2017/09/22 - 2017/09/27
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jokaさん
最終日
四泊五日の山旅も今日でおしまい。
乗りたいバスに合わせて下るだけなので楽勝か?
下山後は何は無くとも温泉と生ビール。
ついでに近くて遠い街、松本に寄って軽く観光でもしようかな。
山関係で何度も通り過ぎながらこれまで何故か縁の無かった場所です。
ただし天気予報は“曇りのち雨”なので、雨が降っていれば電車の時間を早めて帰ります。
それでは、本日も安全登山(下山?)で参りましょう。
『家に着くまでが登山です!』
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3時過ぎ起床。
朝食は、手持ちの食料を漁って見つけたサラスパの残りと味噌汁とでスープパスタ風を目指すも、調理途中でまさかのガス切れ!
茹で上がったサラスパに固形味噌汁の素を投入直後だったため、無理やり溶かしながら時にほぼお湯、時に味噌の塊と一緒にパスタを流し込みました。
何度もえづきながら強引に完食。
どんな時でも一番大事なのは根性です! -
四泊五日の山旅も今日で終わり。
バスの時間があるので、昨日までのように「暗くなるまでにテント場に着けば」というわけにはいきません。
テキパキと撤収作業を済ませ、ヘッドランプを点けて4時半に出発。 -
今日は下りメイン。
特に弓折乗越からはひたすら下ります。
コースタイムは5時間15分となっていますが、1時間くらいは巻けるでしょう、という目算でこの時間の出発にしました。 -
5時を過ぎる頃、山の端が薄っすらと明るくなってきました。
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本日の天気予報は曇りのち雨。
この五日間、旅行前の天気予報がほぼ完ぺきに的中しました。
下山までもってくれよ。 -
花見平を通過。
ヘッドランプを外しました。 -
日の出直前の5時33分。弓折乗越に着きました。
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紅葉が見事です。
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嫌悪症発病で重りと化したアルファ米とおかずがそれぞれ二食分と軽量なゼリー状行動食、あとカボチャの種少々以外は食料を食べ尽くし、水も最低限しか運んでいないため、ザックの重量は初日に比べて4~5kgは軽くなってます。
朝ザックを担いだ瞬間、思わず「軽っ!」と声に出てしまうほど。 -
6時ちょうど。鏡平山荘に到着です。
さすがにこの時間では売店&喫茶は営業していません。
軽く休憩して出発。 -
山荘からすぐのテラス。
四日前にはどん曇りでまったく見えなかった槍ヶ岳がくっきり。 -
テキパキ歩かないと目標とするバスには間に合いません。
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ひたすら前へ進む。
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岩ゴロの道をガンガン下りる。
そういえば、二日目に黒部五郎岳からの稜線歩きで痛めた足裏ですが、三日目から足の置き方をちょっぴり丁寧に心掛けたおかげか、それ以降まったく気にならなくなりました。
ほんの少しの心配りが大きな差を生むんだなと実感。 -
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川が見えてきました。
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7時48分、小池新道入口です。
双六小屋を出て3時間20分。
ここからはほぼ平坦な林道歩きが続きます。 -
ひたすらこんな道。
ハードソールの登山靴履いていたら辛いだろうな。 -
8時3分。わさび平小屋。
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さすがにもう野菜や果物は冷やされていません。
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飲み物はまだあります。
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缶バージョンは初めて見たので。
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わさび平小屋から45分。
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登山口に帰ってきました。
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五日ぶりの人里です。
となればまずは温泉でしょう!
旅行前に電話で問い合わせたところ、とある温泉施設が電話くれれば車で送迎しますとのことだったので早速かけてみるも「送迎車が出払っています」……
その他の近隣の施設は、定休日だったり、徒歩では遠すぎたり、時間が早すぎたりとどれも利用不可。
というわけでここでの温泉は諦め、バスに乗って平湯温泉まで行くことにしました。 -
始発の新穂高ロープウェイバス停。
次のバスまで20分ほどあるのでロープウェイ構内をウロウロ。
“THE観光地”といったおみやげ物がたくさん売っていました。 -
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バスに揺られること40分、松本方面行のバスに乗り換えのため平湯温泉で下車。
発車時刻まで1時間ちょっとあるため、ここで入浴&軽食タイムにします。 -
平湯バスターミナルの3階には、源泉かけ流しの天然温泉があるのです。
実にきれいな館内。平日なのでとても空いています。 -
五日ぶりの入浴です。
あまりの気持ちよさに、頭洗っている間中、奇妙な声が自然と口から洩れてました… -
展望露天風呂完備。
素晴らしいの一言! -
人並みの清潔さを取り戻したら飯だ、飯!
一階の食堂へGO! -
早朝にゅうめんもどきを少量食べた以外には行動食しか口にしていないのでお腹ペコペコ。
飛騨牛ステーキ重と手打ち天ざるセットをダブルで喰ってやる!
…
……
………売り切れっ!?
愕然として厨房の方に尋ねてみると、ほとんどのメニューは11時からと… -
ガーーーーーーーン((((;゚Д゚)))))))
い、いかん。一瞬気絶してた。
「い、い、今すぐできるものは何れすか?」
「カレーかうどんです」
「それくらはい」 -
それだけでは寂し過ぎるので、スナックコーナーでせめてもの抵抗を試みる。
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カレーと飛騨牛串焼き
せめてカツカレーを願うも、揚げ物は11時からとのことで素カレー。
山で散々喰ったけどな!
でも腹ペコの今なら何喰ってもうめーな!
チクショーーーー! -
食後ようやく我にかえる。
うん、お土産買って帰ろう…… -
特急バスで1時間25分、松本バスターミナルに到着。
とりあえず松本駅に移動。 -
駅前でタクシーを拾ってワンメーター。
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太鼓門から入城。
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松本城です。
江戸時代以前から残る“現存12天守”の一つで、国宝指定を受けています。 -
山に登り始める前は休みのたび一人旅に出かけていて、その際には“国宝建築”や“ラーメン”、“仏像”などといったいくつかの隠しテーマがありました。
“現存12天守”もその一つです。 -
ただし彦根駅で降りながらラーメンだけ食べて彦根城はスルーしたりと百名山同様かなりユルいスタンスなので、達成まではまだまだ時間がかかりそうです。
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コインロッカーには収まりきらないのでザックを背負ったまま歩いていたら、ボランティアガイドの方が売店で預かってくれますよと。
百円だか三百円だかで預けて、ついでにシャッターをお願いしました。 -
さすが人気観光地のガイドさん。
何も言わなくてもポーズや距離を変えて何枚も写メを撮ってくれました。 -
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松本城内の常設展示はなぜか鉄砲に特化した珍しいタイプ。
一部城内からの発掘品コーナーもありますが、展示品の大部分が鉄砲関係です。 -
鉄砲の歴史、進化が文献資料や当時の銃の展示により事細かに説明してあります。
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日本の戦国時代に使われた火縄銃だけだなく、こんな短銃についての解説も。
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変わり種の銃も。
こちらは十手型拳銃。 -
自走式の大砲なんかも。
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天守閣への急階段。
ザック背負ってたら天井につかえたかもしれません。 -
天守より東を眺める。
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西、だったかな……
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天守閣天井に祀られている二十六夜神。
江戸時代に流行した「月待ち講」で祀られた神で、要は月夜見尊(つくよみのみこと)のこと。神道における最高神、天照大御神の弟君です。
伊勢神宮に旅した際、外宮別宮の月夜見宮、内宮別宮の月讀宮とも参拝しました。
当時付け焼刃であれこれ勉強しましたが、すでにほとんど忘れています… -
4階にある御座所。
天守が構える場所です。 -
火薬入れなんかのマニアックなコレクションもあります。
この鉄砲への情熱はどこから来てるのでしょうか? -
さすが観光都市松本のイチ押し観光スポット。
平日にもかかわらず多くの観光客で賑わっていました。 -
ただ、あまりにも整然としているうえに典型的な平城なので、個人的にはあまり好みではないかな。
現存12天守で言えば、犬山城のようなこじんまりした城や、規模が大きくても立体感のある伊予松山城なんかが好きですね。 -
とはいえ、これまで何度もチャンスがありながら、なぜか未訪だった松本城を見学できて大満足です。
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これで残すは彦根城、備中松山城、丸亀城、宇和島城の四つ。
先ほども書きましたが、小田原城、熊本城といった壮大な城より、犬山城、丸岡城のような小さめで城下町に密着した城や上田城のように実戦を強く意識した城が好きなので、“現存12天守”の中で唯一の山城である備中松山城が特に気になります。 -
予定では松本城の後は旨い日本蕎麦を食べに行くつもりで、店も決めていました。
が、天守閣から北側を眺めているとき「あそこにもやっぱり行っておきたいな」と思ってしまったんですよね。
平湯温泉バスターミナルでは松本での蕎麦も考慮に入れての食事量だったのでそろそろお腹も空いてきたけど、そこを訪れたら食事の時間はなくなるし……
しばし迷った末に出した結論は「やっぱり行こう!」 -
目的地は松本城の北。
タクシー探したりバス待ったりする時間が惜しいので歩いて向かいます。 -
松本城から徒歩15分弱。
写メの画面右外には体操服姿で写生中の小学生がたくさん。 -
旧開智学校です。国の重要文化財。
松本市内では松本城に次ぐ観光名所。ただし一般の知名度はぐっと下がるかも。 -
旧開智学校は明治6年開校の日本最古の小学校の一つで、その革新的な授業内容と斬新な擬洋風建築でその名を知られています。
明治9年建設のこの校舎は、昭和36年と明治以降の近代建築としてはかなり早い時期に重文指定を受けました。擬西洋建築の代表的な例として評価されてのことです。
現在は元の建築場所から移築され、主に明治から昭和初期の教育資料館として公開されています。
個人的には松本城よりこちらの方が気になる存在でした。 -
建築を依頼された地元の大工棟梁立石清重は、東京や横浜に赴いて当時最先端の西洋建築を見学しスケッチに写してまわりましたが、決して正式に西洋建築の技法を学んだわけではありません。
この“一流の大工が独学で研究を重ねて産み出した”という点が、旧開智学校に単なる模倣を超えた独自のテイストを与えているのだと思います。 -
廃仏毀釈により廃された寺から建築資材を一部流用しているため随所に和風テイストが効いていますが、それが洋の要素と上手く融合して独特の雰囲気を醸し出しています。
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同じ龍でもだいぶ趣が異なりますね。
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当時の教室の再現。
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こういう昔の人の営みが感じられる物にとても興味、関心を惹かれます。
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当時取り入れられていた挨拶の仕方や腰掛け方などの基本姿勢。実に事細かに規定されています。
現在の学校教育では到底受け入れられないでしょうね、 -
個人的には、少なくとも義務教育期間中はこのくらい徹底して決まりごとを押し付けた方がいいと思っています。
個性云々、やる気云々、適性云々は、まず基本の型を身につけてから。その程度で無くなるようなら、個性ではなくただのワガママです。
それに厳しい規制があるからこそ、その中で(あるいは外で)あれこれやんちゃするのが楽しいわけで…… -
寺の資材を転用した螺旋階段。
側面が壁に隠れているのが秘密の塔への入口みたいでかっこいい。 -
和紙!?
“現在は”とわざわざ断っているということは、定期的に貼り替えをしてるのでしょうか? -
大工棟梁の立石清重さん。
限られた資材、情報という制約の中で研鑽を重ね、己の技量と想像力を駆使してこのような傑作建築を生み出しました。
偉大な人というのはどこにでもいるもんだ。 -
この立派な木目、実はペンキで描かれています。
いったん単色で塗りつぶしたあと、重ね塗りして木目を描く木目塗りという技法だそうです。 -
重厚な雰囲気の講堂。
ステンドグラスが効いています。 -
校内の建築的要素だけでも十分楽しめますが、教育資料の展示がこれまた興味深い。
幼児教育、音楽教育、発達に遅れのある子どもの教育など今でも現役バリバリのテーマも多く、方法論のすべてが納得できるわけではないにせよ、その真摯さ、真っ当さは現在主流の子どものご機嫌取りに終始したやり方とは一線を画しています。 -
残念ながら30分で時間切れ。松本城を早めに切り上げるべきでした。
二時間ぐらいかけてじっくり見学したかったな…
個人的には松本城より断然おすすめです。 -
市内循環バス、タウンスニーカーで駅まで。
時間通りに着けば駅で20分ほど余裕があるので、せめて立ち食い蕎麦でも食べようと思っていました。
が、平日の午後にもかかわらず市内は大渋滞。歩いた方が早かったかもしれません。
けっきょく5分しか余らず泣く泣く改札へ。
こんな風光明媚な街でも逃れられない地方都市の宿命、THE車社会。
自転車乗ろうぜ、自転車! -
スーパーあずさの席は当然最後列。
デカい荷物も気兼ねなく置けるので、テント泊登山の時にはここしかありません。 -
けっきょく昼ご飯を食べ損ねたので自宅近くで一人焼肉……
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舌まるごと一枚です。
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悪天候に泣かされた今年の夏。
いくつもの登山計画が延期&中止に追い込まれましたが、最後の最後に大きなご褒美が待っていました。
とはいえ、一泊、二泊ならともかくそれ以上になれば食事にも気を配らなくてはいけないこと、最近テントでの寝付きが良くないことなど課題山積みです。
なにより重要なのはテン泊装備の軽量化!!
テントとテン泊用ザックの買い替えを真剣に考えてみなければ。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
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