2017/07/15 - 2017/07/18
9075位(同エリア12774件中)
jokaさん
山行三日目。
本日の予定は早朝北岳に登ってそのままサクッと下山するのみ。
比較的楽な行程を組んだはずだったのですが…
今朝(というか昨晩)、突如生じた非常事態で大わらわ。
果たして計画通り歩けるのでしょうか?
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現在午前2時57分。北岳山荘の玄関です。
昨日の18時ごろにはテントでシュラフに潜り込んでいたはずのわたしが何故この時間にこの場所に?
遡れば昨晩の22時ごろ。テントの外を吹き荒れる強風の音で目を覚ましました。
昼間あまりにも好天だったためろくに天気予報も確認せず谷まで2m弱の場所にテントを張っていたため、渋々シュラフを抜け出してガイライン(張り綱)に結んだ岩を大きいものに取り換えたりきつく結んだり。
手でテントを揺すって強度を確かめたのち暖かなシュラフの中に戻りました。
次に起きたのは0時ちょっと前。更に強さを増した風にテントが大揺れです。時にテントの壁がほぼ直角に曲がって体に覆いかぶさってくるほど。
隣のテントからHさんが「起きてる?これはヤバいね」と声を掛けてきました。
風は烈風となり、テントごと谷側に10cm刻みで運ばれ始めました。このままだと確実に転落です。
仕方ないので急いで荷物をまとめて撤収準備。吹き荒れる大風の中なんとかテントを片付けて小屋の自炊室前の土間に逃げ込みました。
暗闇の中、少しでも体を休めようと横になってみましたがもちろん眠れるはずなどなく、常識的な山の朝ぎりぎりの3時近くになるのを待って行動開始したわけです。 -
自炊室は小屋のスタッフが寝ているとのことだったため、小屋入口そばのベンチで朝食準備。
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昨晩からの大騒動ですっかり疲れ切ってしまってちまちま準備するのが面倒になり、サバの味噌煮をアルファ米の白米にぶち込んでかき混ぜて出来上がり。
思ったより美味しかったです。
カレーは持ち帰りということに。 -
4時過ぎに出発。
この時間になると小屋泊まりでもスタートする人が何組かいます。ちょっと捕まえて小屋前で情報交換。
それによると、昨日発表のまずまずの好天予想が大きく外れて特に朝方は大荒れとのこと。農鳥岳方面への縦走を諦めて、広河原に戻る方たちも何人かいました。 -
7月なので4時を過ぎれば徐々に明るくなってきますが、ガレた岩場が続くので念のためヘッドランプ点けたまま進みます。
本日の日の出時刻は4時33分。あと7分です。 -
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写メ中央の人影がわかりますか?
ガスが濃かったこともあり、勝手にコースだと思い込んでそちらに進み、朝陽を見ているその方に挨拶してから大きな岩を両手で抱えるようにしてぐるっと回り込んでその先に進んだところで「そっちは正規ルートじゃありませんよ」と!
ええーっ!!!
どおりでやけに危なっかしい道だな、と思ったんだよな。
下は10mほどしかないので命の危険は少ないと思うけど、両手を目一杯広げて大きな岩の下部にしがみつくようにして通過しなくてはいけないため、小柄な人や一定以上の腕の力がない人はけっこうな危険を冒すことになります。
特に帰りは難しく、わたしも無事通過する自信がなかったので、急斜面を無理矢理下りる方を選択しました。 -
先ほどの方が日の出直後のこの景色を見るためにコースから逸れた所に立っていたのをわたしが勘違いしてその先までズンズン進んでしまったというわけです。
思い込みっておそろしい…
先頭のわたしが通過したところで間違いが判明したため、後続のHさんは難を逃れサクッと正規ルートに復帰。怖々下りるわたしを笑いながら見てました。
すごいへっぴり腰だったらしいです…
イヤイヤ、ホントに怖かったんだって! -
5時ちょうど、吊り尾根分岐を通過。
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正義の味方が現れそうだ。
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振り返ると雲の切れ間に北岳山荘が。
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日の出時刻より40分以上経っているけど、今のほうがよっぽど夜明けっぽい。
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山頂が見えてきました。
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5時19分、北岳山頂。
ガスガスで眺望もないので早々に下山開始。北岳 自然・景勝地
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左手には仙丈ヶ岳。優美な姿です。
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小屋が見えてきました。
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5時49分、北岳肩ノ小屋に到着。
北岳山荘より明るい雰囲気。なにより生ビールがある!
次はこちらだな。
団体さんが出立準備をしていたので、巻き込まれないよう早々に通過。北岳肩の小屋 宿・ホテル
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小太郎尾根分岐では草すべりコースを選択。一面の花畑の中を下りていきます。
噂通りの相当な急斜面で、登りと下りでコースタイムが倍近く違うのも納得。
登りでは使いたくないなあ。
谷間の残雪がきれいです。 -
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大きな雪渓が見えます。あれが大樺沢かな?
初のアイゼン付けての雪渓歩きにも興味津々だったのですが、バスの時刻を考えた結果、安全策をとってコースタイムの短いこちらを選択しました。 -
わんこ発見!
小っちゃい体で元気よく登って行きました。
それに引き換え人間て弱っちい生き物ですね。 -
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池が見えてきました。
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ということは
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やっぱり!
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7時16分、白根御池小屋です。
標高2230mとそれなりの高度にありますが、雰囲気は山小屋というよりキャンプ場。とてものどかでゆったりした時間が流れる小屋でした。
名物のソフトクリームの販売時間がまだだったのが残念。白根御池小屋 宿・ホテル
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代わりにこちらを。
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正真正銘“南アルプスの天然水”です。
冷たくておいしい水でした。 -
ここからは樹林帯をひたすら下ります。
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8時32分、大樺沢との合流点。
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8時46分、広河原山荘に到着しました。
残念ながら食事タイムは11時から。広河原山荘 宿・ホテル
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とりあえずペプシで乾杯♪
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次のバスの発車時刻は10時なので、バス停のあるインフォメーションセンターまでゆっくり移動。
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バス停で昨日こもれび山荘に泊まったというお二人さんとお話し。
こもれび山荘からは満天の星空が見えたそうですが、北岳などいくつかの山頂付近にだけ分厚い雲がかかっていて、上ではどうなってるんだろうと思っていたんだとか… -
時間通りに来たバスに乗って一路甲府駅まで約2時間の旅。
と、遠い……南アルプス野呂川広河原インフォメーションセンター 名所・史跡
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南アルプスの中ではかなりアクセスのいい広河原ですが、それでもこの移動距離。
それゆえの秘境感、玄人感が南アルプスの魅力の一つだと思います。
来年は赤石岳、悪沢岳や聖岳あたりをぐるっと回れるといいな♪ -
12時少し前に甲府駅前に到着。
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酷暑の中、20分ほど歩いて『喜久の湯』さんへ。
個人的には山帰りの甲府といえばこちら。新婚時代の太宰治も足繁く通った歴史ある銭湯です。
味のある内装もナイス♪ -
さっぱりした後は、昼食のため予め呼んであったタクシーで駅前までサクッと移動。
『小作 甲府北口駅前店』055-252-9818小作 甲府北口駅前店 グルメ・レストラン
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まずは乾杯♪
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こちらはわたしが頼んだ豚肉ほうとう、鳥もつ煮、タコのから揚げ。
どれもボリュームが凄い!値段から想像する1.5~2倍の量が出てきます。
立地や店構えから、一見観光客向けの店のようですが、この割安感と味の良さであれば地元客の割合が高いことにも納得です。 -
玉ねぎ丸焼き。
こちらも圧倒的存在感! -
これはHさんのおざら。
つけ麺ならぬつけほうとうだと思ってください。
味にもボリュームにも大満足でした♪
再訪確実です。 -
改札を入って、二日前と同じベンチで電車待ち。
甲府駅 駅
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かいじ号に乗り込みます。
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リュック置き場を確保するためここでも当然最後列。
初の2泊3日の山旅でしたが、とてもキツくてとても充実した三日間でした。
ふだんはソロが多いので、こうして気の合う仲間と一緒に歩くというだけでとても新鮮で世界が広がる感じがします。
体力的にも環境的にもいつまでこんな好き勝手ができるかわかりませんが、体力と事情の許す限り続けていければいいなと思う今日この頃です。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
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2017年7月白峰三山
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