2014/05/21 - 2014/05/29
287位(同エリア3770件中)
haruhiko_iyotaさん
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- 旅行記46冊
- クチコミ12件
- Q&A回答0件
- 116,280アクセス
- フォロワー18人
学生時代、卒業旅行としてヨーロッパ7カ国を訪問した。あれから32年の月日が過ぎた。当時、行きそびれたフィレンツェへ、どうしても行きたくなった。
計画時点では、フィレンツェとその周辺トスカーナを巡るルートを考えていたが、どうせ行くなら、高速鉄道にも乗りたい、ローマやベネチアにも行きたい。最終的には盛りだくさんの忙しい旅になってしまった。しかし、どうせ、一人旅。誰に迷惑をかけるわけでもない、これはこれで良かったと思っている。
訪問した都市:フィレンツェ、ピサ、シエナ、ベネチア、ローマ、アムステルダム
フィレンツェ5泊、スキポール空港1泊、機中2泊
32年ぶりのイタリア ひとり歩き
(2) フィレンツェからピサへ鉄道で移動 念願の斜塔にのぼる
⇒ http://4travel.jp/travelogue/10927339
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.0
- 交通
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 徒歩 飛行機
- 航空会社
- エールフランス KLMオランダ航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
午前中は仕事。午後から、旅行に出発する。まずは、いったん自宅へ帰り、着替え、荷物を確認し出かける。
フィレンツェへ行きたいという事は、ずっと昔、学生時代に初めて海外へ出た時から思っていたこと。それが実現するのに32年もかかってしまった。時間が経ちすぎて、どうしてフィレンツェに行きたいと思ったかも忘れてしまった。
イタリアを鉄道で移動していた時、確か京都外大だったと思うが、そこの三人組の女性たちが、フィレンツェで降りて行ったことが印象に残っている。これがきっかけで、ただ行きたいという思いだけが残っていた。
羽田空港国際線旅客ターミナルのシャワールームを利用してみたいと思っていた。まずは、到着した第一ターミナルから国際線ターミナルに移動しなければならないが、その前に両替。羽田空港(東京国際空港) 空港
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手持のユーロが少なかったので、3万円ほど両替する。50ユーロ札2枚、20ユーロ札2枚、10ユーロ札6枚。
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国際線ターミナルへの移動は無料バスを利用する。バスは、8番のバス停から出る。
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第1ターミナルの第2ターミナルを結ぶバスはちょこちょこやってくるが、国際線ターミナル行きのバスは少ない。しばらく待ってやっと来たので乗り込む。
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国際線ターミナルに着き、念のため掲示板を見て、出発便を確認。パリ行き22時15分発 AF293便はチェックイン場所が「L」 となっている。
羽田空港 第3旅客ターミナル 空港
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搭乗手続きまで時間があるので、到着ロビー階のシャワールームへ向かう。シャワールームは到着ロビーを正面に見て、右端にある。
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シャワールームの受付へ。シャワールームは時間帯によっては、かなり混み合うらしいが、時間帯が早いせいか、割合すいているようだった。
代金を支払い、部屋の鍵を受け取る。30分が基本料金となっている。それ以降は、15分ごとに追加料金がかかる。 -
部屋のドアを開け中に入ると、まずは洗面台のついた部屋があり、その奥にシャワールームがある。部屋には、タオル、シャンプー、リンス、ボディーソープ、ドライヤーが用意されている。
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洗面台の部屋で服を脱ぎ、シャワーを浴びる。30分というと余裕がありそうだが、実際使うと、そう余裕はなくて、のんびりしていると、けっこうギリギリの時間になる。
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シャワー料金にはドリンク代が含まれている。ドリンクは、シャワールームの隣にあるカフェPistaでゆっくりいただける。
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長時間のフライトの前には、シャワーぐらいは浴びていきたいもの。特に夜行便だと、海外に着いてからの時間が長いので、ここでシャワーを利用できるのはメリットがある。
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エールフランスAF293便パリ行き(22時15分発)は、羽田空港国際線ターミナル拡張部分にある141番ゲートからの出発となる。拡張部分は3月末から供用開始されている。
まずは、出発ロビーの左端「L」にあるエールフランスのカウンターでチェックイン手続きを行う。長い列ができていたが、近くの係員に高知からの乗り継ぎであることを伝えると、優先的に早い列にまわしてくれた。ちょっとした配慮だが、すごくうれしい。 -
エールフランス チェックイン窓口の人、最初、日本人かと思っていた。「最終目的地は、フローレンスですね」と言う時の "フローレンス" の発音がすばらしく良いので、名札を確認したら、韓国人。きれいな女性でした。
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チェックインはすんなり終了。「L」のそばに新しくできた出国手続き(北口)から中に入る。この入口は、混み合っておらず、割と早く通過できる。
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AF293便が出発する141番ゲートは、ターミナル拡張部分の右端にあるため、出国手続き(北口)から500mほど離れている。出発まではかなり時間があるので、のんびり歩いてゲートへ向かう。
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3月末に供用されたばかりということで、どこもピカピカできれい。人がほとんどいないので、余計そう思う。
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通路を端まで歩き、エスカレーターで降りたところが141番ゲートとなる。出発まで、まだ2時間ほどあるので、待合室に人はほとんどおらず、ガランとしている。
ひとけの無い待合室で、1時間ほど過ごす。そのうち、少しずつ、人が増えてくる。搭乗30分前になって、だいぶ人が増えてきた。20人ぐらいだろう。空っぽだった搭乗口にも、いつの間にか地上係員が入っている。
日本円の小銭が邪魔だったので、飲み物を買う。そして、財布の中身をユーロに入れ替える。小銭は長女から買い上げた2ユーロが6枚と1ユーロが3枚。 -
搭乗が近づき、フランス語があちこちで飛び交うようになった。今回の目的地はイタリアで、パリは素通りするだけ。しかし、羽田空港にいる時点から、パリの雰囲気?をちょっとだけ味わえる。
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9時半頃から搭乗が始まった。乗るのはB777の古めの機体。エコノミー席は3-4-3の横10列で狭い。11時間の空の旅に耐えられるだろうか。
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やっと機内に入れた。当然、席は後ろの橋の方です。AF293便は、ほぼ定刻に羽田を飛び立った。
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エールフランスAF293便、離陸して1時間くらいたってから、やっと飲み物のサービスが始まる。
まずはメニューが配られる。メインは肉料理が「カントリー風牛肉ソテー」、魚料理が「舌平目の雲丹ソース添え」。"カントリー風"というのがちょっと気になるが、ここは肉料理を選択かな、と考えた。 -
飲み物はビールを選択。銘柄は「ハイネケン」。ちょっとしたクラッカーのおつまみが付く。
ビールを飲み干して、しばらくたってから、ミールサービス。予定通り、「ビーフ、Please!」。いっしょに、ワインも頼む。ワインは、プラスチック製の小さな容器に入っている。 -
日本時間で考えると、午前1時過ぎの夜食、しかしパリ時間だと夕方6時くらいの早めの夕食。空港で夕食はとっていないので、ヨーロッパ時間の夕食と思って、ビーフをおいしくいただく。
食後、映画を少し見たあと、照明が落ちてきたので寝る。途中、気流が乱れて、ベルトサインが何度が点いた。そのたびに、スチュワーデスさんが客席を点検、ベルトを締めずに寝ている人を起こし、注意をしていた。
照明が消え、暗くなっているなかで、なんとなく起きていると、スチュワーデスさんが何かを配ってきた。条件反射で受け取ると、小さなチョコアイスバーだった。ちょっとした気配りがうれしい。 -
少しは眠ることができただろうか。パリ時間の午前3時前ころから、朝食となる。朝食も、全部食べる。意外と食べられるものだ。
食後、しばらくして着陸態勢に入る。私の座っている通路側の席からも、街の明かりがきらきらと輝いて見える。 -
そして、まだ暗いシャルルドゴール空港に、無事到着。ターミナルは2E。
シャルルドゴール空港 (CDG) 空港
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フライト掲示板を見ると、7:20発だけでも、多くのフライトがあることがわかる、さすがシャルルドゴール空港。フィレンツェ便の出発ゲートはF30。ここ、ターミナル2Eから、ターミナル2Fに移動する。
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まずは、トイレに入り身だしなみをチェックする。出国や入国前には、要らぬトラブルを防ぐため、必ずトイレに入るようにしている。
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トイレから出て、標識を見ながら移動する。2Fに向かう標識があったが、そのとおり進んで階段を上がっていくと、その先にいた黒人の空港職員が、「この先には行けないよ」と言う。通路が閉鎖されているようだ。
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確かにシュンゲン協定国の場合、最初に入った国で、入国手続きをする必要があるはずで、そのまま別のゲートへ行くのはおかしい。元の場所へ戻り、いったんフランスへ入国する。
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そのあと、外の通路を通って、ターミナルFに向かう。エスカレーターを上がったところにセキュリティチェックがあった。
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セキュリティーチェックを抜けて、左に曲がり、F30ゲートへ。途中、免税店があるスペースを通っていくが、まだ午前4時ころということで、店はすべて閉まっている。
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通路をひたすら進む。
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通路を進んで、右に折れると、やや広いスペースが広がる。2Fターミナルには、滑走路に突き出した2本のツノがあるが、その左側のツノの根っこの部分にきたようだ。
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このツノには、F21~F36のゲートが並ぶ。
F30はツノのいちばん先端左側に位置する。外はまだ暗く、どのゲートにも、乗客はほとんどいない。また、左右のゲートの間には、PAULなどの店があるが、全部クローズ状態。フィレンツェ・ペレトラ空港行きのAF1066便までは、まだ3時ちかく待ち時間があり、ベンチでゆっくり過ごすしかない。
そういえば、まだ到着の連絡をしてなかったと思いだし、空港のWi-Fi電波を拾い、パリ到着をメール連絡する。空港Wi-Fiは10分くらいで切れてしまったが、もうひとつ、無料で使える別のWi-Fiをみつけた。そちらは1時間ぐらいは無料で使えた。
一国を代表する国際空港なら、すべての場所で無料Wi-Fiが使えるようにしてもらいたいものだが、どの国でも、だいたい、そんな風にはなっていない。それどころが、有料Wi-Fiの料金が、やたらと高い。覚えていないが、とても利用する気にならない金額だった。 -
パリ・シャルルドゴール空港 ターミナル2FのゲートF30でエールフランスAF1066便の出発までの時間を過ごす。
外はまだ暗い。F30は、2Fターミナルから2本突き出したツノのうち、左側の先端近くにある。ターミナル2Fは、ひとつ一つのゲートは小さく、近距離用の小型機が発着する。 -
ツノの左右にはゲート並び、その中央のやや低くなったところに、店舗が並ぶ。しかし、この時間はまだ営業していない。
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歯を磨いておこうと思い、トイレをさがす。トイレは、中央部分にあるエスカレーターで下に降りたところにあるようだ。
下に降りると、小さなトイレがあった。ターミナルの規模からすると、トイレは非常に小さい。出発時間が近づき人が増えてくれば、このトイレはかなり混み合いそうだ。
トイレの洗面台で、髭を剃り、歯を磨く。こういう場所で、歯を磨くなんて、ずいぶん久しぶりで新鮮な感じがする。(あとで気付いたのだが、ここで練り歯磨きをなくしたらしい。海外に出ると、神経を張りつめているせいか、小さなミスは増える) -
F30ゲート付近にあるテレビを見たり、フリーWi-Fiでネット接続したりして時間を過ごしているうち、外がやや明るくなってきた。ツノの真ん中にある店舗にも明かりがつき、開店準備が進んでいる。
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ツノの根っこ部分にある免税店にも照明がつく。ツノから振り返り、ターミナル部分を見ると、2Fターミナルの外観がわかる。楕円のパイプ状の建物の側面に、楕円の大きな開口部が続く。
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F30ゲート周辺をうろうろしていて、ツノの先端部分に自動販売機のコーナーがあるのに気づいた。コーヒーの自販機があったので利用してみる。
まずは、エスプレッソクリームのボタンを押す。次に、2ユーロコインを入れる。コーヒーカップが降りてきて、コーヒーの抽出。 -
出発前に長女に頼んで換金してあったユーロコインがここで役立った。隣のテーブルでコーヒーを飲みながらくつろぐ。
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搭乗時間が近づき、人が増えてきた。ベンチの数がそれ程あるわけではないので、立ったまま搭乗を待っている人も多い。
そろそろ搭乗が始まりそうだったので、もう一度トイレに行く。案の定、トイレはかなり混み合っていた。 -
トイレから戻ると、搭乗がはじまった。AF1066便の使用機材は、エアバスA318。つかの間のフランス滞在が終わる。
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パリ・シャルルドゴール空港から、エールフランスAF1066便でイタリア・フィレンツェに向かう。
この便の使用機材はA318。席は、前から5列目くらいの窓側。この席の前までは、JALのJクラスのような、ちょっとだけ広い席になっていて、前後が申し訳程度にカーテンで仕切られている。カーテンのすぐ後ろの席なので、どうもこのカーテンが鬱陶しい。機内は、前の方はほぼ満席だった。 -
AF1066便は7:20発で、フィレンツェ到着は9:10なので飛行時間は2時間足らず。シャルルドゴール空港を飛び立ち、しばらくして安定飛行になると、パンと飲み物のサービスがある。
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パンはブリオッシュというのだろうか。クロワッサンよりも固めのパン。
フィレンツェに近づくと、雲が多くなってきた。高度が下がっても地面が見えない状態が続く。 -
やっと下界の景色が見えたと思うと、すぐにペレトラ空港に着陸。雨は降ってなさそうで、良かった。機内からはタラップで地上に降りる。
アメリーゴ ヴェスプッチ空港 (フィレンツェ ペレトラ空港) (FLR) 空港
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すぐ近くに低床バスが待っており、それに乗り込む。しばらく待ってドアが閉まり、バスは動き始めた。しかし、ほんの20メートルほど移動しただけでバスは止まり、乗った時と反対側の扉が開いた。
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飛行場内の低床バス
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直接、歩いて行ったほうが遥かに早そうな距離だったが、そういうルールがあるのだろう。預け荷物はないので、そのまま空港到着ロビーへ進む。やっと今回の旅の目的地、フィレンツェに到着した。
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フィレンツェ・ペレトラ空港から、フィレンツェ中心部へ向う。交通機関としては、バスかタクシーとなるが、現金節約旅の私としては、当然バスを選択する。
バス乗り場の場所は少しわかりにくい。空港を出て、建物に沿って右方向に歩くと、タクシー乗り場がある。 -
市内行きのシャトルバスは、タクシー乗り場のまだ先、空港の隅の方にポツンとあった。
バス停に料金が表示されていた。片道は5.5ユーロだったか。往復の方が得だったので、運転手に「リターンチケット下さい」と伝える。往復チケットは10ユーロ。
運転手は2枚のチケットのうち1枚を、おもむろに刻印機に入れて印字したあと、2枚の切符を手渡してくれた。帰りに使うことになる未刻印の1枚は、財布の中に大事にしまっておく。 -
バスはほどなく出発。ペレトラ空港は、フィレンツェ中心部まで数キロと近いため、バスは細々とした市街地を走っていく。
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空港から、20分くらいでサンタマリアノベッラ駅前に到着した。
フィレンツェ サンタ マリア ノヴェッラ駅 駅
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駅に着いて、最初に向かったのが、駅正面の道路を渡った先にある、ツーリストインフォメーション。
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中は人が多くて、しばらく待たされた。やっと自分の番になり、インターネットで購入してあった「フィレンツェカード」を発券してもらう。カードとは別に、3日間、市バスが乗り放題となるチケットも受け取る。
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次に、SIMカードを買うため、駅前のTimショップへ入る。店舗の場所については、事前にTIMのホームページで調べた上、Google MAPのストリートビューで確認しておいた。
店舗の場所は、サンタマリアノベッラ駅を背にして、右側、トラムの線路を横切って、道を渡ったあたりの商店街の並びにある。 -
店に入り、カウンターにいた男性に、「プリペイドSIMを購入したい」と英語で伝える。この男性は、英語が苦手らしく、「別の担当が英語が得意だから、ちょっと待ってね」と言われる。
ほどなく、その別の男性が登場。その彼に、データ通信用のSIMを購入したい旨伝える。
店員「プリペイドSIM買いたいんだね、OK。ところで、イタリアには何日ぐらい滞在するの?」
私「一週間ぐらい」
店員「それなら、一番安い2GBのSIMでいいね。25ユーロだけど、いいいかい?」
私「それでOK。」
店員「SIMのサイズは、マイクロそれともナノ?」
私「マイクロ」
店員「分かった。SIMを用意するから、ちょっと待ってくれ」
ほどなく店員がSIMを持ってくる。25ユーロを支払い、SIMを受け取る。
店員「SIMが有効になるまで、24minuteかかるから」
私「分かった」
「24分」というのがどうも中途半端、ひょっとして「24時間」の聞き間違いかとやや気になったが、まあいいかと、SIMを受け取り、店を出る。 -
SIMのセットアップをすぐしてみたかったので、駅構内のマクドナルドに入り、コーヒーアンドブリオッシュを注文。商品を受け取り席に座る。
包みを開き、SIMサイズに間違いないか確認の上、SIMをカードからバキバキ割って切り出す。このSIMを使うのは、今回も持参したSIMフリーのNexus7。さっそくNexus7にこのSIMを入れて電源オン。 -
SIMは認識されたようで、TIMからのSMSを受信。しかしアンテナマークは立たない。SIMが有効になるまで、24分かかると言われているので、焦る必要はないと、ゆっくりブリオッシュを食べる。
食事が終わっても、アンテナは立たず、先に宿泊先にチェックインすることに。 -
マクドナルドで休憩した後、宿泊先「Lanterna Fiorentina B&B」に向かう。この宿は、Agotaで予約した。当初は、普通のホテルを予約してあったが室料がけっこう高いので、もう少し安いところをさがしていた。たまたま、日本人の高レビューがついたこのB&Bを見つけたので、ここに変えた。
このB&Bは、サンタマリアノベッラ駅から徒歩10分くらいのところにある。サンマルコ広場まで300mくらい、フィレンツェ大聖堂まで歩いて10分という、なかなか便利な場所。
ただ、私が選んだ一番安い部屋は、自分専用のバス・トイレは付いているのだが、部屋の中には無くて、廊下を渡った先にある(Single Room with Private External Bathroom )。ちょっと不便そうな変わった部屋だが、それもまた面白いと思い、選んだ。
駅からB&Bまでの道は、Google ストリートビューで何度も予習してあるので、迷うことはない。すんなり到着し、玄関ドアの呼び鈴を押す。 -
オーナーのジアナさんからカギを受け取り、部屋に入る。けっして広い部屋ではないが、一人で泊まるには充分。これから5泊をここで過ごす。
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狭い部屋だが、ベッドは広い。
部屋に入ってから、さきほど購入したSIMを入れたNexus7を見るが、やはりアンテナは立っていない。もう24分以上たったはずで、おかしいなぁと思い、電源を切って入れ直してみる。するとSIMが有効になったようでアンテナが立った。
そのあと、すぐにはネット接続できなかったが、10分くらいたった頃だろうか。完全にインターネット接続が出来る様になった。さらに、設定から、テザリングを選ぶ。テザリングも特に問題なく使用できるようだ。これで、イタリアでのネット接続回線が確保できた。
海外一人旅では、ネット接続できるということがとても重要。
今後、SIMフリーのスマートフォンなどが一般化されれば、より便利に使えることになるだろうが、今のところはそうもいかないので、海外旅行では、Nexus7をモバイルルーターがわりにして、iPhoneを使用する。
Nexus7は、やや重くて荷物になるが、バッテリーの持ちは良いので、こういう用途には安心して使える。 -
長旅でとても疲れていたので、しばらく休んでいたかったが、それももったいないので、さっそく出かける。
まず向ったのは、フィレンツェの中心、サンタマリアデルフィオーレ大聖堂。宿泊場所から、歩いて10分くらいで、近い。ドゥオモ広場 広場・公園
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ここは何と言ってもフィレンツェを代表する場所。巨大な建物に感動するかと思っていたが、そうでもない。そういう感情は湧いてこない。
疲れすぎているのだろうか。それとも年齢を重ねたせいだろうか。いずれにしろ、知識通りの景色が周りに見える、というような感覚しかない。 -
それでも、とりあえず大聖堂に入ってみることにした。大聖堂へは無料で入れる。入口の列も大したことはなく、すぐに中へ入れた。大きな建物なので、内部も当然広い。
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教会中央部分へは入れないようになっている。壁沿いにぐるっと回る。内部には、ゴテゴテした装飾は無く、シンプルな造りになっている。ゆっくり歩いて一周りして、外に出る。
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最後の審判を見上げる。
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次はジョットの鐘楼へ。
フィレンツェカードを使って最初に入ったのがジョットの鐘楼だった。長旅の疲れがあったのだが、なぜか、一番たいへんな場所を最初に選んだ。高さ84m、階段は414段。ジョットの鐘楼は、隣の大聖堂より100年早い1387年に完成している。ジョットの鐘楼 建造物
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入ったところにある窓口で、フィレンツェカードを見せると、入場に必要なチケットを発行してくれる。さらに先に進んで、入口の機械に、そのチケットかざすと、カチッと音がなって、バーを通過できる。あとは、ひたすら階段を上がる。
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途中に踊り場のようなスペースがあり、そこで休むことができるが、あまり休んでいても仕方ないので先を急ぐ。階段が狭く、昇り降りが共通の階段なので、降りてくる人とのすれ違いに苦労する。
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やっと最上段まで到着する。360度が見渡せる。ここは鳥かごのようなスペースになっている。
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ジョットの鐘楼の売りは何と言っても、隣にあるフィレンツェの象徴、サンタマリアデルフィオーレ大聖堂のドゥオモを間近で見られること。多くの観光客がドゥオモに上がっていることがわかる。
階段登りで汗が滲んでいたが、せっかく苦労して上がってきたので、フィレンツェの展望をじっくり堪能する。 -
サンタマリアノベッラ駅方向
15分くらいたって眺望にも満足したので、階段を降りる。下りは楽だが、登ってくる人とのすれ違いは、やはりたいへん。幅が狭い階段なので、体を横にして壁に貼り付かないと行き違いできない。
地上まで降りてきて、すっかり足がだるくなっている事に気づく。隣のドゥオモは、ここよりも階段の数が多い。後日、登ることになるだろうが、体がついていくだろうかと、ちょっと不安になった。 -
時差でよれよれになっている身には、414段の階段はなかなかきつかった。それでも、特に問題なく登って、降りてこられたので、ちょっと安心した。ドゥーモにも上がりたいが、それは後日のこととする。
ジョットの鐘楼のあとは、シニョリーア広場へ移動する。この広場にはヴェッキオ宮殿がどーんと建っている。シニョリーア広場 広場・公園
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横の入口からヴェッキオ宮殿内部に入ると、吹き抜けの中庭がある。外から見た感じと、中の優雅さが対照的に思える。
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ヴェッキオ宮殿を通りすぎて、アルノ川河畔に出てみる。川岸で、ボート漕ぎの練習をしている人たちが見えた。浮き桟橋の横に、ボートの練習台があり、そこで一所懸命に櫂を漕いでいる人たち。
やっている人は真剣なんだろうが、固定されている練習台は、漕いでも漕いでも、前後に少し動くくらいなので、なんともユーモラスに見えた。 -
アルノ川のほとりで少し休んだ。
これからどうしようか。とても疲れているのだが、明日以降も予定がいろいろあるので、少しでも観光しておきたい。そこで選んだのがウフィツィ美術館。
フィレンツェカードを使って、大して待つことはなく美術館に入る。ウフィツィは、アカデミア美術館と共に、フィレンツェを代表する美術館。規模が大きいので、ゆっくり見ていたら何時間かかるかわからない。そこで、主要な作品だけを見ていく。
中でも、どうしても見ておきたかったのが、ボッティチェリの「プリマベーラ」と「ヴィーナスの誕生」。どちらも、大きなキャンバスに描かれた絵画で、なかなか迫力がある。ウフィツィ美術館 博物館・美術館・ギャラリー
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ウフィツィ美術館の折り返し部分で、私も外の景色を撮ってみた。
美術に造形が深い訳では全くないので、にわか勉強で覚えた作品を、順に鑑賞していく。著名な作品には、キャンバスの手前にガラスが張られ保護されている場合が多いので、ガラス付きの作品に重点を置いて見ていった。 -
美術館、最後のテラス部分に、多くの人が集まっていた。
何かなあと思い、テラスに出てみると、隣のヴェッキオ宮から、大きなイタリア国旗がするすると降ろされ広げられた。
何のイベントなのか分からなかったが、ちょうど良いところに出くわした。記憶に残る瞬間となった。 -
シニョリーア広場から、レプッブリカ広場まで戻ってきたところで、老舗のカフェ ジリ に入ってみる。
ちょっと敷居が高い感じで入りにくそうな店だったが、外に出ているメニューを見ていれば、店員が声をかけてくるだろうと思い、そうしてみた。
案の定、すぐに店員が寄ってきたので、一人である旨を伝え、中に入る。中と言っても、店の中ではなく、外のテーブルだが。ジッリ カフェ
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まずは生ビールだけ注文する。おつまみ付きのビールが出てきた。他の人が食べていたティラミスが旨そうだったので、ティラミスを追加注文。
店に入った時は、まだティータイムというような時間帯だった、私が食事を終える頃には、テーブルのセッティングがディナーに変わっていた。
いったん宿泊場所に戻り、少し休憩する。羽田を出発してから何時間たったのだろう。7時間の時差とフライトの疲れが重なり、思考能力がだいぶ落ちているのがわかる。 -
午後7時50分。しかし、外はまだ明るく、このまま寝るわけにも行かない。これから、ミケランジェロ広場へ夕景を見に行こうと思う。
B and Bの入口、階段付近から玄関を見下ろした写真。
一階には何も無く、階段と小さなエレベーターがあるだけ。玄関ドアの上部は、格子状になっているが、ガラスは入っておらず、素通し。ここまで、降りてくると、道路の騒音がそのまま聴こえる。 -
玄関ドアを左に出て、その先の角をさらに左に曲がる。あとは、道なりに歩くと、サンタマリアノベッラ駅前に出る。B and Bから、駅までの道には、ホテル、レストラン、ショップなどが並んでいる。
駅前に停まっている12番のバスに乗る。このバスは、フィレンツェ中心部からアルノ川を渡って、ミケランジェロ広場へ至り、大きく左回りで駅に戻ってくる周遊バス。これと反対に、右回りコースは、13番のバス。フィレンツェ サンタ マリア ノヴェッラ駅 駅
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駅を出発したバスは、すぐにアルノ川にかかるカッライア橋を渡る。川を渡り切ったところで右折し、少し河川沿いに走る。
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バスから、アルノ川を斜めに堰き止めているサンタローザの堰が見えた。川の水が流れているのは堰の北側半分で、手前は流れていない。このため、堰の手前側には、人が立っている。
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その後、バスは左折して、山側に入っていく。マキャヴェッリ通り、ガリレオ通りをくねくねと曲がりなから進む。似たような名前のバス停が続く。
そして、ちょっと開けた、駐車場がある場所に到着。やや分かりにくいが、ここがミケランジェロ広場のバス停。ミケランジェロ広場 広場・公園
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陽が傾いたちょうどの時間帯に広場に到着した。
ミケランジェロ広場へは、フィレンツェ中心部から歩いて来ることも出来るが、登り坂となるため、バスで来る方が楽。ただバスはかなり遠回りをするので、それなりに時間はかかる。
ミケランジェロ広場の中央にはダヴィデ像のコピーが立っている。あくまでコピーなので、この像をじっくり見ている人はいない。 -
お目当ては、高台から見下ろすフィレンツェの景色なので、皆、広場の北西角に集まっている。
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午後8時40分。ミケランジェロ広場からフィレンツェ中心部を見下ろす。真っ先に目に入るのは大聖堂のクーポラ、そしてその左にヴェッキオ宮のアルノルフォの塔が見える。
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しばらく景色を眺めていると、あたりは徐々に暗くなり、灯りがともるようになってくる。大聖堂がライトアップされているのも分かる。
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午後9時。すっかり暗くなってきた。川面に灯りが反射しているのが見える。なかなか良い雰囲気で、やっと、フィレンツェに来ているんだと、実感するような気分。
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帰りは、歩いて山を降りて行く。下り坂なのでラク。夜景を堪能しながら歩く。降りて行くと、川沿いサン・ニッコロ門の塔が大きく見える。
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サン・ニッコロの塔
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ミケランジェロ広場からアルノ川沿いに降りて行く。
川沿いを西へ歩く。途中、多くの若者が集まって、大騒ぎしている屋外ビアホールのような場所があった。賑やかで楽しそうだったが、素通りして行く。 -
橋からの夜景、正面に見えるのはベッキオ橋。
アッレ・グラツィエ橋を渡り、フィレンツェ中心部戻る。 -
ヴェッキオ宮殿前のダヴィデ像
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ランツィのロッジア
ランツィの回廊 (ロッジア ディ ランツィ) 博物館・美術館・ギャラリー
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大通り
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大聖堂
もう、レストランに入るような気力は残っていなかったので、帰り道で見つけたスパーへ入り、おつまみとビールを買う。
10時頃、やっと宿泊場所 Lanterna Fiorentina B&Bに帰って来た。ミケランジェロ広場からだと、やはりけっこう遠くて、歩き疲れた。
時差と睡眠不足のヨレヨレの体調でも、こうして迷わず宿泊場所まで帰って来られるのは、Google MAPのおかげ。インターネット環境が手のひらにあることのありがたみをつくづく感じる。
小さな部屋でプロシュートをつまみにして、ビールを飲み、疲れを癒す。長かったイタリア初日が終わる。
32年ぶりのイタリア ひとり歩き
(2) フィレンツェからピサへ鉄道で移動 念願の斜塔にのぼる
⇒ http://4travel.jp/travelogue/10927339
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この旅行記へのコメント (2)
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- mistralさん 2016/05/16 08:41:09
- 一緒に歩いているかのような!
- haruhiko_iyotaさん
mistral と申します。
先日はスペインの巡礼道の旅行記に
投票をいただきましてありがとうございました。
丁寧に書かれたイタリア1人歩きの旅行記に
お邪魔しました。
特にmistralも大好きなフィレンツェ、ベネチア
まるで一緒に歩いているかのような描写で
楽しませて頂きました。
今後ともよろしくお願いします。
mistral
- haruhiko_iyotaさん からの返信 2016/08/02 18:11:45
- RE: 一緒に歩いているかのような!
- mistral さん
コメントいただきありがとうございます。
スペイン関連はこれからぼちぼち投稿しようと思っていますので、ひきつづきよろしくお願いいたします。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
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