アイスランドをぐるりと一周、北端と南端も

2015/08/15 - 2015/08/22

アイスランドは北極圏に近い火山国で、日本とは自然環境も全く異なります。特異なアイスランドの自然探索を目的に2015年の夏（８月）に一周旅行を試みました。レンタカーによる夫婦ドライブ旅行です。レイキャビク周辺のゴールデンサークルを観光し、その後時計回りでぐるりと一周しました。アイスランド島の最北端と最南端の訪問も含め約一週間で滝、火口、温泉などアイスランドの珍しい自然を体験しました。
アイスランドは自然美の宝庫で、次から次へと珍しい景色に遭遇しました。経験の一端をご紹介したいと思います。

エリア その他の都市(アイスランド)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 5.0
• ホテル: 4.0
• グルメ: 3.5
• 交通: 3.5

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: レンタカー 徒歩
• 航空会社: アイスランド航空 ユナイテッド航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

2015-8-15(Sat)　レイキャビク(Reykjav?・k)市内とケプラビーク(Keflavik)国際空港の周辺を観光

ハットルグリムス教会(Hallgr?・mskirkja)。レイキャビクで最も目立つ建造で観光客も多い。タワー展望台までエレベータで昇ることができる（有料：教会内でチケット購入）。教会の前の像は、米大陸を発見したと伝えられるレイブル・エリクソン。

レイブル エイリクソンの像 モニュメント・記念碑

ハットルグリム教会の内部。立派なパイプオルガンがあり、時々コンサートも開催される。訪問した日も、コンサート準備が行われていた。

ハットルグリムス教会 寺院・教会

ハットルグリム教会の展望台から見たレイキャビク市内。カラフルで洗練された色調の美しい建物が多い。市中心部の道路は概して狭く、一方通行が多く、駐車場のないホテルもある。公営駐車場もあるが、平日に空きスペースを見つけるのは容易ではなかった

教会の展望台から見た南方向のレイキャビクの風景。美しい市街地が印象的。右手上方の半球状ドームはペルトラン(Perlan)。

ペルトラン(Perlan)の入り口に設置されている彫像。個々人の振る舞いが興味深い。

ペルトラン 博物館・美術館・ギャラリー

ペルトラン内部に間欠泉が設置されている。数分間隔で約１０メートルの噴水が見られる。アイルランドの間欠泉を象徴したものと思われる。

ペルトラン 博物館・美術館・ギャラリー

レイキャビクの海岸に設置されているサン・ボイジャー(Sun Voyager)。船を象った彫像物で、観光客の記念写真撮影スポット。

ソゥルファール (サンヴォヤジャー) モニュメント・記念碑

ブルーラグーン(Blue Lagoon)の近くのスベルスエインギ地熱発電所(Svartsengi Geothermal Power Plant)。アイスランドは火山国であり、多くの地熱発電所がある。観光客に人気のブルーラグーンはこの発電所の温水を利用している。

ブルーラグーン 滝・河川・湖

市の中心部にあるチョルトニン湖(Tjörnin)。国会議事堂や市庁舎は湖に近い。

チョルトニン湖 滝・河川・湖

チョルトニン湖の風景。夕暮れ時には多くの人が散歩を楽しんでいた。

ホテル レイキャビク セントラム ホテル

アイスランドの国会議事堂。付属庭園に木戸を通って入ることができた。

国会議事堂 アルシング 建造物

ホフディハウス(H?・f?・i)。1986年10月に東西冷戦終結に向けたレーガンとゴルバチョフの歴史的な会談が行われたことで知られる。有名だがコンパクト。

ホフディ ハウス 史跡・遺跡

アイスランド南部最西端にある灯台。半島に沿って走る舗装道路の425号線から砂利道に入り1.5 km程の距離にある。付近に地熱発電所があり、砂利道終点は南部最先端の絶壁。

アイスランド南部最西端の絶壁海岸。絶壁ギリギリまでアプローチできた。断崖上に数名の観光客がいた。風も結構強かった。

絶壁上の２人。風も強いのに、大丈夫か？

南部最西端にある地熱発電所。周囲に熱水や蒸気を噴き上げる観光スポットがある。

温水や蒸気を噴き上げる観光スポット。遊歩道が整備されている。観光客はハイシーズンにも拘らず数名程度と少なく、ゆっくりと楽しむことができた。

観光スポットの案内板。グンナ(Gunna)と呼ばれる幽霊伝説が伝えられている。虐げられた娘の復讐物語が案内板に書いてある。

シンクヴェトリル(?・ingvellir)国立公園。北米プレートとユーラシアプレートの２つの大陸プレートの境目の裂け目「ギャウ」。ギャウの底に沿って遊歩道が整備されている。

高い木はないが、高山植物のような美しい花があちこちにあった。

ギャウから見える教会(bingvellier church)。なかなか美しい教会だ。近くに家も無いのに、どこから人が集まるのか？

ギャウに沿って川が流れ、小さな滝もあった。

アルマンナギャゥ 自然･景勝地

アイスランドを代表する間欠泉ゲイシール(Geysir)は近年噴出頻度が低下し１日３回程度60 mの高さで噴出。隣のスクロットル間欠泉（写真）は数分間隔で20 m程の高さ噴出するので少し待てば噴出に巡り合える。

ゲイシール間欠泉 自然･景勝地

スクロットル間欠泉では、多くの観光客が噴出のシャッターチャンスに備えていた。

ゲイシール間欠泉 自然･景勝地

ゲイシールの近くにあるチビ・ゲイシール。30〜50cm程度、温水が噴き上げていた。

ゲイシール間欠泉 自然･景勝地

グトルフォスの滝(Gullfoss)。最大幅70 m、落差は第一段が15 m第２段が30 mのアイスランド随一の滝。

グトルフォス 滝・河川・湖

ゴールデンサークル周遊ルートにある地熱を利用したトマト農園。アイスランドで消費されるトマト、キュウリなどの野菜の10-20 %程度が生産されている。付属レストランでトマトスープなどを味わうことができる。味が濃く結構旨い。

スカールホルト(Skálhol)の教会。アイスランドの歴史と密接な関係があり、教会内のプレートには1056年以降現在に至るまでの司祭名が記載されている。現在の教会は20世紀半ば(1956年頃)に建てられたもの。右側に見られる芝に覆われた教会が古い様式の建物である。

教会内部のプレート。古い時代は、司祭の在位年度間には2〜5年程度の間隔があるケースも多い。当時の困難な状況もこのプレート記録から想像される。

ケリズ火口湖(Kerith)。3000年前に形成されたとのこと。カルデラ深さ55 m、リム直径が約200 mで一周することも可能。観光は有料。

ケリズ火口湖 滝・河川・湖

2015-8-17(Mon)　レイキャビク(Reykjavík)からアクレイリ(Akureyri)に

スカガフィヨルドの西側、748号線（狭い砂利道）の終点にある天然温泉クレティスルイヴ（Grettislaug）。着替え設備などは無く、天然のままの温泉。

天然温泉には石を積み上げた風よけがあった。真夏でも吹く風は冷たい。後方のテーブル状の島はパフィン（鳥）が生息するDrangey Island。

天然温泉の近くに止めてある車の中で着替えを行っているグループがいた。車内なら風も無いし暖かなので大丈夫だ。

フィヨルドのボートツアーもあるようだ。夏だけど風が冷たいので、観光客はウインド・ブレーカや防寒着を着用していた。

天然温泉の近くにあるサービスセンタで簡単なショッピングと食事ができる。

スカガフィヨルドにある絶壁に囲まれた島(Drangey Island)。パフィン（鳥）の群生地だそうだ。

スカガフィヨルドの最奥部。橋を通っているのは75号線でフィヨルド東側を通る76号線に繋がっている。

スカガフィヨルドの案内看板。開拓や漁業を苦労して行ってきた経緯などが書いてある。看板写真にあるように、この場所は古くから記憶に留められてきた景勝地のようだ。

スカガフィヨルドの最奥部の様子。天候はめまぐるしく変化した。空気は清み、雲は低い。

スカガフィヨルドの東側にある港街(Hofsos)。

ホフスオゥス 散歩・街歩き

港町(Hofsos)近くで見た教会。風景とマッチしている。

2015-8-18(Tue)　アクレイリ(Akureyri)からミバトン湖(Myvatn)へ

エンヤフィヨルドの東側から見たアクレイリ(Akureyri)。二隻の豪華客船が港に停泊していた。

アクレイリ - ベルジャヤ アイスランド ホテルズ ホテル

フィヨルドを移動する豪華客船

アクレイリ(Akureyri)から東に向かう１号線から見た風景。右手がエンヤフィヨルド。

暫く車で走ると、滝に到着、ゴーザフォス滝(Godafoss)だ。看板には地形や歴史の説明がしてあった。

ゴーザフォス 滝・河川・湖

滝は左右に分かれて豊富な水が約30 m落下していた。

ゴーザフォス 滝・河川・湖

滝の近くで写真をとる観光客。なかなかの迫力だが、1m程先は断崖絶壁だ。

ゴーザフォス 滝・河川・湖

ミバトン湖(Myvatn)。火口湖で平均水深は2.5 mと浅い。ミバトンとは「蚊の湖」の意味で、夏季にはユスリ蚊やブヨがとても多い。ネットを被った観光客もいた。

ミーバートン湖 滝・河川・湖

湖の西側から見たミバトン湖。小さなカルデラが幾つかある。ここも蚊やブヨが多かった。

ホテル ラクスアゥ ホテル

ディムボルギル（Dimmuborgir）。奇妙な形をした溶岩が連なる珍しい景色。遊歩道が整備されている。

ディムボルギル 自然･景勝地

ディムボルギルの説明看板。火山活動で形成されたことが図で分かり易く説明してある。この他、伝説や歴史を説明した看板もあった。

ディムボルギル 自然･景勝地

ディムボルギルを歩いて目にした景色。様々な形をした奇岩の連続である。

ディムボルギル 自然･景勝地

１号線に沿ったマナスカルズ近くの展望台から見たミバトン湖。湯気を噴出している箇所があちこちに見られた。すぐ近くにミバトン・ネイチャーバスがある。

ナマスカルズ(Namafjall)。地熱地帯で蒸気や熱水噴出があり、あたり一面に硫黄の臭気が漂っている。アイスランド版の地獄谷。

Hverarondor Hverir 自然･景勝地

噴煙、熱湯が噴出していた。

ミバトン・ネイチャーバス(Myvatn Nature Baths)。ブルーラグーンよりも規模は小さいが、温まり易い温泉質。荒涼たる周囲の景色、冷たい外気と暖かな温泉の対比が心地良かった。

ネイチャバスには打たせ湯もあり、入浴客が交代で楽しんでいた。湯の勢いがあって結構な刺激であった。ブルーラグーン程混んでいないので、のんびりと楽しむことができた。

ビヤルトナルフラグ 自然･景勝地

グロータギャウ(Grjotagja)。割れ目が延々と続いている。割れ目下部には温泉がわき出ている個所があり、湯気が立ち上っていた。

説明看板。1970〜1980年代は60℃あった水温が現在は43〜46度程度まで下がっているとのこと。入浴に丁度良い温度だが、入浴は禁止されている。

グロータギャウの下部の温泉。水は透明な青色。割れ目を通った日光が温泉の湯気にあたり幻想的な美しい光景であった。

2015-8-19(Wed)　ミバトン湖(Myvatn)からアイスランド最北端を通ってエイイルスタジル(Egisstadir)へ

デティフォス滝(Dettifoss)。864号線沿いにある幅100 m、落差44 mの水量の多い滝。砂利道を約30 km程ドライブ。駐車場から徒歩10分程で滝の間際に到着した。迫力抜群。

デティフォスの滝 滝・河川・湖

滝の説明図。

膨大な量の水が豪快に落下していた。この滝に来るためには未舗装道路を相当な距離走る必要があったが、十分な価値がある。迫力抜群。

デティフォスの滝 滝・河川・湖

滝の間際で記念写真を撮っている観光客。足を滑らせると濁流に巻き込まれそうである。

デティフォスの滝 滝・河川・湖

滝の上にかかった虹。何とか写真に撮ることができた。

デティフォスの滝 滝・河川・湖

アシビルギ渓谷(Asbyrgi canion)。渓谷に沿って走る861号線の終点には馬蹄形の絶壁が待ち受け、最奥部に湖がある。湖畔には遊歩道が整備され、壁を見上げ絶壁の岩に触れることができた。

由来やこの地の伝説を説明した案内看板。

最奥部にある湖とそれを取り囲む馬蹄形の絶壁。透明度の高い湖である。

アシビルギ渓谷の遊歩道で見た草花。

遊歩道の花。アイスランドは緯度が高いので、小型で美しい高山植物のような草花が多い。

アイスランド最北端に立つ灯台(フロウハフナルタンギ、Hraunhafnartangi)。砂利道の870号線から約2 kmの場所にあるが、灯台までの道路はない。灯台から北極圏までの距離は数百メートル。

アイスランド最北端に近い港町ロイバルヘブン(Raufarhofn)。ここにも灯台がある。

2015-8-20(Thu) エイイルスタジル(Egilsstaðir)からキルキュハイヤルクロイスチュル(Kirkjubæjarklaustur)ヘ

フォランダフォス滝(Folandafoss)。砂利道の939号線の途中にある。

Hérað - Berjaya Iceland Hotels ホテル

ヘブン(Hofn)の南端にある記念碑。

ヘプン 散歩・街歩き

ヘブン南端の灯台

ヘプン 散歩・街歩き

ヘブンのレストランで食べたアイスランドロブスター（手長エビ）。旨い。ヘブンでは毎年夏にロブスターフェスティバルが開催される。

Humarhofnin シーフード

ロブスターが水揚げされるヘブンの港。

ヘプン 散歩・街歩き

スビナフェル氷河(Svinafell Glacier)。１号線沿いにあり、氷河に触れることができる。

スヴィナフェットルス氷河 滝・河川・湖

2015-8-21(Fri)　 キルキュハイヤルクロイスチュル(Kirkjubæjarklaustur)から国際空港のあるケプラビーク(Keflavík)へ

１号線沿いに溶岩平原が広がる。溶岩はフカフカの黄緑色の苔に覆われている。

ホテル クロイストゥル ホテル

溶岩に張り付いている苔の拡大写真。苔は高山植物のように小形緻密で美しい。

ビーク(Vik)近くの黒砂海岸(Reynisdrangar)。１号線に繋がる215号線の終点にある。砂というより黒砂利の海岸。

レイニスドランガル (岩柱群) 自然･景勝地

黒砂海岸の説明看板

レイニスドランガル (岩柱群) 自然･景勝地

海岸の砂利の写真。角がとれたスベスベで丸みを帯びた小石が多い。

黒砂海岸に面する絶壁は柱状の玄武岩。

レイニスドランガル (岩柱群) 自然･景勝地

黒砂海岸から215号線経由で１号線に戻って5 kｍほど進んで218号線に入り、終点まで進むとアイスランド本島のほぼ最南部となるデルホラエイ(Dyrtholaey)に到着した。黒岩の絶壁や岩が散在する印象的な海岸。

ディルホゥラエイ 自然･景勝地

この地はアイスランドの南端で、黒色絶壁と黒砂の美しい海岸が見どころだ。訪問日は雨模様であったが、多くの観光客が断崖ギリギリから景観を楽しんでいた。

ディルホゥラエイ 自然･景勝地

デルホラエイ(Dyrtholaey)の高台に立つ灯台。

ディルホゥラエイの灯台 史跡・遺跡

ヨークルスアゥルロゥン（Jökulsárlón）は、ヴァトナヨークトルの南にあるアイスランド最大の氷河湖。氷河の青色が美しい。あいにくの雨模様だったので早々に引き揚げた。

ヨークルスアゥルロゥン氷河湖 滝・河川・湖

氷河湖見物用の水陸両用車に乗船する観光客。氷河湖観光の目玉であるが雨模様で寒かったので、乗船もスキップ。

ヨークルスアゥルロゥン氷河湖のボート ツアー アクティビティ・乗り物体験

スコウガフォス滝(Skogafoss)。幅25 m、落差60 mのアイスランド最大級の滝。滝の下部および上部から間近で見ることができる。

スコゥガフォス 滝・河川・湖

スコウガル民族博物館(Skogasafn)。アイスランドの民族と文化を伝える博物館で、農家、漁師の生活、学校や教会などの様子を知ることができる。

スコゥガル民俗博物館 博物館・美術館・ギャラリー

１００年ほど前のアイスランドの生活が再現されていた。質素だけど、飾りつけや家具などに工夫がされていた。冬は寒いので、暖房効果を考えて窓も小さ目のようだ。

スコゥガル民俗博物館 博物館・美術館・ギャラリー

漁業に使った船や漁具などが展示されている。

スコゥガル民俗博物館 博物館・美術館・ギャラリー

学校生活を展示した建屋に「TOYOTAミシン」が展示されていた。

スコゥガル民俗博物館 博物館・美術館・ギャラリー

セリャラントフォス滝(Seljalandfoss)。落差65 mで最も美しい滝と言われる。裏側を通って滝を眺めることもできるがびしょ濡れになる。

セリャラントスフォス 滝・河川・湖

レイキャビクに戻る途中のセルフォス(Sellfoss)の川にかかる橋。1891年に作られた吊り橋で現在の橋は1945年に再建されたものとのこと。流れが急で水も冷たい。

Selfoss 散歩・街歩き

2015-8-22(Sat)　帰国へ

ケプラビーク国際空港。

ケフラヴィーク国際空港 (KEF) 空港

ケプラビーク国際空港の天窓のステンドグラス。

ケフラヴィーク国際空港 (KEF) 空港

Drive information

使用した車はSkoda Superb Estate (2015 model), オートマティック、ディーゼル。カーナビは必需品。迷うことなく観光目的地に到達できる。アイスランド語（英語とは少し違う）で入力しないとダメな場合もあり、多少の苦労もある。

アイスランドでは現金やクレジット支払のガソリンスタンドもあるが、プリペードカードでの支払いケースが多かった。カードを事前購入し、必要量だけセルフで給油した。