鎌倉久成寺

2008/07 - 2008/07

　鎌倉市植木にある久成寺（くじょうじ）は日蓮宗の寺で、光円山久成寺という。創建は永正17年(1520年）、開基は梅田尾張守秀長、開山は日舜上人である。戦国時代に近隣を支配していた小田原北条氏の家臣で玉縄城の武将梅田秀長が屋敷を寄進して、日舜（にっしゅん）上人を開山として建立された。徳川家康が小田原攻めの際に立ち寄り、祈祷を頼み、恩賞として三石を与えたといわれ、鷹狩りの折には「葵の紋」入りの弁当箱を授けられたという。また、寺には、「鎌倉郡玉縄郷ノ内三石のこと」と書かれた徳川五代将軍綱吉の朱印状が残されている。寺の紋章は徳川家康と関係が深かったことから、葵の紋所を掲げている。
　境内には、三代将軍源実朝を暗殺した公暁を討ったとされる長尾定景一族の墓がある。定景は長尾景虎（上杉謙信）の祖先にあたるという。
（表紙写真は久成寺本堂）

エリア 鎌倉(神奈川)

久成寺参道。

久成寺山門。

久成寺本堂。