2004/04/11 - 2004/04/11
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ドクターキムルさん
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7年に1度行われる諏訪大社御柱祭(http://www.onbashira.jp/)がいよいよ来年にせまった。前回も怪我人が出て、意識不明とあった。このような犠牲者が出て当たり前のような祭りは日本人に馴染まないし、事実そうした祭りは日本には残っていない。素盞鳴尊の八岐大蛇退治など、神話の時代にそうした人身御供の捧げ者(犠牲者)の風習はなくされてきた。古墳の埴輪も殉死者の代わりに立てたと記紀に記される。したがって、8世紀までにはこうしたことはなくされたのであろう。そもそも、日本古来からの神祭りで、御神体や御神木に足を掛けることなど有り得ないことだ。
日本の巨木建築は縄文時代からの伝統であり、大木を切り出し、引き廻すのは太古の昔からあって良い。しかし、こうした「木落とし」が始まったのは古くはなく、せいぜい200年といったところかと考えていた。元禄の頃までの御柱祭の絵図には「木落とし」はなく、御神木に手を触れることさえ許されなかった。江戸時代の寛永年期から始まり、元禄以降は大勢の町人もお伊勢参りに行き、善光寺参りも盛んになっていく。江戸からの物見遊山の人たちも多くなる。江戸には木遣り歌の中で行われる、鳶の梯子乗りがある。今では正月の出初式での恒例行事となっている。これに対抗して、諏訪でも江戸っ子の度肝を抜く「木落とし」が始まったのではないか?そんなふうに考えていたのだが、今年、9月に諏訪大社下社春宮で神職から、「私が諏訪大社に入った頃に、大社の古老から聞いた話では、『子供の頃には「木落とし」はなかった。』と言っていましたから、日本が戦争をするようになって始まったんでしょうね。」と聞いた。なるほど、日清、日露の戦争の頃から、男がその勇気を見せるために「木落とし」が始まったと考えると何ら無理なく理解できる。それなら100年余りのことでしかない。
御柱祭は日帰りツアーで行ったため、夕方近くになっても最後の1本の「木落とし」が始まらない。その日ツアーで一緒になった4、5人で集合時間のぎりぎりまで「木落とし」が始まるのを待つことにした。広場の出口に一番近いところに陣取ってずーと待っていたが、とうとう時間切れで、バスの駐車場に急いで帰った。駐車場に着くと、モニターテレビがあって、丁度待っていた最後の1本の「木落とし」が終わったところを映していた。やっぱり無理だったんだ。でももうせめて15分だけ集合時間が遅ければ、と地団駄を踏んだ。そこへ4、5人がバスを探しているのに出会う。聞くと集合時間は30分前だったのだが、「木落とし」が終わるまで見物して遅くなったのだそうだ。同じ旅行会社の同じ横浜からのバスツアーであったが、バスが違って良かった。30分以上も待たされたら、「木落とし」が見られなかったことがもっと悔しい。
このツアーで「木落とし」を見物に来ていた地元の84歳のおばあちゃんにお会いしました。孫娘と一緒に来ていました。「戦争中は男衆が皆戦争に取られて、松本中学の学生さんを借り出して御柱祭をやったんですよ。」戦争中も中止にならなかったのだ。戦争が切っ掛けで始まった「木落とし」ならば当然、お上からの中止の通達などないはずだ。「また、次回もお会いしましょう。」と言って別れようとすると、「次回はきっと無理でしょう。」と返ってきた。「そんなことは言わずに、お元気で長生きしてください。」と言って分かれた。私の家系では90歳まで長生きした人は1人しかいないそうだ。私ではDNAからして無理なのだが、あの時のおばあちゃんは来年の御柱祭には来られるでしょうか。前回のように見られることを祈っています。
(表紙写真は木落とし坂の上の見物人)
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河川敷の見物席。大勢の見物人。地元の男の人に聞くと、「『秋宮の二之御柱の前から3番目に乗った。』と言えば6年間は名刺代わりになる。」と言っていました。御柱に乗るのは地元の男には名誉なこただそうです。
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河川敷の見物席。地元の見物人は弁当を広げ、一杯やりながら「木落とし」が始まるのを待っている。
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「木落とし」が行われる木落し坂の両側、上には祭り進行の人達がはっぴ姿で囲んでいる。
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斜度30度というが結構きつい坂だ。
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中には単なる見物人もまぎれている。
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木落し坂の下。林の中にも見物人が沢山いる。
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松明ならぬ発煙灯が焚かれ、もうもうと煙が上がる。
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木落とし坂の上から見下している見物人。
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この赤い旗が立っている間はどうやら木落としは行われないみたいだ。
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もうすぐか。
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始まったか。
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この土煙は、始まった。
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木が落ちる。
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土煙とともに木が落ちる。
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木は止まった?
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木は止まっている。
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皆が下の木を見入る。
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木を動かす?
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河川敷の見物人のお嬢さん。右のお嬢さんは、後姿から想像できる通りに、この日見たなかで一番綺麗でした。この頃はまだ黒髪だった。
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