ウルムチ～ホータン南疆鉄道の旅 ②南疆鉄道に乗る

2015/08/09 - 2015/08/10

より詳しい情報は　https://zoubianchina.info または「中国大陸周遊記」を検索！

いよいよ南疆鉄道に乗車する。
昨年ネットで時刻を調べたときは、朝8半くらい出発で、翌朝同じ時刻にカシュガルへ到着、まる24時間かかっていたが、7月はじめに調べたとき、時刻が変わり、14:01発と遅い時間で、到着は10時前になっていた。
乗車時間が短縮されているので、高速化したのかと思っていたが、どうやら一部路線が新路線へ変更し、経路が短縮したようだ。しかし変更された区間が天山山脈を越える、南疆鉄道でハイライトともいうべき絶景区間だったらしので、残念であった。
乗車して服務員に聞いたところ、2015年2月1日から新路線に変更したとのこと。
変更区間は魚児溝～庫爾勒（コルラ）間（推定）。

ウルムチ南駅は従来「烏魯木斉」駅であったが、紅山の方に高鉄の駅を建設中で、そちらを烏魯木斉駅にするため、従来駅は「烏魯木斉南」駅に改称された。

切符はネットで予約。
昨年まで2週間前に販売開始していたので、そう思っていたが、7月はじめ、なんとなく時刻検索をしていたら、既に販売開始しており、急いで予約し、目的の切符を確保出来た。いつの間にか58日前から予約できるようになっていた。

＊今回の旅程＊
8/8（土）　 成田→北京→ウルムチ
8/9（日）　 ウルムチ→カシュガル
8/10（月） 　カシュガル
8/11（火）　カシュガル→タシュクルガン
8/12（水）　タシュクルガン
8/13（木）　タシュクルガン→カシュガル　
8/14（金）　カシュガル→ホータン
8/15（土）　ホータン→北京
8/16（日）　北京→羽田　


〔2日目〕
8/9（日）
南疆鉄道　7562
烏魯木斉14:01　→　喀什9:55（翌日）

エリア 中国

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 5.0
• グルメ: 4.0
• 交通: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満

朝8時過ぎに起床。
6時に起きるつもりであったが、疲れて起きれなかった。

ホテルからの様子。
外は雨が降っている。

9時過ぎ、予約していた切符を取りにウルムチ南駅へ行く。
写真は伊力特酒店前にある伊犂大酒店。

今回ウルムチのホテルを決める際、最終的に伊力特にするか、ここにするか迷った。価格帯はほぼ同じ。

ウルムチ南駅までは1kmないので、歩いていく。

途中、ラーメン屋があったので、朝食を食べに入る。

清湯拉麺（8元）。
あっさりしていてとっても美味しかった。

食後、歩いてウルムチ南駅まで行く。
尚、ウルムチ南駅は丘の上にあるような感じで、徒歩で行くのは行きにくいというか、非常に分かりにくい。
バスや車で入り易くなっている。
徒歩で行くには、羅湖商場みたいな雑居商店街みたいな場所を突っ切って階段を上っていくのであるが、歩行者用として整備されている感じではない。

星程ホテルなど、Google mapでみると駅近に見えるが、近くにあって近くではない。

防犯上、こういう構造にあえてしているのか？

写真は撮らなかったが、予想通り駅近辺は武警が武装して厳重警戒態勢をとっている。
物々しさを感じるが、普通にしていれば特に問題ない。
ただ、これまでや他地域の駅と比べ、用事が無く、無意味に駅周辺にたむろしているようなことは出来ない状況だ。
切符を受け取るのに售票処に入るにも、検問があり、身分証明書の提示が必要だ。

售票処内は撮影できる雰囲気ではなかったので写真なし。
切符を受け取るのに1時間かかって買ってしまった。

ネット予約専用の受付があるのであるが、そこにも行列が出来ており、予約していない人たちが普通にあれこれ列車の秋状況を確認しながら購入している。ネット予約専門窓口なのに、予約無しの人にも平気で売っている、なんかおかしい。
おまけに自分の番になったら変なパフォーマンスをして20分間の休憩になりやがった。

この後、時間があったら新疆博物館へ行こうと思ったが、遅くなってしまったし、雨が降って面倒くさくなり行くのをやめた。

駅から抜け出すため、BRTに乗車する（1元）。

次駅の長江路で下車。
BRTはバス専用道路を走り、渋滞を回避でき便利であるが、他の路線バスとことなり荷物検査がある。
荷物が多かったり、バックパックを背負って乗車するには面倒で不便であることが分かった。

新疆飯店前でもあったので、ちょっと覗いてみる。
閉店しているのではと思っていたが、きちんと営業してた。

新疆飯店から伊力特酒店まで徒歩で戻った。5分くらいである。
尚、ホテルのチェックアウトの時間は12時なのだが、新疆時間の12時であり、北京時間では14時である。
この後宿泊するカシュガルとホータンのホテルも同様であった。

なのでこの後、快適なホテルで12時半くらいまで休憩する。

チェックアウト後、荷物を持ってBRTに乗るのは面倒なので、一般バスで駅へ行く。ホテル対面のバス停近くに全聚徳があった。

早く気が着いていれば、お昼ここで食事できたのに、残念。

たしか31路バスで駅へ。
13時前に到着。
駅構内へ入るのに3回検問あり。
まずは第一検問。

第二検問。

そして第三検問。

一般の侯車庁。

自分は軟臥なんで、軟臥待合室を利用できたのであるが、こっちの方が面白いので、利用しなかった。
一応、軟臥待合室も覗いたが、たいしたこと無い。

※「臥」の字は正確には「巨ﾄ」

列車は和田（ホータン）行き。
13:30過ぎに検札開始。

ホームの様子。

自分の席は11号車5番。
なお、この列車に軟臥は11号車1車両しか付いていなかった。

軟臥室内の様子。

14:01定刻通り出発。

ウルムチ南駅を後にする。

吐魯番までは後ろ向きで走行。

出発して10分くらいでこんな風景に変わってきた。

烏魯木斉南→喀什　軟臥下鋪で455.5元。
暫くすると乗員が換票にやってきた。

これが換票証。
自分が下車する前に、再び切符と交換しに来る。

軟臥、硬臥ともにあり、寝過ごしを防ぐシステムである。

荒涼とした砂漠地帯に入る。

硬座の様子。
極端なカオス状態ではない。

食堂車の様子。
隣の10号車が食堂車であった。
まだ営業はしていない。

営業時間が書いてある、

が、読めない！！

中文の営業時間。
夜の営業時間は17:30〜21:00となっていたので、実際17:30に行ったら、
「今日はコックが一人しかいなく、準備に時間が掛かっているので、あと1時間ほど待ってくれ」と言われた。

鉄道に沿って高速道路が走っている。

湖が見えてきた。

15:00　塩湖という駅に到着。

駅名からしてあの湖は塩湖というのか？

列車は停車でしているが、ここで乗客は乗り降りできない。

線路ばゴミばっかで汚い。

自分の部屋は、定員4名で2人しかいない。
残りは吐魯番辺りから乗車してくるのであろう。

隣の部屋の様子。

天山駅に停車。
天山山脈にあるからそのまま「天山」駅？

停車はするが、ここも乗客の乗り降りは出来ない。

暫くこの駅に停車したままに。
吐魯番方面が強風のため、運転を見合わせると放送が流れた。

停車中、蘭州方面に向かう列車3本に抜かれた。

河西回廊方面は大丈夫らしい。

軟臥車内の様子。

まだ出発して1時間足らずで運行中止になったらどうしよう、と不安がよぎる。
でも既に出発しているし、こんなところで強制下車させられることはあるまい。

40分ほど停車して、徐行運転開始。

車内なのでよく分からないが、この付近も風が強い様子である。
時々ゴミが空中を舞っているのが見える。

16:15　1時間以上遅れて吐魯番到着。

外へ出てみる。

ここで機関車の進行方向を変えるため、30分ほど停車。

風が強い。
熱風が吹き荒れ、体感的に気持ち悪い。

売店。
哈密瓜も売られている。

見ていると吐魯番葡萄（20元）を薦められた。
イメージ的にで美味しそうに聞こえるが、果たしてどうか？

迷いに迷ったが、量が多く食べ切れそうもないし、味が不明なので辞めておく。この量の1/4を5元で売っていたら買っていた。

停車中、長春→ウルムチ行きの列車がやって来た。

再び出発。

この列車の時刻表。

風車が多い。

地形が変わってきた。
何か別の惑星みたい（行ったことないけど・・）。

19:04　街らしい景色が見えてきた。

遠くのほうに陸橋が！
今からあそこを通るのか？

その前に駅に着く。
街があるから、駅がある。

「魚児溝」。

ここから新路線に入っていく。

この後、トンネルが結構続く。

18:30　食堂車へ。
言われた時間に来てみると、営業が開始されていた。

菜単（メニュー）。
安くは無い。
「套餐（セットメニュー）」は4種のおかずと米飯、スープ付き。
服務員から１人用にちょうどよい、と言われたので、それにする。

味は見た目通りでるが、景色を眺めながら食堂車で食べるのは、また格別であった。

天山山脈側。

タクラマカン砂漠側。

食後、再び9号車の硬座へ。

20:11　「馬蘭」という駅に到着。

新路線の駅なので、ホームも新しい。

タクラマカン砂漠側。

天山山脈側。

吐魯番から進行方向が変わり、自分の席は進行方向向きになった。
ベッドに横になり、景色をみながら本を読んでいた。
ところどころ良い景色は写真に収めていた。

このとき読んでいたのは池井戸潤の「銀翼のイカロス」。
半年前に地元図書館に予約し、出発前に回ってきた。
ホータンへ着く前に読み終えることが出来た。

20:40　「和碩」という駅に到着。

ウイグル族の乗客。
ウルムチではあまりこういう格好をした人を見かけなかったので、なんだかワクワクしてきた。

しかしこんなのまだ序の口であった。

停車中、各車両の車掌たちはこのように乗車口前に立っている。

ベルが鳴り、終了。

ここも新駅のせいか、さっきの「馬蘭」と駅のつくりが全く同じ。

21:15　「焉耆」という駅に到着。
ウイグル族多し！

ウイグル族の老婆。
・・・何故か白熊を抱えている？？

21:32　日没。
このあと一気に暗くなった

22:02　庫爾勒（コルラ）到着。
ウルムチを出てちょうど8時間経過。

ちなみにウルムチからコルラに来ることを目的とすれば、列車よりバスまたは乗り合いタクシーの方が断然早い。所要4時間弱。

鉄道路線は吐魯番を経由しかなり迂回しているが、高速道路であれば天山山脈を突っ切った最短距離を走っている。

ホームへ降りてみたが、寒くは無い。

１時間遅れは、この時点ではまだ縮まってない。

日が沈み、景色を楽しむことが出来ないので、
コルラを出た後、歯磨きをして寝た。

朝6:30頃目が覚めたが、外がまだ暗かったので、二度寝する。
7:30に起床した。

天山山脈側。

タクラマカン砂漠側。
殺伐とした風景が続いている。

阿図什（アトシュ）に近づくにつれ、緑が多くなった。

9:27　阿図什（アトシュ）到着。

雨が降っている。

もうすぐ出発。
間に合ったかな？

最後は武警のお見送り。

隣の食堂車を除いてみた。
従業員たちがくつろいでいた。

カシュガルまであと約30分足らずであるが、再び殺伐とした風景に変わった。

タクラマカン砂漠側。

天山山脈側。

もうすぐ到着。

この列車、カシュガルが終点ではないが降りる準備を始めている人が多い。

9:53　ほぼ定刻通りにカシュガル到着。
そういえば昨日の１時間遅れは、寝ている間に解消されていた。

硬座車両にたくさんの軍人が乗り込んでくるようである。

待合室からウイグル族のひとがわんさか溢ふれ出てくる。

なんかウルムチ南駅の待合室にいた人たちと雰囲気がかなり違う。

ウルムチにも当然ウイグル族はいたが、こんな風に頭にスカーフなんて巻いて人いたっけ？

きらびやかな民族衣装を纏っているウイグル族の人が大勢いる。
ウルムチ市内では見なかった。
またウルムチ駅待合室でも、民族衣装を着た人、こんなに見なかったので、途中から乗車してきたのだろう。
この光景ボーっと眺めているだけで、とても新鮮で面白い。

ホームに人が少なくなってきたので、自分も出口へ向かう。