2010/01/20 - 2010/01/25
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たぬしゃむさん
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コンシェルジュリーの中で死を待つ囚人たちの悲痛な声は、今はもう聞こえず、淡々と観光客が訪れる、ひっそりとした博物館となっていました。モンマルトルは、貧しいながらも自由で活気が溢れていたという、ルノワールの時代の名残りが今も残っている気がします。
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コンシェルジュリーとは守衛の「コンシェルジュ」がいた場所ということだそうです。14世紀フィリップ美男王が建てさせたシテ王宮の一部で、フランス革命後に革命裁判所、牢獄として使われ、マリー・アントワネットも処刑までの2ヵ月半をここで過ごしました。
入ってすぐの「憲兵の間」は、リブヴォールト式の4つの広間から成り、食堂広間などがあったそうです。パンフレットの日本語の言い回しが、少し解りにくいです。 -
「見張りの間」は、上階の王の主寝室の控えの間として使用されていました。主寝室は今日残っていませんが、ここで王により会議や「親裁座(高等法院の会議)」が開かれていたそうです。1793年には、革命裁判所となりました。
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支柱の柱頭にはエロイーズとアベラールの彫刻があります。
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「リュー・ド・パリ」という最も下層の囚人(パイユー)を収容していたところ。パイユーはわらの上に寝かされていたそうです。
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「リュー・ドーパリ」は現在ショップになっています。なんだか欲しくなったフランスの歴代女王の肖像画がついているものさしを買いました。3ユーロ。
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囚人たちが自由に行き来できる「囚人の廊下」を監視する守衛だそうです。
この人も囚人かと思ってしまった(;^ω^) -
処刑前に私物を提出した支度部屋。
刈り取られた髪が生々しいです。 -
拘置された囚人のリストの部屋。
囚人のカテゴリーには、先程の最も下層の「パイユー」、「ピストリエ(ピストルを売って寝台付きの牢を得たもの)」、「高貴な者」などがあったそうです。 -
わらの上に寝ている「パイユー」
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ピストルを売った「ピストリエ」
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「高貴な者」は、牢の中でも、姿勢を正して気品に満ちています。
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牢に使われた鍵でしょうか。
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ロベス・ピエールの片腕として活躍した最年少の国民公会議員、サン・ジュストの肖像画。
美貌にそぐわず、革命達成のために過酷な粛清を行ったため、「死の大天使」と言われ、恐れられていたそうです。
フランス革命とは全く関係のない「おにいさまへ」という漫画で出てきたので、名前を知っていました(;^ω^)いつも心の内が寂しい生涯だったような気がします。 -
元弁護士であったジャコバン派のリーダー、ロベスピエールは、頭脳明晰で、高潔な人だったため、利や欲で動く人間を見極められなかったともいいます。
テルミドールのクーデターの際、ピストル自殺に失敗し顎が吹き飛ぶ大怪我を負いましたが、翌日、サン・ジュストらとともに断頭台で処刑されてしまいました。 -
ルイ16世の妹、エリザベス内親王の記念碑。
アントワネットは刑場に赴く直前、彼女に遺言を残しましたが、届けられませんでした。そして彼女も間もなく断頭台で処刑されてしまいました。
孤児の少女たちの支援を行うなどした心優しい女性だったそうです。 -
ルイ16世の記念碑。
狩猟と錠前作りを愛する穏やかな人物だったようです。
あの時代の国王でなければ、平凡な人生を送っていたに違いありません。 -
王女の牢屋跡には、1815年にマリー・アントワネット記念礼拝堂が作られました。
王族の人々も、長所もあれば欠点もあるただの同じ人間だったと思いますが、どうしてこうなってしまったのか、考えさせられます・・・(´・ω・`) -
「女たちの庭」は女性囚人が洗濯を行ったり、食事を取ったりしたところだそうです。
「12人の一角」というところでは、12人ごとに分けられた処刑者が、処刑台への二輪荷車を待ったと言われます。(柵で囲まれたところでしょうか?) -
マリー・アントワネット牢が再現されていました。
280の囚人番号を与えられ、著しく行動が制限されました。独房内をウロウロしたり、散歩する他の囚人を眺めたり、壁布から引き抜いた糸を紐にして編んだりして時間を潰していたそうです。慢性的な出血があり、健康状態は極めて悪かったそうです。 -
独房はいつも二名の衛兵に監視されていました。
ですが、コンシェルジュリーの職員は革命前に任命されていた者ばかりだったので、以前に収容されていたタンプル塔に比べ、比較的扱いは好意的なものだったといいます。 -
メトロのシャトレ駅。
シテ駅からシャトレ駅まで行き、乗り換えてオペラ駅へ。
大分、メトロに慣れて来ましたが、パリのメトロはとにかくスリが多いと聞いていたので、いつも緊張していました。
そのかいあってか盗難に遭わずに済みました。
良かった・・・。 -
ツアーの特典でついていた、インターコンチネンタル・パリ・ル・グランホテルのカフェ・ド・ラペのカフェクーポンを使おうと、オペラ駅で降りました。
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屋内のテラス席。
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4つのデザートから選べましたが、品切れで2つしかなかったので、ミルフィーユとアプリコットジュースにしました。
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フランスのお菓子はサクサク感とフワフワ感が、日本のお菓子とレベルが違うような気がします。
至福のひとときでした( ^ω^)♪ -
屋内テラス席からの眺め。
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オペラ・ガルニエから歩いて、サン・ラザール駅前のホテルまで帰ることにしました。
カフェ・ド・ラペを出た直後、何区画かをぐるっと回って元の場所に戻って来てしまい、無駄に疲労が溜まりました・・・。 -
AUBER通りやHAVRE通り、HAUSSMANN通りなどの交差点にあるプランタン(高島屋)。1865年創業の老舗百貨店だそうです。
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ホテルに着いて、しばし休憩。
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1時間ほど休憩した後、今度はメトロの12号線でABBESSES駅へと向かいました。
出口はギマールがデザインしたアールヌーヴォー様式だそうです。 -
徒歩5分くらいで、モンマルトルの丘のふもとに到着。
カルネでロープウェーに乗れますが、左の階段を上っても行けます。 -
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あっという間にてっぺんに到着。
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サクレ・クール聖堂は、普仏戦争やパリ・コミューンの崩壊で落ち込む市民を鼓舞するため、40年の歳月、カトリック教徒の寄付4000万フランを費やし、1919年に完成したそうです。
ぎこちないポーズで止まっている、観光名所にはつきものの大道芸のお兄さんもいました。 -
サクレ・クール寺院が真っ白なのは、風化すると白くなる性質の石が使われているからだそうです。
6:00〜23:00まで入場できますが、夜はこの辺りは治安が良くないと聞いたので、避けた方が無難です。 -
開放感溢れる丘からの風景。
こんなに気持ちの良い景色だとは、ここに来るまで思っていなかったなぁ。 -
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道行く人に愛想をふりまいたり、全く彫像らしくないお兄さんw
心優しい少年がチップを持って行くところ。 -
ムーディーな音楽を奏でるミュージシャンの方。
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こんな危険なところでリフティング(?)をしている人が!
何十分もずっと、ミスすることなく、延々とやり続けていました。 -
1ユーロ入れる気満々で近づいていったら、銭箱もなくて、自主的なパフォーマンスのようでした。
華麗なボール捌きが、かっこよかった〜。 -
箱を置いて、お小遣いを稼いだらいいのに。
きっと儲かると思うけどナ(´・ω・`) -
麓にある小さな公園に、可愛いメリーゴーラウンドがありました。
たまに子供連れの家族が乗って、回っていました。
大人はちょっと腰かけて写真を撮ったりしていました。
メリーゴーラウンドは、フランスで蒸気機関を動力として作られたのが始まりだったそうですね。 -
世界中から訪れる観光客。
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向かいにあった美味しそうなパン屋さんで、パンを買いました。
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パンを包む紙袋のイラストが可愛い♪
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ロシュアール大通りのANVERS駅へと下って行きました。
お土産屋さんが並んでいます。 -
布地屋さんもありました。
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安い衣料品を売っているお店。
SYMPA(サンパ)はフランス語で「感じが良い」という意味だそうです。 -
お土産屋さんで買ったテルトル広場を描いたポスター。
今度行く時は、ぜひ見に行きたいなぁ。
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この旅行記へのコメント (4)
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- Belle Neigeさん 2010/01/30 13:03:24
- フランス革命を肌で感じます…
- はじめまして たぬしゃむさん。
コンシェルジェリ懐かしく拝見しました。
ベルばら世代なもので、フランス革命史等 フランスの歴史が好きで、初パリの時からコンシェルジェリに行き、既に3回位行っております。
実際に歴史を体で感じられるようで…
しかし、囚人といえどもお金次第でお部屋や待遇変わって、私がこの時代ならわらの上よね〜と思ってみたり…
お写真を見て思ったことなのですが、記念碑や監視人、グッズ販売なんてあったかなァ?見落としたのかなァ?…
ヴォー・ル・ヴィコント城も、以前には1体しかなかった蝋人形が、いまでは増えているので、どんどん観光化に力を入れているのでしょうか…
フランス革命を肌で感じたものとして、アンヴァリッドの軍事博物館に、当時庶民がかぶっていた帽子があって、それを見た時に背筋が寒くなりました。
フランスっていいですよね〜★
Belle
- たぬしゃむさん からの返信 2010/01/30 17:38:28
- そんな時代があったなんて
- Belle Neigeさん、書き込みして下さり、大変有難うございました♪
コンシェルジュリに3度も訪れていらっしゃるなんて、凄いですね!
私もパリにもう一度行ったら、シテ島の大聖堂やコンシェルジュリをまた訪れたくなってしまうと思います。囚人だったら私も間違いなくわらの上ですw当時コンシェルジュリに入ったら二度と出てこられないとされていたので、トイレ代わりのバケツを置いた、わら敷きの狭い部屋で死ぬ日のことを考えるのは、相当気が滅入ったでしょうね・・・(´・ω・`)
記念碑はマリー・アントワネット礼拝堂へ至る通路の両脇にありました。
コンシェルジュリも、時々模様替えをしているのでしょうか??グッズ販売は、あまり充実しているとは言えず、もっとマニアックな商品があっても良いのでは?と思いました。
アンヴァリッドは時間切れで中を見ることが出来ず、残念でした。今度は真っ先に立ち寄ってみたいです。今は人々が陽気に暮らしているパリで、革命当時のような激しい時代があったなんて、私にはなんだか想像し難いものでした。
フランスは本当にいいですね♪パリだけじゃなく、南フランスの方にも行ってみたいし、何度も何度も訪れたいところですね( ^ω^)
- Belle Neigeさん からの返信 2010/01/30 19:11:36
- RE: そんな時代があったなんて
- お返事ありがとうございます。
現在の日本にいても、何もせずにじっと閉じ込められていたって気が狂いそうになるのに、フランス革命当時の囚人の気持ちは想像を絶しますね…
ちなみに、知っていることをひけらかすと…
フランス革命当時、トイレはどこにもありませんでした。ヴェルサイユ宮殿でもトイレがなくて、そのために女性のドレスの裾が大きく広がっていて、宮殿内の階段等で用をたすので、ヴェルサイユ宮殿内もそれなりの臭さがただよっていたそうです。もちろんパリの市内なんて、トイレがないので、市民はバケツや洗面器のようなもので用をたして、それを窓の外の道路めがけて捨てていたそうです。パリ市内の悪臭と非衛生的な環境といったら…道路には豚がいて、男女のカップルが道を歩くときは、女性が道の端の方で、男性が中央側を歩いてそうです。上から捨てられる汚物から女性を少しでも守るために… 1800年代後半になってやっと、トイレや下水が完備されたはずです。想像できませんよね!
「パフューム」という映画で、最初の場面がパリ市内の庶民の生活の場面で、その汚さと画面から漂ってくるような臭いで、なんとなくヴィジュアル的に理解できる感じです。
それだけフランスの歴史が好きなくせに、カルナヴァレ博物館にはまだ行っていなくて、友人から「何回もパリ行っていて、マレにも泊まっていながら、何してるの〜!」と怒られたりして…(汗)
パリにいると、何もしていなくても時間だけがどんどん過ぎてしまって♪
アンバリッドの軍事博物館の所蔵品はめちゃくちゃ多く、よくよく見て歩いたらめちゃくちゃ時間がかかります!
三銃士が持っているようなサーベル、ナポレオンが遠征した時のテント等 なかなか面白いのですが、反面 軍事なので…少し恐い…
でも見ごたえありますよ。
長々と“しったか”してしまいました…すみません。
やっぱり、フランス大好き♪
Belle
- たぬしゃむさん からの返信 2010/01/30 23:28:47
- パリは見所いっぱいですね♪
- Belle Neigeさん、とっても興味深いお話をして下さって、本当に有難うございました!
道を歩いていて、余りにもゴミやタバコの吸殻が多いのが気になっていたのですが、パリの人は、昔からゴミや廃棄物に関して無頓着だったんですね(;^ω^)
美しい絵画や彫刻の制作や、ドレスのデザインには余念が無かったようなのに・・・
どうなっているんでしょうw
今もフランス人は服を余り洗濯しないし、鼻をかんだハンカチを何日も持ち歩いていたりすると聞きましたが、衛生面についての感覚は、日本人とはかなり違っているみたいですね?
フランスの歴史については、池田理代子さんの「ベルサイユのばら(漫画)」を読んだくらいだったのですが、今回の旅で興味が沸きました。
「パフューム」という映画も、とても面白そうなので、一度レンタルして観てみようと思っています♪
カルナヴァレ博物館には、フランス革命関連の色々な資料が所蔵されているそうですね?
知らなかったのですが、次の機会にぜひぜひ訪れてみたいです。
それから、マレ地区のお洒落な雑貨屋さんめぐりなんかもしてみたいです。
パリは見どころが多すぎて、何度行っても退屈するなんてことは有り得ないでしょうね・・・。
帰ってきて、もう「次はいつパリに行けるかな?」と考えたりしています。
Belle Neigeさんの次の訪フランスも、楽しい旅になると良いですね☆
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