クリスマスのウィーン２（Augustinerkircheのクリスマス・ミサ）

2014/12/25 - 2014/12/25

今年、ウィーンには3回来たのだが、イースターの時にはモーツァルトの戴冠ミサとシューベルトのミサをここ、アウグスティナー教会で聞いた。ハプスブルク家の教会で王宮の一角にあに格式は高い。で、このクリスマスには、24日の深夜11時半から始まる深夜ミサに参加した。パイプオルガンの圧倒的な音とブラス・アンサンブルの迫力ある演奏が交代で、クリスマス名曲を演奏した。ミサが終わったのは深夜1時ごろであったろうか。すばらしい音響をもつこの教会では今までもなんども聞いたのだが、今回も大変感動した。

翌朝またここに戻る。朝11時から、今度は、クリスマス・ミサで、なんとベートーヴェンのGrosse Messe C-dur, op.86を全曲、演奏した！すべてのミサが終わると午後1時を過ぎていた。隣に座った人は楽譜を広げて聞いていた。話しかけると、スロバキアからわざわざこれを聞きに来たという。私は大変なベートーヴェン・ファンなのだが、不覚にもこの曲は知らなかった。荘厳ミサなら当然知っているが。。。で、聞いて、仰天した。大変な名曲だ！合唱、独唱、オーケストラが名演を繰り広げた！クリスチャンでもないのに申し訳ないが、参加させてもらい、感謝している。ちゃんと寄付をして退出した。40年ぶりのウィーンのクリスマス滞在だったが、やはりウィーンは音楽好きにはたまらず素晴らしい街だ。オペラ、コンサートの素晴らしさは言うに及ばずだが、こういうミサで、排除されなかったのは有難かった。聖シュテファン寺院のほうは、別のときに顔を出したが、私はこういう特別な日はこのアウグスティナー教会のほうを選ぶ。理由は音楽レベルの高さと音響の素晴らしさだ。パイプ・オルガンも滅多にないほど、ここでは素晴らしい音響なのだ。

なお、ウィーン国立歌劇場の総監督を降りたウェルザー・メストは、この教会では役員のようで、昨年もここでミサの指揮をしている。

（なお、帰国後、昨日、ダウンロードでこのミサを購入して、今日、あらためて聞いた。すばらしい作品だ。コリン・デイヴィス指揮のロンドン交響楽団のもの。大変な名録音、名演奏であることがわかった。2008年の録音。）

エリア ウィーン(オーストリア)

• 旅行の満足度: 5.0

アドヴェントから展示されるキリスト生誕の場面。

21日と25日のパンフレット。さらに別の深夜ミサのパンフレットもあった。ここでは紹介しなかったが、このパンフレットにある21日日曜のミサは、ブルックナーのミサが中心だった。これも参加した。昨年5月には、ウェルザー・メストがここで指揮をしたそうだ。なんというすごい教会だ。勿論、ハプスブルク家の重要な教会であるのは承知しているが、礼拝音楽の高い伝統は守られているようだ。参加する場合は礼節を尽くすべきであるのは言うまでもない。

この旅行記へのコメント （2）

• ハンクさん 2015/01/02 19:52:43

  明けましておめでとうございます

  tadさん、明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
  
  名古屋はうっすらと雪が積もりましたが、山口ではいかがでしょうか? もっとも入院中の身、病院の階段で昇降運動をする以外は室内にこもっています。リハビリを頑張って、3月にはこれまで通り海外出張にでかけることができれば、と思います。
  
  久々に年末年始のテレビを長時間見ました。元日のBSドキュメンタリーでは第二次世界大戦とホロコーストとヒットラーの特集番組を4時間かぶりつきで見てしまいました。もちろんニューイヤーコンサートのメータの円熟ぶりを、また大晦日のクラシックハイライト、ネルソンスや小澤征爾、亡くなったマゼールやアバードの貴重な映像を堪能しました。
  
  ウィーンの教会でのコンサート、素晴らしかったことでしょうね。（ちょうど手術中の時間だったようです！）
  
  それではまた、旅行記でお会いしましょう。ハンク

  tadさん からの返信 2015/01/03 11:43:23

  RE: 明けましておめでとうございます

  ハンクさん、
  
  新年あめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
  
  下関は海に３方が囲まれ、冬は暖かいので、雪はほとんど積もったことがありません。夏は逆に涼しいです。他のところに住みたくない理由です。
  
  リハビリ順調に行くといいですね。そうですか、、3月まで海外主張はだめですか。。この際、日本の状況をゆっくり見つめていただく機会になればいいですね。かなり、状況は、やばいと思っています。
  
  大学とは手をきりましたから、分析等を考えずに自由に読書しています。楽しいですね。2月末にその成果を講演で話すことになりそうです。
  
  特に幕末前後日本で活躍した外交官たちの資料を集中的に読んでいます。アーネスト・サトウ、ミットフォード、それに少し遡りますが、シーボルトなどの日本分析は面白いですね。日本人が観察した日本論とは違うものです。また、当地出身の幕末維新の連中ともサトウなどは付き合っていましたが、その記録も英文日記などを読んでみると抜群に面白いですね。伊藤博文等はサトウとしょっちゅう相当外交的に大事な話をやりとりしていたことが日記から判明しています。
  
  今日から孫達が滞在し、賑やかになります。
  tad