2012年12月　トルコ航空で飛ぶオランダ・ベルギー・トルコ（8　高速列車タリスでブリュッセルへ）

2012/12/25 - 2012/12/30

ヨーロッパ弾丸ツアーの3日目。アムステルダムからブリュッセルへの移動に高速列車「タリス」を利用しました。
パリとブリュッセル、アムステルダム、ケルンを結ぶヨーロッパを代表する高速列車「タリス」は日本の旅行者にとってもポピュラーな列車ですが、今回は旅行者向けに販売されている格安の1等チケットを日本の旅行代理店のWebサイトで購入して乗車しました。
フォルムはTGVそのもの。フランス生まれのボディに秋田新幹線のE6系を思わせる美しい赤色の塗装が印象的な「タリス」。食事サービス付きの1等車とビュッフェ車で過ごした2時間半の模様をお伝えします。　


１　TK47便（大阪→イスタンブール）
http://4travel.jp/traveler/newstyle777/album/10739838/

２　TK1951便でアムステルダムへ
http://4travel.jp/traveler/newstyle777/album/10741218/

３　ミッフィーの里ユトレヒト
http://4travel.jp/traveler/newstyle777/album/10742458/

４　ユトレヒトの鉄道博物館
http://4travel.jp/traveler/newstyle777/album/10743288/

５　ユトレヒトからアムステルダムへ
http://4travel.jp/traveler/newstyle777/album/10745151/

６　アムステルダムで美術館巡り
http://4travel.jp/traveler/newstyle777/album/10745733/

７　アムステルダムの猫博物館とアンネ・フランクの家
http://4travel.jp/traveler/newstyle777/album/10747818/

８　高速列車タリスでブリュッセルへ
http://4travel.jp/traveler/newstyle777/album/10748034/

９　夜のブリュッセルでムール貝とワッフルを
http://4travel.jp/traveler/newstyle777/album/10749916/

10　小雨混じりのブリュッセルで街歩き
http://4travel.jp/traveler/newstyle777/album/10750111/

11　TK1940便（ブリュッセル→イスタンブール）
http://4travel.jp/traveler/newstyle777/album/10752428/

12　イスタンブールでケーブルカーとトラムを巡る
http://4travel.jp/traveler/newstyle777/album/10755861/

13　サバサンドとケバブとブルーモスク
http://4travel.jp/traveler/newstyle777/album/10757403/

14　TK50便（イスタンブール→成田）
http://4travel.jp/traveler/newstyle777/album/10759911/

エリア アムステルダム(オランダ)

• 旅行の満足度: 5.0
• 交通: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 20万円 - 25万円
• 交通手段: 鉄道 タクシー 徒歩 飛行機
• 航空会社: ターキッシュ エアラインズ
• 旅行の手配内容: 個別手配

電飾で彩られたクリスマスツリーの立つアムステルダム中央駅。
少し前に訪れた東京駅丸の内口の夜景と瓜二つな情景です。

アムステルダム中央駅 駅

アムステルダム中央駅のサービスカウンター。
国際列車のチケット売り場と両替所がありますが、チケットはすでに日本で確保しており、また両替所はすでに閉店していたので写真だけ撮って素通りします。

アムステルダム中央駅 駅

乗車するのは、18時19分15a番線発のパリ北駅（Paris-Nord）行き「タリス9382号」

アムステルダム中央駅 駅

改札内の両替所とスーパーマーケットに寄ってから、ホームに上がります。

アムステルダム中央駅 駅

ホームに上がると、すでに乗車する「タリス」は入線していました。
編成中にはバーを設けた車両も連結されていました。
日本の新幹線では食堂車どころかビュッフェ、カフェテリアの類も絶滅して久しいですが、ヨーロッパの高速鉄道では今もバーや食堂車といった供食設備が健在です。

アムステルダム中央駅 駅

乗車するのは12号車。1等車です。
ちなみに「タリス」の1等車に乗るのは、2007年にブリュッセル南→パリ北間で乗車して以来5年ぶり2回目です。

アムステルダム中央駅 駅

「タリス」1等車の車内。通路を挟んで1+2列のゆったりした座席が並んでいます。

タリス (アムステルダム方面) 鉄道系（地下鉄・モノレールなど）

指定された41番の座席は、1人掛けの座席でした。

タリス (アムステルダム方面) 鉄道系（地下鉄・モノレールなど）

今回のチケット。
日本国内の「マックスビスタトラベル」（http://www.ohshu.com/top.php）で手数料込みで11300円で購入した1等車のディスカウントチケットです。
日本に当てはめて考えれば東京〜岡山間の新幹線グリーン車に乗車券込みで10000円で乗れてしまうことになるわけで、ヨーロッパの物価水準を考えると破格の安さのチケットということになります。

タリス (アムステルダム方面) 鉄道系（地下鉄・モノレールなど）

最初の停車駅であるスキポール空港駅を発車した直後に、軽食のサービスがありました。
ブリュッセル南で下車する私にはサンドイッチだけが出されましたが、終点のパリ北まで乗車する通路を挟んで向こう側の女性のお客さんには、おかずがもう1品サービスされていました。
これぐらいの量ならば、ブリュッセルに到着後ムール貝を食べるのにも支障がなさそうだというわけで一安心です。ちなみに、サンドイッチは3種類ほど用意されており、そのなかからスモークサーモン入りのものを選びました。

タリス (アムステルダム方面) 鉄道系（地下鉄・モノレールなど）

食後のレモンティー。

タリス (アムステルダム方面) 鉄道系（地下鉄・モノレールなど）

さらにデザートまで出てきました。
ケーキだと今にもお腹いっぱいになりそうだったので、口当たりの良いグレープフルーツを選択しました。

タリス (アムステルダム方面) 鉄道系（地下鉄・モノレールなど）

13号車デッキの液晶案内表示。

タリス (アムステルダム方面) 鉄道系（地下鉄・モノレールなど）

デッキ部分の荷物棚と乗降用ドア。
この赤い乗降用ドアは、JR九州の787系のものにそっくりです。
そういえばJR九州の787系はデビュー当時、銀色のTGVにそっくりだとよく言われていました。

タリス (アムステルダム方面) 鉄道系（地下鉄・モノレールなど）

化粧室にて。フランス、ベルギー、オランダ、ドイツの4カ国を走る国際列車とあり、注意書きは英語、フランス語、オランダ語、ドイツ語の4カ国語で書かれていました。（ただし現在乗車中の編成は、ドイツへの乗り入れに非対応。）

タリス (アムステルダム方面) 鉄道系（地下鉄・モノレールなど）

化粧室の清掃に関する案内文。アジア人の利用者も多いのだから、欲を言えば日本語、韓国語、中国語の案内も欲しい気がしました。（笑）

タリス (アムステルダム方面) 鉄道系（地下鉄・モノレールなど）

車内を探索し、バーにたどり着きました。

タリス (アムステルダム方面) 鉄道系（地下鉄・モノレールなど）

バーのある車両は半分が2等客室、半分がバーという合造車になっていました。

タリス (アムステルダム方面) 鉄道系（地下鉄・モノレールなど）

バーでは悩んだ末、オレンジジュースを1杯だけ注文しました。
ベルギービールやフランスワインなど、アルコール類も販売されていましたが、車内で酩酊してブリュッセルでのディナーが台無しになるという事態を避けるためここではアルコールを控えることにしました。
今回は断念しましたが、時速300キロで走る車内でデュベルビールやハイネケンで一杯やるというのは至福の一時かと思います。日本の新幹線で缶ビールを飲むのとはまた違ったロマンがある気がします。

タリス (アムステルダム方面) 鉄道系（地下鉄・モノレールなど）

気さくなバーの店員さんに、写真を撮っていただきました。ちなみにアントウェルペン中央駅停車中の事です。

タリス (アムステルダム方面) 鉄道系（地下鉄・モノレールなど）

「写真を撮っていいですか？」の問いかけに、快諾してくれた優しそうな店員さん。

タリス (アムステルダム方面) 鉄道系（地下鉄・モノレールなど）

気さくな店員さん相手に、自分が日本の鉄道ファンであること、日本でも日ごろからよく新幹線を利用しているが、日本の新幹線には食堂車が無いのでみんな困っていることなどを話しました。
日本の新幹線でも乗車時間の長い「はやぶさ」や「はやて」、「こまち」、「つばさ」、「のぞみ」、「みずほ」、「さくら」あたりには、このような憩いの場が欲しい気がします。

タリス (アムステルダム方面) 鉄道系（地下鉄・モノレールなど）

車内には、沿線の建築物をイメージしたイラストが描かれていました。
オランダを象徴する風車。

タリス (アムステルダム方面) 鉄道系（地下鉄・モノレールなど）

ノートルダム寺院？とアムステルダムの古い家屋？

タリス (アムステルダム方面) 鉄道系（地下鉄・モノレールなど）

ドイツの象徴・ブランデンブルク門。
もっとも「タリス」は最長でケルン中央駅までしか乗り入れておらず、ベルリンへ行くには同駅からドイツの高速鉄道「ICE」に乗り換えないといけないのですが…

タリス (アムステルダム方面) 鉄道系（地下鉄・モノレールなど）

沿線の建築物と合わせて、「タリス」のサイドビューも描かれています。

タリス (アムステルダム方面) 鉄道系（地下鉄・モノレールなど）

ぶれてしまいましたが、バーのメニューです。
料理はサンドイッチやハンバーガーなどが。
飲み物は各種ソフトドリンクの他、デュベルやハイネケンなど沿線特産のビールが用意されていました。

タリス (アムステルダム方面) 鉄道系（地下鉄・モノレールなど）

こちらはソフトドリンクのメニューです。

タリス (アムステルダム方面) 鉄道系（地下鉄・モノレールなど）

1等車の座席の背面。黒い部分はテーブルで、食事サービスの時に引き出して使います。

タリス (アムステルダム方面) 鉄道系（地下鉄・モノレールなど）

今回利用した座席の番号は「41」。

タリス (アムステルダム方面) 鉄道系（地下鉄・モノレールなど）

デッキにて。この日の昼間、エルミタージュ美術館アムステルダムで鑑賞した「ゴッホ美術館展」のポスターが掲げられていました。
「タリス」の終着駅のあるアムステルダムで開催されるビッグイベントとあり、フランス国鉄もPRに一役買っているというわけです。

タリス (アムステルダム方面) 鉄道系（地下鉄・モノレールなど）

デッキに備え付けられているハンマー。非常時にはこれを使って窓ガラスを叩き割り、車外に脱出することになります。

タリス (アムステルダム方面) 鉄道系（地下鉄・モノレールなど）

デッキの補助椅子。TGVの初期車両から踏襲されているアイテムです。
ちなみにオレンジ色の初代TGVには、かつてジュネーブからパリまで乗車したことがあります。

タリス (アムステルダム方面) 鉄道系（地下鉄・モノレールなど）

12号車デッキの液晶案内は、13号車デッキのものとは異なっていました。
列車はブリュッセル北駅、ブリュッセル中央駅を通過。私の下車するブリュッセル南駅まであと少しです。

タリス (アムステルダム方面) 鉄道系（地下鉄・モノレールなど）

名残惜しいですが、約3時間を共にした「タリス」の1等車とももうすぐお別れです。
次に乗るのはいつの日でしょうか。

タリス (アムステルダム方面) 鉄道系（地下鉄・モノレールなど）

20時08分、ブリュッセル南駅に到着した「タリス9382号」
ベルギーやイタリアに直通する銀色のTGV-R型電車をベースに設計されたPBA型車両でした。「PBA」とはパリ、ブリュッセル、アムステルダムの頭文字からとられたネーミングで、フランス、ベルギー、オランダ3国の走行に対応していることを意味しています。
昔ながらのTGVのフォルムに、ワインレッドのカラーリングがよく似合います。

ブリュッセル南駅 駅

昔ながらのTGVのボディに、ワインレッドの塗装。
JR九州の787系特急型電車に、JR東日本のE6系「スーパーこまち」と同じ塗装を施したらまさにこんな感じなのかなと1人妄想しました。

ブリュッセル南駅 駅

タリスのトレードマークが、先頭の機関車の側面に描かれた女性の横顔。
E6系にもこういうロゴマークがあったら良かったかもしれません。

ブリュッセル南駅 駅

こちらは反対方向のホームに停車していた「PBKA型」。
パリ、ブリュッセル、ケルン、アムステルダム4都市の頭文字から名付けられたこの車両は、フランス、ベルギー、オランダに加え、ドイツへの乗り入れにも対応しています。
実は2007年にブリュッセル南→パリ北間で乗車したのがこのPBKA型でした。

ブリュッセル南駅 駅

1等車の乗車口。

ブリュッセル南駅 駅

赤と銀の塗り分け、どうみても2013年から秋田新幹線にデビューするE6系「スーパーこまち」を思わせてしまいます。

ブリュッセル南駅 駅

二段式の窓が特徴のバー・2等合造車

ブリュッセル南駅 駅

車端部に燦然と輝くロゴマーク。

ブリュッセル南駅 駅

20時16分、私を降ろした「タリス9382号」は終着駅パリ北駅へ向けて出発します。

ブリュッセル南駅 駅

PBA型「タリス」号、楽しい旅をありがとうございました。

ブリュッセル南駅 駅

アムステルダム方先頭車の形式名表記。

ブリュッセル南駅 駅

駅舎内にて。
ロンドン行き「ユーロスター」の案内表示を見ると、ブリュッセルに来たことを実感します。

ブリュッセル南駅 駅

5年前、この駅で「ICE」から「タリス」に乗り換える際、この自動販売機で缶コーラを買って飲んだ記憶があります。

ブリュッセル南駅 駅

チケットカウンターにて。「ICE」と「ユーロスター」の幟が妍を競っています。

ブリュッセル南駅 駅

「ユーロスター」のチケットカウンター。ロンドンをアピールする装飾がなされています。
夏のオリンピック期間中は大賑わいだったのでしょう。

ブリュッセル南駅 駅

「ユーロスター」の乗り場は「CHANNEL　TERMINAL」を名乗っています。
この中にチケットカウンターと出入国審査場があります。

ブリュッセル南駅 駅

時刻は夜8時過ぎ。この時間の「ユーロスター」は到着便のみです。

ブリュッセル南駅 駅

小雨交じりのブリュッセル南駅西口。

ブリュッセル南駅 駅

プレメトロで、グランプラス近くにある今夜の宿へ向かいます。

ブリュッセル市交通局 (南駅) 交通機関

この旅行記へのコメント （2）

• ムロろ～んさん 2013/02/16 22:32:45

  タリス！

  ＴＭＢＳさん
  
  ムロろ〜んです。
  タリス乗車記を拝見しました。
  １等車、私も乗ったことがありますよ。ＨＰで購入して、ディスカウントプライスで購入できて良かったと思いました(時間の変更が一切きかないものでしたが)。
  
  パリからブリュッセルまで１時間ちょっとでしたのであっという間の旅でしたよ。それでも客室乗務員さんが本当に丁寧で笑顔で接して下さいましたよ。
  
  バーなんて行く時間がなかったのですが、色んな物があるのですね。
  
  そうそう、降りる時にドアが開かなかったので焦って客室乗務員さんにドアのボタンを押してもらった思い出があります。ヨーロッパの鉄道では当たり前だったようで、私は全く知らなかったんです。勉強になりましたよ。
  
  ところで、タリスにも１等車専用のラウンジがあると知ったのですが、知ってました？私は行かずに乗ってしまったんです(泣)。
  
  
  ムロろ〜ん(-人-)

  TMBSさん からの返信 2013/02/16 22:50:20

  RE: タリス！

  ムロろ〜ん様
  
  　コメントありがとうございます。
  　ムロろ〜んさんも、ネットの旅行会社で安いチケットを買われて、タリスの1等に乗られたのですね。
  　タリスの車掌さんもバーテンダーさんも、皆愛想のよい方だったなあと思います。
  　バーがあるのを見て、ある意味日本の新幹線よりも車内設備が充実しているなあという印象を受けました。
  　ボタンですか。下車する際にボタンを押した記憶がないので、もしかしたら、他のお客さんが先に押されたのかなと思います。タリスではありませんが、オランダで乗った快速列車では、自分でボタンを押してドアを開けましたし、パリメトロではハンドルを回してドアを開けました。
  　1等車のラウンジがあるとは知りませんでした。もしアムステルダム中央駅にもあれば、利用していたのに…
  
  　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　TMBS