定にちょっと行き違いがあり、前日ラストまで勤務して出発する羽目となりました。私にしては随分と予定を組み立てるのに時間を費やした今回の旅路、さあどんなものになったのやら…。

平成30(2018)年3月1日木曜日
出発時間に合わせて早起きします。珍しく事前に荷物を作ってはいたものの、やはり出発日はバタバタします。運悪く今日は送って貰える〝同居人〟がおらず、バスにて出発します。

通勤路と同じ田舎駅で下車し、切符を購入します。田舎駅~京都~広島~三次~江津~東松江という自販機で発券できないルーティングの乗車券と京都~新大阪の新幹線自由席のチケットになりますが、事前に買っとけよ~と言われんばかりのチケットです(笑)。そして出発しますが、京都までの移動時にまさかのことが発覚します。新大阪~広島まで利用する〝こだま741号〟が運休との表示がされています。全国的に風が強い一日だったのですが、博多からの折り返し便が運休したためとスマホ画面には表示されています。それならば新幹線を利用する意味がないので、京都駅の新幹線乗換口で尋ねたところ『動く予定です…』との回答が。とはいえ『時間についてはなんとも言えない』との付加事項が付いていました。わからないのであればとりあえず行くしかないので、のぞみに乗って新大阪駅21番線に到着します。敢えてこの区間新幹線を使ったのは500系車両の雄姿を収めるためだったのですが、車内アナウンスでは定刻の出発とのこと。何が何だかわからずに20番線のこだま741号の500系車両に乗車します。慌ただしい乗り換えだったため新大阪駅での写真はなしですが、まあ後からなんとでもなるということで出発します。

新世紀エヴァンゲリオン。ガンダム世代の後爆発的な人気をはくした戦記物アニメですが、とある年齢層からの人気は莫大なものがあります。その昔NTTdocomoから当時では珍しい10万円近いコラボケータイも販売されました。それが今度はJR西日本と手を組み、500系こだまをラッピング塗装し、〝TYPE EVA〟として走らせてきました。予定では昨年で終わる予定だったそうですが、人気に肖って今年まで延長されるも、平成30(2018)年5月13日を以って終了させるとの情報が入ってきました。ラッピングトレインは良く目にはしてきたものの、山陽新幹線という私にとって未知の路線での運行であったがため、実物を目にせず今日までやってきました。多分きっかけがなければ乗ることもなかったのでしょうが、今回の紆余屈折した三江線の旅路ゆえ行程に組み込んでみました。

写真では良く目にしていましたが、実際に乗るとなるとウキウキします。ただ乗車まで運休の情報があったりしたため、乗れなければ予定変更もあり得た行程ゆえ複雑な気持ちも確かにありました。新大阪~広島までの指定席は手配していたものの、やはり車内を見て歩くのは乗った者の特典です♪ただのぞみだと1時間40分で行くことができる距離を各駅に停車して2時間半かけて進むこだまの旅はのんびりしたもので8両編成の1両目から8両目を何回往復したか(笑)。中でも1号車に置かれているコクピットは、予約制であるがために座ることはできないものの見学は可能です。年齢を忘れてつい近未来に〝起こるかも知れない〟現実にウキウキしてしまったガンダム世代の約1名でした(爆)。

ゆっくりとした旅はそれで良いのですが、微妙な時間なのが乗り換えの時間でした。新幹線ホームから芸備線ホームまでは11分で移動しなければなりません。あまりこういう時間的な余裕を気にしたくない性格ではあるのですが、15:04の芸備線に乗り遅れるとバス移動となるため、かかる交通費が変わってしまうので少し気になっていました。ただ焦る必要もなく定時到着で定時出発できたことで、ファーストミッションからセカンドミッションへの移り変わりは無事完了しました。広島市街滞在の最短時間を更新しながら…。

芸備線は初めて乗車する線区ですが、ローカル線仕様のキハ120系が投入されています。あまり乗らない気動車に〝旅〟を感じながら進んで行きます。時刻表で確認はしていましたが、この芸備線で広島市内というと井原市までの駅を含むため、その乗車券を利用しようとは考えたもののやはり残りの区間を考えると、通し区間で発券することが得なことがわかります。バスに切り替えて発生する追加分より分けて買う方が高かったというのが本音でした。

1時間半程かけて到着した広島県北部の中心都市である三次市。でも駅自体もローカル感漂う駅舎でした。駅前に出て一服をしようにも灰皿もなく、近くのコンビニってどれくらい離れているんだろう…と考えたところ、以外にも駅構内に喫煙所があることがわかります。それも駅舎から一番離れている2・3番ホームに…。

えらそうに言うつもりはありませんが田舎の駅独特のハートフル構造でないため、えっちらおっちら跨線橋を歩かなくてはいけません。私のタバコを吸いたいだけという〝不謹慎〟な理由なため聞く必要のない理由かも知れませんが、実際芸備線や三江線に乗車する乗客の方々には少し不親切なんじゃないか…そう思います。ただ駅前にコンビニすらない場所で喫煙コーナーを維持するのは費用の問題も出てくるのでしょう。そういった意味では理に叶っていることなのかも知れません。

まあとりあえず一服を済ませてから駅周辺を歩きます。とは言っても見学する場所もなく、すぐに戻ってくるしかありません。1時間半の時間つぶしが難しいの田舎の難点なので仕方がないとしか言えません。しか~し、後1時間程という時間になって三江線運行に関する情報が構内放送で流されます。口羽・江平駅間で強風による倒木により一時運行休止する旨が告げられました。おまけに復旧時刻は未定というおまけまでついて…。先を急ぐ旅でもなく、また廃止路線の記念乗車という意図では、自然理由での遅延についてとやかく言うこともできません。ただひたすら列車の到着を待つのみです。定期的に放送は流れるものの歓迎できる内容のものではなく、夕闇が迫る中徐々に焦りも出てきます。

勿論私個人の問題だけであれば仕方がないのひとことで済むのですが、今晩お世話になる四季の杜ゲストハウスで夕食を追加でお願いしていました。その最終時刻が19:00ということを承諾して追加の夕食を申し込んでいます。定時の到着でも19:08だったので慌ただしいですが…と言われながらも受け入れて貰った経緯がありました。浜原での乗り継ぎ時間も影響しますが、到底時間までに間に合わないとほぼ決まった時刻になり、取り急ぎ連絡を入れて、列車が停まっている旨を伝えます。その情報は宿側には伝わっていなかったようで驚かれたようですがどうしようもありません。列車が動き次第改めて連絡を入れますと伝えて、ひたすら列車到着を待ちます。

口羽発三次行きの到着が16:15。それが折り返し17:02発の浜原行きとなる筈でした。その列車の到着時間に合わせて予定を組んでいるため、何もない三次駅での滞在時間が増えるのは…なのですが仕方がありません。次の列車の表示に無情にも変わってしまった行先案内板など、その遅れを記録しつつ時間潰しをしていました。そして遅れること1時間を超えてやっと運転再開のアナウンスが流れて、列車待ちの乗客から安堵の声が聞こえました。そして2時間8分遅れの18:23、口羽発三次行きの列車が3番線に入線してきました。

情報が錯誤しており、作業員が現地へと向かう時間がかかるため…というアナウンスがやはり大幅な遅れを予測させたのだと思います。しかし現実には乗務員氏がその作業をされたのちに車両点検をして出発されたのが事実のようです。車掌さんが乗っている列車だったらともかくワンマン運転の運転士さん、本当にご苦労様でした!

そして延着した三江線浜原行きは92分遅れの18:34に出発します。本来ならば47分の三次駅での停留があるのですが、遅れを取り戻すためすぐの出発がコールされていました。ここで30分の遅れを解消し車内の照明によって車窓が見えなくなりつつある江の川流域を走るべく夜の帳が下りつつある三好の街を一両編成のキハ120系気動車が走り始めました。

意外に思ったのが〝乗り鉄〟しかいないと思っていたことがそうでもなく、沿線の温泉へと慰安旅行へと向かう方もおられた集団も乗車されていました。尾関山・粟屋・長谷・船佐・所木・信木・式敷・香淀・作木口・江平と来て、心なしかスピードが落ちたような気もしてきます。この江平~口羽間で倒木があり、列車がストップしたとのこと。やはり徐行は安全に乗客を送り届ける運行者の義務なんだと改めて感じます。そして口羽駅に滑り込み、上下線の交換が行われます。定時に到着していればこの交換する姿をカメラに収める方々が
〝す・べ・て〟とも言われているようですが、既に時刻は19:00を過ぎており、後着先発する浜原行きの乗客の中にそのような姿は見られませんでした。そして伊賀和志を経て天空の駅宇都井に着いたときはもう真っ暗。一旦停止のような停車後再び走り出し石見都賀・石見松原と無人駅に止まって潮駅に到着します。この潮駅は三江線が廃止になることが取り上げられるようになって有名になった潮温泉大和荘という温泉宿が徒歩圏内にあります。元々湯治客などが利用していた様子の宿は〝三江線ビュー〟のお部屋があることから集客が増え、三江線廃止までは満員御礼の状況が続いているそうです。私もこういう宿は好きなのですが、なんせ今回は乗り鉄に徹した旅ゆえ、その目的を先に置きます。潮駅で職場グループの団体が下車すると途端に列車はガラガラになり、車でどうやって行くのか分らない沢谷駅を出ると終着浜原駅に20:10に到着します。18:39到着予定が20:10となり90分の遅れはそのままでしたが、この後江津行きの最終列車が浜原駅で連絡する旨は三次出発時に既に聞いていたことなので安心しました。

数人のノリが跨線橋を渡って江津行き列車に乗り込みます。その中の一人となった私自身ではあるものの、この列車に乗る区間はわずか一駅です。ちょうど私が訪れた3月1日から周辺住民の手による〝桜のイルミネーション〟が灯されることとなり、桜の時期に並ぶことのない三江線車両を労るかのように盛り立てているように思えます。そんなイルミネーションとキハ120系車両をカメラに収め、本来ならば駅前まで出られたであろう場所を行内散策だけにします。既にこの頃にはかなり足に来ており、階段で足を踏み外しそうになったりしていたこともあったので、乗り換え列車である434Dに素直に乗り込みます。20:23浜原を出発し、隣の粕淵には20:27に到着します。19:08の予定が大幅に遅れての到着に、何を記録して…などという気を回すことは既にできませんでした。

1面1線の粕淵駅は大田市方面へのバス停留所にもなっており、利用客数も浜原駅よりもかなり多い数となっています。三江線の運転拠点が浜原ではなく粕淵であれば、観光客の流れも変わっていたのかも…と思えるところもあります。ただ…それは昼間のこと。ホームはともかく駅舎を含めて駅前も真っ暗です。勿論人や車の通りもなくシ~ンとしており、さすがの私も気が休まらず、慌てて宿に連絡し迎えに来て貰いました。

恐々待っているとすぐに一台の車が到着します。間違う者もいない状況下でさっと止まった車に乗り込んで、大変でしたね~と言われるも遅れたことを詫びつつ、5分程で今日の宿泊先となる四季の杜ゲストハウスに到着します。

この辺りが初訪問地の分らないところでもあるのですが、ゲストハウスがあるのは平地ではなく、駅から見ると小高い丘の上に建っているようです。口コミで書かれていた『上り坂』は結構厳しいもののようですが、真っ暗な上に車だとわかりません。そんなこんなでまずは急いでチェックインし、明日朝早いこともあり清算と鍵の返却について説明を受けます。このゲストハウスもあるゴールデンユートピアおおちは一般財団法人美郷町開発公社が運営を行っている三セク経営のため、時間に関してはシビアなところはあります。係員の滞在時間は21:00まで。その後は無人となるため非常時の連絡先が記されている鍵を受け取ると、ロッジ風のコテージ型ホテルの一室である〝やまぼうし〟のお部屋へと向かいます。最初はなぜこんなに鍵が重いのか…?と不思議に思っていましたが、部屋でよく見ると〝懐中電灯〟がついていました。コテージ建物の照明は部屋につけられており、それを消してしまうと結構暗くなってしまいます。勿論幾らかの街頭は点いてはいるものの全体的には照明になる程のレベルではありません。しかしそんな照明だから落ち着いて休むことができる場所であるとも考えられます。そして自宅出発後11時間半かけて本日の寝床に到着します。

夕食をお願いすると必ず到着時刻についてどこの施設も言われることですが、食事提供の時間的な縛りを含めた最終チェックイン時刻がやはり定められています。ゴールデンユートピアおおちの場合は19:00。それがレストランのラストオーダーの時刻です。時間通りの到着でギリギリだったので、遅れるとどうしようもありません。三次駅で列車待ちをしている際に連絡があり、時間が遅くなるようであればお部屋でのお弁当になると聞いていました。その時は最悪食事内でも良いかな~なんて考えてはいたものの、粕淵の駅について『なにもない』ことを知り、もし食事手配をしていなかったら、まさかの〝晩飯抜き〟になることを知りました。駅との中間地点あたりにローソンがあり、車だと向かえるのでしょうが歩きだと…。でもちゃんと食事は用意されており、本格的な料理が詰まったお弁当に、もしレストランで食べられたなら…なんて甘い考えをしつつ、舌鼓を打って頂きます。ツインルームの部屋は大変広く、ツインベットの客室に洗面所とユニットバスがそれぞれセパレートで設けられていました。最近確かにそのような宿泊を続けていることは事実なのですが、行程上の都合で宿泊するパターン故ゆっくりできないことが残念です。

明日は5:40にタクシーの迎えを頼んであり、そこからのスタートとなります。元々の予定では、浜原発浜田行きの始発列車に浜原駅から乗車し、三江線完乗後石見銀山を観光した後に松江から高速バスで京都を経由し帰るつもりをしていました。しかし三江線の遅れのため、今日乗車した三次~粕淵間が日没後となったため、その区間を乗り直す行程に変更し、一旦三次に向かった後再び折り返して江津へ向かい、適当に観光をして出雲市から夜行バスで京都へ向かうように決めました。乗ったんだから良いじゃんと言われそうですが、せっかくの乗り鉄の旅ゆえ今回は〝そこ〟に拘ってやろうと考えます。そこで不可避なのが『寝坊』ゆえ、起きる時間の再チェックだけに留めることにします。ゴールデンユートピアおおちには温泉施設もあり、水着着用ながら楽しめる場所でもあります。ただ欲を言うとキリがないため、水着着用じゃ…と割り切って部屋のユニットバスを使います。今回の旅は観光のための旅行ではないと自分に言い聞かせ、1日の汗を流して横になります。本当ならばここから夜型人間の本性が始まるのですが、さすがにほとんど寝る間がない状態で出発しているので体が言うことを聞きません。ということで最低限に照明を抑え寝る準備をします。でも夜行バス移動の朝以外に起きていることのない時刻ゆえ寝られるのかどうか…。そして日が変わります。

 《後編に続く》

旅行の満足度
5.0
観光
5.0
ホテル
5.0
グルメ
5.0
交通
5.0
同行者
一人旅
一人あたり費用
1万円 - 3万円
交通手段
高速・路線バス 新幹線 JRローカル 徒歩
旅行の手配内容
個別手配

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この旅行記へのコメント (1)

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  • marsyさん 2018/03/15 00:36:34
    EVA新幹線先頭車両乗りたい
    たかちゃん…さんはじめまして、marsyといいます。
    EVA新幹線もうすぐ運行終了しちゃうんですよね。
    (終了後は京都鉄道博物館で展示されるようですが)
    以前写真は撮りに行ったんですが、その時は
    先頭車両は入れなかったんですよね。
    (今は自由に入れるようになっているとか)
    終了するまでにコックピットに座って使徒を倒してみたいな。
    では失礼いたします。たかちゃんさん…旅行記にポチッとな。

    追伸
    石山駅から出発しておられますけど、たかちゃん…さんって滋賀の方?
    こちらは長浜ですが…。

たかちゃんティムちゃんはるおちゃん・ついでにおまけのまゆみはん。さんのトラベラーページ

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