トスカーナ州、オヤジの一人旅　6 ピサ

2015/09/17 - 2015/09/26

夏休みを利用してのあわただしいオヤジ一人旅、華やかさやおしゃれ感は全くありませんが、イタリアの歴史や素晴らしさを街を歩きながら味わいたい。
毎度の恒例行事である教会巡りや美術堪能に加え、今回は列車とレンタカーを駆使してなかなか行けないレアな観光地も含め、ザックリとトスカーナ州を旅してみました。

フィレンツェ2泊→ルッカ1泊→ピサ1泊→シエナ2泊→
→ピエンツァ1泊→アレッツォ1泊→
→ボローニャ1泊　（飛行機の都合で最終日のみエミリアに宿泊。）

旅行記?はピサ観光のつづき

エリア イタリア

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 4.5
• グルメ: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 旅行の手配内容: 個別手配

グエルファの塔を過ぎて橋を渡って南側へ

アルノ川沿いから1本内側に入ったところにサン・パオロ・ア・リーパ・ダルノ教会がありました。

サン パオロ ア リーパ ダルノ教会 寺院・教会

教会の前には柵があります。結構前から使われていない雰囲気です。

歴史は古く1032年に教会としてスタートしたようですが、10世紀には建物は出来ていたようです。

典型的なピサロマネスク様式で、ファサードは14世紀にジョヴァンニ・ピサーノによってさまざまな装飾がされました。ピサでは見ておきたい教会のひとつです。

茶色と白と濃い緑の縞々

この模様もイイですね

ひし形と細かい装飾

後陣部分

後陣の先にあるサンタガタ教会。教会となっていますが
サン・パオロ・ア・リーパ・ダルノ教会の別棟にある礼拝堂だったようです。
大戦時に回廊などが破壊され、礼拝堂部分だけが残ったらしいです。

サンタガタ教会 寺院・教会

大聖堂鐘楼です　　　ん？

突然の登場です

ドゥオモ後陣です

この位置と反対の位置が一番傾いているような気がします。

工事中の1185年には傾き始め

4段目で工事中止。13世紀後半に工事再開

約200年かけて工事しています。

それでもピサロマネスク様式です

見逃してしまいそうな細かい装飾

これは竜？

ドゥオモ後陣部分も円柱のアーチ

古い建物で大きいので修復が多いですね

後陣から身廊部分に移動しています

この辺りで写真を撮っている人はみんな斜塔を支えたり、つまんだり
やりたい放題です

洗礼堂です

建築様式が同じなのでドゥオモと鐘楼のマッチングはいいですね

今回の表紙です
ドゥオモ・斜塔・洗礼堂・納骨堂も1セットで。

ピサの代表建築である白い建物と手入れされた緑の芝生が良く調和しています。それに加え晴れた日の青空があると本当にきれいです。

ドゥオモと納骨堂

完成は11世紀終わりで13世紀には拡張工事も行われています

きれいなピサロマネスク様式のファサード

頂上部には聖母子像

ルネッタにモザイク画　聖母と天使

入り口付近の円柱にも細かい装飾が

いい仕事です

青銅製の入口扉にも浮彫装飾があります。

この手の物は大抵が聖書からテーマをとっています。

動物もいます

これはカバ？

恐らくキリストの洗礼です

「もうすぐ私の年もおしメェ〜だ」

と思ったら山羊っぽい

鞭打ちされるキリスト

そろそろ中に入ります

円柱はコリント式

上部は女性用として使われました

ジョヴァンニ・ピサーノ作の説教壇

獅子が支えています

とにかく細かい浮彫装飾

ぐるっと

一周

回って

みました

クーポラには「栄光の聖母」

内部は三廊式です

後陣円蓋のモザイク
これはちょっとビザンチンっぽいですね
ロンバルディアの影響もあるようです。

振り返ればシャトゥ

後陣脇にも扉がありました。サンラニエリの扉

こちらも聖書がテーマですが、ファサードと作りが違いますね

ファサードの青銅製の扉は16世紀に焼失したそうです

アーキトレーヴの装飾も細かい

ひし形1

ひし形2

ひし形3・4　

後陣を回りこむとカンポサントが。
ここはあまり人気がないようです

ピサのドゥオモ広場、斜塔と大聖堂、洗礼堂が注目されていますが、大きな長方形の建物であるカンポサント（納骨堂）も存在感があります。

大戦時の砲撃による火災で大きな被害を受け、多くの美術品が失われました。

内部の回廊の壁にはフレスコ画や石棺、墓碑や彫刻の展示物が並んでいます。

剥落も激しいのですが。

床にも墓碑

結構オシャレだと思います

フレスコ画展示室には「死の凱旋」というタイトルの迫力あるフレスコ画が描かれています。

そうそう、ドゥオモの中にある有名な「ガリレオのランプ」、

当時のオリジナルはこの納骨堂にさりげなく吊るされています。

どちらにしても年代が合わないんだけどね。

アポロチョコみたいな

もとい　宝石箱のような洗礼堂

華麗でありながらどっしりとした安定感もあります。ロマネスク時代には上部はありません。

聖母子像です。工事は1152年 からスタート、完成したのはゴシック時代で多少様式が混じり合っています。それにしても細かい装飾です

宝石箱のようなきれいな装飾はニコラとジョバンニ・ピサーノによって作られました。

説教壇

ここでも獅子が支えています

音響効果は素晴らしいようです。

結構気温が高いですが、気持ちいい天気です

ピサに訪れる観光客は殆どがこのドゥオモ広場だけしか
見ないで帰るんでしょうね。

カピトリーナのオオカミ

ドゥオモ広場を後にして東へ歩いていくと

ネロの浴場跡

ネロの浴場跡 史跡・遺跡

カヴァリエーリ広場です。ヴァザーリが手掛けたパラッツォが並んでいる広場で、ピサが昔共和国として栄えた頃は町の政治の中心でした。
これは時計宮です。

時計宮 建造物

カロヴァーナ宮です。
1810年、ナポレオンがこの建物を高等師範学校として以来、大学のあるピサにおいては毎年7〜80人程度しか入学できず、卒業は1割程度という超難関大学が置かれています。

カロヴァーナ宮 建造物

建物上部には6人のメディチ家大公の彫刻があり、建物前にある像はコジモ1世像です。

サントステファノ騎士教会です。
教会であるにもかかわらず、内部にはオスマン・トルコとの戦いで勝利したときに持ち帰ったトルコの旗や戦利品など、サント・ステファノ騎士団をたたえる品々が飾ってあるめずらしい教会です。

サント ステファノ騎士教会 寺院・教会

カヴァリエーリ広場もピサではメジャーな観光スポットですが、
観光客がほとんどいません。

しかしこのほうが落ち着きを感じるのは何故でしょうか？

サン・シスト教会です。
オリジナルのスタイルを 残している、ピサで最も古い教会で、1070年〜1087年に建てられました。

サン シスト教会 寺院・教会

屋根の 下の盲アーチの上側に、陶器のお皿がはめ込まれた装飾があり、なかなか恰好がいいです。
エミリア・ロマーニャ州のポンポーザ修道院を見に行った時に、同じような陶器の装飾を見た記憶があります。

サン・フレディアーノ教会です。
創建当時は、巡礼者のための宿泊施設や病院も併設されていたようでカマルドリの修道士たちによって運営されていたようです。

サン フレディアーノ教会 寺院・教会

アルノ川沿いを歩いているとやたら混んでいるジェラート屋さん
午後17：00過ぎて疲れたオヤジ、小休止。
チョコとピスタチオが好きです。

本日は昼食も取らずに万歩計は既に30,000歩を軽くオーバー！
自分でも何をやってんだかよくわかっていません。

デ コルテッリ スイーツ

ガリバルディ広場に戻ってきました。

ガリバルディ広場 広場・公園

ジュゼッペ・ガリバルディ広場からボルゴ・ストレット通りを進むとすぐにサン・ミケーレ・イン・ボルゴ教会があります。

サン ミケーレ イン ボルゴ教会 寺院・教会

ピサのドゥオモと似ていて白くきれいな外観です。

ジュゼッペ・ガリバルディ広場から北へ延びる通りがストレット通り（ボルゴストレット）です。
この界隈はポルティコ（柱廊）を備えた家が立ち並び、閑静ではないけれども古い街並みが情緒を感じさせてくれます。

サン・パオロ・アッロルト教会。
11世紀には存在の記録があるようです。12世紀のファサードは華やかで、下部がピサ様式になっています。

ピサ様式の特徴である切込みのある円形や

ひし形模様があります。

象嵌装飾も細かい

目抜き通りのコルソ・イタリアです。
ピサの街で一番栄えている通りで、沢山のブランドショップやカフェ、ジェラート店などがあり、観光客だけでなく地元民も繰り出して常に人の多い活気のある通りです。

ホテルに帰って一休みしてから夕食
フロントにオススメレストランを聞いていきました。

La Buca di San Ranieri 地元の料理

タコとジャガイモ・トマトのサラダ
塩加減最高、これおいしかった。

貝とからすみのパスタ
これもおいしい。もう一品肉の煮込み料理は写真撮り忘れ。

美人カメリエーラとそのお母さんがホールを仕切っていました。
家族経営だと思いますが、いいお店でした。

ワインボトル1本空けたので、本日もバタンキュー！

次回はピサからシエナに移動します。
最後まで見て頂きましてありがとうございました。

NH ピサ ホテル