2013/07/14 - 2013/07/14
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今日は、山笠は中休みして、福岡市郊外の香椎宮・筥崎宮から回り始めます。どちらも、地元では知らない人はいない、とても馴染のある神社です。
まず、香椎宮は、三韓征伐の託宣があったとされる神社。三韓征伐は、日本書紀に記載されている戦いで、神功皇后が朝鮮に出兵、新羅を下し、高句麗・百済も日本に服属させたというものです。まだ史実としてはっきりと認められていないにせよ、大陸との因縁浅からぬ神社であることは間違いありません。そして、筥崎宮は元寇の調伏を祈願した神社。「敵国降伏」の扁額も有名です。いずれも、福岡ならではのスケールの大きな歴史を感じさせてくれます。
その後は、福岡城・大濠公園から、福岡タワーや福岡ドームもあるももち地区まで。いわば福岡の一番新しい顔のエリアを回って、最後は、大橋の「やま中」本店で、もつ鍋。やっぱり、福岡は広いので、一日だとこれくらいが限界。実質的には、福岡市はこれでおしまいだけに、ちょっと物足りない気持ちにもなりますが、山笠がメインだし、まあ、今回は仕方ないでしょう。
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香椎宮へは、博多駅から。しかし、その前に母里太兵衛の黒田節の碑にご挨拶。母里太兵衛は黒田家の重臣。黒田長政の名代として、福島正則邸に挨拶に行った際、正則から酒を勧められ、いったんは固辞するものの、強く勧められるので、やむを得ず大杯の酒を飲み干し、その褒美として名槍日本号を正則より譲られたという逸話が有名。それを歌ったのが、黒田節です。
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さて、香椎駅から香椎宮に向かって歩きます。途中の並木は、楠です。
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香椎宮に到着。この神社は、仲哀天皇、神功皇后が主祭神。ちなみに、仲哀天皇は、日本武尊の第2子で、第14代天皇です。
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しょうぶ苑を横目で見ながら先へ。
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イチオシ
山門をくぐって、中へ。
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菊の紋章が天皇家との関係を物語っています。
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さて、仲哀天皇は熊襲の討伐のために立ち寄ったのですが、急逝。これは、仲哀天皇が熊襲ではなく朝鮮を攻めよとした香椎宮の宣託を聞かなかったからとも。その後、神功皇后は、神社の宣託に従い、朝鮮に出兵。新羅、高句麗、百済の三国を服属させるという三韓征伐を実現します。
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傍らには、神功皇后が植えたとされる綾杉。
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本殿に到着しました。
香椎宮では、先の経緯もあって、この地に祠を建て天皇の神霊を祀ったとされています。古くから朝廷の崇敬が厚く、祈願等は宇佐神宮の次。 -
伊勢神宮、氣比神宮、石清水八幡宮とともに本朝四所と称された格式の高さを誇っています。
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帰りに開いていたいしむら 勅使道店。
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山笠の期間中限定という、祇園饅頭をいただきました。櫛田神社への奉納菓子でもあるというのですが、酒粕を入れているからでしょう。そんな香りが漂います。店内には、セルフサービスのお茶のサービスもあって、店内の広いスペースの一角のテーブル席でちょっとゆっくりさせてもらいました。
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帰りは西鉄の香椎宮前駅から。貝塚まで行って、そこで福岡の地下鉄・貝塚線に乗り換えます。
ついでに寄ったのが、貝塚駅のすぐ北側にある公園。ゴーカートや足踏三輪車などの施設があって、交通安全協会の指導員の下、子供が遊びながら交通ルールを身につけるということを目指しているようです。ただ、古い施設なんでしょうか、正直、ちょっと古ぼっけたような印象もありました。 -
地下鉄で筥崎宮へ。ここは、筑前国一宮。また、筥崎八幡宮とも呼ばれ、石清水八幡宮、宇佐神宮とともに日本三大八幡宮の一つとされます。
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イチオシ
この門は、石造一ノ鳥居。黒田長政が建立したもの。貫と笠木の長さが同じ、筥崎鳥居と称されるもの。国の重要文化財です。
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そして、これが特徴的な本殿。
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イチオシ
武門の神様だけに、有名なのは、元寇の際に亀山上皇が祈願し、神門に掲げられた「敵国降伏」の扁額。武力で圧倒するのではなく、徳によって相手を諌めるの意味だそうですが、勇ましい言葉ではあると思います。
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境内にあった、亀山上皇の像。大きいです。
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境内から少し離れたところに神苑があって、それが筥崎宮神苑花庭園。夏の時期だけに、花はほとんど咲いてないということでしたが、せっかくなので入ってみました。季節によって料金は変わるということで、最低の100円でした。
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桔梗がちょろっと咲いているくらいで、確かにほとんど花はなし。やっぱり時期を選ばないとどうにもならないと思いました。
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筥崎から川端まで帰ってきました。ここから、散策は西部方面へと変わりますが、その前に、これは川端通り商店街の入口にあるキトラス。九州一円のおみやげ品を扱うショップです。
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その隣にあるのが、創業九十余年、鈴懸。
喫茶に入って、少し休憩しようと思ったのですが、やっぱり時間もないし、この豆餅をいただきました。皮のしっとり感や豆のしっかり感は当然として、餡子が絶妙。これが鈴懸なんですね。関西とも関東とも違うような。おいしいです。これを確認して、ちょっと安心しました。 -
まだ、早かったのですが、赤坂に移って、稚加榮に。大きないけすを囲んでぐるりがカウンター。途方もなくでかいですね。豪快です。
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イチオシ
いただいたのは、このランチ。リーズナブルな値段だし、これは人気のはずでしょう。
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出る時には、こんな行列。すごいです。早めに行って正解でした。
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そのまま、福岡城跡。舞鶴公園までやって来ました。
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まずは、この鴻臚館跡を確認して、
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鴻臚館跡展示館へ。
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鴻臚館は、外国からの来客を接待する迎賓館として、京都、大坂、福岡の3か所に設けられた施設。ただ、その中で、あった場所が特定されているのは福岡の鴻臚館だけだそうです。
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実際に使われたのは、7世紀後半から11世紀前半までの間。特に、7世紀の東アジアは激動の時代。
618年隋が滅亡し、唐が成立
630年第一次遣唐使派遣
645年大化の改新
663年白村江の戦い
668年高句麗の滅亡
676年新羅の朝鮮統一
671年壬申の乱
中国、朝鮮が安定する一方で、日本も天皇を中心とする中央集権的な体制が急速に進んだ頃。古代でも一番面白い時代ですが、この場で資料を見ながら思いを馳せるとまた格別な気持ちがしました。 -
続いて福岡城の天守閣へ向かいます。
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福岡城は、黒田藩52万石の居城。
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ただし、天守閣など建物はほとんどなくて、
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石垣が残っているだけ。
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石垣の間を登って、
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ここが天守閣跡。
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隣にある大濠公園を見下ろして、その先にはももちの福岡タワーも見晴らせます。
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大濠公園まで下りてきました。
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ここからも、福岡タワーが見えています。ただ、天気が悪いので、ちょっとイマイチですが。。
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大濠公園の敷地内にあるのが、福岡市美術館。青木繁や坂本繁二郎の所蔵品があったり、地元にゆかりの作品が多いので楽しみにしていたのですが、この日は閉館。7〜9月まで3か月も閉館するんだそうです。過去の企画展だと人間国宝になる前の中島宏の企画展があって、とても見応えがありました。これからも、地元にゆかりの企画展をどんどんやってほしいです。
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そして、一角にあるもう一つの見どころが大濠公園日本庭園。
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イチオシ
ここは、福岡県が大濠公園の開設50年を記念して築庭したもの。昭和59年に開園しました。そういう意味では歴史的な庭ではないのですが、二つの滝が流れ込む豊富な水量の上の池から、さらに渓流が園内を流れ下っていて構想も見事。本格的な日本庭園です。大濠公園自体が庭園ではあるのですが、大きすぎて全体の設計を楽しむことができないので、この庭園はいい口直しになると思います。
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大濠公園駅から、地下鉄で西新に移動。
駅を出たところで、千鳥屋です。千鳥屋の本店は飯塚にあるのですが、実は、福岡の歴史あるお菓子屋さんは、大抵は長崎街道沿いにルーツがあって、そこから博多に出てきているんです。長崎街道では、江戸に向けて大量の砂糖が運ばれたので、その砂糖が手に入りやすかったんですね。 -
お店で、そんな話をしながら、お菓子をちょこっといただいて一休み。冷たいお茶もいただきまして、ありがとうございました。
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で、ここから向かったのは元寇防塁跡。西南学院大学の敷地の続きにあります。
これは元寇神社。コンクリート製の小さな神社です。 -
説明板があって、
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元寇防塁の総延長は、福岡市西区今津から市東区香椎までの約20kmと言われ、一度目の襲来である1274年の文永の役の後から造られ、二度目の襲来である1281年の弘安の役では、一部が完成しており、蒙古軍の上陸をよく防いだとされています。
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ここから、ももちの方に歩くんですが、これがけっこう遠いんですよね。
福岡タワーを正面に見るサザエさん通りです。サザエさん通りといっても、桜新町ではありません。博多にもサザエさん通りがあるんですね。漫画家の故長谷川町子さんが、サザエさんの構想を練った発案の地が百道の海岸であることから、名付けられたのだそうです。ただ、サザエさんのモニュメント等はなくて、道路標識に名前が書いてあるくらいです。
写真の道は、福岡タワーを正面に見る道。これだけの景色があるのであれば、もっとオリジナリティをだして違った名前でも良かったのではないかと思いますが。。 -
その隣りは福岡市博物館。
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ここは建物がすごく立派なんです。このモニュメントも見上げるよう。でかいです。
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今回は常設展のみ。黒田家の遺品である甲冑や母里太兵衛が福島正則から褒美にもらった槍、日本号に、志賀島で発見された金印もありましたが、はっきり言えば、ちょっと淡白すぎる。九州を代表する博物館という自覚が足りないかもしれません。がんばってくださ〜い。
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シーサイドももちは、この福岡タワーやさきほどの福岡市博物館、シーサイドももち海浜公園から福岡ヤフオク!ドームやヒルトン福岡シーホークホテルのあるホークスタウンまでの一帯を指します。高層マンションもあって、福岡市民のあこがれの地的な存在だったのですが、埋立地だけに福岡の震災の際には液状化が深刻で、少し評価は下がったかもしれません。
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福岡タワーから海岸に出たところにあるのは、マリゾン。
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ここから先がシーサイドももち海浜公園です。福岡シーホークホテルなどがあるホークスタウン近くまで続く、海沿い砂浜の公園なのですが、実はこの浜は、人工の砂浜なのです。でも、とてもきれいな砂浜だし、気が付く人はまずいないでしょう。
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イチオシ
海水浴客で賑わっていましたが、はるかに福岡市街や海ノ中道辺りも見えて、景色の良さは抜群です。
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で、結局、ホークスタウンまで歩いてきてしまいました。
ホークスタウンは、福岡ソフトバンクホークスの本拠地である福岡 ヤフオク!ドームを中心にした複合商業施設。かつては、ホークス、福岡ドーム、シーホークホテル(現在はヒルトン福岡シーホーク)が大きな負債を抱えて「福岡三点セット」と言われた時期もありましたが、いずれにしても、福岡を代表する景観となっています。
さて、ここから、気になっていた東長寺に向かいます。地下鉄で、祇園駅まで戻ります。 -
イチオシ
東長寺は、地下鉄祇園駅から上がってすぐ。
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街の真ん中にあるお寺ですが、ここは福岡藩主黒田家の菩提寺。
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2代藩主・忠之、3代藩主・光之、8代藩主・治高の墓があります。
ほかには、福岡大仏という、高さ10.8メートル、重さ30トンの檜造の釈迦如来坐像。建物の二階に上がって拝観しますが、初めてみるとぎょっとするほど大きいです。 -
もち吉 (博多本店) は、東長寺の門の隣にありました。もち吉は、全国に店舗があるのですが、本店は直方市。福岡の出身なので、この博多本店も実質的には本店のようなものでしょう。
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改めて、おせんべいを眺めると、とにかく色合い・艶とかがとてもきれい。お土産には最適ですね。
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ただ、この日は食べ歩きしようとえん餅をいただきました。ちょっとネチっとした皮に餡子がよく合います。おいしいのは、あられや煎餅だけではありません。
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龍宮寺は、大通りを挟んで東長寺の向かい。小さなお寺です。
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もともとは袖の湊の海辺にあって、浮御堂と称していたのですが、海中から出現した人魚を寺内に埋葬したことにちなんで名前を龍宮寺と改めたのだそうです。
連歌を確立したことで有名な宗祇がこの寺に寄寓したことでも知られます。
さて、これで今日の観光はおしまい。予約していた、大橋のやま中に向かいます。天神に帰って、そこから西鉄です。 -
予約時間になんとか間に合ってやま中に到着。
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暖簾をくぐって、
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座敷へ。
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イチオシ
多分、これが、四回目だと思います。ここのもつ鍋は、博多では最高でしょう。赤坂にも支店が出来たのですが、まあ、せっかくなので、今回はこちらにしてみました。
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もつのぷりぷりした食感に、なんともいえない脂身の芳醇さ。たっぷりの野菜と一緒にいただくのも、ヘルシーです。ちなみに、味は、しょうゆと味噌があって、以前、お店で聞いたら味噌がウリらしいのですが、しょうゆが絶対にうまいです。これは間違いない!
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川端まで帰ってきて、もう一つきになっていた川端ぜんざい。甘いものは別腹なので、ここにもお邪魔しますよ。
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おばちゃんたちがやっていて、ちょっと素人っぽいのですが、どっちにしても中洲ぜんざいと並んでここも超有名。餡子の味がやっぱりいい。鈴懸の餡子もよかったけど、ここもいい。砂糖の質がいいんでしょうかねえ。暑い日でも、こうした暖かいものでまた元気になりました。
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夕涼みで、リバレインの横というか敷地内にある鏡天満宮。
菅原道真が博多に到着した時に鏡で姿を映した場所と伝えられ、そのときの鏡を神体とすることから、この鏡天満宮という社名になったものです。このいわれは水鏡神社と同じなんですが、どう違うんでしょうかね。 -
そばにあった博多人形のお店、松月堂です。店内は広いし、特に博多美人の人形が豊富。石膏で作ったしっとり肌は、美人の基本です。しばし、美術館のような人形展示を眺めさせてもらいました。
さて、これで二日目は終了。明日は追い山なので、朝は早い。早めに休むことにして、明日に備えます。
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