2017/05/17 - 2017/05/17
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めておら☆さん
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イタリア半島をブーツに例えると、そのかかとの付け根に位置する町、ターラント。南イタリアではナポリ、バーリに次いで3番目に大きな都市で、古くから軍港、商業港として栄えたほか、現在は製鉄工場や石油精製工場、造船所や食品工場などが存在する一大工業都市となっています。
しかし、近代的な一面を持つ傍ら、その誕生は紀元前まで遡る非常に歴史の古い町なんです。
紀元前8世紀にギリシアからやって来たスパルタ人の植民地として築かれたのがターレス(現在のターラント)で、当時、南イタリアは”マグナ・グラエキア(大ギリシアの意)”と呼ばれるほどギリシア人が多く移住してきていました。
その中でも最も繁栄していた植民地がターラントでした。
そんな歴史の片鱗を知っただけで、なぜか無性にターラントに興味が湧きました。そして町の特徴を知るにつけ、古い住居や廃墟が多いという少し退廃した一面にも魅力を感じたのです。
以来、いつか必ず訪れたいと思っていたのですが、その念願がとうとう叶ったのでした♪
□1日目 5/12 成田空港→ローマ・フィウミチーノ空港→バーリ・パレーゼ空港
□2日目 5/13 バーリ・パレーゼ空港(レンタカー借出)→カステッラーナ・グロッテ→ポリニャーノ・ア・マーレ→モノーポリ
□3日目 5/14 モノーポリ→ロコロトンド→マルティーナ・フランカ→チステルニーノ
□4日目 5/15 チステルニーノ→オストゥーニ→ブリンディジ→レッチェ
□5日目 5/16 レッチェ→オートラント→ガッリーポリ→レッチェ
■6日目 5/17 レッチェ→ターラント→アルタムーラ
□7日目 5/18 アルタムーラ→カステル・デル・モンテ→バーリ・パレーゼ空港(レンタカー返却)→バーリ
□8日目 5/19 バーリ
□9日目 5/20 バーリ・パレーゼ空港→ローマ・フィウミチーノ空港→成田空港
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 20万円 - 25万円
- 交通手段
- 鉄道 レンタカー タクシー 徒歩 飛行機
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
6日目 5/17(水)
「レッチェ(2日目)出てくる出てくる、美しい町の表情!グルメとお土産も充実です♪」編のつづき
→ http://4travel.jp/travelogue/11276701
6:00 むっくり起きて身支度をし、昨日旧市街のパン屋で買ったピッツォ(トマトやオリーブ、玉ネギなどが入ったレッチェの名物パン)で朝食。
テレビをつけ、いつも観ているカナーレ・チンクェ(Canale 5)をかけると、ちょうど天気予報が始まった。
今日のプーリアは少し雲が出るけどお天気はいいみたい。やったー♪
これから向かうターラントは港町。海のある町はお天気いい時に行きたいですもんね。
この後流れた道路情報で、どうやらターラントへ向う道が一部工事中とのこと。
8:00に出発しようと思ってたけど、少し早く出ることに。 -
7:20 ”B&B La Corte”を後にする。
2泊しましたが、立地もいいし、すぐ近くに無料で車も停められたので快適でした。
朝食がお菓子しかなかったのがちょっと残念でしたが・・・。
B&B La Corte
Via Roberto Caracciolo, 24, 73100 Lecce
Tel:+39 335 560 7630
http://www.lacortebeb.it/index.php -
素敵なレッチェの町にお別れを・・・
今度はもっと腰をすえて、ゆっくり街歩きしたいなぁ~。 -
車を停めた、オロンツォ・クァルタ通り(Via Oronzo Quarta)。
この通りは青線で区画された有料駐車場になっていますが、21:00から翌9:00までは無料なんです。
・・・とは言うものの、念の為フロントガラスをチェック。
オストゥーニで駐車違反のキップをワイパーに挟まれてから、ちょっとナーバスになってます(汗) -
違反キップは無かったので、安心して出発~♪
-
レッチェからターラントまでは車で約1時間15分。
まずはブリンディジまで国道を上り、そこから西へ向かう。イタリアのブーツのかかとを東から西へ横断する形です。 -
ニュースの道路情報で聞いた通り、国道の途中で工事をしているところがあり若干渋滞しましたが、時間的には10分程度の遅れでした。
そして、だんだんターラントの町が見えてきた!
南イタリアではナポリ、バーリに継いで3番目に大きい都市だけあって、高層の建物が並んでいます。 -
市内に入ると、また渋滞してた・・・
何だろう?と思ったら、事故のよう。救急車も来ていました。 -
スタンド見つけたので、給油しておく。
私が借りたSmartはガソリン(Benzina)なので単価を見ると、リッター約1.5ユーロ。日本円で200円弱です。
以前よりユーロ安とはいえ、やっぱり高いなぁ・・・ -
ここでちょっと余談。
ターラントの旧市街は小島になっていて、新市街とは橋で繋がっています。間は運河になっているのですが、実はこの運河、近世になってから軍艦を通す為に造られたもので、もとは旧市街と新市街は一体だったんだそうです。
運河にかかる橋は、サン・フランチェスコ・ディ・パオラ橋(Ponte di San Francesco di Paola)という長い名前なのですが、通称”ジレーヴォレ橋(Ponte Girevole)”と言って、”旋回橋”を意味します。橋が中央から分かれ水平に旋回する為です。
ターラントは昔から重要な軍港、そして商業港である為、大きな船が通過する際に橋を旋回させて通しているんです。
橋が旋回する様子はコチラの動画で。
↓↓↓
https://www.youtube.com/watch?v=gi3kH8ph59s -
9:00 ターラントの新市街に到着!
まずは新市街で訪れたい教会がひとつあります。 -
フランチェスコ・クリスピ通り(Via Francesco Crispi)に車を停める。
Googleのストリートビューで、この道の両端が青線で区画された有料駐車場になっていることを確認済みでした。
・・・というか、ターラントの新市外は両端が駐車スペースになっている通りが多い。有料ではありますが、駐車場には困りません。 -
まずは忘れず駐車料金を前払いしなきゃ~!
近くにある自動支払機で精算。とりあえず1時間分の1ユーロを投入し、出てきたチケットをフロントガラスに置いておきます。 -
さて、目指す教会へ向かいます。
ターラントの新市街は近代的な住居が並び、整然としています。交易や工業などで財を築いた町、って感じ。
カラフルな家が多いのも、港町ならではです。 -
”サン・フランチェスコ・ディ・パオラ教会(Chiesa di San Francesco di Paola)”
この円柱が連なるファサードに一目惚れし、どうしても生で見たかった♪
1623年に建造されたロココ様式の教会ですが、現在のファサードは1956年に再建されたものだそうです。
海と漁師の守護聖人であるパオラの聖フランチェスコは、海洋都市ターラントでも守り神として崇められています。
そうそう、旧市街と新市街を結ぶ橋も同じ名前でしたね。 -
美しく並んだコリント式円柱・・・うっとりします☆
ファサードには合計20本もの円柱が施されえています。これだけ円柱並んでるのも珍しい。 -
内部は落ち着いた佇まい。
三廊式で左右の側廊に祭壇がいくつかあったと思います。 -
このヴォールトがとても美しかった。
シンプルだけど、レースみたいな縁取りがとても可愛い。 -
主祭壇は、赤いドレープカーテンが印象的!
-
複雑に折り重なってるんだ~。
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祭壇中央にはキリスト像。闇に浮かんで神秘的。
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クーポラに描かれてるフレスコ画は、もともとこうなのか、劣化してるのか、よくわかりません。天使がたくさん描かれてるように見えるけど・・・。
-
主祭壇の右手には聖母マリアの像。
ここは青いカーテンが美しい。 -
聖母マリアの青い衣装もとてもキレイです☆
-
シックな木製の説教壇。
-
入口上部には大きな木製のパイプオルガン。
扉だってけっこう大きいのに、比較すると数段にデカイ! -
他にも聖人像がいろいろ飾られていました。
写真はナザレのヨセフと聖母子。 -
十字架を手にしてるのはカッシアの聖リタ?
右のキリストは聖心(キリストの人類に対する愛の象徴である心臓)を手にしています。 -
この祭壇、うねうねの円柱と細やかな彫刻が施されてるけど、レッチェ石かな?
レッチェでは白い石の祭壇ばかり目にしていたので、この土色がとても新鮮。 -
フランチェスコ修道会の中でも最も厳格な一派であるミニモ会の修道服を着た聖人・・・誰の像だろう?足元から覗いてる子供も気になるし。
左下にはカニのハサミみたいなのもあって、う~ん、ますます気になる・・・ -
天使たちがいっぱ~い!
-
この礼拝堂の雰囲気も素敵だった。
モザイクではないけど、微妙に光る素材を使ってて神秘的なムード。モダンな感じもします。 -
天井の装飾がこれまた変わっていて、なぜか惹かれます。
-
教会を出て、レジーナ・エレナ通り(Via Regina Elena)を南へ歩く。
通りの両側には、こんな大きな邸宅ばかりがズラリと並びます。 -
なにやら近代的な鐘楼が見えてきた。
ちょっと気になる・・・けど、メインは旧市街散策なので、新市街はこの辺でやめとく。 -
新市街に泊めた車に再び乗り込み、旧市街へ移動します。
あ、右手にジレーヴォレ橋と、その向こうにターラントの城が見えてきた! -
ジレーヴォレ橋を渡ります。
車でスイ~っと行っちゃうと味気ないので、後で徒歩でも渡ってみよう。 -
旧市街の入口、カステッロ広場(Piazza Castello)に到着。
この広場には青線で区画された有料駐車場と、白線で区画された無料駐車場が混在しています。
無料の駐車場を狙っていたのですが、空きが無い・・・ -
でも、くる~っと一回りして来たら丁度1台空きが出たので、すかさず駐車♪
よかったぁ~無料で♪ -
まずはツーリストインフォメーションで地図を入手しなきゃ。
インフォはアラゴン城(Castello Aragonese、別名サンタンジェロ城 Castel Sant'Angelo)に入っています。
写真の左手がジレーヴォレ橋ですが、そのすぐ脇がインフォの入口になってます。 -
ツーリストインフォメーションの入口。
地図を入手して、ひと安心♪ -
まずはアラゴン城を見学します。
インフォ入口に向かって右手に少し進むと、早速塔が見えてきました。
ワクワクしながら早足で入口へ・・・ -
ここがアラゴン城の入口。
右の柱に金のプレートがあり、”MALINA MILITARE(海軍)”と記載されています。実はこのお城、海軍の施設なんです。
でも、無料で内部を見学できちゃうんだから、やっぱりイタリアって太っ腹♪アラゴネーゼ城 城・宮殿
-
門を入ると・・・おぉ~、城っぽい通路!(←いちいち感激する)
なにせ私は遺跡や古い城が好きなので、ターラントに来たら真っ先に城を訪れようと楽しみにしていたものですから(^^;) -
右手を見ると、美しいイオニア海が☆
-
アーチを抜けて・・・
-
中庭に出ました。
城内の見学は全てガイド付ツアーになっています。事前予約は不要で、ツアー開始の5分ほど前に受付に行けばいいようです。
この中庭の一角(写真正面)に受付があるので、中に入る。すると国籍や氏名、電話番号等を記帳するように促されます。
ちなみに、見学は祝祭日を含む毎日可能で、ガイド付ツアーは1日9回、9:30から始まり、最終はなんと、夜中の1:30スタートなんです!スバラシイ~~☆
城のHPに記載されているツアー開始時間はコチラ
↓↓↓
http://www.castelloaragonesetaranto.com/orari
この時は初回の9:30を過ぎていたのですが、受付で「9:30の回にまだ参加できるよ。」と言われホクホクしてツアーに参加。しかし・・・ -
小学生の団体と一緒だったぁぁぁぁ(T_T)
50人以上は居たと思います。そんな中に、怪しい日本人がたった一人・・・(汗)
仕方ないので、子供達の後をすごすご付いていく。
中庭から階段を降りて、旧市街と新市街の間を流れる運河沿いに出ます。 -
運河沿いのプロムナードに出ると、青い空と青い海。風も心地よく吹いて、気持ちい~!
-
先ほど渡ってきたジレーヴォレ橋の全容も見えます。
その下を流れるのがナヴィガーレ運河(Canale Navigare)。大きな船を通すため造られた人工の運河です。
旋回して橋が真ん中から分かれ、運河を軍艦が通るところを生で見てみたいなぁ。 -
水面に目をやれば、まぶしいほどの煌き☆
なんだかこの雰囲気だけで、ターラントにハマってく♪ -
そしてこれがアラゴン城!
元は10世紀初めに造られた要塞がありましたが、15世紀にアラゴン王フェルディナンド2世の命で改修、また、大砲を装備できるように拡張も行われました。
堂々たるこの姿はまさにターラントのシンボルです。 -
城を新市街から見るとこんな感じ。低くて太い塔が特徴。
10世紀当時の要塞には高くて細い塔がいくつも建っていたのですが、敵の攻撃で倒されてしまったんだそうです。 -
そして、この方がガイドをしてくれた方。海軍の将校さん直々にガイドしてくれるっていうのも興味深い。そして制服を着たお姿がステキ♪
でも・・・子供達の中に一人怪しい日本人を見つけたガイドさんは、驚いた顔で私に、「あれ?受付でこのツアーに参加するように言われたの?!子供達の遠足だよ。それにもうあまり案内できないけどいい?」と・・・。
そんなの聞いてないよ・・・てか、あまり案内できないって何??
疑問に思いながらも、「じゃ、何時のツアーなら一般客だけで回れます?」と尋ねたら、14:00のツアーからだと言う。その時間はもうターラントを発たなければならないので、仕方なくこのまま子供達と回ることに。 -
ガイドさんに促され、ぞろぞろと城の中へ入る。
こういうのもたまらなくワクワクする瞬間です。 -
大砲が装備してある小部屋に入りました。
子供達の合間を縫って近づくのも一苦労・・・諦めてズーム撮影。 -
弾も残っていました。
意外とちっちゃいもんなんだ。 -
もう一つ別の小部屋。子供達が引けてから写真を撮りました。
ショーケースがあるので覗いてみると・・・ -
なぜか猫のミイラが!
なんでぇ~?!って思っても、近くで説明が聞けなくてわからなかった(泣)
しかも、なぜかこれだけで城内の見学は終了、受付のある中庭に戻ると子供達はおやつタイムのようで、座ってパニーノを食べ始める。え、なんで?!
・・・どうやら彼らは私が参加する前にすでに城内や展示品を見学し終えていたようなのです。私が参加した時はすでにツアーの終盤。だからガイドさんも「もうあまり案内できない」って言ってたんだぁ・・・
もぉ~、そこに参加させた受付のスタッフを恨むよ~~(怒)
見かねたガイドさんが、「他は勝手に入れないけど、この中庭を囲む建物に展示されている物なら自由に見ていいよ。」と言ってくれたので、力無く独りで見て回る(-_-#) -
城の模型。
写真左手がカステッロ広場に面した入口。中央に受付のある中庭も見えます。
芸術的なフォルムにうっとり・・・。 -
海側には帆船の模型も置いてある。
カワイイ~☆ -
ローマ帝国やビザンティン帝国時代のコインもたくさん展示してありました。
-
中世のランプなども。
下の写真はパイプだったかな? -
ターラント旧市街の模型もありました。
左手にジレーヴォレ橋と城が見えます。 -
地下部分に遺跡もありました。10世紀、最初に建てられていた要塞のものかな。
-
ここはなんだろう?説明聞きたかったなぁ・・・(T_T)
本来ならツアーは約1時間半で、20分のビデオ上映からスタートし、その後海軍将校のガイドに従って城内ももっとあちこち案内してもらえたはずなんです。
でも、私の時は運悪くほとんど見られず説明も聞けずに終わってしまいました。思いっ切り不完全燃焼~~(泣)
いつかリベンジしたいっっ! -
中庭から元来た入口へ戻ろうとすると、こんな一画を発見。
なんだろう?入ってみよう・・・ -
中は小さな礼拝堂になっていました。
”サン・レオナルド礼拝堂(Cappella di San Leonardo)”という名前のようです。 -
切り石積みの壁が素朴だけど温かみがあって、とってもいい雰囲気の礼拝堂。
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クーポラも素敵!
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石棺の蓋かな?聖人が彫られているようですが、誰だろう。
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壁には古い紋章も。
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期待外れのお城見学になり、ちょっとガッカリしながら外に出る・・・
でも、目の前にはターラントの旧市街が待ってるじゃないかぁ~!
見るべきものはたくさんある。さ、気を取り直して街歩き開始♪ -
ムニチピオ広場(Piazza Municipio)にど~んと鎮座するのは、市庁舎(Municipio)。
1864年から1869年にかけて建てられました。
ファサード中央に3階層別々の付け柱が施されていますが、1階はドーリア式、2階はイオニア式、3階はコリント式とそれぞれオーダーが違うのが面白い。 -
市庁舎に向かって右手には、古いドーリア式円柱が2本立っています。
紀元前6世紀のポセイドン神殿の遺跡です。
元は4本あった柱のうちの2本が、今も残されています。 -
カステッロ広場からドゥオーモ通り(Via Duomo)に入ります。
この通りが、みどころが集まるメインストリートになります。 -
先ほどのドーリア式円柱を反対側から眺める。
どんな神殿が建ってたのかなぁ・・・想像しただけで気持ちが高揚します。。 -
”サン・ミケーレ教会(Chiesa di San Michele)”
1763年に建てられたロココ様式の教会。大好きな大天使ミカエルに捧げられた教会なので、是非とも中に入りたかったのですが、残念・・・閉まってました。 -
こちらはターラントの大学。元はサンフランチェスコ修道院で、その起源は14世紀まで遡る歴史ある建物です。
-
ドゥオーモ通りをまーっすぐ北西に歩いて行く。なかなかいい雰囲気の街並。どんどん引き込まれていくのがわかります。
-
”ガレオータ邸(Palazzo Galeota)”
1728年に建てられたバロック様式の邸宅。幾度か所有者が変わり、最後の所有者であったガレオータ家の名が残っていますが、1975年からは市の所有となっています。 -
ガレオータ邸の中庭をちょっとだけ覗いてみると、こんな感じ。
正面に下がっているのは何の旗だろう? -
古い建物にモダンなBar。
新と旧の融合が違和感なく、それどころか互いを引き立て合うから素敵。 -
進めば進むほど、どんどん町の表情がディープになっていく。
この庶民的空間、モロ好みです♪ -
威厳あるパラッツォ(邸宅)にはためく洗濯物。これもいい!
-
”ジグリーノ邸(Palazzo Zigrino)”
17世紀の邸宅のようです。扉を囲むボコボコのアーチがインパクト大! -
今は廃墟になってるっぽい。もったいないなぁ~。
ていうか、ターラントの旧市街には廃墟がいっぱい。まるでパレルモの旧市街を歩いてるみたいな雰囲気です。
廃墟好きにはたまりません♪ -
”ロジュッコ邸(Palazzo Lojucco)”
ドゥオーモに向かう途中、右手に小さな広場があり、その一画に建っていた古い邸宅。1791年に建てられたもののようです。
扉が開いてるので、ちょっとだけ失礼して・・・ -
うわっ、なにこのエントランス!
一面がフレスコで装飾されています。もはや煤けたような色合いになってますが、それがまたいい感じで・・・。
天井には双頭の黒い鳥が描かれていますが、かつての所有者の紋章でしょうか。 -
突き当りの階段を上がると、この窓もいい雰囲気。薄暗くてちょっと怪しくもあるのですが・・・。
更に上まで上がって行きたかったけど、自転車などが置いてあり人の生活が垣間見えた為、断念しました。 -
またてくてく歩き始めると、おっ、ドゥオーモが見えてきた!
-
ドゥオーモに辿り着くちょっと手前、またしてもこんなインパクト大の邸宅が!
ゴツイ玄関口の邸宅が多いターラント。エレガントに飾る、というよりはインパクトで勝負、ってところかな。 -
扉の上には鬼のような顔。バリのお面を彷彿とさせるけど、日本にもこういう彫刻あるよなぁ。
魔除けみたいなもんでしょうか? -
その向かいの邸宅も、寂れ感がめちゃめちゃヨイ☆
壁に施された波のようなレリーフも面白いし。
でも、ここもやっぱり廃墟っぽいなぁ・・・
ん?少し先の入口は開いてるみたい。行ってみよう。 -
開いてた開いてた。通りから見ると廃墟だけど、アーチの奥には人が住んでるみたいです。
すみませ~ん、ちょっとだけお邪魔しますよぉ~(^^;) -
あ、人がいた!ごめんなさい(汗)
入口のアーチを入るとこんな風に中庭になってる邸宅が南イタリアには多い気がします。
鉄の窓枠が素敵なこの邸宅、もう少しじっくり見たかったけど、早々に退散。 -
そして旧市街のほぼ中心に位置するドゥオーモ広場に辿り着きました。
この広場に堂々と建つのが、”サン・カタルド大聖堂(Cattedrale di San Cataldo)”。ターラントのドゥオーモです。
10世紀後半に建てられた、プーリアで最も古い大聖堂ですが、11世紀の終わりに大掛かりに改修されました。
バロック様式のファサードは1713年に造られたものだそうです。 -
窓の上には町の守護聖人、聖カタルドの像が。
・・・てか、直そうよ~、割れた窓(笑) -
建物の左手に回ってみるとこんな感じ。
無数に壁龕の跡のようなものがありますが、単なる装飾なのか??
向こうにはチラリとクーポラが覗いています。 -
すごく歴史を感じるクーポラ。
-
角度を変えたら鐘楼も見えました。向こう側にも行ってみよう。
-
建物の右手に回ると、高い鐘楼が立っていました。
12世紀に建てられたノルマン様式の鐘楼が、15世紀に発生した地震で崩壊してしまったのですが、1952年にかつての形状そのままに再建されたんだそうです。 -
中に入ると、またしても遠足の一団!!
そう、私が毎年イタリアへ行く5月はまさに遠足シーズンのようで、どこに行っても子供達がわんさかなのです(-_-;)
ここに居るのは中学生くらいかな?観光客も多いです。
以前は観光スポットとしてはマイナーだったターラントも、近頃は欧米じゃ人気らしいです。
内部は三廊式で翼廊もあります。
両側廊は8本ずつの円柱で仕切られていますが、側廊には礼拝堂はなく壁のみだった記憶が・・・。
その壁には、かつてはフレスコ画が描かれていたようですが、今はもう消えてしまったと言います。 -
身廊と側廊を仕切る円柱は、すべて異なる柱頭を持っています。中には教会創設当時のものも残っているそうです。
-
上を見ればみごとな格天井!”大聖堂の黄金の空”と呼ばれています。
84mという長い天井が一面この装飾なので、迫力満点です。
天井には処女マリアと聖カタルドの木像がはめ込まれています(写真中央は聖カタルドの像)。 -
主祭壇。
中央には天蓋のような聖体用祭壇(神に捧げられた聖体を納める祭壇)が置かれています。 -
この聖体用祭壇は1652年のもの。
4本の円柱は斑岩で作られており、渋みのある天然の赤が美しい。 -
”聖体の礼拝堂(Cappella del Santissimo Sacramento)”
主祭壇に向かって左手にある礼拝堂。
聖体とはミサなどで食するパンのことで、キリストの体を表します。またワインはキリストの血を表し、最後の晩餐ではキリストがパンとワインを十二使徒に与えます。
このことから、聖体の礼拝堂にはよく最後の晩餐の絵がありますが・・・ -
この礼拝堂の祭壇画も、もちろん”最後の晩餐(L'Ultima Cena)”です。
その手前には聖母子のイコンも飾られています。 -
”最後の晩餐(L'Ultima Cena)”
1657年に描かれたものだそうです。 -
この聖母子のイコンがとても美しかった。
聖母マリアの眼差しが神秘的で、見ていると目が離せなくなる感じ。 -
聖堂内では美しい絵画もいくつか目にすることができました。
-
この2枚には聖カタルドが描かれているようです。
-
”洗礼堂(Battistero)”
大理石の美しい洗礼盤が置かれています。 -
木製のパイプオルガンも天井同様、金装飾が施されていて美しい。
-
主祭壇の手前には地下へ降りる階段があります。
ここからクリプタ(地下聖堂)に入ることができるんです。 -
階段を降りるとすぐ、墓所のようなスペースが。
-
祭壇かな、石棺かな?その上には聖母子のレリーフが飾られています。
-
地面に書かれている文字を見ると・・・
どうやらターラントの大司祭であったフェルディナンド・ベルナルディの墓のようです。1961年にターラントで亡くなっています。 -
さらに下へ降りると、クリプタがありました。
太く短い柱、頭上に迫る交差ヴォールトが特徴的です。 -
このクリプタはビザンティン時代まで遡ると言われています。
よく見ると、壁のあちこちにフレスコ画が残されているのですが、これは13世紀から14世紀のものだそうです。 -
-
あ、聖カタルドも描かれてる。
-
この辺りはもう誰だかよくわからないけど、聖人が描かれているようです。
-
こちらも聖人たちが描かれています。
保存状態に差があるのは、描かれた時期が部分部分で異なるからのようです。 -
小さな石棺。
2人の天使に手を取られているのは幼子のようなので、恐らく子供用の石棺なのでしょう。 -
クリプタからまた上に戻り、今度は主祭壇右手にある階段を上って行きます。
その先にあるのは・・・ -
”聖カタルドの大礼拝堂(Cappellone di San Cataldo)”
一面が多色大理石で造りあげられたこの礼拝堂は1657年のもので、ドゥオーモで一番のみどころとなっています。
アーチの手前が四角い入口ホールで、その奥が楕円形をした礼拝堂になっているのでが、その全てが美しい色大理石で装飾されているんです。 -
素晴らしい天井のフレスコ画は1713年のもので、キリストの奇跡を描いています。
天井を見ると、礼拝堂が楕円形をしているのがわかります。 -
天井画の端に画家のサインが入っています。
17世紀末期から18世紀初頭にかけてナポリ王国で活躍した画家、パオロ・デ・マッテイスのものです。 -
祭壇中央にはもちろん聖カタルドの像。みごとな大理石装飾の中でもひときわ存在感を放ちます。
また、この祭壇の中には聖カタルドの墓も納められています。 -
銀で作られた、聖カタルドの像。
-
大理石の壁には10の壁龕があり、それぞれに聖マルコ、聖ピエトロ、アッシジの聖フランチェスコ、洗礼者ヨハネなどの聖人像が納められています。
-
どこに目をやっていいのかわからないほど絢爛豪華な装飾で、あんぐり口を開けたまま眺めていました。
-
手に聖書を持つこの像は、聖テレーザです。
-
左は洗礼者ヨハネ、右はドミニコ会創設者の聖ドメニコ。
-
とにもかくにも、この色大理石を組み合わせて作り出す模様が、本当にみごとでした。どれだけの手間がかかっているのか・・・作り手の心意気に胸を打たれます。
-
こんな黄金の壺のようなものも飾ってありました。聖水入れかなにかかな。
これでターラントのドウォーモはひと通り見終えました。前日、前々日とレッチェで目にしたいくつかの教会とは全く異なる装飾で、とても新鮮に感じました。
さて、後半はターラントの街歩きに重点をおいて散策です。
そして、お楽しみのランチも♪♪
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この旅行記へのコメント (2)
-
- わきさん 2017/12/01 21:41:39
- 最後から10枚目のフレスコ画ですが
- こんばんは。
本件の最後から10枚目の絵画というか
フレスコ画ですが、
ヴァチカンのシスティーナ礼拝堂の
ミケランジェロの最後の審判を
思い出させるような絵画でした。
こちらの思いすごしかなとも思いますが、
有難うございました。
色々と皆さんの旅行記渉猟していると、
思いがけないものに、
遭遇して、
これも面白いものだと痛感しているところです。
いや、よけいなこと申しました。
わき
- めておら☆さん からの返信 2017/12/01 22:14:58
- Re: 最後から10枚目のフレスコ画ですが
- わきさん、こんばんは☆
いつもご訪問ありがとうございます!
最後から10枚目はキリストが中央に描かれた楕円形の天井画ですよね。
システィーナ礼拝堂のフレスコ画は私も以前見ましたが、確かに雰囲気が最後の審判に似てますね。天空を描いた構図とか、動きを感じる流れるようなタッチとか。
私が最後の審判を見たのはもうだいぶ前なので、わきさんのお陰であの時の記憶がよみがえってきました。目にした瞬間鳥肌が立った、あの感動も・・・!
もう一度行ってみたくなりました。
貴重なご意見ありがとうございました♪
めておら☆
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