2015/05/23 - 2015/06/06
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さいたまさん
バンコクの交通渋滞は、世界有数の渋滞と言われています。
密集した住宅地域に増大する自動車保有数、環境悪化が進んでいます。
一部の運河を埋め立てて道路にしていますが、とても追いつきません。
平面交差する鉄道を撤去して、地下鉄か高架鉄道の建設しか手がありません。
バンコクの新鉄道建設のマスタープランが何回も作られていますが、政権が変わるたびに計画が変更されています。
変わらないのは、民間資本の活用や他国からの支援への期待です。(タイ国鉄の赤字体質も変わりません。)
国民の鉄道及び鉄道政策に対する不信感には、根強いものが感じられます。
そのような状況の中で、少しずつ、新規の鉄道建設が進んでいます。
バンスー駅周辺が変わりつつあります。
壮大な将来計画は、別として、鉄道建設が進んでいます。
日本のODA(紐付きではありません。)が活用されています。
写真は、日本のODAにより進められている新バンスー駅の建築状況の様子です。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- 高速・路線バス
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
日本のODA援助を活用したレッドラインの計画による新線の建設工事です。
写真のように、国鉄バンスー駅の東側に3階建ての新バンスー駅が建設されています。
1階に、駅入口、運行管理施設等が入り
2階は、タイ国鉄の長距離列車ターミナル
3階は、新都市交通のターミナル等が入る計画のようです。
なんとなく、工事が中断・放棄された3階階層のホープウェル計画を連想させられます。
心配なのは、タイ国鉄の乗り入れが予定されている関係上、軌間幅は、1.000mのメートルゲージなのです。
中国との開発による高速鉄道が、中国の規格の1.435mの標準軌ゲージと報道されていますので、同じ地域に、レール幅の違う線路が混在することとなります。
マレーシアやシンガポール、そしてカンボジア、ベトナムとの連接が図られません。 -
レッドライン計画の事業主体は、タイ国鉄です。
タイの国鉄は、自動車輸送との競合で、赤字に苦しんでいます。
タイ政府の鉄道運賃値上げの凍結政策によるものです。
レッド計画を始めとして、各計画は、日本のODA援助に依存しています。 -
写真は、タイ国鉄の入札公告の冒頭部分です。
日本のJICA(日本海外協力機構)の資金によるとの記載があります。 -
タイ国鉄の入札公告の仕様条件の一部を記載していますが、
目に付くのは、
○ レール幅は、メートルゲージ
○ ホープウェル構築物の活用か撤去を求めています。
ホープウェル計画の工事は、1970年代末期に建設工事が開始され、その後、工事全体が中断・放棄され、崩落事故が起きています。
その橋脚を、建築後25年に、活用できるか否か検討という仕様もいかがなものかと思われます。 -
25年前に建設され、通貨危機の影響で、工事計画全体が放棄されたホープウェル計画の遺物です。
近年、老朽化による崩落事故が発生し、負傷者も出ているとのことです。 -
バンスー駅には、バンコク市内の渋滞緩和のため、ファランポーン駅の貨物部門や車両整備部門の施設が移設されるとともに、発着する列車の一部をバンスー駅発着に変更する等の施策が進められました。
これらに従って、バンスー駅は、新たな役割を果たすようになりました。 -
地下鉄バンスー駅に掲げられている地図です。
青い部分が地下鉄バンスー駅です。
地下鉄バンスー駅は、国鉄バンスー駅に連接していますが、周辺には、広大な土地が、存在しています。 -
地下鉄の終点が、国鉄バンスー駅に連接しています。
-
約4〜5年前のタイ観光庁による国鉄バンスー駅の様子です。
東側から撮影してあります。
貨物線や操車場の様子がわかります。
草木が生えて、保線状態は、あまり良くありません。 -
新バンスー駅の建設工事の状況を、現バンスー駅側から見た写真です。
大規模な工事の様子がわかります。
3階部分のプラットホームは、予備を含めて12面のホームが予定されているようです。 -
将来のバンコクの鉄道建設の目標路線図です。
壮大な計画で、現在の路線さえ良く解りません。
逆に言えば、壮大過ぎて現実のものとして捉えることは困難です。
現在の資金不足の中で、この鉄道路線が実現すると思っている人は、どのくらいいるのでしょうか。 -
現在、建設工事が進んでいる路線を確認してみます。
いずれも、日本のODA援助を活用しているものです。
○ 赤い色のレッドライン新設工事
○ 青い色の地下鉄延伸工事ブルーライン工事
○ 紫色の高架鉄道新設パープルライン工事 -
日本の外務省の資料によるレッドライン工事の概要です。
現在工事中の国鉄の新バンスー駅から、在来線に沿ってランシット駅に至る新設工事です。
高架鉄道として、現在の在来線に替わる新線です。
将来は、地上の在来線は撤去され、自動車路線に道を譲るものと思われます。
メートル軌です。 -
現在、営業している地下鉄MRTの延伸計画です。
現在は、東半分のバンスー駅からファランポーン駅区間を、タプラ駅を経由して、環状線化するとともに、西側に路線を延伸する計画になっています。 -
チャオプラヤー川の北西からバンスー駅西側へ延びるパープルラインの路線経路図です。
将来的には、更に南側に延伸される予定です。 -
日本の外務省の資料によれば、バンスー駅から延びる地下鉄とタプオン駅で連接されることになります。
日本のODA援助で建設されるノンタブリ1橋梁工事も、併せて記載されています。 -
バンコク周辺の鉄道建設の将来計画です。
レッドライン新設
地下鉄MRTブルーラインの延伸(環状化)
パープルライン新設(南方への延伸含む。)
等が記載されています。
この他、
イエローライン
グリーンライン
ピンクライン
も計画されています。
壮大な計画ですが、資金の裏付け等が良くわかりません。 -
タイ政府の資料ですが、
パープルラインの新設
ブルーラインの環状化・延伸
の他
オレンジのラインが記載されています。
いろいろな立場で、いろいろな案が出て来ていて、よくわかりません。
勉強を続けます。 -
これも壮大な将来計画です。
クーデターや政権交代による頻繁な計画変更に対して、タイ国民はやや醒めた目で見ているような感じです。
中国による高速鉄道に対して、マプタプットの住民が、将来の話だと言って不信感を示していた声を想い出されます。 -
日本のJR東日本によるバンコクのパープルライン参画に関する資料です。
JR東日本グループは、車両を納入することとなりました。
運行事業者を明示している点が特徴です。
バンコクの都市交通鉄道は、鉄道施設保有者と運行事業者が異なる上下分離方式をとっています。
具体的には、地下鉄MRTは、
路線建設、施設保有 国営のタイ高速度交通公社(MRTA)
運行事業 民間会社のバンコク・メトロ社(BMCL社)が
担当しています。
エアポートレールリンクは、
路線建設 タイ国鉄
運行事業 タイ国鉄とは別組織の民間会社
となっています。 -
日本の国土交通省によるパープルラインの建設予定の路線と車両等の購入先を示した資料です。
従来、ドイツの車両及び附帯施設が調達されていましたが、パープルライン建設において、初めて日本企業連合が担当することとなったそうです。
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