2011/02/18 - 2011/02/25
881位(同エリア1377件中)
Tatsuoさん
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イタリアのナポリとフィレンツェという対照的な2つの都市を訪問。
南イタリアの明るい日差しのもと活気あふれるナポリと、貴族的な雰囲気の芸術あふれるフィレンツェ、それぞれの魅力を満喫しました。
>【1】ナポリの街歩き
【2】ポンペイで古代ローマのすごさを実感
【3】陽光あふれる
アマルフィとポジターノの絶景
【4】カプリ島、青の洞門は見れなかったが
代わりの絶景があった!
【5】フィレンツェは街自体が芸術
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【1】初日はナポリの街を巡ります。リゾート気分あふれる海岸沿いから王宮、アーケードを通り、ナポリ名物フニクラーレ(ケーブルカー)で丘の上へ。夕日が照らすナポリの街並みを見下ろします。
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>【1】2/18 成田=
2/19 (パリ経由)=ローマ=ナポリ
ナポリ観光
【2】2/20 ポンペイ観光
【3】2/21 アマルフィ海岸観光
【4】2/22 カプリ島観光
ナポリ=フィレンツェ
【5】2/23 フィレンツェ観光
2/24 フィレンツェ=ローマ
2/25 ローマ=(パリ経由)=成田
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 5.0
- 交通
- 4.0
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 徒歩
- 航空会社
- エールフランス
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
最初の目的地はナポリ。成田からパリ経由でローマに入り、鉄道でナポリまで行きます。
成田を21:55発、パリに早朝4時に着くエールフランスの夜行便で出発します。この飛行機を利用するのは初めてです。
勤め先を夕方少し早めに引き上げ、19:34着の成田エクスプレスで成田空港に向かいます。スーツケースは予め二日前にコンビニから空港宅急便で送ってあるので身軽で済みます。
シャワールームですっきりしてからチェックインします。
もう最後の数便しか残っていないので空港は閑散としています。銀行の両替窓口も7時でしまってしまうところが多いので注意が必要です。このときは南ウィングのみずほ銀行が遅くまで開いていたのでそこで両替しました。 -
この便のエコノミークラスでは、一番後ろに飲み物や即席スープ、カップラーメン、アイスなどが置いてあり自由に利用できます。カップラーメンは欧州仕様のカップヌードルで、CAさんがお湯を注いでくれます。さっぱりしていて美味しいですね。
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早朝4時過ぎ、パリ、シャルル・ド・ゴール空港に到着。もちろんまだ外はまっ暗です。
パリで入国審査を済ませます。フランス、イタリアは共にシェンゲン協定加盟国なので、域内に最初に入るここで入国審査を受けるのです。スーツケースはそのまま積み替えられて行くので引き取り不要です。
そして到着したターミナル2Fから、ローマ行きのアリタリア航空が出発する2Eまで、まだ人気が少なく寒々とした空港内を移動します。結構歩きます。 -
ターミナル2Eの出発ロビーにはぼちぼち人が集まってきているところでした。
楕円形の出発案内ボードがフランスらしくおしゃれです。
コーヒーでも飲もうかと思いましたがまだ店が営業していません。
何もすることがないので少し早めに搭乗ロビーに入ってみたら、そこのカフェはもう営業していました。さっさと入ればよかった。
でもパンが苦手という海外では致命的な嗜好の私には、あまり食欲をそそるものがありません。結局ジュースで喉を潤すだけにしました。 -
7:00発、AF9837便でローマに向います。アリタリア航空運航AZ317便のコードシェア便です。
朝のアルプスを越えていきます。眼下に山の連なりが見えます。 -
9:05、ローマ、フィウミチーノ空港に到着。ローマは快晴です。
国鉄駅でナポリまでのチケットを買い、テルミニ駅経由でナポリに向います。
チケットはテルミニ駅までの分(14ユーロ)と、そこからナポリまでのユーロスターの分(90ユーロ)の2枚に分かれています。うっかり最初の1枚だけ受け取って窓口を離れてしまったら、窓口のおじさんが追いかけてきてくれました。無事にチケットを受け取って、レオナルド・エクスプレスに乗り込みます。
10:07発でテルミニ駅までは30分ほど、10:39着です。フィウミチーノ空港 空港
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テルミニ駅で11時ちょうど発のイタリア版新幹線、フレッチャロッサ(Frecciarossa)に乗り換えます。地下通路を通って直接フレッチャロッサの発着するホームに移ります。
間もなく列車が入ってきました。フレッチャロッサは「赤い矢」という意味で、名前の通り赤が印象的。車内は満席です。
しばらく走ると高速列車専用線に入り、快晴のイタリアを時速300kmで飛ばします。ものすごいスピード感です。左にはずっと山並みが続いています。
1時間ほどで左前方にベスビオ火山の姿が見えてくるとナポリ中央駅です。12:10到着。テルミニ駅 駅
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イチオシ
予約したホテル「Starhotel Terminas」は駅の目の前なので、チェックインして荷物を部屋においてからナポリ市内の見物にでかけます。チェックイン時刻にはまだ早いのですが部屋に入れてくれました。
駅のインフォメーションでカンパニア・アルテカードという、3日間カンパニア地方の電車・バス乗り放題のチケットを買い、教えてもらったバスで海岸まで向います。
バス停は駅前広場の反対側で少し歩きます。バスはかなりの混雑ですが、お年寄りに席を譲ったり、ベビーカーを乗せるのを手伝ったりする人が必ずいて、日本よりずっとマナーがよいです。
piazza Vittoriaのバス停で降りるとすぐそこが海岸です。
明るい日差しが降り注ぎ、まさに南欧。歩くと少し暑いほどです。快晴の土曜日とあって人通りが多く車も渋滞しています。卵城 城・宮殿
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14時少し前です。お昼を食べようと思ったのですがどこも大変な混雑なので、先に観光することにします。海岸沿いをぶらぶら歩いて先程から見えている卵城に向います。
「卵城」の名は、中世には魔術師として知られていたウェルギリウスが地下に卵を置き、それが壊れると城も街も滅びるとされていたことに由来するそうです。ウェルギリウスという人は古代ローマ帝国、アウグストゥスの時代の偉大な詩人で時代が合いませんが、ナポリにはウェルギリウスの墓とされる遺物もあって関係が深いようです。 -
卵城は突き出した海岸の先にある島に建てられていて、360度の眺望が効きます。東に港やヨットハーバー、遠くにポンペイをその火砕流で飲み込んだベスビオ火山が見えます。
この卵城は、12世紀に当時東ローマ帝国領だった南イタリアを征服したノルマン人の国「シチリア王国」が建造したもので、征服のための城砦なので砲台が街の方向を向いています。卵城 城・宮殿
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卵城から海沿いの道を東に行くと巨人の噴水があります。青空に白い大理石が眩しく映えます。
元はナポリ王宮のために作られたもので、巨人像の傍にあったのでこの名で呼ばれているそうです。後にイマコラテッラ宮、その後さらにここに移され、イマコラテッラの噴水とも呼ばれています。
製作者はミケランジェロ・ナッチェリーノ(Michelangelo Naccherino)とピエトロ・ベルニーニ。ピエトロ・ベルニーニは、ローマにサン・ピエトロ大聖堂の天蓋やナヴォーナ広場の四大河の泉を始め数多くの彫刻を残したベルニーニ(ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ)の父親です。ちなみに前者は有名なミケランジェロとは別人。巨人の噴水 建造物
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海沿いの屋台で飲み物を買って喉を潤します。
サンナッザーロ広場 広場・公園
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売店で売っていたこの子どもの人形、愛嬌がなくてなんか不気味な感じがします。
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そろそろ店も空いてきただろうからお昼を食べようと思ったら、軒並み閉まっている様子。もう3時近いので昼の営業は終わってしまったところが多いようです。
ピザの切り売りをしている店があったのでそれで済ませることにしました。
ナポリの定番、トマトとモツァレラチーズのマルゲリータと、ハムのピザです。素朴な味ですが美味しいです。プレビシート広場 広場・公園
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坂を登ってプレビシート広場にやってきました。
右手にあるのは王宮です。スペイン統治時代に建てられて、その後オーストリア・ハプスブルク家、フランス・ブルボン家など代々のナポリ支配者が使った宮殿です。ナポリはギリシャ都市として作られましたが、その後は支配者が数多く変わっていったのですね。
正面の建物の向こうに見えているヴォメロの丘にこの後登ります。プレビシート広場 広場・公園
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王宮の奥に接してサン・カルロ劇場があります。18世紀に建てられたものとのこと。
正面に石で作られた松ぼっくりがあります。松ぼっくりはピーニャと言って、古代ローマ時代から装飾に使われていました。 -
サン・カルロ劇場と道を挟んで反対側にウンベルト1世のガレリアがあります。
鉄骨とカラスでできた中心部のドームは巨大で圧倒されます。その一方で壁の装飾や丸天井の端の壁にある彫刻は繊細です。
これはイタリア王国第2代国王のウンベルト1世が1890年に作ったもの。100年以上前に作られたとは驚きです。
ミラノにあるガレリアの方が有名ですがそちらが元祖で、ウンベルト1世の父、第1代国王ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世が1877年に作ったものです。ウンベルト1世のガッレリア 建造物
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ガラスドームの中心部の床に12星座のモザイクがあります。
これは私の生まれ月の山羊座。 -
ガレリアを西側に出ると、すぐ右手にヴォメロの丘に通じるフニクラーレの駅があります。「フニクラーレ」はケーブルカーのこと。
駅前の植え込みに人と犬が寝ていて通るのを少しためらってしまいましたが、まるで死んだようにピクリとも動かず寝ていて、特に害はありませんでした。 -
この中央鋼索線(フニコラーレ・チェントラーレ線)は10分間隔という頻繁な運転で、丘の上のP.za Fuga(フーガ広場)駅までは5分ほどです。
駅の中も車両もとても清潔でした。 -
もう16時、あまり時間がないのでサン・マルティーノ修道院だけ見ることにします。
もうひとつのケーブルカー、モンテサント鋼索線のVia Morghen(モルガン通り)駅を経由して修道院に向かいます。両駅の間にはケーブルカーと地下鉄を運営するメトロナポリが設置した3機のエスカレータがあります。丘の上には地下鉄と3つのケーブルカー駅が数百メートルの距離に散在していますが、エスカレーターで不便さを補っています。 -
モルガン通り駅前からサンテルモ城の外壁に沿ってサン・マルティーノ修道院に向います。
そのとき前を歩いていた4人組の男性のひとりが話しかけてきました。すぐそこにあるカメオ店の職人だそうで、弟さんは日本で活動しているとのこと。
店を覗いてみることにします。サン テルモ城 城・宮殿
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先程の男性の父親が実演してくれました。
天然の貝殻を器用に削ってあっという間に女神の姿が浮かび上がってきます。
このあといろいろと勧めてくるのがちょっとうるさい気もしましたが、押し付けがましいところはありませんでした。ガンガン話しかけてくるけれど他意がないのがイタリア人なのでしょう。
気に入ったのがあったので、家族用に安いのを2つ買いました。 -
サン・マルティーノ修道院に入ります。
広々とした中庭は修道院らしい簡素で整ったものです。国立サン マルティーノ美術館 博物館・美術館・ギャラリー
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穏やかな雰囲気の中庭の一画に髑髏の飾りがありました。異質なのでギョッとしました。何かの象徴でしょうか。
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イチオシ
壁一面に広がるプレセピオ。これには圧倒されます。
広大な空間にちらばる人や建物はよく見ると一つ一つとても緻密です。そして何より天から地上まで連なった天使たちには驚かされました。
プレセピオとは、クリスマスに飾るキリスト生誕の場面を表した人形で、ここナポリで製作が盛んなのだそう。この修道院に数多く展示されています。 -
サン・マルティーノ修道院はヴォメロの丘の突端にあり、テラスからナポリの街並みを見渡すことができます。
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イチオシ
夕日に照らされてとてもきれいです。「ナポリを見てから死ね」ということわざで言っているのは、この丘の上から見たナポリ湾の光景のことでしょうか。
左手にウンベルト1世のガレリアのガラスドームが見えます。周囲の建物と比べてみると巨大であることがよくわかります。 -
来る途中に通ったVia Morghen(モルガン通り)駅まで戻り、ケーブルカー、モンテサント鋼索線で麓に下ります。
こちらも駅と車両がとてもきれいです。 -
今18時すこし前です。国立考古学博物館が20時までやっているので行くことにしました。
麓の駅は3つの地下鉄駅と乗り換え可能ですが、乗りたいlinea2(2号線)の駅だけが裏手の路地を入ったとても分かりにくいところにありました。
linea2(2号線)でひと駅目、P.Cavour(ピアッツァ・カブール、カブール広場)駅で降り、大通り(フォリア通り)を西に400mほど歩くと博物館がありました。 -
イチオシ
国立考古学博物館にはポンペイで発掘されたものを初め、古代ローマの遺物が大量に展示してあります。
中でも目玉はこの「アレクサンドロス大王とダレイオス3世の戦闘図」。イッソスの戦いを描いたモザイク画です。
個人の家の床のモザイクで、敵陣深く切り込んだアレクサンダー大王が、アケメネス朝ペルシャの王ダレイオス3世と至近距離で対峙している場面が描かれています。
紀元前333年に起きたイッソスの戦いは、ポンペイが埋没した紀元79年から見れば400年以上昔のはなしで、もはやアレクサンダー大王は伝説の英雄と化していたでしょう。現代人とあまり変わらない感覚で、この床のモザイクの絵柄を見ていたのだと思います。国立考古学博物館 (ナポリ) 博物館・美術館・ギャラリー
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カエサル象です。
そこら辺にいそうなおじさんの風貌で、頭が禿げ上がったところまで忠実に写実を貫いています。
後の皇帝たちの像も、現実にいるおじさんといった感じで欠点も隠さず写実的に作っているものが多いのですが、こういうところにローマ帝国というのは意外と自由だったのだということが現れているように思います。 -
海の生物のモザイクです。
とても美しいとは思えないのですが、当時の人はこれをどういう感情で眺めていたのでしょうか。もしかして「おいしそう」? -
青いガラス製の壷です。
カラス製のものは他にもありますが、これは美しい色とその大きさでひときわ目立ちます。
表面の浮き彫りが見事です。浮き彫りは何を使ってどういう技法で作られているのでしょうか。 -
調理器具のようです。たこ焼き器みたいなのは何を作るものなのでしょうか。
説明がイタリア語だけなのでなんだかわからず仕舞いです。
19時半前に出口に行ったところ扉の鍵が閉められていて、作業員に通用口から出してもらいました。20時まで開館というのは間違いだったのか、人がいないと思ったら閉めてしまうのか、本当の理由は不明ですが、いずれにしても遅い時間は要注意です。
他にもとにかく豊富な展示物があるので、古代ローマ好きとしては再度ゆっくり訪れたいところです。 -
P.Cavour駅からlinea2(2号線)に乗るとひと駅でP.Garivaldi(ガリバルディー広場)駅に帰着。イタリア鉄道のナポリ中央駅と同じ場所です。
ホテルが駅の目の前なので少し遅くても安心です。駅は改装したばかりのようでとてもきれいです。
構内にあるセルフサービスのカフェでカフェオレを飲んでゆっくりしてからホテルに戻りました。ナポリ ガリバルディ駅 駅
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イタリア二都訪問−ナポリとフィレンツェ(2011年3月)
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