2017/05/18 - 2017/05/18
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motogenさん
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本命のバナウェイに向けて出発する朝となった。
ジプニーの出発は8時と聞いている。
1時間も早くチェンクアウトして停車場に向かっていると、声がかかった。
「バナウェイ・・バナウェイ・・」
あれっ?
ここだったかな・・・?
ジプニーの路地は、この先だったはずがが・・・
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-
バナウェイ行きには違いないが、停まっているのはジプニーではなくミニバンだ。
150ペソ(370円)らしい。
これでいいや・・・
と乗ろうとすると、バナウェイ行きは向こうの車だと言われる。 -
バナウェイ行きは、車庫の中に入っていた。
空車だ。
荷物をミニバンの中に乗せて席を確保し、外で待つことにした。 -
10分、20分、30分・・・
いくら待ってもミニバンは車庫から出てこない。
「出発は何時?」
と聞いてもはっきりしない。 -
付近を歩いてみた。
乗るはずだった路地に行ってみると、戦場に向かうようなジプニーが停まっていた。
これまた空車だ。
サガダからの客を待って、バナウェイに行くと言う。
サガダからのジプニーは30分後だ。 -
ミニバンに積んだ荷物を、このジプニーに移し変えた。
ミニバンは相変わらず、車庫の中で静まりかえっていた。
待つこと30分・・・・
客はやって来ない。 -
1時間後・・・・
サガダからのジプニーが通過したが、客は一人も降りなかった。
座り込んでいたジプニーの運転手が、すっくと立ち上がる。、
「付いて来い!」
とばかりに私の荷物を肩にかついで歩き出した。 -
すぐ近くにバスの停車場があった。
動き出しそうなバスがいる。
「そこでキップを買って、早く乗れ!」
荷物をバスの中に入れながら、ジプニーの運転手が叫んだ。 -
私が乗り込むと同時にバスは動き出した。
120ペソ(300円)だった。 -
宿泊していた『CHURYA-A』を通り過ぎ、、、
-
チコ川の橋を渡り、、、
-
一路バナウェイを目指してバスは走る。
最前列の席が空いていたので、そこに移って道路を見つめる。 -
小さな山を越えると、集落が見えてきた。
-
案内板には、右はBANAUE-38km、左はBARLIG-21kmと出ている。
-
谷間に沿って走っていく。
-
山からの水を利用した棚田があり、その棚田の中を道路がうねうねと続いている。
-
山登りが始った。
-
棚田が下方に遠のいていく。
-
整備された道路だが、時々こんな場所も現れる。
崖崩れや道路の崩壊が、頻繁に起こるようだ。 -
出発から1時間。
登りきった山頂に、トタン屋根が並んでいた。
どの屋根の下にも、野菜や果物が並べられている。 -
乗客の半数以上が降りてしまった。
こんな山の中で、どこに行くの?
眺めていると、野菜や果物を買い集め、大きな荷物をかかえて車内に戻って来た。 -
運転手も買い込んだようだ。
-
谷間をはさんだ向こう側の山に、道路が見える。
バスはこれから、あの道に進んで行くのだ。
目の前は深い谷。
この谷を降りていくのではなく、谷間の始る地点まで迂回するようだ。 -
遠回りになるけれど、これが近道らしい。
しかし迂回路はかなりの距離があった。 -
路肩に数台の車が止まっていた。
湧き水をボルトに集めている人が見える。
運転手もバスを止め、ペットボトルに湧き水を入れ始めた。
数人の乗客もそれにならった。 -
西側の山に、先ほどの野菜市場が見えた。
バナウェイは、まだまだ先に違いない・・・
ぼんやりと景色を眺めていたら、いつの間にか眠ってしまった。 -
誰かに肩を揺すられ、声をかけられた。
「バナウェイだよ!」
夢の中にいるような気分でバスを降りた。
降りたのは自分一人きりだった。
バナウェイがバスの終点ではなかった。
11時。
ボントックから2時間で着いてしまったことになる。バナウェ観光センター 散歩・街歩き
-
他の乗客を乗せて、バスは去って行った。
意識は半分眠ったままだ。
しっかりしなきゃ・・・
とは思うのだが、突然別世界に放りこまれたようで、自分はどの方向からやって来て、どの方向に進めばば良いのか、うろたえている。
本当にここがバナウェイなのか・・?
それすら信じられないでいる。 -
グーグルマップで自分の立ち位置を確かめてみると、町のど真ん中にいることになっている。
そんな、ばかな!
ここは町ではない。
いったい北はどっちだ?
マップの示す北と、自分の感覚の北が全く一致しない。 -
バスの去っていった方向を考えると、やはり、北はマップのようにこっちなのか・・・
観光案内所らしき建物があった。
「ワンダーロッジって、どこですか?」
しかし、指差してくれる方向を見ても、そこは突き当たりで何もない。 -
「こっちだ! この下だ!」
案内所の真下に、降りていく坂道があった。
こんな道か隠れている、分りにくいバナウェイだった。 -
礼を言って坂道を下る。
観光案内所は、その道路の上に張り出していた。
やっと夢の中から脱出し、バナウェイの道を踏み歩く気分だった。
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この旅行記へのコメント (2)
-
- trat baldさん 2017/06/24 06:37:52
- ルソンのフィリピーノ優しさサイコー!
- 箱根の山に駅伝の神様が居るそうだけどBontocの連中(ドライバー)は神懸りだね!普通はこんな親切は無いよ!
ギリギリの生活の中で一度捕まえた外国人の観光客を手放す度量の広さはマニラ首都圏の奴らには想像すら出来ないだろうなぁ、、、、
Ps.前号で英語力の弱さを惜しむmotogenさんだったけど充分に役立っているか、よもやタガロッグの会話が出来るのか、、、、、
- motogenさん からの返信 2017/06/25 15:34:48
- RE: ルソンのフィリピーノ優しさサイコー!
- いつもありがとうございます。
今回、出会った人が親切で、助かることが多かったように感じます。
フィリピンやカンボジア、ラオスに行くと言うと、
言葉はどうするの?
と周りの人は心配しますが、言葉など片言でもどうにかなるものですね。
分らなければ分らないなりに、現地の人が助けてくれるものです。
最初の頃は、「タイ語」や「マレー語」などの本などを買って、勉強しようと頑張ったものですが、最近は本は埃を被っています。
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