浦和くらしの博物館民家園と見沼代用水の春

2014/03/31 - 2014/03/31

桜が満開になりました。

今日は歩いて近場で桜を楽しむことにしましょう。

我が家からほど近い浦和くらしの博物館民家園は見沼田圃の真ん中にあり、明治・大正期の民家を移築復元してあります。
民家園のベンチに腰掛けると、桜の季節には、見沼代用水の東縁、西縁の桜がはるかに見渡せて、わたくしの大好きな風景がひろがります。東京都心から１時間足らずの距離にあるとは思えないくらい！

見沼代用水の東縁、西縁には、桜だけでなく、桃や菜の花・・彩り鮮やかな春の景色が広がっているのです。そして、東縁と西縁それぞれを芝川と結ぶ見沼通船堀という、江戸時代からの閘門式運河沿いもまた桜でいっぱいです。

この青空、満開の桜を見逃さないように、デイパックにおにぎり2つ詰めてさあ出発。

エリア 浦和(埼玉)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 徒歩

家から歩いて30分ほど、国道463号旧道から、南の武蔵野線方向を眺めます。

見沼代用水西縁の桜のベルトが・・。

先程とは逆、北方向を眺めると見沼代用水の東縁の桜の列。

見沼代用水の間を芝川が流れています。

浦和くらしの博物館民家園は463号沿いにあります。

浦和駅からバスに乗り、念仏橋のバス停で下車すると目の前です。

入園は無料。

小学生が社会科見学に来たり、中学生が写生会に来たり、市内、旧浦和地区で小中学校時代を送った方なら一度は来ているのではないでしょうか？

見沼用水縁歩きやサイクリングの方たちが、休憩してお弁当を食べていたりする姿も見受けます。トイレも綺麗に管理されています。

園内案内図。

休館日（月曜日）は建物、展示室、トイレなどは入れませんが園内を散策するのは自由にできます。

今日は生憎その月曜日なので、建物の外観のみをサラリと眺めていきましょう。

入り口入ってすぐ、高野せんべい店と綿貫商店の移築した建物。

２軒共に旧・中山道沿いにありました。

あいにく、月曜日の今日は休館日で建物の中には入れません。

中には、大昔のレジスターとか、商品を復元したものが並んでいます。

園内を歩くとお稲荷さん。

お稲荷さんの隣には、庚申塔。

お稲荷さんと庚申塔の並びには竹林があり、昔の雰囲気を醸し出しています。

江戸時代中期の旧野口家住宅。安政５年ころの建築家と言われています。

旧武笠家表門。長屋門と言われる形で、中に農作業のできるスペースが有ります。

冠婚葬祭など特別の時しか表門は開門されず、ふだんは脇の通用門から出入りしたとのこと。

入口近くの池は、夏には古代蓮が花を咲かせます。

旧浦和農協三室支所倉庫。

大正８年建築で元々は栃木県小山市のかんぴょう倉庫だったのを、昭和３１年浦和市三室（当時）に移築し米の収蔵に使っていました。

今は、展示室として使われています。

枝垂れ桜が見事。

駐車場。

余裕がありますので、車でも大丈夫。

介護生活中、義母と一緒にお弁当を持って車でよく来たものでした。
建物の古い佇まい、中に展示してある家具什器類に古き良き時代を思い出して楽しんでくれたものです。

民家園を後にし、見沼代用水東縁を歩いてみようと思います。

国道４６３号に平行して走る農道を歩いていきます。どこまでもまっすぐ。

道の端にこんなものがありました。手作り？

見沼みちくさ道路は近道ですが、今回はそちらには行きません。

見沼みちくさ道路

歩いているうちに、見沼代用水東縁に近づいてきました。

手前のネットは果樹園でぶどう畑です。秋にはぶどう狩りが楽しめます。

青空に満開のソメイヨシノ。

とりわけ寒かった今年の冬を耐えて、よく咲いたね！！

古木が２本寄り添って咲く。親子？　夫婦？

桜と菜の花。

鴨がいます。

私設の釣り場？

午前中はよく釣りをしている人を見かけます。

一面の菜の花。

東縁のこんな風景が好きです。

東沼神社。

川口自然公園と向かい合うような位置にあります。

木の幹に咲く桜

川口自然公園はこの見沼用水東縁に沿ってあります。

よく整備されていますから、お弁当を食べるベンチもありますし、トイレも綺麗です。見沼用水歩きあるいはサイクリングの休憩地点として利用されるとよろしいかと思います。

公園の中をちょっと歩いてみましょう。

マムシに注意ですって！

紫陽花が芽を出しています。
もう、２ヶ月もすると花を咲かせるのかな？

たくさんの木々のあるこの川口自然公園は野鳥もいろいろ来るようです。

子どもたちが走り回れるスペースも有ります。

アスレッチック

公園のユキヤナギも満開。

川口自然公園を後にし、再度東縁にそって歩いていきます。

それにしても、この木どうやってこんな状態になったのでしょう？

ネットが先か？木が先か？

武蔵野線の線路をくぐります。ちょうど電車が来ました。

風が吹いたら遅延して、雨が降ったらお休みで・・ハメハメハ鉄道こと武蔵野線・・なんて悪口言っておりましたが、家族皆でおせわになっています。

最近は強風でも止まることが少なくなりました。
満開の桜の下を走る姿なかなか格好いいではありませんか！

桜の古木のつくるアーチの美しいこと。

桜と柳と青い空

桜をめでながら、通船堀公園までやって来ました。

見沼通船堀は江戸時代に作られた日本でも古い閘門式運河で、見沼代用水東縁、西縁それぞれと芝川を結んでいます。

閘門式運河というのは、パナマ運河が有名ですが、運河を結ぶ２点間の水位が異なる場合、途中に水門を設けて水位を調整して船を通します。

見沼代用水は、付近の水田の灌漑目的で引かれたものですが、江戸に米を運ぶ水路としても重要な役割を果たしていました。ただし、代用水は江戸には繋がっていないため、江戸につながる芝川と代用水を結ぶ必要があったのです。

東縁、西縁ともに芝川から数百メートルくらいしか離れていませんでしたが、高低差が３ｍあったので、閘門式運河が作られました。

日本最古の閘門式運河だと思っていましたが、案内板にはこんな貼り紙が。

他にも閘門式運河が作られていたところがあったのですね。

通船堀に沿ったこの道の桜も咲き誇っています。

東縁第二の関です。

閘門のことを関と呼び芝川に近い関を一の関、代用水に近い関を二の関と呼びました。

東縁、西縁それぞれ２つずつの関、合計４つの関がありました。

こちらは、東縁一の関。芝川に近い方です。

毎年、８月の末に見沼通船堀に実際に船を通す実験が行われます。

芝川と西縁を結ぶ通船堀の片側は見事な竹林があります。

そろそろ筍の季節となりましたので、こんな掲示が・・。

西縁に近いところの古木です。

この冬の雪の重みにも耐えたのでしょう。

竹林があるので、個々の愛称はたけのこ公園。

入口の車止めはたけのこです。

今日は、浦和くらしの博物館民家園からスタートし→見沼代用水東縁→見沼通船堀と歩いて終点東浦和駅到着です。
このルート、健脚の方はJR東浦和駅から歩き始め、見沼代用水西縁→浦和暮らしの博物館民家園→見沼代用水東縁→見沼通船堀というのも歩きごたえがあると思います。

先程、桜とともに写った武蔵野線の駅です。京葉線と乗り入れていますので時折『東京行』が走ります。

この日は３月３１日。明日から導入される消費税８％に備えてか定期を購入する人の列が・・・。

最後に・・・。

見沼龍神像。東浦和駅前に鎮座。見沼には沢山の龍神伝説があります。

そうそうさいたま市のゆるキャラも龍のヌゥくんです。

青空の下、存分に満開の桜を味わった３時間でした。総歩数１８７４５歩。