上海日本租界・八字橋・歴史建築

2014/06/18 - 2014/06/18

1932年第一次上海事変及び1937年第二次上海事変の戦場になったのは日本租界の北西部でした。四川北路と東江湾路の角。日本居留民保護を名目に違法駐留した日本海軍特別陸戦隊司令部の駐屯場所。虹口公園（魯迅公園）は射撃練習場となりました。中山北路から同心路を西へ進むと水電路の交差点に第二次上海事変の戦場となった八字橋に出ます。八字橋を挟んで日本軍と国民党軍が一進一退の戦いをして遂に日本軍は上海を守ったのでした。しかし多くの兵士を失い、宝山路、宝興路付近まで焼土と化し、多くの住民は家を失いました。日本海軍特別陸戦隊司令部の建物は1945年8月日本投降後、
国民党政府が接収。1949年上海開放後人民解放軍接収使用。現在も人民解放軍の関連施設として四川北路に残っています。
文物　　八字橋遺址 跨愉渓浦，　　　　東連水電路、西接柳営路
歴ガ　 八字橋　同心路橋　第二次上海事変　　　　　　水電路
百度　　上海事変で焼土と化した場 宝山路・宝興路・東宝興路駅
歴ガ　 天通庵車站　第一次上海事変　　　　宝山路ｘ天通庵路
歴ガ　 天通庵　　　松下電業電池工場　　天通庵路ｘ華昌路近
文物　　淞?鉄路天通庵站遺址 天通庵路、同心路、宝山路接壤処

エリア 上海(中国)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• 交通: 3.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

上海歴史ガイドマップ。　　木之内誠編著。　
大修館書店。増補改訂版　２０１１年１２月２０日
租界時代の上海租界地に建てられた建物を一軒づつ網羅した一冊。
地図と首っ引きで優秀歴史建築を訪ね歩いています。

上海市文物局が発行した上海抗戦史蹟導覧図。
八字橋、大一沙龍、天通庵駅、日本海軍特別陸戦隊本部、共同租界の境界線が載っています。

日本海軍特別陸戦隊司令部旧址の碑。建物の裏通り黄渡路に掲げられたプレートです。抗戦勝利前日本侵略軍在濾的大本営。1924年建造。1932年の一・二八戦争、1937年の八・一三戦争、日本軍国主義者発動。日本海軍が上海を統治する中心となった。1945年8月日本投降後、国民党政府が接収。1949年上海開放後人民解放軍接収使用。

旧日本海軍特別陸戦隊本部が建てた建物が今も残っています。第１次上海事変後、ここに現存する鉄筋コンクリート造り４階建てのビルを建てました。四川北路２１３１号、現在道路沿いには銀行、商店などが使用しています。現在も中国解放軍関連施設となっていますので内部の写真撮影は禁止されています。

建物の裏通り、黄渡路沿い１階は商店が並び、壁にプレートが貼られています。

兪涇浦（水路）は四川北路地域を流れる６.７ｋｍの水路です。八字橋はこの水路に架かっています。下流は黄浦江へ注ぎます。

兪涇浦（水路）は地下鉄３号線東宝興路駅の下を流れてい行きます。水路沿いの道は横浜路と言い、四川北路の橋は横浜橋と言います。日本の横浜とは関係ありません。横浜とは水路脇と言う意味です。

同心路沿いの兪涇浦（水路）に架かる四明公所橋。上海事変の際は日本海軍陸戦隊と中国第十九路軍との激戦のばとなり付近一帯は焦土と化したそうです。

同心路から見た現在の八字橋。元の橋は民国初年の建造。1932年と1937年の二度にわたり上海事変の際、この水路を挟んで日中両軍の対峙する激戦地となった。旅順の２０３高地に次ぐ多くの戦死者を出したそうです。今は戦時を語る物はありません。

水路沿いの道は同心路。この塀の中に樹齢３００年の銀杏の樹があったそうですが1960年代後半に倒されて今は有りません。２度の上海事変を銀杏の樹は見たのでしょう。

橋の西は柳営路、橋の東は水電路と名前が変わります。柳営路沿いに水路があり兪涇浦（水路）に繋がっていたそうです。

八字橋（同心路橋）。現在同心路沿いに兪涇浦（水路）が残っておりますが柳営路沿いの水路は道路拡張の為無くなりました。当時二つの水路に交わるように二本の橋が八の字に架かっていたので八字橋と言われました。

橋の西は柳営路、橋の東は水電路と名前が変わります。

水電路から見た現在の八字橋（同心路橋）です。

水路に架かる天通庵路橋。

天通庵路には天通庵は無くなりました。

天通庵跡は住宅地になりました。

天通庵は天通庵路４３３弄にありました。近くに松下電業電池工場があったそうです。

天通庵路に並ぶ商店街。