2013/09/10 - 2013/09/19
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Zebraさん
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仕事でヨーロッパに行く。
仕事での拘束時間は長くて、週末でもなければ観光地めぐりもできない。
その地の観光地を網羅するのは無理としても、
せっかくきたのだから、「ここだけはっ」という場所くらいは訪問したい。
私の場合、それは美術館だ。
パリには何度か行っている。
一回の訪問では時間が取れなくても、少しずつ見ていく。
そういうわけで、訪問一回で一か所ずつかそれ以下なので
ミュージアムパスは使ったことがない。
一度を除いて、入場時に並んだこともない。
ルーブルは見終わるまでに3回かかった。
再訪カ所を入れると5回。
そんな風にして、行ったことのある美術館がそれなりに増えた。
比較的ラッキーなパリの美術館めぐりをまとめてみた。
- 旅行の満足度
- 5.0
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-
やはりパリの美術館といったらルーブルか。
初訪問は2000年ごろだったと思う。
ガラスのピラミッドの中に降り、エントランスに向かうのが常とうらしいが、
地下鉄でアクセスしてそのまま入ることも可能だ。
特に、途中のミュージアムショップでチケットを購入できる時があるので、
そうすれば並ばなくてすむのでラッキーだ。
地下鉄は1番線あるいは7番線にで、
パレ・ロワイヤル/ミュゼ・デュ・ルーヴル駅(Palais-Royal/Musée du Louvre)。
ただ、ダフ屋みたいなのやスリも多いので、要注意。
ガラスのピラミッドは悪評だったらしいが、
ダヴィンチコードのラストで、トムハンクスがここに跪くシーンは、
それはそれは美しかった。ルーヴル美術館 博物館・美術館・ギャラリー
-
初めてルーブルを訪問したときに一目ぼれした絵。
雰囲気だけを見て、長い間、ハムレットのオフィーリアの絵だと思っていた。
正しくは ポール=ドラローシュ『若き殉教者の娘』。
この写真は暗く撮影されてしまったが、
絵の奥に馬に乗った騎士の姿が描かれている。
また、同一のモチーフの絵が何枚かあり、他の美術館にもあるようだ。 -
あんたほんとに使徒か? その色っぽさは何なんだよ。
友人一押しの絵、レオナルド=ダ=ヴィンチの『ヨハネ』。
周りに置かれているのが聖母の絵なので、ひときわ色気が目立つ。 -
かの有名な『サモトラケのニケ』。
ミロのヴィーナスよりモナリザより、私はニケが見たくてルーブルに来た。
小学生の頃に読んだギリシャ神話の表紙が、イラスト風のこの像だった。
実在の像だと知って、いつか見たいと思っていた。
比較的身近な、パリのルーブルにあると聞いてからはなおさらだ。
ルーブルに行くと毎度真っ先に挨拶をして、それから他の美術品を見る。
2013年に訪問したときは修理中で見ることができなかった。
昨年はパリは素通りだった。次はいついけるのか…… -
エジプト展示エリアにいた、『何とかライオン』
残念ながら名前をきちんと覚えていないのだが、
とぼけた表情が2013年の一押し。
なお、ルーブルはフラッシュさえ炊かなければ、美術品の撮影はOKだ。
私がこの子を「It's cute♪」と言って撮影していたら、
他の人たちもそうだそうだと写しはじめたのがおかしかった。 -
ルーブルで美しいのは、絵画ばかりではない。
建物から天井から、すべてが美術品の中にいるような感じだ。
それはパリの街全体を見てもそうなのだが、
ルーブルに行くなら、丸一日費やすか、何日か通うか、
そのすべてを味わって欲しいと思うのだ。 -
次はマルモッタン美術館。
近くにメトロの駅がないから、観光客は行きにくいといわれている美術館だ。
位置関係はこんな風だ。
メトロ9番線ラ・ミュエット(La Muette)駅からエッフェル塔を背にしてすすむ。
方向がわからなくなったら、エッフェル塔を探せばよい。 -
こんな感じの、実にのどかで感じのいい道だ。
この馬は、飼い主とお散歩中みたいだった。
高級住宅街の間を抜けていく感じなので、天気の良いときならば、散策も悪くはない。 -
マルモッタン美術館の建物。
パリの美術館にしては珍しく、内部は撮影禁止だった。
(いや、タイミングによって撮影がダメだったり良かったりするので、
このときにダメだっただけかもしれないが)
置いてある絵画は、モネが多い。
モネの睡蓮というとオランジェリー美術館が有名だが、
マルモッタン美術館にもモネやルノアールの描いた人物画がたくさんある。
上のフロアは古い宗教画がたくさんあって、クラナッハもなかなか美しいのが一枚。マルモッタン モネ美術館 博物館・美術館・ギャラリー
-
マルモッタン美術館のすぐ奥には、ブローニュの森が広がっている。
これはシュペリユール湖。
湖の周りを遊歩道みたいな道で回れるようになっていて、
このときも、湖の周りをジョギングする人に大勢すれ違った。
ハイウェイが近くに走っていて、それほど空気が良いとも思えないのだが、
皇居のお堀の周りを走るような感じなのかな。ブーローニュの森 広場・公園
-
こちらはアンフェリユール湖。
おとぎの国の庭みたいで、実にきれいだ。
が、聞くところによると、ブローニュの森の周りには、
その種の人々が集まる場所があるそうな。
その手の人に好かれやすい男性は気をつけたほうが良いのかも。 -
次はオランジュリー美術館。
パリ在住歴のある友人に連れて行ってもらったのだが、
ここが唯一並んだ美術館だ。
「1時間くらいなら早いほうだよ」とのことだったが、
コンコルド広場の横の、チェイルリー公園内にあり、
確かに、待ち時間もそれほど苦痛ではない。 -
チェイルリー公園。
眺めが良くてきれいだ。 -
とてもモダンな内部。
がらーんとしたフロアに、美術館はどこにあるんだ? と不安になる。
チケットを購入して誘導され、地下に降りていく。オランジュリー美術館 博物館・美術館・ギャラリー
-
オランジュリー美術館といえば、モネの睡蓮の絵が有名だ。
-
やわらかい光を上手に取り込んだ、睡蓮の間は、
ぐるりとモネの睡蓮の絵に囲まれている。
睡蓮はこうやって見るために描かれたんだなあ、とすら思える。
森の中にいるように、何時間でも眺めていられる。
確かに、これは混雑の中で見る絵ではない。
中が混み合わないように、入場制限をしている、ということが良くわかる。 -
ローランサンやルノアール、セザンヌ、ユトリロなどの絵もそれなりに置かれている。
でも、やっぱりここはモネのための美術館だな、という気がする。
最後に、もう一度「睡蓮の間」に戻ってから、美術館を後にした。
美術品数はそれほど多くはないが、
ぜひ、ゆったりと時間が取れるときに訪れて欲しい美術館だ。 -
さて、最後は最も愛するギュスターヴ=モロー美術館だ。
ルーブルよりも先に訪問し、ルーブルよりも何度も訪問している。
メトロ12号線トリニテ駅(Trinite)から、坂を上って約5分。ギュスターヴ モロー美術館 博物館・美術館・ギャラリー
-
ちなみにこれがサン・トリニテ教会。
駅が低いところにあるので、教会を見上げる状態になる。サントトリニテ教会 寺院・教会
-
モロー美術館は、モローの住居を改造して作ったもので、
だから普通の住宅の一角にある。
三階建てだが、横に並ぶ家となんら変わるところはない。
たぶん10回以上訪問したと思うが、混んでいたことはない。
3連日で行ったときは、ゲートの女性が覚えてくれていた。
空いているのは美術館などの美術品密度に比べれば、
絵の枚数が少ないからかもしれない。
それでも「お、こんなところに」という形でモローの作品がちりばめられている。
ここにモローが住んでいたのかと思うと、わくわくする。ギュスターヴ モロー美術館 博物館・美術館・ギャラリー
-
明るい屋外から入ると、屋敷の中はほの暗い。
一階でチケットを購入して、上の階へ上ると、彼が書斎に使っていた部屋に出る。
デコラティブで、凝っていて、山ほど並べられているけれど、それぞれが厳選されてる。 -
モローが生きていたときと同じように、家具が配置され、服がかけてある。
チェスボードにはコマが並べられている。 -
椅子もドアも暖炉も、ここにモローがいたことがある、と思うと、
もう「うああああああ」となる。
すべてにスリスリしたくなる。 ←やめろ。 -
家の中央に美しい螺旋階段があって、それを上って、居住フロア、
アトリエのフロア、と登っていける。
アトリエのフロアには、彼の作品が所狭しと展示されている。 -
ここにおいてある絵で一番有名なのって、なんだろう?
サロメの『出現』(ヨハネの首が空中に浮かんでいる絵)は
見たことのある人が多いんじゃないだろうか?
私はオスカーワイルドの戯曲の『サロメ』が好きなのだが、
ビアズリーの描いた挿絵のサロメよりも、
モローのサロメのほうがワイルド作品に似合うような気がする。
すばらしく美しいけれど、妖艶ではない少女のサロメ。
体の形は大人でも、無垢なサロメ―――
むしろヨハネのほうが、危うい美形で妖しく美しい。
(まあ、ワイルドが同性愛者だから、戯曲もそうなっちゃっている、
という説もあるのだけど) -
素描やペン画も少々置かれている。
とにかくモローづくしだ。
なんでも修理している絵もあって、時々展示物を変えるとのこと。
それなら、またこなくちゃ、と、思う。
(2013年は改装中だった。日本でもその時期にモロー展をやっていたので、
改装する間、絵画は貸し出されていたのだろう) -
窓の外。
グリーンできれいだけれど、なんかイメージ違うなあ。
え? お隣さんの家?
まあ、確かにね。パリの住宅は、ぎっしり詰まっているからね。
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この旅行記へのコメント (4)
-
- zooeyさん 2016/05/16 00:07:30
- モロー美術館♪
- 久々に覗いたら素敵な旅行記がぁ!
パリには美術館が多すぎて、大きな有名どころの美術館を中心に回ってしまい・・小さな美術館はいつも後回しにしてしまいます。
Zebraさんの旅行記のおかげで、オスカーワイルド熱が再燃!
次にパリを訪れたときは、必ずモロー美術館を訪ねます。
- Zebraさん からの返信 2016/05/16 11:11:21
- RE: モロー美術館♪
- zooeyさん
こんにちは。いつもコメントをありがとうございます。
そうなんですよね〜、
パリは素敵な美術館がありすぎる。
でもって、短期間滞在が多すぎる。 ←仕事だからだろ>>自分
オスカーワイルドは、あの皮肉っぽいところと、
こだわりの強いところと、でもって、
たぶん根の深いところがとても明晰で善良な感じなのが、
多くの人たちに愛される理由じゃないかと思うのです。
美学と善良さだったら、美学を優先しちゃうかもしれないんだけど、
なんというか、やっぱり今でも魅力を感じます。
あまり幸せな死に方をしなかったところも。
いつかZooeyさんと、ワイルド談義をしてみたいです。
-
- あおぞらさん 2016/02/22 19:11:21
- ありがとうございます
- Zebraさん
はじめまして あおぞらと申します。
この度は私の旅行記へのご訪問&いいねを頂きお礼申し上げます。
プラハの旅行記は終盤に入りました。
帰国の日まで頑張りたいと思いますので
よろしければまたご訪問下さいね。
さて、私も旅で美術館を訪問するのが大好きです。
そして私の夢はパリのギュスターヴモロー美術館に行くことです。
Zebraさんの旅行記を何度も読み返し、その気持ちがまた強くなりました。
モローづくし。素敵な響きですね〜
もし願いが叶って、私も行けたなら、
必ずなでなでスリスリするつもりです!
また訪問させて頂きますね、そして今後ともよろしくお願いします。
あおぞら
- Zebraさん からの返信 2016/05/16 11:05:22
- RE: ありがとうございます
- あおぞらさん、こんにちは。
コメントをありがとうございます。
また、コメントをいただいているのに気づかずに、
寝ぼけたようなタイミングでのお返事をお許しください。
中学くらいのころからモローのファンだったので、
モロー美術館が、彼が住んでいた家であることも含めて、
とても感激しました。
もう、何度訪問してるんだか……
上野の国立西洋美術館の常展示エリアにもモローがあるので、
時々眺めに行っています。
でも、やっぱり、パリのモロー美術館はいいですよ♪
ご訪問のチャンスが、近くありますように。
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