大分訪問2015③(杵築Ⅰ：一松邸他)

2015/03/20 - 2015/03/22

城下町杵築を訪れました。

サンドイッチ型城下町と言われる、珍しい形状の市街です。
北台、南台と呼ばれる二つの台地には武士が住んでおり、
その間の平地には、町人の町屋が立ち並んでいました。

個人的には、今回の旅行で一番気に行った街です。
坂道ダッシュを繰り返していた野球少年達が、
気持ちのいい挨拶をしてくれる街でした。

エリア 住吉浜・杵築(大分)

• 旅行の満足度: 5.0

2日目は、宿泊した別府から出発します。
別府駅前には、別府開発に多大な貢献をした油屋熊八像が建っています。
日本初のバスガイドによる案内付きの観光バスを運航したり、
奇抜な宣伝方法で、多いに別府の知名度アップを図りました。
「山は富士、海は瀬戸内、湯は別府」のキャッチフレーズも考案したそうです。

別府駅 (大分県) 駅

別府から、杵築にやってきました。
杵築駅は市街から離れているため、バスで市街に向かいます。

杵築駅 駅

マイクロバスの定期バスで、約10分程で市街に着きました。

降りたバス停のすぐ近くに、まだ新しいこのような記念碑が。
昔ここには、旅籠があったんでしょうね。

岩鼻の坂と井戸です。坂の始まる階段右横に井戸があります。
この井戸は、街道筋唯一の井戸だったそうです。
こちらの坂は、北台方面の坂です。

岩鼻の坂の対面にある、南台方面の飴屋の坂です。
ほとんどの坂が真っ直ぐ造られている中、くの字にカーブしている珍しい坂です。
坂の名前には、以下の2通りの説があるそうです。
①坂の白い石畳が、雨の夜に白く浮かび上がる事から、「雨夜」がいつしか「飴屋」と呼ばれるようになったという説。
②坂の下にある飴屋が起源という説。

飴屋の坂 名所・史跡

飴屋の坂を登って、まずは南台方面を散策します。

杵築の守江湾はカブトガニの繁殖地らしく、マンホールの蓋は、カブトガニを両手で包むように守る図柄が使用されています。

もしかして豊臣秀吉にちなみの土地？なのかと思いましたが、
杵築には「ひょうたん温泉」という温泉があるみたいです。

志保屋の坂です。
まずは坂を下らずに真っ直ぐ進み、一松邸を訪れます。

志保屋の坂 名所・史跡

一松邸です。
杵築市初代名誉市民である一松定吉氏の邸宅です。
市に寄贈された後、南台の突端にあたる現在の場所に移築されました。
一松定吉氏は、昭和初期に大臣を歴任した国会議員だそうです。

一松邸(きつき城下町資料館内) 名所・史跡

一松邸の玄関正面は、杵築城の方角を向いています。

一松邸(きつき城下町資料館内) 名所・史跡

早朝の為、少しもやってしまっていますが、遮る物のない高台の立地で、八坂川や杵築城、市街等を眺める事が出来、かなりの眺望でした。

一松邸(きつき城下町資料館内) 名所・史跡

入場料100円を払って、一松邸を見学します。

一松邸(きつき城下町資料館内) 名所・史跡

雛祭りの月ということで玄関口には、かぐや姫風？のお雛様が飾られていました。

一松邸(きつき城下町資料館内) 名所・史跡

玄関入ってすぐの広間は、雛祭り仕様になっていました。
雛人形やお雛様が描かれた絵画が、飾られています。

一松邸(きつき城下町資料館内) 名所・史跡

開館直後の来訪で他にお客も居なかったため、受付の方が説明をして下さいました。
こちらの柱は、珍しく柿の木が使用されており、この柱一本でかなりの費用が掛っているそうです。

一松邸(きつき城下町資料館内) 名所・史跡

一松邸(きつき城下町資料館内) 名所・史跡

欄間は、富士山と松です。
富士と三保の松原と言っていたような。。。

一松邸(きつき城下町資料館内) 名所・史跡

微笑ましいお雛様の絵画ですね。

一松邸(きつき城下町資料館内) 名所・史跡

縁側部分です。
屋根との接続部分の梁は、この建物の中で使用されている木材の中で一番長いそうです。

一松邸(きつき城下町資料館内) 名所・史跡

陽辺りも良く、開いた襖からの眺めも素晴らしいですね。

一松邸(きつき城下町資料館内) 名所・史跡

2階はかなり天井が低いですね。

一松邸(きつき城下町資料館内) 名所・史跡

戸袋を減らすために、直角部分も雨戸が動かせるようになっています。
日本人の知恵や工夫は凄いなあ。

一松邸(きつき城下町資料館内) 名所・史跡

一松邸(きつき城下町資料館内) 名所・史跡

一松邸を少し下ると、きつき城下町資料館があります。
内部には、江戸時代の杵築城下町のジオラマや風俗史料等が展示されています。

きつき城下町資料館 美術館・博物館

きつき城下町資料館の玄関に飾られている、復元された輿です。

きつき城下町資料館 美術館・博物館

きつき城下町資料館の隣には、中根邸が建っています。
こちらは屋敷の裏側です。

中根邸 名所・史跡

ぐるりと正面に廻ってきました。
杵築藩家老中根氏の隠居宅である中根邸は、無料で見学が出来ます。

中根邸 名所・史跡

中根邸 名所・史跡

中根邸の門を出て、すぐ右手が志保屋の坂になります。
正面には、酢屋の坂が見えています。

志保屋の坂 名所・史跡

志保屋の坂は、別名塩屋の坂と呼ばれています。
この坂の下で酒屋で身を立て、塩屋をしていた塩屋長右衛門の名前から、
名付けられたそうです。
酒屋の塩屋。ややこしいですね。。

志保屋の坂 名所・史跡

杵築で一番紹介される事の多い酢屋の坂の麓にある、「綾部味噌」です。
明治33年創業で、元々は塩屋氏が営む酢屋だったそうです。
酒屋で塩屋で酢屋の塩屋氏。ムムム。。。

酢屋の坂です。
対面の志保屋の坂(塩屋の坂)同様、麓に酢屋があった事からこの名前があります。
敵が攻め上がりにくくするため、坂の下の方は狭く、上の方は広くなっているそうです。

酢屋の坂 名所・史跡

坂が多いのですが、きちんと石畳がひかれているため、歩きにくさはありませんでした。

酢屋の坂 名所・史跡