2017/07/29 - 2017/07/29
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Antonioさん
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マンハッタンのグランドセントラル駅からメトロノース鉄道のハドソンラインを乗ると、2時間ほどで終点のポキプシー駅に着きます。ポキプシーのすぐ北にハイドパークがありますが、この町は米国の第32代大統領だったフランクリン・ルーズベルトの家がある町として知られています。
米国の歴史家の評価では、ワシントンやリンカーンに次ぐ、偉大な大統領と評されるということからもわかりますが、ルーズベルトは歴代の大統領の中ではすごく人気があります。施設に訪問したのは、土曜日でしたが、到着したお昼前には、駐車場はかなり埋まっていました。
ルーズベルト大統領図書館で第二次世界大戦時の日系アメリカ人の強制収容に関する写真展が行われていましたが、展示されていた写真がすごく興味深かったので、紹介したいと思います。写真に写っている人の表情が生き生きしているのが、印象に残りました。ルーズベルト邸訪問全般については、別の機会に旅行記を書きたいと思います。
- 旅行の満足度
- 5.0
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ルーズベルト大統領図書館です。
大統領任期中の公務にかかる資料を保管し、一般公開する図書館をはじめて開館したのは、フランクリン・ルーズベルトです。 -
特別展示として、日系アメリカ人の強制収容について扱っているのは現地ではじめて知りました。
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太平洋戦争の開戦後、比較的日系アメリカ人が多く住んでいた米国の西海岸地方では、日系アメリカ人のコミュニティが日本の軍隊のスパイとして疑いの目で見られることが増え、ルーズベルト大領領による大統領令の発令に至ったことが記載されています。
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収容所に行く途中でしょうか。
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ルーズベルト大統領がなぜ今では悪名高い「大統領令9066」を発令する必要があったのかについて書かれています。
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新聞の風刺画ですが、太平洋戦争の開戦により、西海岸地方の人々が今まで抱えていた日系人に対する差別的な感情が一気に爆発したと書かれています。
日本からの指示を待っているようなことが書かれていますが、9・11の同時多発テロ後のイスラム教徒に対する偏見と似通ったところがあります。 -
日系アメリカ人の強制収容は、ルーズベルト政権の汚点として現在ではとらえられていますが、夫人のエレノア・ルーズベルトはすごく反対していたようです。
エレノア夫人は、すごい活動家で、大統領の死後は、国連大使にもなった人として知られています。ヒラリー・クリントンに近いかもしれません。 -
エレノア夫人が日系アメリカ人の収容施設を訪問した際の写真です。
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これはすごい漫画ですが、要はアジア人がいた場合に、どのようにして、日本人と中国人の違いを見極められるかについて、説明がされています。
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収容所行に関する勧告です。
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日本語で書かれたものもあったようです。
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収容所行きに対する決定に対し、自分は米国人であるのにと、疑問符を突き付けています。
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収容所行きのためにお店を手放す必要になった方が、お客さんに対し、感謝の意を伝えています。
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Nisei Grillが英語の店名ですが、よく見ると、日本語では、Grillを洋食店と書いています。
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西海岸にはこの当時すでにお寿司やさんがあったのは知らなかったです。
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収容所行きが決まり、退避に関する説明を待っている人たちです。
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この当時、米国の西海岸では、11万人くらいの日系アメリカ人がいたようです。
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コミュニティの集まりでしょうか。
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ロスアンゼルスのリトル東京です。今はだいぶ風景が変わったと思います。
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西海岸の学校ですが、生徒が米国に忠誠を誓っています。
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大統領令が発される前の日系アメリカ人のカリフォルニア州での生活や職業について記載されていますが、当初はいろいろと苦労を重ねたことが読み取れます。
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当初の移民は農業を営む人が多かったようです。
日本から米国へ移民した人は元々農家の人が多かったのですが、米国の方が機会に恵まれ、日本での貧困を脱し、よりよい生活を求めて、米国へ渡米した人がほとんどです。 -
自宅の前で、愛犬と一緒に撮った写真です。
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学校で給食を食べている時に撮った写真です。
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収容所行の前に、自宅で写真を撮った一家です。
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収容所行きのバスを待つ親子です。
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収容所行を待つ一家です。今の基準ですと、大家族です。
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収容所に到着した人達です。
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収容所内で食事をしています。
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収容所に到着する人達です。笑顔の人が多いので、びっくりです。
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カリフォルニア州のサリナスにあった収容所です。
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習字を行っています。
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カリフォルニア州はサンフランシスコやロスアンゼルスから一時間車に乗ったら、このように一面広がって何もないようなところが多いですが、そのようなところに収容所を設けていたようです。
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収容所内の授業の風景です。小学校低学年のような感じです。
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漫画を読む少年です。
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学校へ登校している風景です。
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笑顔の少女が印象的ですが、このような前向きな表情が目立ったので、びっくりでした。
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縫物をしています。
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野球を行っています。
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収容所内でもガールスカウト活動を行っていたようです。
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碁をしています。
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メガネのレンズの度数を合わせています。
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収容所内の看護婦さんです。
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絵画の教室です。
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収容所内で、畑を耕しています。
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収容所内で結婚式を挙げたようです。
収容所というと、強制労働をさせられたりするイメージが強いのですが、今回展示されていた写真では、生活をしている人々の様々な一面が紹介され、隔離させようという意図が強かったことが伝わってきました。 -
遊んでいる子供です。
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収容所内での農業です。
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兵隊に志願した息子と一緒に星条旗の前で写真を撮った夫婦です。
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米国への忠誠を誓っています。
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仏壇が目に入りました。
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遠隔からとった収容所のショットです。
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相撲の大会も行われたようです。
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バスケットボールです。
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収容された人の中から、兵士になることを志願するものもいました。
松本幸四郎が主演のNHK大河ドラマ「山河燃ゆ」では、志願した人の葛藤を描いていました。 -
のど自慢です。
写真を見ていて思いましたが、75年前というのは、思うほど昔のことではなく、もっと近い時代だなと感じました。まあ、今20代の人がこれらの写真を見たら、同じようには感じないかもしれませんが。 -
スケートをしています。
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家族3人のショットです。
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社交ダンスです。
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プライバシーを確保するために、カーテンで仕切りを作りました。
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収容所内のお寺です。ただ、Churchと書かれているので、正確には教会なのかもしれません。この中途半端さはすごく日本的でいいです。
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収容所から撤退する人々です。
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撤退するのを待ちきれない女の子です。
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撤退時に写真に収まったグループです。
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日系アメリカ人の強制収容については、しばらく話題になることはありませんでしたが、公民権運動が活発になった1960年代に日系アメリカ人が声を大きくして、世間に訴えました。最終的には1983年のレーガン政権の際に、日系アメリカ人補償法が署名され、米国政府は日系アメリカ人に謝罪を行い、強制収容人全員に対してそれぞれに2万ドルの補償金を払いました。
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写真展を見終わった後の感想ですが、偉大なルーズベルト大統領の功績をたたえるべき施設で、大統領時代の数少ない汚点として知られている日系アメリカ人の強制収容の展示を行う懐の深さにびっくりです。
また、写真が捉えている人々の表情がいろいろな事を物語っているので、見ていて、すごく引き込まれました。
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この旅行記へのコメント (2)
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- 墨水さん 2017/10/26 22:29:23
- 仏教会。
- Antonioさん、今晩は。
信教の自由は、従軍牧師の管轄だったので「佛教会」と為ったと考えられます。
内は仏教寺院でも、さほど装飾出来なかったと思われます。
今の時代、写真を見ても歴史の一コマでしか有りませんね。
当時を知る者、以外は・・・。
戦時下の米国社会が恐怖に怯えた証ですね。
欧米国家にとって、アジアは支配する地域でしか無かった時代に、アジアの中で日本だけが噛付いてきたんですから。
アジア諸国も、欧州に反抗した事が有りますが、欧州の圧倒的武力により鎮圧されてきました。
だが日本だけは、太平洋に覇権を握り、中国から東南アジアに架けて覇権を握って、欧米に対抗できる軍隊を持っていた事が米国の脅威となった。
脅威が、形として現れたのが「収容所」だと、私は考えてます。
収容所へ入った人々には、辛い思い出かも知れないが、戦場で戦う日米両軍兵士は、もっと辛い現実を与えられていた事を忘れてはならない。
日米両国にとって苦難の時代だった。
苦難を乗越えて、今の時代が有るに事に感謝ですね。
(余り、上手に纏められなかった。笑)
墨水。
- Antonioさん からの返信 2017/12/31 20:31:08
- RE: 仏教会。
墨水さん
コメントを頂き、ありがとうございます。また、返事が遅れ、すみません。
今は当時と違い、米国にはたくさんのアジア系の人がいるので、たしかに過去の苦難の時代として振り返ることができようになったと思います。
Antonio
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